ファンタジーの世界で神機を振るうのは、間違っていますか? 作:興梠 すずむし
ヘスティア様のファミリアに入ったその日の夜、夢の中の私は超絶不機嫌だった。ナゼなら・・・
「やっほ!神様だよー!」
「そのキャラやめて!?」
夢を介してこのクソが私に会いに来たからだ。なんだよ、私がなにをした!何しに来やがった!
「突然だけど、転生を祝して特典をあげまーす!」
なにを?ハイ、あげたー!とか言って手をあげるとか小学生並のことするんじゃなかろうな・・・。
「えー、ナイナイ、ナイワー」
うわぁ・・・。みたいな顔をして身をひく偽ジュリウス。すっごく腹が立つ!
「まぁ、冗談はこのくらいにして、何がいい?」
調子が狂うなぁ。まあいいけど。うーん。なにがいいやら。あっ!
「神機!剣身、銃身をいつでもどこでも自由に変えるのが可能な!盾は・・・元のままでいいや。あ、ちなみに全部クロガネ最高強化系で!」
「注文がかなり多いね!」
いいじゃん。貰えるものは貰う
「じゃ、現実に送っておくよー。ハイ、終わり」
サンキュ。じゃ、また!
「まったね〜」
―――――――――――――――――
「うぼあああああああ!?」
「「シノ(君)!?」」
お、重過ぎるぅ・・・!あいつ、いくら何でも腹の上に送ることないだろ!
「うわあああ、ベル君!このままではシノ君が死んでしまう!急いでどけるんだ!」
「は、はい!わかりました神様!」
~数分後〜
「し、死ぬかと思った・・・」
いや、まずかったよあれは、マジで。シャレになってないよ?
「しかし、なんなんだい、これ」
ヘスティア様は神機を指さして言った。
・・・なんと言ったら良いものか。よし、ここは適当にはぐらかそう!
「まあ、いいじゃないですか、武器が手に入ったんですから!お兄ちゃん、早くダンジョンに行こう!」
「え、ああ、うん」
「ゴ、ゴブリン・・・」
ああ、そっか。おじいちゃんが死んじゃった原因は確かゴブリンだっけ。遠慮はいらない。死すべし!!
ナイフ型の神機を振るってゴブリンを瞬殺した。
お兄ちゃんは呆然としていたかと思うと、次には苦笑した。顔をパンッと叩き、近くにいたゴブリンと戦闘を始めた。
程なくしてゴブリンを倒し、俯いた。私と比べて時間がかかったことを気にしているのか、と私がオドオドしていると、不意にガバッと顔をあげ、両手を突き上げて大喜びしだした。
「やった!やったやった・・・!?倒した!僕が、ゴブリンを!ねっ、シノ!?」
「お、おめでとぅ・・・?」
余りの喜びように戸惑っていると、お兄ちゃんは、
「シノもおめでとう!神様に伝えなくちゃ!」
とダンジョンの出口に向かって走り去っていった。
「あ」
お、置いてかれた・・・・・・。