デート・ア・ペドー   作:ホワイト・ラム

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ち、違うんです!!
この作品は作者の願望が出たとかじゃなくて……

私の趣味だ、良いだろう?


集合せよ、フラクシナスメンバー!!

『や……ッ、な、何すんのよっ!』

 

『仕方ないじゃないか。リリコのせいでこんなになちゃったんだから』

 

『!! いやッ!!やめて!いやぁあああああああ!!』

 

『いいじゃないかいいじゃないかいいじゃないかいいじゃないか』

怪しく笑う男と泣き叫ぶ幼い容姿の少女。

突如二人の動きが止まり、突然空中にフレームが出現する。

 

「ほい、ロードっと」

カチカチと音をたてて、慣れた様子で士道が画面の矢印を動かす。

すると、またしても画面が変化する。

 

『や……ッ、な、何すんのよっ!』

 

『仕方ないじゃないか。リリコのせいでこんなになちゃったんだから』

 

『!! いやッ!!やめて!いやぁあああああああ!!』

 

『いいじゃないかいいじゃないかいいじゃないかいいじゃないか』

 

そして再び開かれる、別画面。

「ロード、ロード」

 

『や……ッ、な、何すんのよっ!』

 

『仕方ないじゃないか。リリコのせいでこんなになちゃったんだから』

 

『!! いやッ!!やめて!いやぁあああああああ!!』

 

『いいじゃないかいいじゃないかい――――

 

 

 

「いい加減にしなさいよ馬鹿アニキぃいいい!!」

いつまでも同じ行動を繰り返す士道の頬に、琴里の渾身の右ストレートが叩き込まれる!!

ガシャン!!と音をたて士道が理科準備室の部屋に倒れる!!

 

「何するんだよ、琴里ぃ?」

頬をさすりながら、立ち上がった士道が再びゲームを再開しようとする。

 

「ロード、ロー……」

 

「止めなさいって言ってるの!!なに!?なんでさっきからおんなじミスばっかりしてるのよ!!?おかしいでしょ!?」

士道がやっていたのは、フラクシナスが開発した『対精霊用シミュレーション体感訓練用ソフト』大仰な名前が付いているが、簡単に言ってしまうと『ギャルゲー』だ。

 

「俺は、このシナリオに惚れたんだ……惚れたシナリオは何度も見たいだろ?」

 

「この子のエンディングはこれじゃないわ!!どう見たってバットエンドでしょ!?」

 

 

カチカチ……

『や……ッ、な、何すんのよっ!』

 

『仕方ないじゃないか。リリコの――

 

 

 

「止めろって言ったでしょ!?なんで平然とやり直してるのよ!?っていうか、このルートどう見たって犯罪者でしょ!!アナタ犯罪者になりたいの!?」

 

「愛する事が罪なら……俺が背負ってやる!!」

キリッと無駄にいい顔をして、士道がコントローラーを握る。

 

「だめだ、コイツ!!!もう手遅れよ!!」

 

「琴里、落ち着き給え」

 

「令音ぇ……お兄ちゃんが犯罪者に成っちゃうよ~

恋してよぉ……お願いだから恋してよ、マイリトルシドォ」

ぐずぐずと半泣きで琴里が、令音の白衣を掴む。

困った顔をする令音、彼女はもはや士道の事はあきらめていた。

 

『や……ッ、な、何――

 

「ふひひ……この怯えた声が……」

まぁ、たぶんもうすでに手遅れだろうが……

 

「はぁ、シン。今のうちにこのインカムを渡しておくよ。

これさえつければフラクシナスからの、アドバイスが聞けるハズだ。

精霊との攻略に必ず役に立つハズさ」

そう言って令音が、士道に小型のインカムを渡す。

 

「インカム?こんなに小さいのに、ちゃんと聞こえるのか?」

訝しがりながら、士道が右耳に装着する。

 

『マイクテス、マイクテス!!士道君聞こえるかな?』

インカムの向こうから、この前会った神無月の声が聞こえる。

非常にクリアではっきりと聞こえる。

 

「おお、しっかり聞こえる!!盗聴とかし放題だ!!」

 

『そこに気が付くとは……さすが士道君だね?』

神無月の楽しそうな声が聞こえる。

 

『では、士道君。せっかくだから我がフラクシナスの頼れるメンバーを、インカム越しに紹介しよう!!

まずは一人目!!五度の結婚を経験した恋愛マスター・早すぎた倦怠期(バットマリッジ)川越!!』

 

『金さえあれば、結婚くらい何度でも出来るわ!!』

川越の声が響く!!

 

「おカネのチカラってすげー!!」

 

『二人目!!夜のお店のフィリピーナに絶大な人気を誇る社長(シャッチョサン)三木元!!』

 

『会うたびにクスリくれって、言われますよ。ぐへへへ』

ゲスな声が聞こえた。

 

「女はちょい悪に弱いからな!!」

 

『恋のライバルの次々不幸が!!午前2時の女!!藁人形(ネイルノッカー)椎崎!!』

 

『証拠は残しません!!』

 

「藁人形打っちゃいけないって、法律は無いもんな!!」

 

『1000人の嫁を持つ男!!次元を超える者(ディメンジョンブレイカー)中津川!!』

 

『ちなみに娘は現在、男の娘含め4545人居ます!!』

 

「俺は妄想の中に、ひらがな46音、アルファベット26文字をそれぞれ頭文字にして名付けた、計72人の幼女がいます!!」

 

『さらに、深すぎる愛ゆえに――』

 

「もうやめなさい!!」

遂に切れた琴里が、強制的に回線を切る!!

このままでは、自身の兄だけではなくフラクシナスメンバーまで、信用できなくなると踏んだからだ。

 

「おい!!返せよ!!同士が出来たかもしれないんだぞ!?」

不機嫌な士道を無視して、琴里が令音を連れて部屋から出ていく。

一人残された、士道はインカムを机に置き再びゲームを起動させた。

 

「ふぅ、やっと本気を出せるぜ……ゲームキャラとはいえ、幼女が苦しむのは辛いもんな」

今まで見せたことの無い優しい表情でゲームを進めていく。

 

『おにいちゃーん!!』

 

カチカチ……

 

『リリコね?悪い子に成っちゃったかもしれないの……』

 

カチカチ……

 

『え……ううん……聞こえなかった訳じゃないの……ねぇ、もう一回……もう一回私の事好きって言って?

違う……もう一回じゃないね、飽きるまで、私がおばあちゃんになってお兄ちゃんがおじいちゃんに成っても……ずっと好きって言って……』

 

画面では、兄妹であるという周囲の目に耐え真実の愛と言える物にたどり着いた二人が抱き合っている。

どうやら、コレがトゥルーエンドの様だった。

 

「リリコ……ぐすッ……いい話だったなぁ」

スタッフロールが流れはじめ、断片的にだがその後がイラストで流れていく。

高校卒業、二人でのデート、結婚式……

その度に、士道の涙腺が緩んでいく。

 

そして最後にFINの文字が出る。

 

「はぁ……こういうゲームってやり終ると、独特の虚無感っていうのが有るんだよな。

さて、またリリコを襲うか」

 

台 無 し !!

 

カチカチ

 

『や……ッ、な、何すんのよっ!』

 

『仕方ないじゃないか。リリコのせいでこんなになちゃったんだから』

 

『!! いやッ!!やめて!いやぁあああああああ!!』

 

『いいじゃないかいいじゃないかいい――ブチッ!!

 

「ああ!?」

リリコの悲鳴を聞いて心を豊かにしていると、突如画面が真っ黒に変わる!!

せっかくの良いシーン?に水が差される!!

 

「んだよ!?ぶっ壊れ――あれ?()()()()()()()()()?」

うぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅー

という独特な音がこの時初めて、士道に聞こえた。

ゲームに夢中の士道は気が付かなかったが周囲にはけたたましいサイレン音が鳴っていたのだった!!

 

「マジかよ!?せ、セーブしないとリリコが消え――」

グシャーン!!

士道が頭を抱えて、立った瞬間さっきまで座っていた椅子が壁ごと吹き飛ばされる!!

コォーンと、音をたてて鉄製の椅子が見るも無残な姿で床に転がった。

 

ダラダラダラと嫌な汗が噴き出る。

最悪な事に、すぐ近くから人の気配の様な物までし始める。

 

「うっとおしい奴らだ!!何度でも追い払ってやろうぞ!!」

黒い影がすぐ脇を通り抜け、今度は窓側の壁をたたき割り外に飛び出す!!

外からは斬撃音や、発砲音などリアルの世界では無縁のファンタジーな音が聞こえてきさえする!!

 

「こ、琴里!!精霊!!精霊目の前に居た!!」

慌ててインカムを取り、そのマイクに向かって叫びだす。

 

「あーあー、解ってるわよ……今こっちのモニターでも確認済みよ?

ってか、なんでアンタ逃げてないのよ?」

 

「ん?リリコと【しょうがないじゃないか】していたら逃げ遅れた」

最早インカムからは何も聞こえてこなかった。

ただ、自身の妹がすすり泣く様な声が僅かに聞こえた気がした。

 

「あれー?琴里ー?お兄ちゃんの声が聞こえてるか?」

 

「大丈夫……大丈夫よお兄ちゃん!!精霊に全裸で突っ込めばすべての問題は解決する――ちょっと!?令音!?何を――」

ブッツ!!

「すまないシン。最近琴里はストレスが溜まっている様で取り乱してしまったんだ。

私が変わった、もう大丈夫だ」

琴里の声が消え今度は令音の声に変った。

 

「さて、精霊は、少し近く……君の教室に居る様だ、早速接触を図ってくれないか?」

 

「令音さん……あの、ゲーム……壊れちゃったんです……

リリコが……リリコが!!俺が、俺が守らなきゃいけなかったのに!!」

 

「大丈夫だ、今続編作ってるから」

 

「ジ・デ・マ!?ち、因みに――」

 

「ああ、君のやる気が出る様に、R17,9仕様だ。存分に楽しみたまえ」

 

「いやっほう!!ほほほーい!!エークストリィイイイイイイム!!」

自らの心にウチにたぎる思いを全力で言葉にする!!

まさに魂の叫び!!大地がもっと幼女を!!と囁いてくる!!

 

「ただし、精霊を攻略出来ない君に、そのゲームは不要だ。私の言いたい事解るね?」

 

「チッ、リリコに会うために、巨乳――いや、胸部デブを攻略しなきゃならないのか……

だが!!俺は行く!!幼女とのイチャラブ性活の為に!!」

欲望にかられた、士道!!全速全身で精霊の元に向かう!!

果たして、士道は精霊を攻略できるのか!?

そして、琴里の胃腸は大丈夫なのか!?

 

波乱の展開を見逃すな!!

 

次回!!『士道死す!!かも?』

デュエルスタンバイ!!




どうしよう……キョウゾウさん行く前に、琴里が倒れそう……大丈夫かな?
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