もっと簡単な自己紹介程度の予定だったんですが。
それはそうと不思議なことに連載しているバカテスパニックより、
連載が止まっている土屋家の方が読者様が多いのですが何故でしょう?
というか、みんなどうやってこの連載(土屋家も)を知って読みにくるんでしょう?
本当に不思議です。
「とにかくもうすぐホームルームが始まるから、檻に入っている連中を出して・・・」かなめが言うと檻の中と外で激しい言い争いが起こっていた。
「いつまでも2次元の幻想に浸っている愚か者共が栄えあるFFF団の名前を名乗るなぞおこがましいんだよ」須川が叫んだ。
「ふ、イマジネーションが必要な2次元の良さもわからず身近でお手軽な3次元に逃避した連中に言われたくないぜ」檻の中から怒鳴り声が聞こえた。
「生身の女の子に声をかける勇気もない奴が笑わせるな」
「エロ本を買うための知恵と勇気も持てない奴が何を言ってやがる」
「なんか随分話が難しくなっているわね」
「千鳥は黙っていてくれ。これは二次元派FFF団と三次元派FFF団の教義上の問題なんだ」須川が言った。
「言っていることだけ聞いていると、崇高なイデオロギー論争に聞こえるけど、要するに生身の女の子が好きかエロ本がいいかってことなのよね。どっちの味方をする気にもならないわね」かなめが呆れたように言った。
「大体、そんなチビっ子に熱をあげるなんぞ・・・・・グワ」檻の中の団員が2mほど吹き飛んだ。
檻の前で飛鷲が掌を前にして構えていた。
「こんなピチピチの女子高生に対してチビっ子とは失礼千万な輩アル」飛鷲が不敵に言った。
「いや、今どきピチピチってあんた。それより何したのよ」
「ふっ、千鳥《チンニウ》は知らないと思うが、波動をぶつけて相手を倒すという中国4000年の秘奥義「カメハメ波」アルね」飛鷲が得意げに答えた。
「得意気なところ悪いけど、それ20年以上前から日本どころか世界中で一番有名な技だから」
「まさか「カメハメ波」を知っているアルか?しかし「元気玉」までは・・・・・」
「ミスターサタンが集めて回ってるわよ」
「それは誰アルか?」
「知らなくていいわよ」
「しかしアマルガムの基地にあった「アニマル1」には、「カメハメ波」なんて出てこなかったアル」
「なんでメガヒットの「ドラゴンボール」がないのに、「アニマル1」なんてマイナー漫画が置いてあるのよ。どんだけ古い雑誌が保管してあるのよ、あんたのとこの基地は?大体、「アニマル1」なんて読んでる人の99.9%が知らないわよ」
「ロッテ提供アルね」
「どうでもいいっつーの」
「ああ、千鳥。話が弾んでいるところ悪いのだが、HRまであと5分しかないぞ」
「話が弾んでいるわけじゃねーわよ」
「いや、そろそろ檻の中の連中を開放してやった方がいいのではないか?遅刻すると西村先生が怒るぞ」
「それもそうね。とりあえず、このH本は全部、生徒会が没収するわ。飛鴻、連中を出してやって」
「没収ってのは生徒会の横暴だぞ」檻の中から誰かが叫んだ。
「そうだ、俺達には好きな本を読む自由が憲法で保障されているはずだ」
「何だったら西村先生の前で一人一人に返却してもいいのよ。特にこの「六十路」の持ち主が誰なんだか個人的にも興味があるし」千鳥が脅すように言った。
「生徒会の決定には逆らえないな」誰かが頷いた。
「うん、俺達も反省すべき点がある」よほど鉄人、いや西村先生が怖いのだろうか、騒いでいた連中が一気に大人しくなった。
「じゃ、飛鷲と飛鴻。この連中を檻から出して、三次元派FFF団をこき使っていいから、この機材を撤去しなさいよ」かなめは二人にそう言いつけると校舎の入り口へと歩き出した。
「こうなるのが目に見えていたから反対したのに、あの腹黒会長ときたら・・・」かなめがため息をつきながら言った。
「いや、会長閣下の判断は正しい。アメリカの高校では実銃を装備した警備員が校門でボディチェックをしているところもあるらしい」
「あんな頭から椰子の木を生やしているような連中と日本人を一緒にしてんじゃねーわよ」テッサが聞いたら激怒しそうなセリフをかなめが吐いた。
二人が校舎の入り口に近づいた時に、轟音と閃光とともに爆風で入り口のドアが吹き飛び向かいの校舎の壁に激突した。
「ソースケ・・・・・(バキ)」かなめのハリセンが一閃して宗介の後頭部をぶっ叩いた。
「なぜ、俺を殴る?」
「あんたまた何したのよ。これで靴箱爆破は5回目よ。いいかげんに理解しなさい」
「どうも君は何かがあるととりあえず俺を殴ることに決めているのではないか?」
「あんた以外に、校内で爆発物を使う人間他に誰がいるってのよ」
「だが、俺は今日は君と一緒に登校していたではないか」
「校内の事件の98%はあんたが起こしているのよ。大方時限装置付きTNT爆弾でも使ったんでしょ・・・・・・クヌクヌクヌ」
「くっくっく、朝っぱらから仲がいいことだな」硝煙の立ち込める玄関からガウルンがくわえタバコで現れた。
「なに格好つけてくわえ煙草なんかで登場してんのよ。先生に見つかったら停学よ」かなめはとりあえずガウルンをハリセンでドツキいてから煙草を奪うと足で踏みつけた。
「これはお前の仕業かガウルン」宗介が言った。
「ああ、俺の靴箱に挟んであった髪の毛が落ちていたんでな。だれかが俺の靴箱を開けたということだ。X線装置が使えない状況ならできることは一つだろ、カシム」
「む、対象物の速やかな爆破だな。みろ、千鳥。ガウルンもああ言っている。常々言っている通りこれは国際常識なの・・・・・・グワッ」まず宗介がハリセンで殴り倒された。
「ウワッ・・・・・・」続いてガウルンも返すハリセンでドツキ倒された。
「なにが国際常識よ。戦争ボケ二人のコンセンサスを勝手に世界常識にまでしてんじゃねーわよ。そんなもんより一般常識をまず覚えろつーの・・・・・クヌクヌクヌ」
床に転げた宗介とガウルンにかなめのハリセンとストンピングの雨あられが降り注いだ。
静かな校舎の4階の窓際に会長の林水と書記の美樹原が並んで立って向かい側の校舎の玄関のドアが爆風で吹き飛ばされるのを眺めていた。
「これで靴箱と玄関の爆破は何回目だったかな?美樹原君」林水が尋ねた。
「相良君が4回、ガウルン君が1回です」
「この様子だと相良君も張り切るだろうねぇ」
「彼の性格から言って今まで以上にアグレッシブになるかと思われます」
「C会計はどれだけ残っていたかね?」
「はい、会長の手腕で現在500万程度になっております」
「それでは、あの二人の破壊活動の2ヶ月分の補修費にも足りないな」
「どうなさいますか?」
「D会計はどうかね?美樹原くん」
「今まで手を付けていなかったD会計ですか?ミスリル商事から2000万、アマルガム有限会社から4000万円の寄付がそのまま残っています」
「どうでもいいが、ダミー会社を迂回するという方法は考えないのだろうか?あの組織は」
「会長を信用なさってのことと思われます」
「まあ、いい。C会計の枯渇問題は焦眉の急だ。至急、予算を確保しなければならない。FXでいこう。レバレッジを最大にきかせて韓国のウォン安、そうだな大体1550ウォン近辺で買い、韓国が為替介入してウォン安誘導する1110ウォン当たりで売ろう。プログラム対応しているようだから、何度でも同じ手が使える。これを通称「朝鮮すだれ」と言うそうだ。最大限にレバレッジを効かせて、落ちているお金を拾いに行こう」
「(こういう時の会長は特に素敵)」美樹原はポーっと林原の発言を聞いていた。
「美樹原君、僕の言ったことがわかったかね?」林水が少し心配そうに言った。
「はい、全資金にレバレッジを効かせて「朝鮮玉すだれ」を購入して輸入すればいいんですね」
「いや、全然違うのだが」
生徒会室もいろいろな意味で大変だった。