『無音』   作:閏 冬月

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明けましておめでとうございます!
新年初っ端から小説投稿です!



番外編
番外編 in初詣


「happynewyear! いろは!」

 

 

 

 

 

「魔理沙、寒いから扉閉めて」

「お前なんで、布団にくるまってんの?」

 

ここは夏は涼しいが、その反動みたいに冬が寒い。

雪も積もり、更に寒さが増す。

私は寒さには弱いので、布団にくるまっていた。

山になんて住むんじゃなかった。

 

「いろは、寒くても動かないと体に悪いぞ。運動ついでに初詣に行こうぜ!」

「どこ?博麗神社?」

「いいや、守矢神社の方だ」

 

なぜだろう。博麗神社の方が圧倒的に近いことは魔理沙も分かっているはずだ。

それなのに、なぜ守矢神社に行くのだろうか。

私の疑問を見透かしたように、魔理沙は口を開いた。

 

「だってさ。霊夢も知らねえ神様だぜ?ご利益なんてもっと分かんねえだろ」

「確かにね。霊夢が自分の神社の神様のことを知らないのは霊夢自身の修行不足だと思うのは私だけかな」

「いいや。私もそう思うぜ。あいつは修行が大っ嫌いなんだからよ。私やいろはのように自分を高めるには、鍛えないといけないのによ」

 

そして、魔理沙はテーブルの上に置いてあったクッキーを食べ始めた。

やはり霊夢と魔理沙は傍若無人なところが似ている。

良く言えば、何も気にせずに、大胆な行動をすることができる。

悪く言えば、人の迷惑を全く考えずに行動する。

 

2人とも人間性の修行をしてみてはどうだろうか。

そう思わずにはいられなかった。

 

 

 

 

 

~少女移動中~

 

 

 

 

 

 

「ひは、ひはかんら(舌、舌噛んだ)」

「ん?いろは、なんて言ってんだ?」

 

魔理沙の箒に一緒に乗って来たけれど、魔理沙は普通にスペルカードのブレイジングスターでスピードを上げた。スピードは上げないでってかなりの回数、言ったのだが。

そして、私は舌を噛んだ。これはどう考えても魔理沙が悪いと言えるだろう。

魔理沙の頭を強めに叩いたあと、周りをキョロキョロと見渡した。

 

「意外と人が多いね」

「まあな。博麗神社よりかは妖怪神社らしくはないからな」

「妖怪の山の山頂にあるのに妖怪神社じゃないんだ」

「索道があるからだろ」

 

 

そんなことをしゃべりながらだけれど、やはりこの時期の山は寒い。

屋台でおでんがあったのでとりあえず買った。

 

一口食べたら、体の中におでんの暖かさが染み渡ってきた。

それに美味しい。出汁は昆布か。かなり優しい味だ。

 

「おい、あそこに酒があるぜ。いろは、一緒に飲もう!」

「いや、ちょっと待って。私お酒弱いんだって」

 

そのお酒の店の主人が意外な人物だった。

 

「いらっしゃーい!」

 

店に入ると、聞き覚えのある声が聞こえた。

そして、次に見えたのは紅白の巫女服。

何を隠そう、守矢神社とはライバル関係にある博麗神社の巫女、博麗 霊夢だ。

 

「れ、霊夢!?なんでここにいるの!?」

「霊夢!博麗神社にとうとう見切りをつけたのか?!」

 

魔理沙、それは流石に多分ないと思う。

 

「いろはに魔理沙、いらっしゃい。今ならさっきの言葉は聞き逃してあげるからさっさと出て行きなさい」

 

殺気が、殺気が霊夢の纏う空気から放たれている。非力な私にとってはそれだけで、命の危機を感じる。

そして、霊夢によって店から追い出された。

 

 

 

____________________

 

 

 

 

初詣ということで、守矢神社の本殿にお参りすることになった。

本殿には、当然だけど早苗さんや神奈子様、諏訪子様の三柱がいた。

早苗さんは色々と布教してるみたいだけれど。

 

「いろは、お前、金持ってるか?」

「え?うん。お釣りぐらいだけど」

 

ここで私は察した。

魔理沙は屋台で色々と買っていた。

しかし、持っているお金がない。

つまりはツケで買ったのではないか?

 

「御賽銭だけでいいんだ。くれないか?」

「御賽銭だけならね。後日でも良いから、屋台の人たちにお金払うこと」

「うぐっ……。分かったよ……」

 

魔理沙の諦めるような声を聞いてから、私はポシェットから寛永通宝を一枚だけ取り出して魔理沙に渡した。

 

そして、お参りだ。

御賽銭を投げ込んで、二礼二拍手。

そして願って、

 

 

 

 

一礼

 

 

 

 

「いろは、お前何願ったんだ?」

「魔理沙は?」

「私はなぁ。もっと強い魔法を使えるようになる!ってことだな」

 

なるほど、魔理沙らしいお願いだ。

してくださいじゃなくて、断言しているところとかも。

 

「いろはは?」

「確かこれって言っちゃったら叶わないんじゃなかった?」

「あ……」

 

魔理沙はそういえばそうだったみたいな顔したあと、あからさまに落胆した。

 

私が願ったのは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

みんなとまだまだ一緒にいたいので、この縁が切れないようにしてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




皆さんの今年の目標はなんですか?
僕は抱負としては

後先考えずに突っ走る

です。

それでは、皆さん!
今年もよろしくお願いします!

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