最近なんか変に疲れてたせいであまり執筆できてませんでした。
先生が新しい教卓(のはずなのに何故かボロボロ)を持って戻ってきたことにより、自己紹介が再開される。
そして最後の1人となると、その男子生徒は教卓の前へと移動し、教室を見渡してから口を開いた。
「Fクラス代表の坂本雄二だ。代表でも、坂本でも好きに呼んでくれ。」
坂本は一旦そこで言葉を切ると、咳払いをして言葉を続けた。
「この教室に不満はないか?因みにAクラスは豪華だったが……。」
坂本がまるでどんな答えが返ってくるかが分かったる様な態度でそのように聞くと、次の瞬間、教室の空気が爆発した。
曰わく、学費が安いとは言え、この設備はない。
曰わく、Aクラスだろうと払ってる学費は同じだ。
曰わく、差があるのは知っていたがこれは酷すぎる。
挙げれば切りがない程に教室のあちこちから不満の声が挙がっていた。
そこには大声を出す・出さないの違いはあれど、殆どの生徒が不満を口にしていた。
「皆の不満は分かった。そこで、代表として1つ提案させてもらう。Aクラスに"試召戦争"を仕掛けないか?」
坂本が提案すると、不満を口にしていた生徒たちは1度黙り、焦ったようにその提案を一蹴した。
しかし坂本はそれすらも分かっていたようで、特に表情を変えることなく教室を見渡した。
「大丈夫だ。このクラスなら勝てる。今からその根拠を教えてやる。」
坂本はそう言うと、クラスメイトが殆ど自分を見ている中、1人だけ畳に這いつくばり何やらやっている男子生徒を呼んだ。
「康太、いつまでもスカートの中を覗こうとするな。」
坂本に声をかけられた生徒は急いで立ち上がると、それを否定するかのように、首を勢いよく横に振る。
「根拠その1、土屋康太だ。」
坂本がそう言って土屋を根拠として挙げると、クラスメイトたちは首を傾げた。
「土屋康太だと分からない奴もいるだろう。だがこう言えば分かるだろう、こいつはかの有名な寡黙なる性職者・ムッツリーニだ。」
土屋はこれまた必死にそれを否定しようと首を振るが、誰もそんなことは信じなかった。
なぜなら彼の頬には畳の後がくっきりと残っており、彼が先程まで女子生徒のスカートを覗こうとしていたのが丸分かりだった。
「根拠その2、姫路瑞希だ。まぁこれについては特に言う必要はないな。」
姫路については成績優秀者として誰もが知っていたため、特に説明はなかった。
その後根拠その3として木下秀吉が、根拠その4として島田美波が紹介された。
そうしている内にクラスメイトの誰かが、坂本が小学生時代に"神童"と呼ばれていたと言い出し、教室の空気は一気に盛り上がっていった。
「俺のことはいいとして、根拠その5は吉井明久だ。」
坂本が1度クラスメイトを落ち着かせて、次の根拠を挙げると、教室の空気は微妙なものへと変わった。
「吉井?そんな奴いたか?」
「あれだって、滅茶苦茶馬鹿そうな顔したやつ!!」
「ん?吉井って確か"観察処分者"じゃね?」
「いやいや、そもそもこのクラスに吉井になんて居ないって。」
「そうだぞ。いるのはダーリン(笑)だって。」
終いには"吉井"が分かっていながら、その"吉井"を馬鹿にする始末。
「そうだ。まぁ様は居ても居なくても関係ない。」
さらには坂本もそれを止めることなく、吉井を馬鹿にする。
「なら別に言わなくてもいいよね!?」
吉井はそれに対して大声で文句を言うが、クラスメイトは誰一人として取り合わなかった。
それを見て吉井は悔しそうに下を向き、強く拳を握ることで堪えていた。
「最後の根拠は篠崎兄妹だ。この2人についてはまだどこのクラスも知らない。それだけでこっちのアドバンテージになる。」
そんな吉井の様子に坂本が気付くことはなく、坂本は最後の根拠として篠崎兄妹の名前を挙げる。
それによりクラスメイトの視線が2人に集まる。
この1年でなんとなく仲の良かったやつとか、去年のクラスメイトだったやつの成績は予測できる。
だがこの2人は今日転校してきたために、誰にも予測できない。だから切り札になりうる。
例え大した戦力にならなくとも、それはFクラスだからで片付く。
そんなこともあり、名前を挙げられた2人に視線が集まる。
「悪いが俺は協力するつもりはないぞ。」
「アタシも協力するつもりなしだから~。」
そんな中で2人は冷めた目でクラスメイトを見ながら、はっきりとそう言った。
最初は誰もがその言葉を理解出来なかったが、次第に理解していき、2人を睨むように見つめる。
「アンタ達、そんな我が儘が通ると思ってんの!?」
そして皆の気持ちを代弁するかのように、島田が大声で2人に文句を言う。
「我が儘?何言ってんのお前。」
「我が儘を言ってるのは自分たちだって分かってないの?」
しかし2人は呆れたと言わんばかりに言葉を返す。これには島田だけでなく、クラスメイトの殆どが怒りを露わにする。
「"権利"って言うのは誰にでも与えられるもんじゃねぇ。"権利"ってのは努力したものにのみ与えられるもんだ。」
「でもアナタ達は努力をしてこなかった。その結果がこのクラスへの配属だよ?」
2人はそんなクラスメイトに構うことなく自分たちの意見を述べていく。
クラスメイトたちはその2人に「馬鹿にするな!!」などの怒りの言葉をぶつけていくが、2人は涼しい顔で言葉を続ける。
「好きなだけ文句を言えばいい。だけど俺たちの考えは変わらないからな。」
「それにぃ、クラスメイトを馬鹿にして笑ってるような人達と仲良くできないし。」
2人はそれだけを言うと話は終わりだと言う様にそれぞれが鞄の中からものを取り出す。
そして慎哉はカメラをいじりだし、茜は楽譜を取り出して何やら作業を始める。
「おいおい、それはないだろ。それに、試召戦争への参加は義務だ。自分たちだけ参加しませんてのは無理だ。」
そんな2人の様子に苛立ちながらも、坂本は代表として2人を参加させるべく話しかける。
「誰も参加しないなんて言ってねぇよ。協力しないだけだ。俺達は好きなように動かせてもらう。」
慎哉がカメラをいじりながらそう言うのを聞いて、坂本はこれ以上は無駄だと思ったのか話を切り上げクラスメイトに視線を向けた。
「とりあえずはだ、俺達の力を証明するためにDクラスを攻めようと思う。皆、この待遇は大いに不満だろう。」
『当然だ!!』
「ならば剣(ペン)を持て!!出陣の準備だ!!」
『おぉぉぉぉぉっ』
「俺達に必要なのはシステムデスクだ。断じて卓袱台などではない!!」
こうしてFクラスはなんとか開戦の狼煙を上げた。いくつかの不安要素を残して。