異世界西遊記   作:越後屋大輔

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元々、2つの物語をコラボさせたいとは思ってました。
案外ムズいです( ̄▽ ̄;)


第15話鴨王子(中編)

 その男に連れられて「本日定休日」の看板が下ろされた家に入る、メシ屋か酒場の様だ、ここの主人である男の自宅も兼ねてるらしい。オッサンは勘ぐってるし、トロワちゃんは物珍しさに辺りをキョロキョロしてる、ディーネは何も考えてないな、そういやこの店も「越後屋」だよな、生前良く通った店と同じ名だ。この男も見覚えあるぞ。まさかとは思うが…。

 一方大輔は定休日の日課としている市場調査の時妙な話を聞いた、この街に来た冒険者一行がどっかで見つけた古文書を手に魔術師連中に解読を依頼して回ってるが誰もが読めず途方に暮れているそうだ。あまり興味はなかったがたまたま常連客の冒険者に出くわしてその古文書の話をする事になった。一応複写したと言うメモを見せてもらった大輔は彼らの特徴を聞き出し、その場を取り繕ってその一行を探した。

 「エルフにドワーフ、サルと蛙の獣人か、あの人達だな、冒険者の一行は色々見たけどあれほどユニークな組み合わせは初めてだね」彼らを店に招き、金はいらないとお茶をだしてカウンターで待たせておく。住居スペースのパソコンで翻訳サイトを開き古文書を複写したメモを入力する、常連客のメモに書かれていたのはどうみてもアルファベットだった。。何故異世界に地球の文字があるのか、途端に調べたくなった。あちらから過去に異世界転移した人間がいたのかもしれない、2つの世界を自由に行き来できる大輔には無関係かもしれないが。

 パソコンのディスプレイには日本語に翻訳された文章が映る、こちらの文字に翻訳し直して彼らに見せる。

 結論からいうと古文書の内容は今回の件とは全く関係なかった。

 「なんじゃ?!あれだけ苦労したのに無駄足だったのか?」オッサンは一瞬項垂れた後怒りだした。俺はオッサンを宥めた。別にこいつが悪い訳じゃない。王子達を元に戻す方法なら心当たりあるしな。

 その夜俺達は昨日の湖へ行きプリムラと再会した、鴨達が哀しそうな声をあげる。俺は越後屋で借りたヤカンで湖の水を沸かし口に含み霧吹きの要領で鴨に吹き掛けやると忽ち人間の姿に戻る。兄弟妹11人が感動の再会を果たす。最初からお前がやれって声が聞こえた気がするが…空耳だな、ウンそうに決まっている、トロワちゃんとオッサンももらい泣きしている。

 翌朝湖に貴族らしき男が現れた。2、3人のお供を連れて、王子達に恭しく挨拶する。

 「私はこの街の領主、コルトン公爵でございます、王子様方、お久しぶりでございます」王子達も丁寧に挨拶を返す。公爵は俺達に向かい

 「皆さまの事はエチゴヤのマスターに聞いております、何はともあれ我が邸にて御休息下さい」えっ、なんであいつ貴族に知り合いとかいるの?

 コルトン邸で兄弟妹が身なりを整えている間に俺達は公爵と打ち合わせをする。 

 「じゃあオッサン達は兄弟妹の護衛って事で後からきてくれ」

 「オウ、任しとけい!」

 「気をつけて下さいネ」

 「チャッチャと退治しちゃって~」

 「お一人で魔女に挑むつもりか?ムチャだ!」公爵だけが慌てているがそこはスルーして俺は觔斗雲に飛び乗って単身ジューダ王国へ向かった。

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