Re1話 冒険の始まり
1987年。DIOと承太郎達の戦いより2年前、エジプトDIOの館
「DIO様、イギリス清教より客人が来ております」
「ふむ、通せ」
イギリス清教の噂は聞いていたが、まさか直々に訪ねてくるとはさすがのDIOも驚きを隠せずにいた。
部下に通させるとそこには金髪でイギリスの貴族の服を着た少女がいた。
「あなたがディオ・ブランドーですわね?私はイギリス清教の代表、ローラ=スチュアートと申します」
「このDIOに何の用だ?」
「吸血鬼でありながら、最強のスタンド使いでもある貴方に協力してほしいのです。学園都市の『あの男』を倒すために」
「その男を倒してこのDIOに何か特でもあるというのか?」
「ええ。彼は・・・」
「分かった、協力しよう。ただし、ジョースターの血統のものを始末してからだがな」
「ええ、私達も出来る限り協力するわ」
それから2年の時が過ぎ、西暦1989年。
日本、東京都独立区『学園都市』。人口は230万人、周囲を高さ10メートル以上の壁で囲まれており、外とは完全に遮断されている。10年ほど前から東京の西部を開拓して、できた街であり、その名の通り人口の約5割が学生や教師で構成されている。そのため、様々な分野での勉学ができる場となっている。また、学園都市は世界中から最新の技術が集められ研究をする場ともしても知られており、外の世界ではガラケーやらバブルやらで盛り上がっている中、既に学園都市内ではスマートフォンが普及していたりと技術は40年以上の差がある。
またここの学生は、あるものを使うことができる。
『超能力』
この学園都市では学生の脳を『開発』『訓練』し、たくさんの超能力者を生み出している。しかし、それはある組織へ対抗するためとの噂もある。
そして、この学園都市を舞台に2人の男による奇妙な冒険が始まろうとしていた。
1989年6月20日
承太郎は4年目の高校生活を送っていた。DIOとの戦いとの影響で出席日数が足りなくなってしまい2回目の留年となってしまった。1回目は一昨年、担任教師への暴行で謹慎となり、結果出席日数などから留年となっていたため、3回目の高校2年生である。
今年こそは進級するためにと承太郎は勉学に励んでいた。
いつも通り授業を一通り受けて帰宅する承太郎。承太郎はふと考え事をしていた。エジプトから帰ってからよく言われることがある。
「承太郎、なんか変わったね」
「数ヶ月前とはまるで別人みたいだけどなんかあったの?」
俺が変わった?まあ、あんなことがあれば変わらないわけがないか。
母親を助けるため、打倒DIOを掲げて戦ったあの旅。出会い、そして別れ。承太郎自身は気がついてはいないが、少年から大人へと成長していたのであった。
「やれやれ、とりあえず家に帰って今日の復習でもしておくか」
そんなことを考えながら帰宅すると懐かしい人物が家を訪れていた。
「おー、承太郎!久しぶりじゃな〜」
「なんだ、じじいか。ずいぶんた久しぶりだな」
承太郎の祖父、ジョセフ・ジョースターである。思い返してみればエジプトの旅以来である。久しぶりに会えて嬉しい反面。また何か起きたのではないかという気もした。
「承太郎。突然ですまないが、ちょっと居間まで来てくれ。話したいことがある」
「なんだ?矢でも見つかったのか?」
「いや、それよりもヤバい話じゃ。すまんが急いでくれ」
「ああ、わかった」
そして数分後、承太郎が居間に向かうとそこにはジョセフだけでなく、承太郎の母であるホリィもいたのであった。
「承太郎そこに座ってくれ」
「ああ。それでじじい、話ってのはなんだ?」
「ふむ、承太郎。お前、昔話した柱の男のこと覚えているか?」
「確か、じじいが昔戦った石仮面を作った奴らだろ?」
「ああそうじゃ。その件でちとまずいことになってな」
ジョセフが頭を抱え込む。これは相当ヤバいことらしい。ホリィが心配になりジョセフに話しかける。
「パパ!大丈夫?」
「ああ、すまんな。大丈夫じゃ。巻き込んでしまってすまんなホリィ」
「おいじじい!早くそのヤバい話って奴を話しやがれ!」
「ああ、わかった」
ジョセフの話によると、SPW財団の研究所に厳重に保管されていた柱の男の唯一の生き残り『サンタナ』、そして未知の力を引き出す仮面『石仮面』が何者かによって盗まれてしまったという。そして必死に捜索したところ犯人は学園都市の関係者であった。柱の男と石仮面奪還のため学園都市に潜入を試みたが学園都市の暗部などに邪魔をされ奪還は困難であった。そこで承太郎に白羽の矢が立ったのである。承太郎を学生として入校させ、柱の男と石仮面を調査するということであった。
「なるほど。つまり俺に学園都市で柱の男と石仮面を捜索してほしい、というわけか。」
「そうじゃ。承太郎引き受けてくれるか?」
「俺はいいが、能力とかはどうするんだ?スタンド使いって普通に言ってもいいのか?」
「その辺は大丈夫じゃ、お前は小さい頃半年だけ学園都市で能力開発を受けた『念力使い』ということにされるらしい。ただごくわずかな人はスタンドを見ることが出来るらしいからな、気をつけるんじゃぞ」
「やれやれ、これじゃあNOとは言えねえじゃあねぇか。行ってやるよ学園都市に。すまねえなお袋、勝手に決めちまって」
「全然大丈夫よ!ただ、ちゃんと帰ってくるんだよ!」
「ああ、勿論だ。じじいはどうするんだ?」
「ワシは学園都市の奴らに顔がバレてしまっている可能性があるからついていくことはできんが、ワシのスタンド、ハーミットパープルの念写で得た情報は随時報告していく」
「頼りにしてるぜ、じじい」
「ふふふ、SPW財団にジョセフ・ジョースター、空条承太郎か。相手にして不足はないな」
培養液の水槽の中にいる長髪の男性はかすかに笑みを浮かべていた。
To be continued→
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