死神様がサボる理由【完結】   作:船長は活動停止

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常識が通じない風祝はツンデレではなくヤンデレの方が似合うと思う。

小町さん毎回同じ言葉を何回も言っている。これも全て私の責任ですね。


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ではではどうぞ。



第七話

 

 

 

 

 

 

 慧音を力任せに押し返すと腹を蹴りあげる。慧音は嘔吐いて後退するが一瞬でその距離を潰す。

 

「チィ……!」

「墜ちなァ!」

 

 胸ぐらを掴み上げて上空へ一瞬で移動すると胸ぐらから手を放して縦に回転し、腹に踵落としを入れた。

 

「………ッ!嘗めるなよ……!」

 

 小町の踵を掴んで落ちる勢いを使って地に叩き付ける。

 

「―――――!」

 

 跳ね起きるように蹴り飛ばして鎌を高速回転させながら投げ付ける。

 

(これは……!マズい!!)

 

 横に跳んで避ける。後ろにある家屋が真っ二つに裂かれた。切れ味が他の得物とは桁違いに良すぎる。あんなものまともに喰らったり受け止めたりしたら自分の身体が真っ二つに裂かれて真っ赤な花びらを咲かせることになる。

 

「まだだ!」

 

 投げ付けた鎌を掴んだ小町が上段に構える。振り下ろされる鎌を受け流すように手の甲に当てて軌道を逸らした。

 

「何…………!?」

「くたばれ死神!」

 

 ワーハクタクの鋭い爪の生えた手を振り下ろす。爪が小町を裂く寸前に蹴り飛ばされる。

 

「ッ……!何故邪魔をする!」

「あの子は殺させはしない!里の馬鹿共と同じ人間なんだよ!?」

「違う!奴は半人半妖、だった。だが今は完全な妖怪に………なった。認めろ!お前も分かってるんだろ………!?」

「認めるかそんなこと!!誰がどう言おうとあの子は人間だ!」

「この……分からず屋!」

「どっちがさ!!」

 

 弾幕を小町目掛けて放つが距離が潰されて不発となる。

 目の前には鎌を振り上げた小町が。今から弾幕を放とうと明らかに振り下ろす方が早い。

 

 「殺しはしない。あんたを殺すと後々面倒だからね!ただ………」

 

 振り下ろされた鎌が慧音を裂いて血を撒き散らす。

 

「…………ッ!」

「少し眠っておくれよ」

 

 腕を掴むと瓦礫に向けて投げ付けて激突させた。

 

「……ァ…………」

「謝りはしないよ。……あの子を見捨てたあんたが悪いんだからな」

 

 鎌を霧散させると辺りを見渡す。

 

「ッあの子は何処に……!」

 

 

 

 

「あの少女ならここにはいませんわ」

 

 

 

 

「ッ!」

 

 背後からの声に素早く反応して鎌を手にすると振り向く勢いで振り抜いた。

 しかしそれは空振りに終わった。

 

「酷いわ。せっかく教えてあげたのに」

「…………くだらない話をしてる暇はないんだよあたいは」

 

 

 背後に現れたスキマ妖怪に鎌を突き付ける。しかし紫は戯けるように肩を竦めるだけだった。

 

「………野蛮ね。まぁいいわ、教えてあげる。…………あの少女はね、―――――」

「ッゥ!」

 

 紫が何処か言うと小町は目を見開いてその場から駆け出した。

 その様子を見て扇子を広げ、口元を隠す。

 

「せいぜい頑張りなさい。………けれど運命を変えるということはその世界を否定することと同じことよ」

 

 ………一端の死神である小野塚小町が運命が定められた少女の運命を変えるか、見物だ。

 ふと何かに気付いたのか振り返る。

 

「……あらあら、珍しい客が来ましたわね」

 

 愉快そうにその人物を見ると笑みを濃くした。

 

 

 数言話してから妖怪の賢者はその場から消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――博麗神社。

 

 

 そう妖怪の賢者は言っていた。

 まだ間に合うと思っていた。……思っていた。境内へ続く長い階段を上りきるまでは。

 

「ハァ……ッ……ハァ……ッ」

 

 息を荒げながら目の前の景色に目を見開いた。

 

「何………してんだい」

 

 小町の視線の先には血塗れで倒れている少女を見下す巫女服の女。

 

「…………………」

 

 チラ、と小町の方へ視線を寄越すが興味がないのか腰に差してある刀を抜くと振り上げた。

 

「まさか……やめな!!」

 

 鎌を手にすると間に割って入り、刀を受け止める。

 

「……………邪魔よ、退きなさい死神」

「へぇ……あんたあたいのこと死神だって分かるんだ」

「…………邪魔って言っているでしょう」

 

 刀を受け止められている状態から横に薙いで鎌を弾き、その勢いで蹴り飛ばした。咄嗟に腕で受け止めるが重さが違いすぎた。

 

「ッゥ~~!」

 

 良くて痣、下手したら骨に皹が入っているかもしれない。それほど今の蹴りは強かった。

 

(一体どんな生活していりゃあこんな蹴りが放てるんだよ……ッ!)

 

「…………………ひとつ勘違いしてるわ。私は確かに人間よ。だけどそれ以前に博麗の巫女。それ故に何者にも負けるわけにはいかないの。それが神でもね」

「ッ…………………」

 

 冷たすぎる視線に息を飲む。彼女ならそれこそ少女はともかく小町ですら一瞬で殺すことが出来る。

 

「…………それにもう終わったからいいわ。直に忌み子は死ぬわ」

 

 興味を失ったかのように小町に背を向けて社へと歩いていく。

 

「…………ッ!」

 

 小町は慌てて少女に駆け寄ると身体を抱き起こす。

 

「ちょっと、大丈夫かい!?」

 

身体を揺すると弱々しく少女の瞳が開かれる。

 

「……………死神………さん………」

「ッ!良かった……。あんたが死んでなくてほんと良かった………」

「……ごめん……なさい…………死神さんを………怪我……させちゃっ……て」

「そんなこと良いんだよもう!……あんたはその怪我を治せばいいんだよ」

 

すると少女は大きく咳き込み、血を吐く。その血が小町にかかるが気にすることではない。

 

「ッ!?ど、どうしたんだい!?」

「……ごめんなさい………死神さん……。身体……グチャグチャに………されちゃった」

「……………ッ!」

 

 血に塗れた顔で必死に笑顔を作る頬を涙が伝う。

 

「死神さん………このまま死ぬ……なんて嫌………。もっと………もっと……死神さんと……お話がしたかった………」

 

 弱々しく小町の頬に伸ばされた手を優しく掴む。そして小町も笑顔を装う。

 

「馬鹿言うんじゃないよ……。これからもあたいともっと話をするんだろ……?生きるんだよ。もっともっと……」

「うん…………私……い……き……………」

 

 笑顔のまま手から力が抜け、涙が止まった。

 

「――――――え?」

 

 小町の世界から色が消えた。

 

 

 

 

 ――――――消えた?何が?色が?この子が?どの子が?あの子が?あの少女が?この少女が?どの少女が?忌み子が?あの忌み子が?この忌み子が?里の守護者に狙われた忌み子が?

 

違う。消えてなんかいない。ここにいるだろう。

 

『馬鹿言うなよ。この子は今死んだ。その生涯を終えた。つまりお前は救えなかったんだよ』

 

頭の中で自身の声が響く。

 

「………違う」

 

『何も違わないさ。お前は何も守れなかった。その少女との約束を守れなかった。良かったじゃないか。お荷物が消えて。これで自分のことに清々できるじゃないか』

 

「………やめろ」

 

『やめるわけないだろ?これは小野塚小町。お前が、私自身が望んだことなんだ。だからこういう運命になった』

 

「………望んでない」

 

 

『いいや望んだサ。

 

 

 

 お前ガ心ノ底カラナ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――――違う!!!違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う違う。あたいはこの子を守ろうとしたんだ…………。悪いのは………悪いのは……」

 

 

 

一旦そこで言葉を止めて少女を寝かせると幽鬼のような動きでゆっくりと立ち上がる。そして濁りきった瞳で紅白の巫女服を睨み付ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「―――――――博麗の巫女!あんただアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





なんか私よく人を殺したがりますよね。……病んでるのかしら。

小町さんぶちギレたナリー。

感想、評価お待ちしております。

では次回までバイバイです。
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