新しいパソコンでこれからも書いていきますよぉ!
出費、痛ってぇ……
地球を滅ぼす程の幼女への欲望を持つ男ペドー!
そのガチロリコンが本の封印から遂に解き放たれた!
果てしない変態性癖を操るペドーの前に、幼女精霊たちが立ちふさがる!!
「スピー……スピー……ぜっ……zzz……」
太陽すら登らぬ早朝、自室のベッドでペドーが静かに眠る。
傍らには巨大スケールの抱き枕、ペドー自作の抱き枕カバーを変える事で琴理、四紙乃、くるみ、シェリ、七罪に自在に付け替えれる代物。
――だったのだが、運悪くシェリに見つかり枕カバーが全て燃やされてしまった為、今は普通の抱き枕だ。
いつの間にか折紙のカバーが部屋に置かれていたが、なんか怖いから封印したのは過去の話。
紆余曲折はどうあれ、ペドーは今日もお気に入りの抱き枕に抱き着き眠っていた。
「ん、んん……」
その顔が僅かに曇る。
悪夢を見ているのか、過去の記憶を見ているのか、穏やかな顔が僅かに曇る。
眠っている当人すら気が付かない、誰も知りえる事のない、知ったところで何も変わりはしない出来事。
「あー……なんだか、なぁ……」
ベッドから起きたペドーが、すっきりしない顔をして立ち上がる。
何か夢を見たのだが内容はうっすらとしか思い出せず、しかし夢の中で動かされた処理のしようの無い「感情だけ」が残っている。
どうしようもない事だが、どうにもモヤモヤする。
「ま、どうせ直ぐに忘れるだろ」
自分を納得させる様に呟くと、皆の朝食を用意するためにペドーが部屋を出た。
今日は六喰とのデートの日でも有るのだ。
こんなことを引きずってはいられない。
「さて、今日が六喰とのデートの日よ、準備は出来てる?」
椅子に腰かけた琴理がペドーに尋ねる。
朝だというのに、何時もの軍服風のジャケットを肩にかけて、司令官モードとなっている。
「ああ、もちろんさ。宇宙に一人ボッチだった六喰を絶対に封印して見せる!
あ、ナッツミンそこのバター取って、パンに塗るから」
「はい、バター……パン以外の何に塗るのよ?」
「身体のいろんな部分だけど?」
「バ、バッカじゃない!?」
ペドーの言葉に七罪が顔を真っ赤にする。
琴理もその様を見て、呆れたため息を吐いた。
「バターなんか、塗って楽しいのか?」
「どこかのくにでは、かみのけにおしゃれにつかうくにがあるらしいですわ」
シェリとくるみの二人は良くわか有らないといった様子で食事を続けている。
その様を見て、ペドーはにやりと笑みを浮かべる。
「おやぁ?バターを身体に塗るの反応は、こっちが普通のハズ……
どうやら2人はむっつりさんの様ですなぁ?」
「……っ」
「このッ……!」
七罪、琴理の2人が忌々し気な顔を向けてくる。
「なぁ、四紙乃はどう思って――」
横にいるはずの四紙乃を見るとこちらも顔を真っ赤にしていた。
「どうやら、もう一人むっつりさんが居たようだな」
『あれぇ、ペドー君知らないの?四紙乃は結構――むぐっ!?』
「し、しらない、です!」
四紙乃がよしのんの口を押えて、必死に黙らせた。
なんというか、普段物静かでおとなしい四紙乃がむっつりだったと思うと、非常にクルものがペドーにはあった。
「これがギャップ萌えか……!」
目覚めよ!その魂!!
ペドーは新しい性癖を入手した!!
ギャップ萌え←new
「朝食は静かに食べるべき」
折紙が慌ただしくなる食卓に言葉を投げかける。
スクランブルエッグをスプーンで掬い、トーストの上にのせて齧る。
そして、コーヒーで口の中をリセットする。
ただ単に普通の食事風景だが、折紙のどこかピシリとした筋の通った姿勢のせいか美しさすら感じてしまう。
「なんで、俺の食べさし食ってるの?」
「おなかが空いてきた、これは非常手段」
ペドーのマグカップの飲み口を嘗め回しながら折紙が宣言する。
「そっかぁ、なら仕方ないな」
全くもって「恥」を感じせさえないその姿勢にペドーは何も言うことが出来なかった。
「ペドー、身体に塗るにはバターが足りない」
「今日は塗らないから、大丈夫だぞ?」
自身が食べるため、ペドーはもう一枚トーストを焼き始める。
チーン
「おーし、焼けた焼けた」
トースターの完了音を聞き、ペドーがトーストを取り出す。
自分でいうのもなんだが、はやり焼きたてのパンの香りには「幸せ」と形容しても構わないような、幸福感がある。
小さな事なのだろが、そんな手に入りにくい幸せばかりでは人生などやっていられない。
「さーて、さっさと食べ――る!?」
キッチンの床にペドーの胸から下が突如埋没した。
「ペドー!?」
その現象に心当たりの有った琴理が、真っ先に反応した。
六喰の言っていた、デートの時間だろう。
空間に穴を開ける能力を認識していなければ、動けなかっただろう。
「うお、おち、るう……」
ペドーは両手を広げて何とか、床に手を着いて落下をこらえていた。
「ペドー!緊急用のインカムの予備よ!」
琴理がポケットから、2つのインカムの予備をペドーに投げつける。
その2つのインカムはまっすぐペドーの顔面に飛んで行き――
「眼、メガぁ!!デンジャー!!」
両目にクリーンヒットし、その痛みでペドーが眼を押え手を放し、穴に吸い込まれて落ちていった。
穴の中からは「メ~ガデンジャ~」とエコーが聞こえてきた。
「ネジレ!?」
数秒の浮遊感の後、ペドーが固い物に体が叩きつけられる。
最初に知覚したのは痛み、一瞬遅れて上記の通りの固い何か。
次に周囲に聞こえる僅かに騒めく人の声。
そして最後に――
「起きよ、ペドーいつまで寝ておるのじゃ?」
「六喰!?」
聞こえて来た六喰の声にペドーが飛び起きる。
「ふむ、時間じゃぞ」
胸を張る六喰の周囲は、ペドーが良く知る街中の景色。
駅前の広場で、休日を楽しむ人々がおかしな恰好をした六喰と突如姿を見せたペドーで僅かに騒めく。
「やっば、コスプレじゃね?公衆の面前ではやめてよね……ルール守ってる人まで、白い目で見られるじゃん」
「撮り鉄しかりコスプレイヤーしかり、TPO守れないヤツはダメだよな」
「ままー、どうしてあのお兄ちゃん地面で寝てるの?」
「多様性を認めすぎた結果よ」
周囲の人間の視線がペドーに突き刺さって来る。
見せるのは好きなペドーだが、意図しない形で目立つのは決して好きとは言えない。
あと、TPOは一応守っているつもりだ。
「ここは、さすがにまずい……ちょっと、移動しよっか?」
「ふ、ふぅむ?」
立ち上がったペドーが六喰の手を取り、人の気配の無い場所へと走っていく。
「ひとまず、ここ……で」
僅かに息を切らせながら、ペドーが呼吸を整える。
「デートとはいいつつ、随分汚い場所に連れてくるのじゃな?」
ゴミの散乱する場所に六喰が若干、機嫌を損ねたように感じる。
その不満を示すかのように、自身の髪の毛の束を抱き上げている。
「あー、デートでここに来たかった訳じゃなくて、人の居ない場所に来たかっただけで――」
「なんじゃ、なら任せよ」
そう言い終わる前に六喰の手に〈封解主〉が現れ、手に握られる。
「あのぉ、六喰さん?その〈天使〉で一体何をするおつもりで……?」
嫌な予感をひしひしと感じながらペドーが尋ねる。
「知れた事よ、この町の上空に巨大な
そこに、この町の人間を吸い込ませるのじゃドンドンと」
得意げに六喰が話す。
「やめようね!?大量誘拐――誘拐だよね?門の向こうって、安全な場所だよね?」
「むくがこの前までいた場所じゃ」
祈るように尋ねるペドーにサラリと六喰が説明して見せる。
手に持った〈封解主〉をもてあそぶ。
「宇宙じゃねーか!!死ぬわ!!一人残らず死ぬわ!!
あー、こっわ!!ナチュラルに大量虐殺するじゃん!!
やめやめやめ!!しまって、天使しまって!!」
「む?主様は無事だったではないか」
「ふつーは、宇宙に生身で捨てられたら死ぬの!!」
「そ、そうなのか……」
若干ショックを受けた顔をして、己の〈天使〉を虚空に消す。
『ペドー、聞こえる?今、何処よ?』
穴の中で耳に押し込んだインカムから琴理の声が聞こえてくる。
目の前の六喰に怪しまれない様に、指先でインカムをカチンと突く。
「飛ばされた先が、近場の駅の広場で良かったぜ。
この辺なら、遊ぶ場所には困らないぞ?」
『最寄り駅の広場ね、了解したわ。
会話をして時間を稼いで。小型カメラをそっちに飛ばすわ。
予定は多少変わったけど、作戦続行よ』
ペドーの意図は琴理にうまく伝わった様だ。
少し時間を稼げば、カメラもついて何時もの攻略体制に持っていけるだろう。
となれば、司令官のご命令通り時間を稼ぐ必要がある。
「そういえば、さ」
「なんじゃ?」
腕を頭の後ろで組み、視線を六喰に投げる。
時間稼ぎもそうなのだが、今気になっている事を尋ねてみる。
「それ、邪魔じゃないか?」
ペドーの視線は六喰の長い、それこそ地面に余裕で引きずる事になりそうな髪の毛だった。
宇宙で印象的に揺らめいていたが、重力に引かれた地球ではその美しい髪もあっという間に汚れてしまうだろう。
「……むくの髪を、切ろうと言うのか?」
髪の奥の瞳が剣呑な光を宿す。
その精神状態を示す様に、インカムの向こうから警告音が響いてくる。
どうやら、彼女の地雷を踏みぬいてしまった様だ。
「っと、すまぬ。この髪はむくの大切な物故切ることは出来んのじゃ」
「そ、そうだよな、女の子の髪は命だよな。
迂闊な事を言って悪かったよ」
何とかなだめたお陰か、警告音は消えていった。
だが油断ならないことをペドーは理解している。
以前、危険な水域に有ることは予想出来ている、
「うーん、どうするかなぁ?」
『総員、選択!』
琴理の声がインカムの向こうから聞こえてくる。
フラクシナス艦の高度AIマリアが、この状況を打破すべく選択肢を出し始める。
①近所の理容室で整える
②自宅へ連れ込みペドーが整える
③ペドーが常に髪を持って歩く
『1番が無難かと!近くに評判の良い美容院のグレムリンがあります』
『3番も守ってもらう感があって良いかと』
やいのやいの会議をする声が聞こえてくる。
「これって、2番選んだ場合どうすんの?
移動時間ほぼゼロじゃん?」
ペドーの声がインカムを通じてフラクシナスの内部に響く。
「「「「「「あ”」」」」」」
ほんの少し、ほんの少し前までペドーは幼女精霊たちと朝食を食べていた。
当然、まだ食事中の精霊たちもいるし、いい子の四紙乃は食べ終わった食器を洗おうとしてくれているハズだし、なんだかんだ言ってお手伝いしたい年頃のくるみはその手伝いをしているだろうし、七罪は何かしたいけど邪魔しそうだと自分に言い訳をしつつ、朝のニュース番組を見ているだろうし、シェリは……まぁ、食べ終わったらさっさと帰っているだろうけど他の精霊はまだいるだろう、今家に戻ると鉢合わせしてしまうのが目に見える。
そうなれば、非常に、非常に気まずい。
残念な事に、選択肢の中でもっとも無難なのは間違いなく2番だろう。
というか、髪を切りたくない+デートに行くでどうして他の選択肢が出て来たんだ?
フラクシナスのAIポンコツすぎんか?
とペドーが思った時、浮遊感が再度襲って来た。
「うお!あっぶね!?」
何とか、穴の壁面?を蹴って穴に落ちるのを回避するペドー。
「主様なぜ、逃げる?」
「反射的に?」
六喰の能力を回避しながらペドーが答える。
「安心せよ、むくには良い考えがある。
主様の家に行けば、ゆっくり髪を結って貰えるじゃろ?
移動の時間が惜しい故、むくが移動させてやろうという訳じゃ」
どうやら六喰はこちらが選択肢を選ぶ前に、自身でどうすべきか決めてしまったようだ。
家で髪を結ぶのは賛成だが、今はタイミング的に不味い。非常に。
「うぉっち!?」
六喰が小さな穴を開け、ペドーが躓く先にもう一つ穴を開ける。
「はっ!!」
再度穴の淵に手を着いて、プルプルさせながら耐える。
「主様、早く行くぞ」
見上げるペドーの顔に向かって、靴の裏が迫る。
それをペドーが必死に回避する。
「ざ、ざっつ、連れてきかた、雑じゃない!?」
「抵抗するのではない」
2度、3度と六喰の蹴りを回避する。
(この調子で時間を稼――)
チラリ
六喰は非常に丈の短いワンピースを着ている。
そんな恰好で、地面にいるペドーの頭に足を振り落とし続けたのならば――
チラ、チララ
(あ、ぱんつ見えた……派手なの履いてる――)
「行くぞ」
下着に気を取られた一瞬、ペドーの顔面に靴裏が叩きつけられる。
「ぐぇー!?!?!?」
蹴られた勢いでペドーは穴から手を放し、落ちていく。
「あのさぁ、なんかアタシも手伝う事……」
ニュースを見終わった七罪が気まずそうに、皿洗いをしている四紙乃、くるみの2人に話しかける。
シェリは食事が終わり直ぐに帰ってしまった途端、七罪は良心の呵責に耐え切れなかったようだ。
「それなら、てーぶるをふいてくださいまし。
これをつかって、ほしいですわ」
くるみがニコリと笑うと、キッチンタオルを濡らして差し出してきた。
「机、ね」
タオルを受け取ると、ささっとテーブルを手早く拭く。
頑固な汚れが有ったが、根気よく拭く事で綺麗になり始める。
「よし、もうすこしで、綺麗に――」
その時、空中に穴が開いて――
ガシャーン!!
「みんな、ただいまー!!」
空中からペドーが吐き出される。
叩きつけられた衝撃で、テーブルの調味料たちが踊り狂う。
「いやぁあああああ!!!」
突然の出来事に、七罪が悲鳴を上げる。
せっかく拭いたテーブルは汚れまみれ+ON the ペドー。
「ふむん、ここが主様の家か」
穴から六喰がスルりと降りてくる。
「……主様の子かの?」
部屋の中にいる幼女精霊たちを眺めて、六喰が話す。
「他の精霊の子たちだよ……みんなで、朝ごはん食べてたんだよー」
テーブルの上でペドーが辛うじて答える。
「仲が良いの、良い事じゃ」
眼を細めて、うんうんと頷く。
「じゃ、俺の部屋で髪を結ぼうな?な?」
「む、家に来たのはむくじゃが、部屋に連れ込むとは主様もなかなか大胆よの」
ペドーが六喰の手を掴んで、自室に連れていく
このままでは幼女精霊たちにも六喰にも、精神衛生上良くない事は分かっている。
「ここが、俺の部屋だぞ?ちょっと、髪を結ぶ位なら問題無――い!?」
部屋に入ったペドーが固まる。
その理由は、自分のベッドが盛り上がっていたからだ。
「主様、何を呆けておる?」
「ペドー、早かった。
もう少し待ってほしい、まだ、イって無い」
布団の中から、折紙が顔を覗かせる。
あと、床に脱ぎ散らかした折紙の服が落ちている。
それと、ペドーがプリントアウトされた枕カバーが抱き枕に装着されている。
「主様、痴女じゃ!痴女がおる!!」
「や、やっぱりリビングで髪を結ぼうな?な?
この辺によく出る、野生の痴女だから気にするなよ!!」
「野生の痴女がおるのか!?宇宙へ捨てても良いかの?」
「野生の痴女は天然記念物なんだよ!この町では保護されてるんだよ!」
慌てる六喰の手を引き、ペドーはリビングへ引っ込んでいった。
まだ、デートは本格的に始まってすらいない。
さらっと、雑に扱われる主人公。
まぁ、こんなもんでしょ。