デート・ア・ペドー   作:ホワイト・ラム

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GWの時間を使って、投稿ですよ。


混迷Ⅱ:願望珠

大気圏外よりもたらされた『ロリ巨乳』が引き起こした『宇宙堕肉(スカイウォール)』の惨劇から10秒!!

ペドーの脳内は『ロリならOK(東都)』『巨乳は無理(西都)』『人格次第じゃね?(北都)』に別れ、混迷を極めていた――!

 

 

 

 

 

「え、え?」

四糸乃が困惑に小さく声を漏らす。

ウェすちゃまと呼ばれている男が呼び出した、『何か』に飲み込まれて視界が黒く染まったと思ったが今、目の前にあるのは古さを感じさせる木製の室内だった。

 

『絵本の中の古い、おうちがこんな感じだったねぇ』

四糸乃の腕に装着されたパペット、よしのんが辺りを見回す。

 

『あれ?服も変わってるじゃない』

 

「え?」

その言葉にハッとして四糸乃が近くに有った姿見に視線を移す。

頭を覆うのは赤い頭巾付きのケープ、同じく赤を基調としたスカートをはいている。

手にはパンとワインの入ったバスケットをぶら下げている。

 

『わわわ!スーパー、ベリーベリー!かわいいじゃん!

こんな格好、ペドー君に見せたら即座にケダモノさんに成っちゃうねぇ!』

お揃いの赤い頭巾を身に着けているよしのんがポーズをとる。

 

「この恰好は……?」

赤い頭巾に食べ物の入ったバスケット。

それは四糸乃の中にとある童話を思い浮かべさせた。

 

「おやおや、赤ずきん。

森の中によぉく来てくれたねぇ……」

 

「!?」

突如聞こえる声に、四糸乃がビクリと構える。

部屋の奥のベットが人型に膨らんでいる。

 

そうだ、ここに来る前にDEM社の人が何かをしていたのを覚えている。

ならば今の状況は決して自分達にとって、友好的なモノなハズが無い。

そう思い至ると、改めて声の相手に警戒を強める。

 

「どうしたんだい?私の為に、バスケットを持ってきてくれたんだろう?」

再度ベットの中から声が聞こえる。

老人の様にしわがれた?いや、ワザとしわがれた様に話しているのを感じる。

 

『この声、ペドー君じゃない?』

 

「え?」

ぼそりとよしのんが漏らす。

言われてみれば、その声は非常に聞き見知った声な気がする。

 

「違うよ!ペドーじゃないよ!今の俺はおばあさんだよ!!」

がばっとベットから体を起こすとその姿はやはりというか、なんというかおばあさんのコスプレをしたペドーだった。

 

「ペドーさん!」

再会出来たペドーを見て四糸乃が安堵の表情を見せた。

この訳の分からない場所で、知り合いがいるという事実は四糸乃を安堵させた。

そのまま、ベットに寝るペドーに駆け寄っていく。

 

「おやおや、ずいぶんと積極的な赤ずきんちゃんじゃないか?

男はみんなケダモノ、そんなケダモノベットに駆け寄るなんて……

最早、最早『食べて』と言っている様な物じゃないですか!?」

 

「ぺ、ペドーさ、ん?」

起き上がるペドーの頭頂部に、灰色の犬の様な耳がピピンと立つ。

笑みを零す口の中に見える牙は肉食動物の様に鋭く尖っていた。

オオカミ。そんな単語が脳裏をよぎる。

 

ナニカが異常(おかしい)

そんな感覚が四糸乃の中に走った。

 

「さぁ!脱ぎ脱ぎしましょうね!!

けど、靴下と赤い頭巾だけは残しましょうねぇ!!」

酷く興奮したオオカミペドーがベットから立ち上がる。

 

「ひゃほほほぉい!!」

オオカミペドーが素早く服を脱ぎながら、四糸乃に飛び掛かる瞬間――

 

『よしのん、まぼろしの左!』

 

「まそっぷ!?」

よしのんの左拳が、オオカミペドーを一瞬にして殴り飛ばした。

窓を突き破り、家の外に転がっていく。

 

『反射的に殴っちゃったけど、言動的にペドー君の可能性も半分くらいある、よね?』

 

「そ、外に様子を見に、行こ!」

困ったようによしのんが四糸乃と顔を見合わせる。

 

 

 

「う、うう……めっちゃいたい……」

岩の上にダラリとオオカミペドーが体を横たわらせる。

その横には見知った2人の影が有った。

 

「あ、四糸乃ちゃんじゃん。

窓、いきなり突き破って来たけど、やっちゃった?」

 

「遂にブン殴ったかぁ、ボクですら何回も殴ってるからな」

なんだか、カッコいい服を着た二亜と、シェリが木の棒の先っぽでオオカミペドーの頭を突いている。

二亜は銀色の十字の付いたコート、腰のホルスターには2丁の拳銃がマウントされている。

対するシェリは肩にズタ袋を背負っている。

 

「え、っとペドーさんが……」

 

「あー、大丈夫。何となく、ここのルールが分かって来たから」

二亜が安心させる様に四糸乃に微笑む。

 

「うう、よくぞ俺を倒した……褒美に、コレを持ってイケ……オっえッ!!」

オオカミペドーが口から、ピンク色のボールを吐き出した。

その様を見てシェリが嫌そうに顔を顰めた。

 

『え、ナニコレ?』

よしのんがぬらぬらと、涎に塗れたボールを見て声を漏らす。

 

「ふふふ、コレはロリコンボールだ。

このロリコンボールを7ツ集めれば、どんなロリコンでも呼び出す事が出来るのだ……がくッ」

説明を残すとパタリとオオカミペドーが霧となって消える。

 

「つまり、このロリコンボールを7ツ集めるとペドー君が出てくるって事よ」

二亜が自信ありげに四糸乃に説明をする。

 

「ボクこの展開、見た事あるぞ。

パクリだろ!」

 

「シッ!シェリちゃん、これはパクリじゃないわ!

オマージュよ!

それに、創作最盛期の現代に置いて全く展開を被らせないなんて最早神業でしかないし――」

二亜がペラペラと説明を始める。

どうやら良くない地雷を踏んでしまった様だ。

 

「あー、まぁ、ほっとけば治るよ。

とりあえずボールが手に入ったから次のページに向かう事になる、と思う」

 

「次の()()()?」

シェリの言葉に四糸乃が疑問符を頭に浮かべる。

 

「その辺は、コイツが教えてくれるぞ」

シェリが抱えていた袋を雑に地面に転がす。

 

「いたぃ!?」

 

「え!?」

袋の中から聞こえた声に四糸乃が驚く。

ズリズリとその中から、何かが出てくる。

それはペドーの生首に見えた。

 

「ひっ!?」

 

『わ、わわあぁ!?』

四糸乃、よしのん両名がその物騒な存在に悲鳴を上げた。

 

「ゆっくりしていってね!!!」

その生首が二人に対して声をかけた。

ショッキングに続くショッキングな展開に、逆に2人が冷静になってくる。

よくよく確かめてみると、それは当然本物の生首ではなく、ペドーの顔をデフォルメしたデザインの様だった。

 

『ペドー君を模した、キャラクターじゃん!

あー、マスコット枠が被ってるんですけどー』

よしのんが不満そうに声を上げる。

 

「ゆっくり、ペドーだよ。

今日はこの世界のルールについて、説明するのZE!」

生首ペドー、もといゆっくりペドーがペラペラと解説を始める。

 

「ここはウェストコットの魔王〈神蝕篇帙〉の能力で作り出された世界なのぜ。

人々の物語に対する意識が混ざり合った状態なのぜ。

だから、知ってる様な物語を体験する事が出来るんだぜ」

 

「やっぱりパクリってことなんじゃないかよー」

シェリがぼそりと横でつぶやく。

 

「やるべきことが終ると、次のページへ自動的に向かっていくのぜ」

 

「自動的に?」

四糸乃つぶやくと同時に、目の前の景色が流れて行く。

そして、次の景色が流れてきて止まる。

 

暖かな森の中から、雪の降りしきる寂れた町に一瞬にして、塗り替わった。

 

「うっ、さむぅ……このキャラ、コート着せといて良かったわ」

二亜が雪の寒さに自らの体を抱く。

 

『よしのん達も、頭巾が有るからねー』

四糸乃の手の中でよしのんが同意する。

 

「ボクはこれ位なら、平気だな!」

皆の中で一番の薄着であるシェリが自慢げに元気に話す。

その時、3人の後ろで聞き覚えのある声が聞こえる。

 

 

 

「ああ、こんな寒い日にこんな格好で可哀そうに……

じゃ、オジサンのお家に来ようね。

マッチどころか、君本人をオジサン買っちゃうからねぇ。

ぐふふふふふふ……」

目の前に現れたのは恰幅の良い初老の男性、のコスプレをしたペドーだった。

恐らく、コレもニセペドーの一人だろう。

そしてその目の前に居るのは琴里。

ボロボロの服を身に纏い、マッチの入った籠を手に提げている。

 

「え、何してるのよ?」

ジト目で琴里が目の前のペドーを睨む。

その様は、困惑しているのがありありと伝わった。

初老ペドーは嫌らしい笑みを浮かべて、寒空の下の薄着の琴里を見てハァハァと息を荒くさせている。

そこに、四糸乃とシェリが近づいてゆく。

 

「こ、琴里さん、この人は――」

 

「ペド野郎の偽物だ。ボコって良いぞ!」

その言葉を聞いた瞬間、琴里が口角を釣りあげる。

それはもう、それはもう嬉しそうに……

 

「分かった。コレ、借りるわよ」

四糸乃のバスケットから突き出ていた葡萄酒の瓶の先端を握る。

そして――

 

「んー?その2人も友達かなぁ?じゃ、その2人も一緒にオジサンの家に――ぐっぅ!?」

 

パリィン!

 

琴里が初老ペドーの顔面に向かって葡萄酒の瓶をフルスイングした。

瓶が割れて、ペドーの全身に赤い液体が掛かる。

 

「約束のマッチよ」

 

「え?」

手早くマッチに火を付けると、ワイン塗れの初老ペドーに投げつけた。

小さな火種はすぐさまアルコールに、引火しその体を覆った。

 

「あぅちぃいいいいいいい!!!アツ、アツアツ!!」

 

「くふっ、くふふふっ、きゃはははは!!

もう、最高のショーじゃない!!」

ゴロゴロと地面を転がり必死になって火を消そうとする、初老ペドーを指さし笑う。

 

「ひぇ、妹ちゃん容赦なし」

 

「こ、琴里さん……」

 

「わぁー、流石に引くわ」

二亜、四糸乃、シェリが3人で初老、もとい火だるまペドーを哀れみの目で見る。

 

「な、なぜ、私が……」

初老ペドーが倒れて燃え尽きた後に、ロリコンボールが転がっていた。

 

「ナニコレ?」

ジト目で琴里がロリコンボールを眺める。

 

「ああ、それは――」

シェリが再度、ズタ袋からゆっくりペドーを取り出し説明をさせる。

ゆっくりペドーが状況を説明する度に、琴里の頭に青筋が増えて行く。

 

 

 

「はぁ!?あの、赤ちゃんプレイ野郎が変な世界を作ったのは、まぁ理解できるわ。

けどなんでペドーを私たちが探す必要が有るのよ!!

第一、なんで変なボールを集めなきゃいけないのよ」

心底嫌そうな顔で琴里がマッチを地面に叩きつけ地団太を踏む。

 

「はぁ、はぁはぁ……」

炎の様な激しい怒りを見せたマッチ売りの少女は、地面のゴミから足をどかすと大きく深呼吸した。

 

「状況を確認したいわ。

今、ロリコンボールは幾つあるの?」

琴里が初老ペドーの残したロリコンボールを足で突く。

 

「私は0個、いやー、この作品の敵をバッタバッタと倒したけど結局ボールは出なかったのよね。

はぁー、無駄骨だったわー」

ヤレヤレと二亜が手を広げる。

 

『よしのん達は1個だよー。

オオカミペドー君をやっつけて手に入れたんだよね』

よしのんがバスケットの中のロリコンボールを見せる。

 

「あれ?シェリちゃんは?」

二亜がさっきまでいたハズのシェリが居ないのに気が付く。

ハッとすれば、少し離れた場所に居た。

なぞの男と真剣な表情で向き合っている。

 

「俺のターン!!俺は手札から『幼好の魔術師』と『好色の魔術師』でストライクゾーンをセッティング!

これにより、俺は手札からレベル4から7までの変態モンスターを呼び出せる!!

いでよ!『ランドセル裸ー』『スク水スキー』『滅ス牙鬼』!!

くくく、ここで同じレベルの『ランドセル裸ー』と『スク水スキー』でクロス召喚!!!

いでよ、我が切り札!!『幼女好き(ペドフィリーアイズ)変態龍(・ロリコンドラゴン)』!!

先行は攻撃で出来ない、俺はカードを伏せてターン終了」

 

「ふっ、やるな……!

だが、ボクのターン!!」

シェリが腕についた、見慣れない機械からカードを引き抜く。

 

「なに遊んでるの――むぐっ!?」

 

「シッ!」

琴里の口を背後から出て来た二亜が止める。

 

「あれは、古代のエジプトを祖にした正式な決闘(デュエル)よ。

あれが始まった以上、誰も邪魔出来ないのよ……

シェリちゃんは強いから、彼女を信じるしかないわ」

祈る様に二亜が両手を合わせる。

 

「はぁ、あのゲームに勝ては1個もらえるって事ね?

四糸乃と私のを合わせて3個かしら?」

琴里が指折り数える。

 

「私達も3個ある」

背後から折紙の声が聞こえて、琴里が向き直る。

 

「え、あんたら、何があったの?!」

道の向うから現れた折紙は、頭に王冠とマント()()

ほぼ全裸の恰好で悠々と歩いてくる。

その背後に目隠し、ボールギャグに後ろ手を縛り、露出の高い水着を着せられ体中に『豚』と落書きをされた美九が首を嵌められ折紙に引かれている。

 

「裸の王様」

折紙が自己紹介をする様に名乗り出る。

 

「ふぐふぐふぐ……(豚です)」

 

「アレは3匹の子ブタ。

残りの2匹は喰われた。

食べたのは彼女」

折紙が更に背後を指さすと、お腹をパンパンに膨らませた十香が姿を見せた。

手には巨大なクッキーの欠片を握っている。

 

「おー、皆、ここは良い所だな。

美味しい物がいっぱいだぞ」

満面の笑みを再開した皆に向ける。

 

「何たべたの?」

 

「ああ、藁で焼いた豚だろう?木で焼いた豚だろう?大きなカブに――

そうだ!お菓子で出来た家まで食べたぞ!

老婆が優しくて、ピンクのボールまでくれたのだ」

嬉しそうに十香が手に持ったクッキーの欠片に食らいつく。

 

「そ、そう……」

凄まじい勢いで家を食われたであろう老婆の事を僅かに不憫に思いながら、琴里が汗をふく。

 

 

 

「ボクのダイレクトアタックだー!!」

 

「ぐぅあああああ!!こ、この我が、ば、バカなぁ!!!」

なぜかカードゲームなのに、対戦相手が吹き飛びシェリの足元にロリコンボールが転がってくる。

 

「コレで6個だー!!」

足元のロリコンボールを掲げて見せる。

 

「とりえず、これで後1つね。

何処に有るのかしら」

チラリと琴里が十香の方に視線を投げると――

 

「も、もっと、ゆっくり……した、かった……」

 

「おお、ペドーの中身は粒あんだったのだな」

顔を3分の1ほどを食べられた、ゆっくりペドーが最期の言葉を吐き出す。

 

「む、中にピンクのボールがはいっていたぞ?」

十香がゆっくりペドーの中から最後のボールを取り出す。

 

「これで、7つね……」

なんとも言えない表情で琴里が7つのロリコンボールを眺める。

 

「よし、これで――」

 

「あ、いたいた。みんな探したんだぞ。

ほら、またみんなに会えて良かったな」

ボールを眺める皆の前に、ペドーが姿を現す。

不安そうなくるみと手を繋いでいた。

どうやらずっと一緒に居た様だ。

 

「ペドー、アンタ今まで何処に居たのよ!?」

 

「ぺ、ぺどー?一体なんの事だよ?」

ペドーが酷く困惑した様子を見せる。

 

「このぺどーさんは、いつものぺどーさんとなんだかちがいますわ」

くるみの言葉を聴いて皆が、確かにと頷く。

 

「わたしは『げんかくがつくりだしたぺどーさん』ってよんでますわ」

くるみが皆に伝える。

 

「なるほどー、じゃ略して『ゲンサク』ペドー君ね」

二亜がぼそりと呟いた。




今回の話はいろいろ大丈夫なのかなぁ……
最悪、編集しなくちゃ……
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