1989年7月2日(日曜日) 午前9時
俺の名は上条当麻。学園都市で暮らす、ごく普通の高校2年生である。俺は今とても急いでいる。え?なぜ急いでるかって?
寝坊しちまったからだよ‼︎
留年をかけた補習があるのにもかかわらず寝坊しちまったー!ヤバい!担任の小萌先生に怒られちまう!
そんなことを考えながら街中のビル街を走り上条は全力で学校へと向かっていたが・・・
「ちょっとあんた待ちなさい!」
髪は茶色のショート。スカートは膝上までまくり下には短パンを履いていかにもイマドキの女子中学生に声をかけられた。
彼女の名は御坂美琴。事あるごとに漬け込んで俺に絡んでくるちょっと厄介な少女である。ただの女子中学生ならまだ可愛いが、彼女はこの学園都市の最強の『電撃使い』。Level5のあの御坂美琴である。1ヶ月前に彼女が不良に絡まれているのを助けてから常に絡んでくる。しかもかなりのツンデレである。
おっとこんなことしてる場合じゃない!補習補習!
「御坂、悪いな!上条さんは今日はちょっと用事があるから逃げさせてもらうよ」
「あっ!ちょっと待ちなさいよー!」
上条と御坂の命がけの追いかけっこが始まった。捕まれば彼女に人気のないところに連れていかれ電撃を飛ばしてくる。
「みさか〜、勘弁してくれ〜!補習に間に合わなくなっちまう〜!」
「そう言ってまた逃げる気なんでしょ!絶対に逃さないわよ!」
「不幸だ〜!」
そう、この上条さんはとにかく『不幸』なのである
なんとか御坂きら逃げ切り学校へと到着した上条。だったが・・・
「しまった!部屋に鍵をかけるのと今日提出のプリント忘れてきちまったーー!」
すぐさま職員室に向かい、担任の小萌に事情を説明する上条。
「すいません小萌先生!こういうことがあったので急いで取りに行ってきます!」
「上条ちゃん?特別個別補習に遅れた上にまだ家に戻るってどういうことなのですか?このままでは留年どころか退学になってしまいまうのですよ?」
小萌は呆れた様子で答えた。彼女は担任の月詠小萌。上条当麻のクラスの担任である。見た目は小学生ほどと小さいもののお酒も飲むし、車も運転するれっきとした大人である。その小ささから生徒から舐められてしまいそうでもあるが熱血漢な性格なゆえ、生徒たちからも愛される先生である。
「上条ちゃん?聞いているのですか?」
「あっ、はい。すいません・・・」
「このまま取りに戻ればお昼頃からなのですね。先生は転校生とお話ししなければならないので補習は黄泉川先生にお願いしておきますね〜」
「えっ!黄泉川先生ですか⁉︎」
黄泉川愛穂。スパルタで有名な隣のクラスの担任である。また、彼女は体育担当教師でありまたアンチスキルでもある。
学園都市には警察のような2種類組織がある。一つ目は学生のみで構成されたジャッジメント。そして教師など大人で構成されたアンチスキル。この2ちの組織が学園都市の治安を守っているのである。そしてこの黄泉川先生はアンチスキルに所属しており、隊長を務めるほどの腕である。
「なんだ上条。私が担当でなんか不満があるじゃんか?」
「いえ、別に」
「じゃあ早く取りに戻るじゃんよ」
「は、はいー!」
上条は黄泉川の威圧により全速力で家に戻った。
上条は全速力で走った。突然の突風で顔面に看板が飛んできたり乗ろうとしたバスが目の前で発進したり財布を学校に忘れてきていてもなお走り続けた。
そしてようやく学校へと戻ってきた時には小萌の予想通り12時を少し過ぎた辺りで到着した。
しかし、ようやく着いたものの、これから地獄の補習が待っていると考えると足取りが重かった。昼ご飯も食べてもいなかったが黄泉川先生も当然、待っているのだから食べていないだろう。
上条は黄泉川先生が待つ教室まで全力で向かった。理由は分からないが手に筆箱を持って。
しかし、昇降口へ入り廊下を全力疾走で走り始めようとした時、目の前に巨大な黒い壁が現れた。
やばい!ぶつかる!
そんなことを考えていたがすでに手遅れであり、上条はその大きな黒い壁にぶつかりずっこけて手に持っていた筆箱の中身を盛大にぶちまけたはずだったのだが・・・
気がついたら何事もなかったかのように立っていた。
気が動転していたので気がつかなかったがどうやらさっきぶつかったのは壁ではなく男であった。身長は190センチもある巨大な男が学ランを着て立っていたのである。
「おい、大丈夫か?走るならちゃんと前を見て走れ」
「ああ、ありがとう」
のちのち分かった事だが、彼の名は空条承太郎。今日、学園都市に引っ越してきた転校生である。
上条当麻、そして空条承太郎。この2人の出会った事により、運命の歯車は動き出すのであった。
To be continued→
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