なんとか今年中に、この章を終えたいですね。
PSクレーンゲームの四糸乃バニーが手に入りました。
ロリキャラをバニーにするとは、凄まじい公式様だぜ……!
※3月2日、一部修正
大気圏外よりもたらされた『ロリ巨乳』が引き起こした『
ペドーの脳内は『
バラバラバラバラ
凄まじい音を立てて、大型のヘリコプターが飛んでいく。
ヘリコプターと言っても街中などでよく見るタイプでは無く、アクション映画などで見る軍服をきた男たちが降下作戦などで用いるタイプのヘリコプターだった。
「おい、嬢ちゃんビビってんのか?
なぁに、敵のど真ん中へピクニックに行く訳じゃねーんだ、気楽にやんな」
「はっ!この程度の作戦、家に間違って届いた荷物を隣のババァの家に運ぶのと、変わりはしないさ」
サイドの椅子に座る二人が軽口を言い合う。
一つは大きな影、その隣に小さな影。
「いや、アンタら何やってるのよ……」
ペドーとシェリの更に隣に座る琴里が呆れた様につぶやく。
「え、いや、映画のワンシーンの真似?一回やってみたかったんだよね」
「少年って幼女以外に好きな物ちゃんとあったんだねぇ」
二亜がしみじみとつぶやく。
「や、やってみたかった、やってみたかったけど、ペドヤローとは嫌だった……」
存外ノリノリだったシェリが、急に正気に戻り両手で顔を覆いジタバタと恥ずかしさで暴れる。
大型のヘリコプターの中には、幼女精霊+折紙、二亜、十香がスタンバっていた。
「暇だな。おーいみんな、人生ゲームしようぜ!」
「おお、人生ゲームか!」
「ペドーとの今後のシュミレーションになる」
「よしのんの超人生設計みせちゃうよー」
ペドーがヘリコプターの真ん中で、ボードを広げようとする
それに同調する十香、折紙、四糸乃(よしのん)達。
「ちょっとは緊張感持ちなさいよ!!
ったく、ちょっとは七罪を見習って静かに――」
横目で七罪を見る琴里、その顔は一目で見れば分かるほど青く成っていた。
「あっ!?ナッツミンひょっとしてヘリコプター酔いするタイプ!?
トイレとかって――」
ペドーがすがるような眼で琴里に尋ねるが琴里は残念そうに首を横に振るばかり。
「これ、買い物用に持ってる奴だけど、いる?」
ペドーがポケットからスーパーのビニール袋を取り出す。
七罪はそれを無言で受け取り、顔の前に広げた。
「あー!!もう!!もう少しで到着だから我慢して!!」
琴里の悲鳴が空しく響いた。
数分後……
「おー、地面だ……揺れないって素晴らしい……地面さんありがとう……」
少しぶりの揺れない地面にペドーが感謝の言葉を述べる。
着いた場所は何処かの格納庫。
だが、天井高く遮られその大きさはペドーが知っている物よりはるかに巨大だった。
「ほぉう……」
シェリが小さく声を漏らし感動を露わにする。
同じく二亜も、初めて見るリアルな『秘密基地』の中身を脳裏に焼き付ける様になんども頷く。
「ほら、コッチよ。ぐずぐずしないで!」
大小の差はあれど、皆が茫然とする中で琴里が声をかける。
各々がその声に反応し、琴里の後ろに続く。
扉、廊下、壁に偽装した扉、セキュリティチェック、扉、カードキー、扉、長い廊下、パスワード、エレベーター、更に扉。
幾つものチェックと迷いそうになる廊下を抜け、遂に琴里が足を止める。
「ヒュー」
目の前、ソレを見てペドーが口笛を鳴らす。
「久しぶり、じゃないか!!〈フラクシナス〉」
その声には黄色い歓声が混ざる。
「ようやく、修理が終った所よ。
現在は最終調整の真っただ中よ」
目の前で今か今かと出番を待つのは、植物の枝を葉を、白と瑠璃色のボディを持つ空を征く船。
ラタトスク機関の空中船が今、目の前に鎮座していた。
「前の世界、歴史が改変される前はずいぶん手ひどくやられちゃったからね。
その反省を生かして、大幅にパワーアップをしたのよ!その名も――」
『〈フラクシナス
突如響く電子音声が、琴里の言葉を遮った。
「???」
初めて聞く音にペドーが周囲を不思議そうに見回す。
「改めて紹介するわ、みんなこの子は――」
『私のコールサインは「マリア」。
以前より、ペドーさんの尻拭い――では無く、お世話をしていた電子頭脳にしてフラクシナスのAIでございます』
「…………」
何とも言えない表情で、琴里が〈フラクシナス〉に視線を投げる。
「あー、選択肢とか出してたアノ!?すっげー、喋る様になったんだ!!
え、マジか。萌え文化はここまで来たのか!!
感動と同時に、属性が盛られ続けて行く事への危機感を感じるぜ……」
『作戦に関係のない思考はシャットダウンしておいてください。
今、重要なのは――』
「コレを使って、六喰のいる宇宙まで簡単に行けるという事実よ」
先ほどの仕返しとばかりに、琴里がマリアの言葉に被せてくる。
『琴里』
「何よ?」
若干の苛立ちを感じさせる〈フラクシナス〉の声色に同じく琴里が苛立ちを隠さずに応える。
『お客様です、ペドーに会いたいと』
「はぁ?誰よ、この重要な場面で?」
「ワシ、じゃよ」
ペドーの背後、扉が開きピィンと背の伸びた美女が車椅子を押して現れた。
そこには眼鏡をかけ、柔和な笑みを浮かべた初老の男が座っていた。
「う、ウッドマン卿!?」
その姿を認めた瞬間、琴里がぴしっと視線を正す。
「やぁ、君たちの活躍は何時も聞かせて――おっと!?」
ウッドマンの車椅子が足元の溝に車輪を取られ、体が浮き地面に投げ出された。
しかし、肝心の車椅子を押す女は止まらずそのまま、車椅子にガンガンとぶつける。
「痛い!?イタイイタイ!!カレン!!痛い!!」
「突然の、訪問失礼したします」
喚き声を上げるウッドマンをそのままに、後ろのカレンと呼ばれた女が口を開く。
「なに、
「アレは私達〈ラタトスク機関〉の創設者にして、協議委員会のトップよ。
彼が居なくては、私達は存在していなかったでしょうね」
琴里の言葉にペドーが息を飲んだ。
それと同時に、この光景に見覚えがあった。
「あー!!この前、町でみた虐待されるジィさんじゃん!!」
「これは愛です。誤解されませぬ様お願いします」
遂に車椅子でウッドマンを轢いたカレンが眼鏡をクイッと動かす。
「そっか、愛か。なら仕方ない」
そう呟き、ペドーが車椅子下の老人の声をかける。
「エアーマンさん。
俺、実は感謝すっごい感謝してるんです。
エアーマンさんが〈ラタトスク〉を作ってくれたお陰で俺は、琴里に四糸乃やくるみ、シェリちゃんに七罪みたいな幼女と合法的にキスが出来ました!!
あと、十香や折紙、二亜先生を救う事だって出来ました。
俺、こんなにも沢山の大切なモノを手に出来て幸せです!!」
ペドーは車椅子のしたから這い出た、震える右手と強く握手をする。
「良かったですね、エリオット」
カレンが車椅子の下に手を突っ込むと、ウッドマンの首元をひっつかんで引きずり出し、乱雑に車椅子のシートに投げ捨てた。
「はぁ、はぁ……よ、喜んでくれている……はぁ、はぁ、ようで……良かった……」
息を切らしながらウッドマンがぎこちなく笑って見せる。
その顔にはタイヤ痕がくっきり残っているが気にしないでおこう。
「先日は、すまなかったね……」
息を整えながら、ウッドマンが話す。
「先日……?」
思い当たるフシが無くペドーが首を捻る。
「〈ダウンスレイブ〉の事だよ。
ほら、議会の一部が過激派と化し、君を抹殺しようとした
「ふぁ!?何それ!!全く!!!知らんけど!!!!」
『抹殺』という過激なワードに琴里の名を呼びながら、ペドーが妹の方を向く。
一瞬だけ、不味そうな顔をして琴里がそっぽを向く。
「い、いやー、そんな事も有ったみたいねー、こ、こわいわねー」
下手な口笛を吹いて琴里が誤魔化す。
「その口ぶり知ってたな!?」
「良いじゃない!相手が諦めたんだから!!」
半ばやけくそに琴里が叫んだ。
「なーに、少年急にハッスルしちゃって?」
ペドーの声に無断で〈フラクシナス〉の写真を撮りまくっていた二亜が、面白そうな物を見つけたと言わんばかりに近づいてくる。
「あ、先生……」
「突然の空中艦に興奮するのは分かってるけど――――は?」
二亜がウッドマンを見て、表情を強張らせる。
「なんで、アンタがこんなトコに?
アンタ、エリオット・ヴォードウィン・ウッドマンよね?」
今まで見た事の無いほどの警戒心を剥きだしにして、二亜がペドーを自身に向かって守る様に引き寄せる。
「先生、知り合いですか?」
「私がDEMに捕まる前にちょっとだけ、調べたから知ってる。
コイツはDEMインダストリアルの創設メンバーの一人。
そして30年前にこの世界に精霊を出現させた元凶の一人よ」
眼鏡越しに二亜がウッドマンを射抜く。
目の前のこの男を二亜は『元凶』と呼んだ。
精霊を出現させ、この世界に多大なる被害を与えた張本人の一人。
精霊さえいなければ、空間震が起きる事は無く、多くの人間も犠牲になる事は無かった。
琴里は今でも普通の学生として生活していただろうし、折紙の両親も生きていたハズで、複雑に絡んだ『今』の悲劇の多くは起こらなかった。
「そうだな……君たちは、私達の犠牲者だ……
家族、友人、財産、多くの物を失わせた。
精霊を助ける事を罪滅ぼしだとは思っていない。
全て私達、いや私のエゴに過ぎない。
私とウェスコット、そしてエレンの3人は精霊をこの世界に呼び出した。
その力を私達の計画に利用する為に、のちの被害など考えもせずに、ね」
先ほどまでの快活としたウッドマンの顔が陰る。
「君たちはその被害の張本人だな。
全てが終った時、私はどんな罰でも甘んじて受けよう」
重苦しい口調でウッドマンがこうべを垂れる。
「じゃ、じゃあ、なんでそんな人が精霊の保護に回ったんです?」
降って湧いてくるのは新たな疑問。
精霊をどの様な方法で出現させたかは、ペドーにあずかり知らぬ所だが、その方法は並み大抵の簡単な事では無い事は容易に察しが付く。
その苦難の末、呼び出した精霊をなぜ利用するのを諦めたのか。
「精霊が好みのタイプだったから、ですね」
後ろに控えるカレンがたばこをふかしながら話す。
「好み……だったから?」
予想外の言葉にペドーが詰まる。
「ああ、『彼女』を一目見た瞬間から、たまらなく好きになってしまってね。
利用しようとしていた自分が恥ずかしく――アッッゥイ!?」
カレンがたばこをウッドマンの頭に押し付ける。
ウッドマンの眼が一瞬だけ、トロンとする。
「コイツ、ドMの上にとんでもないスケベ爺だな!!」
無いわー
と言いながら、ペドーが距離を取る。
「あー、これは本当に好きなクラスメイトではヌけない、男子あるあるだね少年。
しかも相当、タチの悪い奴」
隣にいた二亜も引く。
結果的にペドー達には好ましいが、このスケベ爺のマインドは好ましくは無い。
「ち、ちがう!!私は――」
ウッドマンが何か言おうとした時に、背後のエレベーターが開く。
その中の人物を見てペドーが目を見開く!
「お前、ウェすちゃまじゃねーか!!」
ビシッと決め込んだスーツの上半身に、オムツのみの下半身。
顔だけ見れば十分イケメンだろうが、全体を写すと一気に放送事故待った無しの存在。
「やぁ、イツカ ペドー。
それにエリオットも。
ひさしいね」
余裕の積りか、ポケットから哺乳瓶を取り出し口に咥える。
「どうやって――って聞くまでも無いか」
ペドーの脳裏に浮かぶのは先日の出来事。
二亜の持つ、精霊の力のを反転させた【魔王】の力はウェすちゃまに奪われてしまっている。
同じ様な力を持つなら、彼の前ではこの世のありとあらゆる秘密は簡単に暴かれてしまう。
当然、何処かの組織の秘密基地の場所と入り方も。
「今日は――」
ウェすちゃまが口を開いた瞬間、けたたましくアラームが鳴り響く。
ペドーが横目でチラリとみると、琴里が壁に備え付けたてある装置を押していた。
恐らくだが、アレがアラームの原因だろう。
こちらに向かってくる足音の聞こえてくる。
それと同時に、激しい振動も――
「おいおい、私が一人ここに居るだけ、なんて思わないでくれよ?
キチンと相応のメンバーも連れてきているさ」
その言葉を肯定する様に、周囲の誰かがDEMの戦艦が来たと声を張り上げている。
さっきまで、わくわくしていたここは既に戦場に成りつつあるのがありありと感じる。
「くくく、聞こえる聞こえる……私の送り込んだバンダースナッチ達が暴れる音が」
ウェすちゃまが喉を鳴らすと同時にすぐそばの壁から、歪な金属の腕が生える。
件のバンダースナッチが早速壁一枚を挟んでやって来ているのだ。
「あの機械の腕に殴れれたら、人間なんてひとたまりも無いな……」
勢い余って、
彼らのトップは今、床に倒れ頭から流れる血で床に水たまりを作っている。
「今の内に逃げるぞ!!少年!!」
「は、はい、スケベ爺!!」
ウッドマンの声にペドーが我にかえり走り出す。
肝心のウッドマンは車椅子に付いていたのか、推進装置でカレン共々はるか遠くに逃げている。
「あ、椅子から落ちた。
あ、カレンさんが縄を投げて、スケベ爺の首に引掛けた。
あれなら安心だな」
ペドーは遠ざかって行くスケベ爺の嬉しそうにも聞こえる悲鳴を耳に、走り出した。
「よっしゃぁ!コッチも精霊集合ー!!逃げるぞ!!」
そんなことを言うまでもなく、皆はフラクシナスに向けて逃げ始めていた。
ペドーの背後、ゆらりと立ち上がる影が一つ。
「くくく……よくも……よくもやってくれたなイツカ ペドォォぉォぉオオオ!!!」
顔面を半分を赤く染めたウェすちゃまが、文字通り血走った眼でペドーを追いかける。
「ゲゲェー!?もう復活してきやがった、この赤ちゃんプレイ野郎!!」
「よくも、よくもやってくれたじゃないか!!ええ!?」
「俺のせいじゃなくない?完全にアレは事故だって!!」
「うるさぁい!!兎に角、何が有ろうと君が悪いに決まってる!!」
手に怪しい本を呼び出し、そのページをペドーに投げつける。
「ペドー、そのままウェすちゃまの気を引くのよ!
ウッドマンの逃げる時間を稼ぐのよ!!」
何処からか琴里の声が聞こえる。
「ああん!?琴里!!お前、スケベ爺と俺を天秤にかけやがったな!?アッツイ!?」
ウェすちゃまの投げたページがペドーの尻にあたり、燃える様な音がする。
「コトリ?ああ、知ってるぞ、イツカ ペドーの妹で精霊の一人だったな!!ならば、良い考えがある!!」
血塗れのウェすちゃまが不意に立ち止まり、自身の手の中の魔王【
何かが来る。ペドーの勘がそう告げた瞬間ウェすちゃまが再度口を開く。
「【
パサッ
ペドーの前の前、空間が捲れた。
何も無かったハズの場所が突如、本を閉じる様に捲れた。
そこに居たのは、さっきまでペドーのすぐ近くに居た二亜だった。
二亜の体は本の様に撓んだ空間にしまい込まれ消えていった。
「先生!!」
「彼女だけではない」
瞬間、ペドーの耳にいくつかの悲鳴が聞こえる。
それはシェリだったり、七罪、琴里、十香や折紙だったりもした。
「ペドーさ、」
ペドーの視界の端、四糸乃が本に挟まれて消えていく。
「ウェすちゃま!!この野郎!!」
サンダルフォンを構えたペドーがウェすちゃまに向き直る。
「慌てるんじゃ、無いよ。
また直ぐに会えるさ」
ペドーが切りかかる瞬間、さっきのみんなと同じように空間が本の様に捻じれ、ペドーをその中に押し込んだ。
ウッドマンとカレンの間にあるのは、信頼です。
決して老人虐待なんかじゃ、ないんですよ?
ホントだよ!!