ファンタジーの世界で神機を振るうのは、間違っていますか? 作:興梠 すずむし
むぅ。まさか置いていかれるとは。お兄ちゃんにそんなことをされるとは思わなかった。地理が苦手な私は帰り道はまだあやふやだし。入り口で待つか?いや、暇過ぎるなぁ。お、そうだ!
「せっかくだから到達階層増やそう!」
レッツ『冒険』!
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『ヴヴォオオオオオオオオオオ!!』
「いぃぃぃぃぃやああああぁぁぁぁ!?」
私は気持ち悪い牛型のモンスターに追いかけられていた。多分一撃で倒せると思うけど、なんか、こう、生理的嫌悪がだいぶあって神機ごしでも触れたくないというか?!取り敢えず戦えない!
『ヴム"ヴン!!』
牛さんが繰り出した拳が地面を砕く!
そんなことを考えている間にも牛さんは盾を殴り続けている。が、不意に攻撃がやんだ。そして、私は見た。
「・・・・・・大丈夫?」
閃く金の輝き―――『剣姫』アイズ・ヴァレンシュタインさんを。
私はその圧倒的美貌にたじたじに―――なることも無く、
「あ、はい。大丈夫ですの。」
「・・・・・・。(ですの?)」
しまった。かんだ。これは、アレだ。アイズさんの力の大きさに慄いているだけだ!たじたじっているわけではない!断じてない!私にソッチの気はない!
「・・・・・・貴族の方でしたか?」
「いえ、かんだだけなのでお気になさらず」
「・・・・・・うん」
「では!」
私はアイズさんの前から走り去っていった。のだが、
「・・・・・・よかったら手伝うよ?」
何故かアイズさんが付いて来ました。え、本当に何で来てるの?何かしましたか?と視線で問いかけても、首を傾げるだけ。なんだろ。アイズさんとの接点を振り返ってみる。
ミノタウロスに追いかけられていた所を助けてもらった。
以上である。アイズさんが付いてくる理由がわからない。ので、直接きいてみよー!
「アイズさんに質問です!」
「え・・・・・・あ、うん。」
「何故付いてくるんでしょう」
「・・・・・・あなたが戦っている所を、見てみたい。」
『ヴヴォオオオオオ!』
Oh・・・。牛さん再来。まあ、戦えばたぶんどっか行くだろうし、リベンジを兼ねて殺りますか。
神機を大鎌に変形して、首を刈り取る。スタッと着地して、何となく香ばしいポーズをキメる。
「ふっ。私に敵はいない―――」
「ねぇ」
「ッゥ!!?」
びっくりしたぁー!!あーびっくりしたぁー!!音もなく背後に来ないでよ!シエルみたいなことはしないで欲しい。
「ちょっと付いてきて」
はい?何故に?
「いいから」
心を読まれた・・・!怖!
私は手を掴まれて《ロキ・ファミリア》本部、『黄昏の館』に連れて行かれた。
〜※〜
「待ってて」
「アッハイ」
アイズさんは『黄昏の館』の中に入っていった。何なんだろう。さっきからアイズさんの行動が全く理解できない。なぜ、私はこんなところに来ているのか。
思考を続ける私の前にアイズさんが《ロキ・ファミリア》の主神ロキを連れて戻ってきた。
「んー?アイズたん、このえろぅカワエエ子が、話してた子?」
「・・・・・・はい。」
「そっかー!ほな、これからよろしゅうな!」
そう言ってロキ様は私にてを差し出した。ん?いや、ちょ〜っと待とうか。えーと?
「これから・・・?」
質問すると、ロキ様は疑問顔でこう返した。
「え?
うぇーい?