もしも北郷一刀が東方の世界に転生したら。【打ち切り】 作:独田圭(ドクタケ)
和「まぁでも、少しの間読み専に回っていた事実はありますが…」
紫「一刀、作者から伝言が届いてるよ。」
一刀「…今度は何、えーっと……
『一部のサブタイ変更したって事を読者に伝えてくれないか。宜しく頼むZE☆
P.S.銀魂の九兵衛たん可愛い抱かれたい。テヘペロ』
…ふざけんじゃねえぇぇぇ!!何を俺に言わせようとしてんだ!!第一伝言を寄越すぐれーならテメェの口から言えやボケェ!!」
和「…一刀様、なんか作者様が段々残念な人になっていってます…」
一刀「アイツは元から残念なの!!それに何だ宜しく頼むZE☆って!!ソレ気に入ってんのウケると思ってんの!?」
紫「作者ってこんな残念な人なんだ…」
一刀「ゆかりん、お前はこんな残念な奴になったら駄目だぞ。」
紫「…分かった。」
◇
一刀Side
果たし状の内容はこうだ。
『これより二月後、貴様の国へと赴く。その際に信仰を明け渡せ。さもなくば武力行使も辞さない。《以外中略》』
…との事。
国力に余程自信があるのか知らんが上から目線且つ命令形なのが気に入らん。起きて早々不快な気分にさせられた。
さて、この脅迫状とも言える果たし状に対して対抗策を考える上で大きな問題が2つある。
まず1つ目、諏訪の国の国力が大きくなく傭兵への調練が不十分で当てにならない事。
そしてもう1つの方が深刻だ。もう1つの問題点…それは諏訪子に実戦経験が無い事。二ヶ月という僅かな期間しか無い中でこの問題をどう解消するか。
一刀「紫、悪いが汐里を連れて別室に移動してくれ。」
紫「うん…」
まだ子供の汐里に有らぬ不安を抱かせる訳にはいかない。紫も俺の意図を察して汐里を別室へと連れて行った。
2人が退室した事によりこの客間には俺含めて3人残ったがその表情は芳しくない。特に諏訪子は今まで見た事無い位激昂していた。
諏訪子「こんなの酷過ぎるよ!!これじゃあまるで脅迫じゃないか!!」
和「諏訪子様、お気持ちは解りますが少し落ち着いて下さい。」
和の言う通り、ここは一旦冷静になって考えなければならない。だが今の諏訪子は怒りのあまり我を忘れてしまっている。
諏訪子「こんな時に冷静でいられる訳無いじゃん!!下手したら私の国が奪われるかも知れないんだよ!!」
和「しかし、現時点では敵国の情報があまりにも少な過ぎます。これでは太刀打ちのしようがありません。」
果たし状には前述の内容しか書かれていなかった為、作戦を立てる以前に情報が殆ど無い。大国だから大所帯で来る事はなんとなく分かるがそれでは曖昧過ぎる。
例えこちらが国を挙げて立ち向かったとしても調練不足の兵では全滅するのは目に見えている。
さて俺達はどうするべきか…
◇
和Side
…私の視点で進むのは初めてですね。
改めまして、和と申します。
早速話に移りますが、今朝私達の元に大和の国から果たし状が届きました。ですがその内容はあまりに高圧的で諏訪の国を見下している様な文面でした。これには一刀様も見た瞬間顔を顰めた程です。
これを見た諏訪子様が黙っている筈も無く、激怒して怒鳴り散らしてました。それはもう物凄い迫力で、私も内心冷や汗が止まらなかったんです。
でもその前に一刀様が機転を利かせて汐里様を別室に移動させたお陰で汐里様が泣き出す様な事態にはならなかったのは幸いですね。
その後3人で話し合いに移った訳なんですが諏訪子様は怒りが収まらず私の言葉に耳を貸してくれませんし、一刀様は先程からだんまりの姿勢を貫いていて話し合いに参加せず、こんな状態ではとても光明を見い出せる感じではありません。
和「……」
…せめて一刀様が何か発言してくれれば。
一刀様は一度人妖大戦という大きな戦を経験しているんですから、それを活かした助言をしてくれれば状況が変わる筈なんです。
ですが一刀様は俯いたまま私達と視線を合わせようともせず1人で考え事をしています。
諏訪子「もうこうしちゃいられない。今すぐ兵を集めて迎え撃つ準備をするよ!!」
和「…それはいけません。いくらなんでも無謀過ぎます。」
諏訪子「じゃあどうしろって言うんだい!!このままじゃ埒明かないよ!!」
和「ですからその解決策を今考えてるじゃないですか。」
諏訪子「そんな事してたら時間が幾らあっても足りないよ!!なら今からでも兵を鍛えれば…」
一刀「…止めておけ諏訪子。無意味だ。」
ここで一刀様が漸く口を開きました。ですが一刀様が言い放った言葉は助言ではなくあまりに非情な宣告でした。当然諏訪子様も黙っておらず一刀様に反論します。
諏訪子「何でそう言い切れるんだ!!今からでも遅くはないだろ!!」
一刀「分かってねぇなぁ。…俺も嘗て軍隊を指揮してきたから言える事だが、兵なんてもんは二、三日でどうこう出来るもんじゃねぇんだよ。兵1人鍛えるのにどれだけ早くても半年は掛かるんだ。それに一口に鍛えるっつっても何を鍛えるつもりだ。体力か?観察力か?もしそれらを全部鍛えるんだとしたらはっきり言って二ヶ月じゃ無理だ。」
諏訪子「うぅ……」
威勢良く反論したは良いものの一刀様に論破されて押し黙ってしまいました。それでは私達に打つ手は無いと言うんですか…
諏訪子「それじゃあ私達は何もせずに国を明け渡せって言うのかい…」
遂には諏訪子様は力無く項垂れてしまいました。たった二ヶ月で私達に出来る事はもう殆ど無いという事は諏訪子も薄々気付いていた筈。
ですが理解は出来ても納得は出来ない、今の諏訪子様はそんな感じでしょうか。
もはや万策尽きたかと思われたその時…
一刀「…イヤ、一つだけ方法がある。」
和「……!!」
諏訪子「なんだいそれは!!」
囁く様に言ったその一言に諏訪子様は食い付きました。この状況を打開する策があるんだとしたらそれは一体何なんでしょうか?私にも皆目検討が付きません。
一刀様は諏訪子様を一旦落ち着かせるとその方法を語り始めました。
一刀「要は【戦争】にならなきゃ良いだけの話だ。それだったら俺達にも道はある。」
諏訪子「一刀、悪いけど言ってる意味がよく分からないんだけど…和は?」
和「いえ、私にも…」
情けない事に私と諏訪子様には理解力が足りなかった所為で一刀様がどういう意味を持って先の発言をしたのか全く分かりませんでした。
一刀「…ったく、お前らの思考回路どうなってんだぁ?良いか、耳かっぽじって良ーく聞けよ。戦いと言っても色々あるだろ?俺が言ってるのは【戦争】じゃなくて【決闘】にすれば平和的に解決出来るんじゃないかって事。OKですか?」
和「…つまり一騎打ちで決着を付けるという事ですか?」
一刀「Excellent、ご名答だ。なかなか名案だと思わないか?」
諏訪子「でもそんな要求、相手が賛同してくれるかなぁ?」
一刀「賛同してくれるかなぁじゃねぇ。賛同させるんだよ。これは俺の推測に過ぎないが、恐らく大和の国は多くの戦を勝ち抜いてきてる強者揃いだ。故にプライドも高いだろう。だったらこっちはそれを利用してやるさ。」
和「なるほど、強国だからこそ敢えて強気に出るという訳ですね。」
やはり一刀様は策を思い付いていたのですね。先程まで黙っていたのはそのタイミングを見計らっていたから。…本当に一刀様は人が悪過ぎます。
一刀「和、会談の準備だ。相手はこの果たし状の送り主…
…軍神、八坂神奈子だ。」
◇
一刀Side
という事でその翌日。
俺と和は会談をする為に大和の国へと向かう事にした。
諏訪ちんを連れて行かなかったのは3人で行ったらゆかりんと汐里の面倒を見る奴が居なくなるという理由だが、本当の所は一国の主である諏訪ちんをあまり長く留守にさせるのはマズイと考えたからである。
和「しかし一刀様、一つ疑問があるのですが。」
一刀「諏訪子に勝ち目はあるか、だろ?」
和「はい。」
和の疑問ももっともだ。俺もこれまで何度も諏訪子と模擬戦をやった事があるから解るが、諏訪子は実戦経験が無さ過ぎる。まぁ俺を鉄輪でぶん殴る時の威力は高いし、なにせ祟り神だから戦う以前にその力を発動させたら事は済むしな。
だがそれ故に、諏訪子は戦い方を知らない。故に勝算は…
一刀「…無理だろ。俺とチャンバラごっこしかやった事の無い諏訪子じゃあ軍神を倒すのは不可能だ。」
和「そんな!?それじゃあ一刀様は何の為に一騎打ちの提案を…」
一刀「落ち着け。俺ぁ何も勝つ為にこんな提案した訳じゃねぇんだ。誰も死なせずに丸く収める方法はコレしかねぇんだよ。大事なのは大和の国に勝つ事じゃなくて諏訪子の命を守る事なんだ。俺ははなから勝ち負けを度外視して諏訪子を守る為に一騎打ちの提案をしたのさ。もし諏訪子が死んじまったら汐里はどうなる?」
和「……!!」
俺が兵を集めて迎え撃とうとした諏訪子を止めた本当の理由は、まだ幼い汐里に誰かが死ぬ悲しみを知って欲しくなかったから。子供の心に大きな傷を付ける真似は俺には出来ない。そんな重たい業を背負うのは俺1人で充分なんだよ。
死の重さをよく分かってない奴程死を名誉な事だと履き違えているが、それは名誉ではなくただの恥晒しであり正直死に名誉もクソもあったもんじゃない。そこにあるのは遺された者の深い悲しみ、そしてそこから生まれる復讐の連鎖。
そんなもんを子供の内から経験させるのはあまりに酷な話だ。それを回避する為なら俺が代わりに悲しみを背負ってやる。諏訪子の命を守る為なら俺が泥でも何でも被ってやる。
…そして汐里の笑顔と未来を守る為なら、俺が1人で汚れ役を引き受けてやる。
俺はあの時から重てェもんを背中に背負って生きてきたんだ。今更業の一つや二つ増えたところで変わりゃしねぇよ。
一刀「…それに諏訪子が負けたとしても民が諏訪子を見放すと思うか?諏訪子が民の事を思ってるなら民もきっとそれに応えてくれるさ。」
和「…そうですね。そう信じましょう。」
たかが10年そこいらしか居ない俺達には諏訪子がどういう思いで民と接してきたかなんて解る筈が無い。
だがこれだけは言える。
民からの信仰がある限り、諏訪子は負けても負けねぇよ。
和「で、一刀様、今更ですが…」
一刀「何かな?」
和「どうしてお酒なんか飲んでるんですか!!これから軍神様と会談するんですよ!!」
一刀「言っただろ?強国相手に敢えて強気に出るんだって。」ヒック
和「意味合いが全然違います!!それだと無礼者と見なされて斬られますよ!?」
一刀「何、斬られたら斬り返せば良いだけの話。世の中ハンムラビ法典なんだよ。目には目を、歯には歯をなんだよ。」ヒック
和「さっきと言ってる事逆じゃないですかぁ!!」
一刀「あぁ〜ヤベー、酔いが回ってきた。…少し横になって良いかなぁ?」バタンキュー
和「一刀様ぁ〜!!」(泣)
◇
和(白鳩)「…これで少しは酔いが醒めましたか?」(怒)
一刀「はい……」ズタボロ
あれから怒り狂って白鳩状態になった和に取っ捕まって以下略。
我がパーフェクト従者和は日に日に強く、そして逞しく成長しております。その変わり俺のSAN値は日に日に削られております…
一刀「…って、お前その状態で喋れたのぉ!?翻訳コンニャクでも食ったのぉ?それとも魔女宅の黒猫みたいに元から喋れたのぉ?」
和(白鳩)「始めから喋れた訳ではありません。ただ所持してる妖力が増えたので喋れる様になったんです。」
ボンッ←変身音
和(人型)「ですが人前では極力この姿で喋る様にします。鳩の姿で喋っていれば一発で妖怪である事がバレますし。」
一刀「まぁそうだろうなぁ。」
もはやパーフェクト従者という言葉では足りねぇな。戦闘面以外で徐々にチート化しつつある和。
モブ神「止まれ、貴様ら何者だ。」
あん?何だこのしゃくれ。もしや元気ですかぁー!!や熱血ビンタで有名なあのオヤジですか?
一刀「アンタ、大和の国の者か。」
モブ神→しゃくれ「如何にも。」
一刀「だったら話は早い、俺は諏訪の国の使者だ。アンタ等の主に用があって来た。」
そう言って俺は果たし状を見せた。しかしこのしゃくれの顔は険しいままで…
…っておっ、向こうに甘味処があるじゃないか。ちょっと寄ってみよう。
しゃくれ「…具体的な要件は何だ、申してみよ。」
一刀「おっ…この菱餅、汐里の土産にでもするか。」
和「珍しい和菓子が沢山ありますね。あっ、私は草餅が良いです。」
一刀「じゃあ俺は羊羹と三色団子で。」
しゃくれ「…ってオイ!!人の話を聞け!!」
…おっ、この三色団子は中にあんこが入ってるな。これも汐里の土産にしよう。しかしここの甘味処は甘味堂よりも和菓子の種類が豊富だから土産選びに迷うなぁ。
一刀「…ん?あんかいっふぁか?(通訳:ん?何か言ったか?)」モゴモゴ
しゃくれ「具体的な要件は何だと聞いたんだ!!」
一刀「ゴクンッ……観光。」←ボケ
和「食べ歩きです。」←素で忘れた
しゃくれ「目的まるごと変わっちまってるじゃねぇか!!」
何だこのしゃくれ!?ツッコミスキル高ぇじゃねぇか!!
…ってか和がまさかのボケをやるとは、俺さん和のツッコミ見たさにボケたのに予想外でした。
一刀「…冗談だ。この果たし状の送り主と会談がしたい。」
和「(完全に要件忘れてました…)」
しゃくれ「何、たかが小国の使者の分際が神奈子様と会談だと?ふざけるのも大概に……!!」
一刀「…ガタガタ抜かしてねぇでさっさと案内しろ。」
急に態度をデカくしたしゃくれにイラッとして殺気を出しながら霊閃を奴の首元に突き付けた。
無論殺気なんか一割も出しちゃいねぇ。だがしゃくれは恐怖のあまり声が出ず無言で何回も頷いた後俺達を奴さんの元に案内した。
この程度の殺気で怖気づくとは…ハッキリ言って大した事ねぇな。
だが奴さんは……どうかな?
◇
しゃくれ「…この部屋の中に神奈子様が居る。くれぐれも失礼の無い様に。」
しゃくれから言われなくてもこの中に奴が居る事は既に分かってた。部屋の外からでも強い神力を感じる。
…流石は軍神、その力は眉唾ものじゃねぇな。
一刀「…んな事言われなくたって分かってんだよ。
よぉ邪魔するぜぇ。茶を出しな。」ドカドカ
しゃくれ「オイィィィィィ!!言ったそばから忠告無視してるじゃねぇかぁ!!」
失礼の無い様にとしゃくれから言われたがそんなもん俺には知ったこっちゃねぇ。俺は別に奴さんの部下という訳でもねぇし。
和「…失礼します。」
和も俺の後に続いて部屋に入る。しかし額には冷や汗が滲み出ており表情も心なしか若干固い。
…無理もねぇか。和はこういった緊迫した場面に立ち会うのは初めてだしな。俺の従者として生きるつもりならこういうもんには早く慣れとかねぇと駄目だぜ。
??「私に用があって来たのはお前達か?」
一刀「…ご名答、お前が八坂神奈子か。」
神奈子「如何にも。そういうお前達は何者だ。」
一刀「俺は北郷一刀。で、こっちは…」
和「…和と申します。」
あんな脅迫めいた文面の果たし状を送り付ける奴だから相当態度のデカイ奴だろうと思っていたが予想に反してそこまで高圧的な態度ではなかった。少なくともあのしゃくれよっかなんぼかマシ。
しかしその立ち振る舞いはまさしく軍神のそれ。ラスボス感が半端じゃねぇ。
が、それ以上に俺の目を引いたのは…
一刀「(スゲェ胸でけー。)」
立ち振る舞いだけじゃなく胸のデカさもラスボス級か!?推定EカップかFカップはあるとみた。
…そういや和のプロポーションはどんな感じかな?何時も普段から着物ばっか着てるから体のラインが分かんねぇし、もしや和も隠れ巨乳だったりしてぇ…
一刀「なぁ、…和って乳デカイ?」
和「いきなり何の話をしてるんですか!?」
一刀「…イヤだって、気になるじゃん。」
和「だからって今この状況でソレ聞きますか!?」
一刀「和!!お前は悔しくないのか!!あんなデカイ乳をコレ見よがしに見せ付けられて!!」
和「それは……わ、私だって本当は脱いだら凄いんですよ…」ボソッ
一刀「何!?脱いだら凄いのか!!」
和「わぁー!!今のは忘れて下さーい!!」ワタワタ
神奈子「お前達、来て早々何やってるんだ…」
…すまんカナッペ、これが俺達なんだ。
本題からすぐ脱線させるのはポンコツ作者の悪い癖なんだ。もう病気なんだよ。末期なんだよ。それに俺達は仕方なーく付き合ってるだけなんだよ。
作者「お前も悪ノリしてたじゃねぇか!!」
一刀「ハイ退場。」キック
作者「のわっ!?」←作者強制退場
本編にまで入ってくんな!!お前の所為でせっかくのシリアスシーンが台無しじゃねぇか!!
神奈子「…さて、作者も消えた事だし早速だが私に要件とはなんだ?」
お前も何サラッとメタい事言ってんのぉー!?お前はどっちかっつーとツッコミ側の立場だよねぇ?
とはいえこれで漸く本題に入る事が出来る。
あっ、でもその前に…
一刀「待った、本題に入る前に一つ聞きてえ事がある。」
神奈子「…言ってみろ。」
一刀「そんな怖い顔すんなよ。別に大した事じゃねぇんだ。ただ…
…お茶請けはまだかなぁ〜って。」
神奈子「なんだそりゃー!?」ズッコケ
一刀「イヤ話し合いが長くなると口が寂しくなるからさぁ〜。…あっ、お茶請けが無いなら酒の肴でも良いぞ。」
神奈子「厚かましいなお前!?」
神奈子も中々ツッコミが上手い。大和の国の住民は戦闘面だけではなく笑いのレベルも高いとは恐れ入った。
…と、ここで何時もなら俺のボケに間髪入れずにツッコミを入れてくる我が従者が全く仕事してない事に気付き、不思議に思った俺はチラリと和の方に視線を向けてみた。
和「……//」プシュー
…あらま、完全に思考停止してらっしゃる。こりゃ当分復活しそうにねぇな。
イヤ確かに先程の和のカミングアウトには正直俺も驚いたが俺以上に言った本人が驚いて、その挙句思考回路をオーバーヒートさせてどーすんの?
まぁ、そんな初心な所も可愛いけど。
…それはさておき、いい加減に本題に入るとしようかねぇ。まずは和を復活させねぇとな。
一刀「おーい、戻って来ーい。」
和「……」
…ダメだこりゃ(汗)。
何とかして和を復活させる方法は……あっ、そうだ。
一刀「…おっ、そこに居るのは脱いだら凄い和さんじゃないかぁ。」←棒読み
和「その話はもう止めて下さい!!……ってあれ?」
一刀「戻ってきたか。」
和「あっ…」
良し、和も復活した事だしこれで漸く、よぉ〜やく本題に入る事が出来る。カナッペと面合わせてから会談に入るまでどんだけ文字数使ったんだよ。
このままじゃタイトル詐欺になる所だったが、それもこれで仕舞ぇだよ。
一刀「…待たせたな。それじゃあ始めようか。」
神奈子「待ちくたびれたぞ全く…」
会談する上で最も重要な事は如何に会話の主導権を握れるか。そして目上の者を相手にどれだけ堂々とした姿勢を貫き通せるか。
つまるところ遠慮は不要。一歩引いて様子見なんかしてたら主導権なんざ握れやしない。
一刀「単刀直入に言うが、アンタ方には武力行使を使わないで貰いたい。要するに、この文面の内容を取り消せって事だ。」
神奈子「…何?」
一刀「はっきり言ってこっちの兵は戦力が心許ない。例え戦ったとしても切り捨てられるのが目に見えている。」
神奈子「随分と酷い評価だな。」
一刀「まぁ事実だからな。」
もしそれでも向こうが戦争を仕掛けるつもりでいるなら交渉は決裂だ。だが、そんな弱い者イジメみたいな事を大和の奴等がする筈が無い。
何故か?
それはプライドが邪魔をするからだ。何時の時代もそうだが、プライドの高い奴は常に対等な条件で戦おうとする。
だったらこっちはソレをとことん利用させて貰おう。
一刀「そこで提案がある。ここは一国の主同士で一騎打ちでケリを付けるという事にしないか。」
神奈子「一騎打ちだと?」
一刀「あぁそうだ。どうだ、中々魅力的な提案だと思わないか?」
神奈子「うーむ…」
良し、上手い事食い付いた。ここまでは俺の思惑通り。
一刀「無論タダでとは言わん。お前がこの話を呑んだら俺はお前らの戦いには首を突っ込まない。これでどうだ。」
さぁどうする神奈子。選べ。軍神の誇りを背負って勇敢に戦うか、それとも軍神の名を捨てて戦いという名の虐殺を行う蛮人に成り下がるか。
神奈子「…クックックッ。大方私が軍神と呼ばれている事を逆手に取って私を誘導するつもりだったのかい?」
一刀「あっ…バレた?」
神奈子「アッハッハッハ。まさかここまで図々しい奴が居たとはねぇ。…気に入ったよ!!アンタの事を。」
アレ?…なんか俺、カナッペに気に入られたんだけど。どういう事?
神奈子「良いだろう。その提案乗った!!二ヶ月後、せいぜい首を洗って待ってな!!」
一刀「…上等だ。こっちも首を長ーくして待ってるからな。」
とりあえず交渉成立っと。じゃあ会談も終わったし俺達はとっととずらかる事にしようか。
あっ、でもその前に…
一刀「そうそう、帰る前に一つ良いか?」
神奈子「…今度は何だ?」
一刀「イヤなに、図々しい事は百も承知だけどさぁ…
お茶請け…まだ来ないの?」
神奈子「本当に図々しい奴だな!?」
◇
和「一刀様、一つ聞きたい事があるのですが。」
一刀「何だ?」
和「確かに交渉は上手くいきましたが、何だかとんとん拍子に事が進み過ぎたのではないのでしょうか。」
まぁ神奈子が俺の思惑に気付いてた点を除けば確かに殆どが俺の考えたシナリオ通りに進んだな。
和は恐らく何か裏があるのではと勘繰ってるに違いない。
だが俺の考えは違う。神奈子は間違いなくタイマンを張るつもりだろう。何故なら神奈子は誇り高き軍神だから。
始めから俺の狙いを知っていた上でそれでも話に乗ったのは余程自分の力に自信があるのか、それとも煽り耐性ゼロなのか。
だが神奈子の場合は前者だろう。驕りではなく自分の軍神としての力に絶対の自信があるからこそ、テメェ等がどんな提案を出して来ようがそれを打ち破ってみせる…みたいな、さっきの会談ではそんな印象を感じ取った。
一刀「…神奈子なら約束は守るさ。俺がアイツの何を知ってる訳じゃねぇけど、多分そういう奴だ。」
和「そうだと良いのですが…」
和はまだ不安を拭い切れてないみたいだな。
不安という感情は相手の事を完全に信用していないからこそ芽生える。和は八坂神奈子という存在をまだ完全には信用していない。
まぁあれだけ挑発的な果たし状の内容を見た後だと信用して下さい、はいそうですかとはならない。
ポフッ
和「一刀様…」
一刀「そんな顔すんなよ。もしその顔のままで帰ってみろ、汐里に勘付かれるぞ。」
だからといって汐里にはそんな顔を見せたくはない。子供というのは大人以上に勘が鋭いからな。
和の頭を撫でながら出来る限り明るく接する。従者の不安を取り除くのは主である俺の仕事だからな。
一刀「(…神奈子以外の奴等は警戒しておく必要があるな。)」
だが俺の頭の中では別の事を考えていた。
【完】
【おまけ】
◇
和「只今戻りました。」
諏訪子「あれ、以外と早かったね?」
一刀「まぁ上手い具合に話が進んでな。
…汐里〜、土産買ってきたぞぉ。」
汐里「ワァーイ、おじさんありがとー。」
一刀「ちゃんと向こうの部屋で食べるんだぞぉー。」ナデナデ
汐里「はーい。」ドタドタ
諏訪子「…それで、大和の軍神はどうだった?」
一刀「…スゲェ胸デカかった。」鼻血タラー
諏訪子「誰もそんな事聞いてないよ!!」
一刀「し・か・も・!!実は和は脱いだら凄いという衝撃的な事実が発覚してだなぁ…」
和「それはもう忘れて下さーい!!//」ワタワタ
諏訪子「やっぱり女って胸なのかなぁ…」
おまけ【完】
一刀「思うけどさぁ…コイツの小説って下ネタ多くね?」
和「今の所下ネタ要素が多いのはこの小説だけです。他の小説は至って普通ですよ。」
一刀「何でこの小説だけ下ネタばっかなの!?他に無いよねこんな小説!?」
和「作者曰く、他の作品とは一線を画す小説にしたいと…」
一刀「一線を画すどころか完璧に浮いちゃってんだけど!?大分意味を履き違えてるよね!?」
和「仕方ないです。作者はもう病気なんで…」
一刀「色んな意味で完結するか不安だよコレ!!」