もしも北郷一刀が東方の世界に転生したら。【打ち切り】   作:独田圭(ドクタケ)

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文字通りプロローグです。

一刀君の転生物語、始まり始まり~




サブタイが思い付かない時はとりあえずプロローグって書いとけば良いんじゃね?

 

 

某アーティストの歌の歌詞にもある様に何でも無い様な事が幸せだったと思うと現在ひしひしと感じている俺でございます。

 

さて早速ですが皆さんに質問、わたくしは今何処に居るでしょうか?シンキングタイムスタート!!

 

……はい終了。

 

答えは、う〜ん…俺も解らん(汗)。

 

イヤだって気が付いたら此処に居たんだよ。しかも辺りは真っ暗で何も見えねぇ…

 

てかそもそもこんな所に俺が居る事自体がおかしな話なんだ。えっ?じゃあ何をしてたかって。それは…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺の名前は北郷一刀、聖フランチェスカ学園に通うごくごく普通の高校生さ。

 

今の季節は冬、まだ12月の上旬だというのに世間はもう既にクリスマスムード一色に染まっている。何時も思うけど日本人は少々気が早過ぎるのでは無いか?

 

??「クリスマスと言ったらやっぱりケーキ!!私のオススメはこの店のモンブランかこっちのショートケーキです。でも迷ったら両方買うという手段もありですねぇ。」

 

一刀「…イヤそんな食えねぇし。」

 

目の前に居るこの娘もその例に漏れずさっきからどっかの洋菓子店のパンフレットとにらめっこしながらブツブツ言っている。この様子からして多分俺のツッコミも聞いちゃいないと思う。

 

えっ、この女誰だって?…この娘の名前は東風谷早苗。実家が神社で俺も何度か遊びに行った事がある。

 

で、この娘とはどういう関係かというと、俺と同じ学校に通う幼馴染で…ぶっちゃけると俺の彼女です。…グヘヘ。

 

恐らく今この瞬間「…妬ましい」とか「リア充爆発しろ!!」というコメが大量発生してるかも知れん。まぁ頑張れ、非リア充組の諸君。(その中に作者も含まれている事は内緒なww)

 

そして今居る場所はファミレス、何でも放課後俺と会うなり「ファミレスに行きませんか?」と誘ってきた。特に断る理由も無いし腹も減っていたので俺は早苗の提案に乗った訳。

 

ところがいざファミレスに入ると早苗は机にパンフレットを並べてあーでもないこーでもないと言い始めた。途中料理が運ばれてきても一口二口手に付けた程度で後はパンフレットとにらめっこ。…はよ食わんと料理冷めるぞ。

 

早苗「そして一刀君と一緒にケーキを食べながらガンダーロボのアニメを見るんです。いやぁ今年も良いクリスマスが過ごせそうですねぇ。」

 

一刀「イヤ、ケーキだけで良い。」

 

早苗「何でですかぁ!?」

 

…だって毎年同じ事してるじゃん。そら飽きるよ。

 

しかもガンダーロボって……それじゃあまるで何処ぞのやんす口調の瓶底メガネ野郎と一緒じゃねぇか。

 

それに俺はロボットアニメはあまり好きじゃないしアニメ自体を殆ど見ないから見てても魅力が1ミリたりとも伝わってこない。

 

早苗「一刀君はガンダーロボの良さを全く理解してないです!!だから今年こそは一刀君にガンダーロボの魅力を知って貰おうと思ってるんです!!」

 

一刀「いやぁ…無理無理。」

 

早苗「無理じゃないです!!」

 

そもそも何回見ても俺が何の反応も示さない時点で俺がロボットアニメには全然興味ない事ぐらい知ってる筈だろうに。まぁクラスに早苗と同じ趣味を持つ奴が居ないのは解ってるけどさ。

 

早苗は筋金入りのアニメオタクだ。特にロボットアニメの話になると人ゴミで溢れ返る街中だろうと電車の中であろうと所構わずその魅力を延々と語り続ける。

 

…しかもやたらとデカイ声で。

 

早苗「まず『行くぞ!我らのガンダーロボ!!』から始まるオープニングがもう神です!そしていざ本編が始まると宇宙からの刺客から地球を救うあの姿は見ていて鳥肌が立ちます!!それから…」

 

一刀「さて、そろそろ会計するか。」

 

早苗「ちょっと一刀君!?」

 

早苗は気付いてないかも知れないけど早苗がデカイ声で話してる所為でさっきから周りの視線が突き刺さっている。このままだと俺までイタイ子扱いされかねないので早苗には悪いけど強引に話を切り上げよう。

 

一刀「まぁクリスマスまでまだ時間はあるからさ、どのケーキにするかじっくり考えれば良いじゃないか。」

 

早苗「露骨に話を逸らしましたね!?まだ私の話は終わってないですよ!!」

 

一刀「その話はクリスマス当日にでもすれば良いだろ。その上で判断するからさ。」

 

早苗「むぅ……それもそうですね。」

 

早苗に納得して貰えたところで俺達は2人揃ってファミレスを出た。このまま真っ直ぐ家に帰っても良いけど俺一人暮らしだからやる事無いんだよなぁ。

 

でも明日剣道部の朝練があるから早く帰って寝たいというのも事実。どうしようかと迷っていると、

 

早苗「一刀君、今夜私の家に来ますか?」

 

一刀「う〜ん…別にどっちでも良いけど明日朝練あるからなぁ。」

 

早苗「でしたら今晩私の家に泊まってから学校に行った方が早いですよ。私の家の方が学校からの距離は近いですから。」

 

確かにそれは言えてる。俺の家は学校から割と離れている為色々と便が悪い。それを考えると早苗の提案は魅力的だけど…

 

一刀「…悪い、今日は気が進まないんだよ。」

 

早苗「そうですか…残念です。」

 

今思えば俺はこの時選択を誤ったと思う。でなければあんな目に遭わなくて済んだ筈だと。だけど早苗の誘いを蹴った今この時に俺の命運は決まってしまった。

 

その後早苗と別れて1人自宅に向かって夜道をトボトボ歩いていた。トボトボとは言ったがこんな寒空の中のんびり歩いていては体の芯まで冷え切ってしまうのでさっさと帰って暖まりたいところだ。

 

帰ったら取り敢えず風呂入って体を温めてから寝るかとどうでも良いプランを頭の中で立てていると後ろからチャリが近付いてきた。

 

なんて事は無い、ただ今通ってる道は軽自動車2台が並んで走れるかも微妙な幅しか無いので車が来た時には俺が出来るだけ端に寄ってチャリが通れるだけのスペースを開けておかなければならない。まぁ幸いな事に車は来てないのでそんな事する必要は無いがな。

 

当然徒歩よりチャリの方がスピードは速いのであっという間に俺との距離が縮まっていく。

 

そうして俺の横にチャリが並んだ瞬間、

 

一刀「…グワッ!!」

 

背中に強い衝撃が走った。

 

何が起こったか理解出来ないまま俺は走り去るチャリの方を見た。

 

チャリに乗っていたのは体格からして恐らく男。上下黒のジャージにニット帽を被ってる以外は何の特徴も無かったがその男の右手には血の付いたナイフが握られていた。

 

まさかと思い俺は左手で背中に触れてみた。ベタッとした気持ち悪い感覚が左手に伝わってくる。そして俺は左手を見た。

 

嫌な予感はモノの見事に的中した。左手にはベッタリと真っ赤な血が左手全体に付着していた。

 

それを見た瞬間、全身に激痛が走り俺は思わず地面に跪きそして倒れ込んだ。

 

間もなく意識は朦朧とし始め俺は直感的に自分の死を確信した。だが湧き上がってきた感情は自分を刺した犯人に対する怒りでもなければ死ぬ事に対する恐怖でもなかった。そこにあったのは人生の終わりってこうも呆気ないんだなという言わば悟りに近い様な物だった。

 

徐々に薄れゆく意識の中で俺はまず家族の事を思い浮かべた。俺には妹が居たが両親は妹を溺愛していた。だけど俺に対してはどうだっただろうか、俺が一人暮らしを始めてから今日に至るまで連絡の一つも寄越さなかったけど俺を息子として見てくれていただろうか。今となってはそれを確かめる手段はもう無い。

 

更に俺を剣道の道に進めてくれた祖父と厳しくも思いやりのあった剣道部の顧問に何かと騒がしい奴だった俺の悪友及川。色んな人物が頭に浮かぶ中、最後に思い浮かべたのは早苗だった。

 

幼い頃から近所の公園で遊んでは良く門限を破って2人揃って叱られたものだ。やがてどちらが告白した訳でも無いのにいつの間にか彼氏彼女の関係になり早苗のアニオタな部分を除いては何処にでもいるバカップルとなんら変わりなかった。

 

…あぁ、なんだかんだ言っても俺は早苗の事が好きだったんだなぁ。

 

だからこそ俺は今後悔している。もっと早苗の話を聞いてやれば良かった。早苗は俺の事を一番の理解者だと言ってくれた。俺もそれにもっと応えてやれば良かった。だけどそれはもう二度と叶わない。後悔先に立たずとは良く言ったものだな。

 

一刀「…悪い早苗。約束、果たせそうにねぇや。」

 

その言葉を最後に俺は意識を完全に手放した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…そして現在に至る。

 

なんか最後感動的な話になったけど此処が何処なのか相変わらず知りませ〜ん。イヤ、自分が死んだ事は解るけどね。

 

そして俺は何でこんなとこに居るのか?…誰か分かる人、説明プリーズ。てな事を思っていると…

 

 

 

 

 

ズドドドドドドドッ

 

一刀「おっ?」

 

地響きの様な足音が猛スピードでこっちに迫ってきてる。何事かと思い視線を音のした方にやるとそこには…

 

??「ごっ主人様あぁぁぁぁぁぁ!!」

 

一刀「とっせい!!」バキッ

 

??「ぶるあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

思わず反射的に殴ってしまった。だが反省はしてない、後悔もしてない。だって目の前に居る奴は…

 

??「もぉ〜挨拶代わりにしては酷いじゃないのご主人様。」

 

大男が居た。しかし只の大男ではない。ピンクの海パン一丁に三つ編みの髪型、そしてボディービルダー並のマッチョの肉体をクネクネと揺らすその姿を見たら誰だって吐き気を催すに違いない。一言で言うとそこには化け物が居た。

 

??「だ〜れが一度見たら全人類が吐き気を催しそうな程気持ち悪い化け物ですってぇぇぇ!!」

 

一刀「イヤ、そんな事言ってない。」

 

思ってはいたとは言わないでおこう。

 

しかしながらいきなり死んだと思ったら突然真っ暗闇の空間に居て極め付けは海パン一丁の変態肉ダルマが現れてもう訳わからん…

 

一刀「取り敢えず此処は何処でお前は誰なのか、順を追って説明してくれ。」

 

??「そう焦らせないで頂戴。此処は解りやすく言うとこの世とあの世の狭間。現世で死んだ人間の魂は必ず此処を経由して天国か地獄かのどちらかに行くわ。」

 

一刀「つまりアレか。死んだ人間を裁く裁判所みたいな所か。」

 

貂蝉「そういう事。そして私はその魂をあの世へと送る担当者、名前は貂蝉よ。」

 

…成る程な、大体は理解した。

 

だがそれならば何故俺は肉体を持っているのか、魂というとマンガなんかである青白い火の玉のイメージがあるが此処では違うのか?

 

貂蝉「でもご主人様の場合は私がうたた寝してた所為で魂を回収出来なかったのよ。だから肉体ごとこっちに連れてきた訳。ごめんなさいね♪」

 

一刀「よし、テメェそこに直れ。」

 

貂蝉「ご主人様恐い!!」

 

悪かったな。生憎俺は気が長い方じゃねぇんだ。

 

一刀「じゃあ俺は一体どうなるんだ。」

 

貂蝉「死んだ人間の魂はその日中に裁かないといけないの。だけどご主人様は死んでから丸一日経ってしまったからあの世に送る事が出来ないわ。かと言って一度死んだら二度と現世に戻る事も出来ないの。となると残された手段は一つしか無いわ。」

 

一刀「…それは?」

 

貂蝉「ご主人様の魂を再構築して別の世界に送る事よ。」

 

一刀「…要は転生させるって事か。」

 

貂蝉「理解が早くて助かるわ。」

 

ふむ、悪くない提案だ。俺としても不完全燃焼のままたった18年の人生を終えるのはやっぱ勿体無い。それにどうせ俺に他の選択肢なんて無いだろうから貂蝉が出した案に乗る事にしよう。

 

一刀「良いだろう、その話乗った。」

 

貂蝉「流石ご主人様。それじゃあ今からご主人様が転生する世界について説明するわね。ご主人様が転生する世界は東方Projectという人間だけでなく神や妖怪が蔓延る世界にご主人様を転生させるわ。」

 

一刀「東方Project?…なんだそりゃ?」

 

貂蝉「ご主人様が知らないのも無理はないわね。ご主人様の居た世界には存在しないゲームだからね。」

 

一刀「ゲームの世界なのか。」

 

貂蝉「そうよ。幻想郷という場所を舞台にしたシューティングゲームで博麗霊夢と霧雨魔理沙の2人がそのゲームの主人公よ。後は個性豊かなキャラクターに弾幕ごっこやスペルカードルールという特殊な決闘方法で勝敗を決めるのもこのゲームのウリの一つね。」

 

正直な話、行き当たりばったりが座右の銘である俺にとってはあまり有難くない情報提供であったが…まぁ何も知らんよりかはマシか。

 

貂蝉「ご主人様は原作から遥か昔の東方の世界に転生してもらうわ。でもただ転生するだけじゃ駄目、ご主人様をその世界の住人として固定させなければ世界が拒絶反応を起こして最悪ご主人様が消滅しかねないわ。」

 

…何それ怖い(汗)

 

下手すりゃ人生再スタート直後にゲームオーバーになる恐れがあるという事か。……冗談じゃねぇ、そんなバッドエンド意地でも回避してやる。次生きる世界でスローライフを満喫する為に!!

 

一刀「じゃあそうならない為に俺はどうすれば良い?」

 

貂蝉「やる事は簡単よ。ご主人様が歴史に名を残す様な事をすれば良いのよ。」

 

面倒くさっ!?それって確実に面倒事に首を突っ込まないといけないって事だよなぁ。なんという事でしょう、始まる前に俺の人生プランは音を立てて崩れていきましたー。

 

貂蝉「それじゃあ話も済んだ事だし……行ってらっしゃい♪」

 

一刀「へっ?」

 

貂蝉がそう言った直後、俺の足元にぽっかりと空間が開き…

 

一刀「おんぎゃあぁぁぁぁぁぁ!!」

 

…俺こと北郷一刀はその空間の中へと真っ逆さまに落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第三者Side

 

貂蝉「…さてと、ご主人様には悪いけど種族と能力はこちらで勝手に決めさせてもらうわ。…次に会う時が楽しみね♪」

 

一刀が去った空間の中で貂蝉は1人でにそう言いその表情には意味深な笑みが浮かんでいた。

 

【完】

 

 




初めましての方は初めまして、Doctor Kです。

相も変わらず見切り発車で始めた小説ですが、何とぞ【もしも北郷一刀が東方の世界に転生したら】略して【もし東】を宜しくお願いします。

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