本当に申し訳ありません。
一つお聞きしたいのですが、台本形式と今の形式どちらが読みやすいでしょうか。
気が向いたらでいいんで回答していただけると助かります。
午後1時となり、Fクラス対Dクラスの試召戦争に開戦の狼煙が上がった。
どちらのクラスも先遣隊が勢いよく各教室から出陣していき、廊下で激突する。
そんな中、篠崎兄妹と姫路は回復試験を受けるために別教室を訪れていた。
それというのも姫路は振り分け試験を途中退出したから、篠崎兄妹は転校の手続きが振り分け試験までに間に合わなく、持ち点がないからであった。
「これより回復試験を始めます。科目は現代文、英語、数学および理科1科目。間違いはありませんか?」
回復試験の担当を務める先生が受験科目の確認を済ませると、直ぐに開始を告げる。
教室には3人のペンが走る音が響き渡る。3人は黙々と、ただひたすらに問題を解いていく。
―――――2時間後―――――
3人が回復試験を受け始めてから2時間が経過した。この2時間の間、3人は受験科目が変わるときくらいしかペンを置かず、それ以外の時間は常に問題を解き続けていた。
そんな中、急に校内放送が始まる時の鐘の音が校内に流れる。
『船越先生、船越先生』
そこから聞こえてきたのは先生の声ではなく、学生の声だった。しかも篠崎兄妹も聞いたことのある声であったため、Fクラスの学生であることが明らかであった。
『吉井明久が体育館裏で先生のことをお待ちしております。生徒と教師の垣根を超えた、重要な話があるそうです。』
この放送がなんの目的で行われたのかは分からないが、これが吉井を虐げるものであることは明らかだった。それが分かったために篠崎兄妹は走らせていた1度ペンを止め、不快感を露わにする。
だがいつまでもペンを止めている訳にもいかず、再びペンを動かす。この時、どこか遠くで吉井の叫び声がした気がするが、それはきっと気のせいなのだろう。
――――――――――
それから更に時間が過ぎ、篠崎兄妹は姫路よりも早く回復試験を終わらせると、教室に戻ることなく戦場になってるであろう廊下に直行した。
そこでは吉井率いる中堅部隊がDクラスと戦闘していた。だが吉井たちは4人、Dクラスは8人と点数だけでなく人数でも圧されていた。
そのせいで中堅部隊には余裕はなく、ギリギリで保ち堪えているといった状況だった。
「くっ、逃げるしかないか。」
吉井は逃げるために何か策を考えるも、何も浮かばず、強行手段として近くにある消火器に手をかけようとした。
「吉井、下がれ。」
「先生!!篠崎慎哉、篠崎茜両名、只今より戦闘に参加します!!」
慎哉と茜はそんな吉井に呆れつつも、吉井より前に出て参戦の意を示す。
「分かりました。」
「「サモン!!」」
2人は先生の同意を得ると、直ぐに自分の召喚獣を呼ぶ。
慎哉の召喚獣は白いシャツと黒の長ズボンを身につけ、その上黒の半袖のコートを身に纏っていた。そしてその両手は金色の巨大な金属手になっていた。その大きさは握れば召喚獣の大きさにもよるが、殆どの召喚獣の身体を握り潰すことが出来る程だった。さらにはその爪も鋭く、下手な刀剣類よりも切れ味が良さそうだった。
対して茜の召喚獣はというと、慎哉とお揃いの白いシャツと黒い半ズボンを身につけ、黒の長袖のコートを身に纏っていた。しかも袖はかなり長く、その両腕が隠れる程。そしてその両脚は銀色の長い鉄のブーツを履いていた。しかもそのブーツの爪先と踵は鋭利で長い針状になっており、更には膝の部分にも召喚獣を容易に貫けるような針がついている。
「…………リップか?」
「こっちはメルト?」
2人は召喚獣の姿に言葉を失う。だがそんなことはお構いなしDクラスの生徒は攻撃を仕掛けてくる。
「さっさと失せろ、Fクラス風情が!!」
「篠崎君、篠崎さん!!」
吉井の声に2人は気を取り直すと、慎哉は突撃してくるDクラスの召喚獣を握り締め、茜は横に振られた剣を姿勢を低くして躱し、召喚獣の顎を蹴り上げる。
『………え』
現代文
Dクラス
モブA&モブB
102点&99点
VS
Fクラス
篠崎慎哉&篠崎茜
263点&290点
慎哉に向かって行った召喚獣は武器ごと握り潰され、茜に向かって行った召喚獣は頭を顎から突き刺されて戦死した。
そして後から表示された点数に、その場に元からいた学生たちと先生は驚きを隠せなかった。
「吉井、今のうちに他のヤツを連れて下がれ。」
「ここは私たちに任せてくれていいよぉ~。」
「う、うん。総員退避、一旦教室まで下がるよ!!」
だがいつまでも2人の点数に驚いてる訳にもいかず、吉井は2人の声で気を取り直すと、部隊員に指示を出して撤退していく。
それを追撃しようとDクラスの生徒は動くが、間に慎哉と茜が入ったことでそれも出来なくなる。
「お前たちの相手は俺達だ。」
「ここから先には行かせであげないよ?」
そんな2人を見てDクラスの生徒は、2人のことを本部に伝えるるために2人程この場を脱出しようとした。
しかし2人はそれを読んでいたようで、慎哉の召喚獣が茜の召喚獣を投げることで、Dクラスを挟みそれを阻止する。
「くっ」
前方には先程仲間を握り潰した慎哉が、後方には仲間を突き刺した茜が。
もはや何処にも逃げ場などなかった。もし彼らがこの場を離れることが出来るのならば、最低でも茜を倒す必要があった。
それを瞬時に理解したDクラスの面々は、慎哉を足止めするために1人がその場に残り、他の5人で茜に襲いかかる。
「無駄だな。」
「無駄だよ♪」
しかし2人はこれを気にすることなく、慎哉は向かってきた召喚獣を武器ごと切り裂き、茜は高く飛ぶことで全てを躱し、一番後ろにいた召喚獣を串刺しにする。
そこからは一方的な戦いだった。いや、戦いと呼べるようなものではなかった。それはただの蹂躙であった。
召喚獣を上手く扱いが故に、2人の攻撃は単調だった。故にそれは戦いではなく、蹂躙と呼にふさわしいものだった。
慎哉は茜に向かって行った召喚獣のうち2体を掴むと、最初の1体と同じように握り潰した。
茜は脚に刺さっていた召喚獣を抜くと、そのまま跳躍し、残っていた2体の召喚獣の頭を掴み、躊躇なく膝に付いていた針を突き刺す。
このたった一撃により、残っていたDクラスの生徒は全滅した。あまりにも簡単な攻撃が故に、残虐。あまりにも単純な攻撃が故に、無慈悲。
「戦死者は補習ぅぅぅぅっ!!」
何もかもが消えた戦場に響くは地獄の死者の雄叫び。そこに残るは死者の叫び。
今回は別sideなしです(苦)
思いつかなかったわけではないんですが、綺麗に纏まらなかったんでカットしました(苦)