異世界西遊記 作:越後屋大輔
チョヤの森での作業をやっと終え、一息つきながら、これからの事を3人で話し合う。爆弾の埋まっている場所はトロワちゃんが察知できるらしい、ふと足音が聞こえた、目をやるとダチョウを思わせる怪鳥が表れた、しかも地球の数倍サイズ。身構える刹那怪鳥の群れに囲まれる。トロワちゃんを挟んでオッサンと僕は得物を携える、だが彼らは甲高く鳴くだけで襲って来る様子はない
「この子達に敵意はありません、森を綺麗にしてくれたお礼がしたいそうです」
「トロワちゃん、鳥と話せるんだ。」
「はいっ、魔物以外の動物だったら会話できます」
「そいつは便利な能力じゃわい」群れの中でもひときわ大きな真っ白なダチョウがトロワちゃんの足にじゃれついてる。
「この子も連れていっていいですか?」
「決めるのはボスのお前さんじゃ」荷物運びに使えるかな、連れていくことにしよう。俺はこいつにアルブスと名前をつけた。
大きな街としては次の目的場所に一番近いリューザの街に着いた、途中で山イノシシやスレイプヌーと言う魔物を倒し、この街の冒険者ギルドに売った、ついでにトロワちゃんの身分証も作っておく。(ゴノーのオッサンは既に持っていた)宿屋で俺とオッサン、トロワちゃんで1部屋ずつとろうとしたらトロワちゃんが拒否してきた、一人寝は嫌だと珍しく駄々をこねてきたのだ。百年ボッチだったせいか、彼女は一人になるのを極端に嫌がる、かといって俺にしろオッサンにしろ少女と同じ部屋はなにかとマズい、頭を捻り考える。いい案が浮かんだのでオッサンにあるものを作ってもらう。どのみちこれから必要になるし、いい機会だ。
金属類は文字通り売るほどあるので、オッサンに木材の調達を頼まれ觔斗雲で探し回る。すぐに集まったので帰路につく、地上を見下ろすと湖がみえる。
「ちょうどいい、ひとっ風呂浴びていくとしよう」湖で旅の垢を落としていると、激しい水飛沫と共に水中から1人の女性が表れた、腰には水筒を下げている。中々の美人だが腕の肘から先と脚の膝下は蛙だし着ている服は何故か濡れてない。
「そこのあなた!『しんせん』なる湖を汚すとはどういうつもり?!」噛んでる?
「体を洗ってただけだよ、それに『しんせん』じゃなくて『しんせい』の間違いじゃない?」
「そ、そうとも言うわね」イヤそうとしか言わんだろひょっとして素で間違えたのか?某5歳児か。
「とにかく、この湖には誰も入ってはならないの!駄女神様に知れたらまた、ネチネチと…」急に言い淀んだな。それよか、
「お前今、駄女神っていわなかったか?」
「ヒィィ、言ってません、言ってません!」
「まぁまぁ別に咎めたりしないよ、むしろ褒めたい、それにあいつは俺が懲らしめてやったから。」
「ヘッ?」なんつー声出してんだ。
話を聞くと彼女の名前はディーネ、元々神様世界で駄女神の侍女のような立場にあったそうだ、3百年程前誤って駄女神のワイングラスを割ってしまい腹いせに半人半蛙の姿にされ奴が自分の専用プールにしていたこの湖の番人に封じられたという。(ホンットにむかつくな、あの駄女神)俺も駄女神の現状を聞かせてやった。
「決めた!私旅にでる、あの女が何も出来なきゃこんな所『リッチ』に守る必要ないもんね」ハイハイ、それを言うなら『りちぎ』ね。
「ここから離れてディーネ自身は大丈夫なのか?」半分蛙だし、干からびたりしないのかな。
「平気よ、これがあるからね」腰に下げていた水筒をとりだすと湖の水を全部吸い込ませた。
「ここの水を、え~とっそうそうナントカ金代わりに貰っていくわ」思い出せてない、退職金だろ!わかったこいつバカだ。もういいや(-_-;)今後はスルーしよう。
「すごいなその水筒、それでいっぱいか?」
「まさか。海も、雨も、井戸も、世界中全ての水が入るのよ、すごいでしょ、あげないわよ、それに私しか使えないし」よし、こいつだ。
「ディーネ、どうせ旅にでるなら俺たちの仲間にならないか?」
沙悟浄役と白馬役がようやく登場しました。後主人公若干突っ込み疲れしてます(^-^;。