ダイヤから…大切な家族から存在を否定された俺はなんとなくいつもの海岸に来て、気持ちを落ち着かせようと思った。
なぜ…こんなに言われなくてはならないのか。
そもそも…ダイヤはいつから俺のことをあんな風に思っていたのか。
もしかしたら…ルビィも…花丸も…いや、Aqoursの皆も…
俺がいなくなって幸せなんじゃないか?
なら…この命、海に還そうかな…
そんな馬鹿なことまで考えてしまっていた。
そんな俺の元へ2人の少女が走ってきた。
それはルビィと花丸だった。
花丸「ユウ!やっぱりここにいたずら!!」
ルビィ「お兄ちゃん!心配したんだからね!?」
ユウ「2人とも……俺に関わったらダイヤに怒られるぞ?早く帰れ…」
花丸「それなら心配いらないずら」
ユウ「……は?なんで?」
ルビィ「ルビィ達ね、アイドルやめたの、お兄ちゃんがいなくなっちゃうくらいならアイドルなんてやりたくない!」
その言葉を聞いたとき、俺は嬉しかった。
ただ…それも一瞬だった。
こんな俺のせいで……せっかく上手くいっていたアイドル活動を辞めさせるしかないなんて…
途端に罪悪感が押し寄せてきた。
ユウ「なんで……?2人はアイドルが大好きなんでしょ?ここまで頑張ってきたんでしょ?辞めちゃ…ダメだよ…」
花丸「おらにとっては…アイドルよりもユウの方が大切だよ?こんなおらをここまで大切に思ってくれて…おらは一生ユウについていくって決めたから」
ルビィ「ルビィは…アイドル大好きだよ…?アイドルやれて、凄く楽しかったし…これからもやりたいよ…?でも……お兄ちゃんがお兄ちゃんじゃなくなっちゃうのとどっちを選ぶって言われたら…ルビィは迷わずアイドルを辞めるよ?」
ユウ「お前ら……本当馬鹿やろうだな…!せっかくのチャンスなんだぞ!?ここまで来て、辞める馬鹿いるかよ!?花丸も、男なんて他にいくらでもいる!!ルビィだって、まだダイヤがいるだろ!?俺なんていない存在にしちまえばいいんだよ!?」
俺は…罪悪感に潰されそうになっていた。
こんな素敵なアイドル達を崩壊させてしまった自分への怒りが爆発してしまった。
花丸「今…おらになんて言ったずら……?」
ユウ「だから!別に俺じゃなくてもいいだろ!?代わりはいくらでも…」
ベチン!!
俺が話している途中、頬に激痛が走った。
見ると、花丸が涙目で俺を叩いていたようだ。
花丸「おらにとって……ユウは1人だけなんだよ!?代わりなんているわけない!!馬鹿はどっちずら!?この馬鹿!!」
ベチン!!
そう言った花丸は俺の頬を再び叩いた。
とても痛かった。
頬もとても痛かったが、何より心が痛かった。
俺が何よりも花丸を愛しているように、花丸も何よりも俺を愛してくれている。
そのことをわかっていたはずなのに、なんであんな事を言ってしまったんだろう…。
ルビィ「花丸ちゃん!落ち着いて!?お兄ちゃんも、花丸ちゃんの言う通りだよ?お兄ちゃんはこの世でお兄ちゃんしかいないんだから……」
俺はこの2人の言葉のおかげで少し心が落ち着いた。
折れかかってた心が元に戻った。
けど…俺のこの気持ちは変わらない。
ユウ「……ごめん。けどさ、2人にはアイドルを辞めてほしくなかったんだ。あんなに輝けるアイドル…他にいないと思ったから…俺なんかのために辞めてほしくないんだ」
花丸「でも…アイドル続けてたら…ユウとは…」
ユウ「そうならないためにも、もう一回ダイヤとちゃんと話すから。だからさ、2人ともアイドル……やろ?」
ルビィ「絶対…?絶対大丈夫だよね?」
ユウ「うん、今からまた学校行くから2人は先に帰っててな?」
俺はそう言って2人に背を向け、学校へ向かった。
正直、ダイヤと話すのはめちゃくちゃ怖い。
そう思っている間に屋上に着いた。
そこではダイヤと2年生組が未だに口論を続けていた。
3年生とよしちゃんの姿は無かった。
千歌「あ、ユウさん!!戻って来てくれたんだ!」
曜「ユウー!!!さっきは本当に心配だったんだよ!?」
ダイヤ「あら…言ったはずですが?アイドルに男の存在は不要だと。あなたは邪魔なんですわ!私達との関わりを禁止したじゃありませんか!?」
梨子「なんで急にそこまで!?私達がここまでこれたのは誰のおかげだと…」
ダイヤ「それは私達の実力があったからこその結果。この人のアドバイスなんて、誰でも言えるようなことですわ。私達が今後ステージを進めて行くために、男の存在はあってはならないのです!」
ダイヤの目には涙が溜まっていた。
ダイヤは…本気で上に行きたいんだ。
誰よりも…アイドルが好きだから。
だからこの前言われたことが凄く凄く悔しくて、
全力で解決しようとしている結果が……これだったんだ。
曜「でも!なんで男の人の手を借りちゃダメなの!?」
ダイヤ「私は……昨日この男と気分転換に散歩している時に、ある方に言われたんですわ。アイドルが男と2人で歩いてるのは、ファンを裏切ってる行動だと。私達アイドルはファンを楽しませなくてはならないの…だから、ファンを悲しませるようなことはできないのですわ!!」
ダイヤは声を荒げて言った。
ダイヤも先ほどの俺と同じように感情が爆発している。
千歌「ダイヤさんの言うこともわかるよ?でもね…私達にファンがたくさんできたのって、全部ユウさんのおかげなんだよ…?確かに、アドバイスは誰でも出来るようなことだったかも知れないよ?だけど、私達がファンというものを初めて身近に感じたのがユウさんだったんだ。ユウさんはいつも私達を気にかけてくれて、いつも私達を大切にしてくれて…それに応えなきゃなって思って頑張れたんだよ?だからここまで来れて…ファンもたくさんできたんだよ?ね、曜ちゃんも梨子ちゃんもそう思うよね?」
そのダイヤとは裏腹に静かに千歌ちゃんがそう言うと
曜と梨子ちゃんはゆっくりと頷いた。
ダイヤ「だからって……そのファン達を裏切るわけにはいかないのですわ!!!もういいですわ!!あなた達は何もわかってない!」
そう言葉を残すとダイヤは走っていってしまった。
ユウ「おい!ダイヤ!!」
千歌「はぁ……ごめんね…色々…」
曜「ユウ……大変なことになっちゃったよね…」
梨子「これから……どうしよっか…ルビィちゃんも花丸ちゃんも辞めちゃったし…」
ユウ「………俺、皆と距離置くよ」
曜「え!?ダメだよ!ユウがいなかったら…」
ユウ「…もう十分俺もアドバイスしたよ。何も言うことないよ?だから…皆頑張ってな?」
千歌「ダメだよ」
ユウ「え?」
千歌「私達は…10人全員が揃ってAqoursなんだから…また、皆で輝ける日が来るって信じてるから…だから、ユウさんも一緒に輝かなきゃダメなんだよ!!」
梨子「千歌ちゃん…」
曜「そうだよね……どんな荒波でも乗り越えて行くよ!全速前進!!」
ユウ「うん……皆で、夢叶えような!!」
俺は、このAqoursを絶対に輝かせると決めた。
このAqoursの一員となって。
こうして俺たちはこうして少しずつ輝きを取り戻した。
俺の存在に反対しているのが…ダイヤだけでないと知らずに。
なぜユウがこんなにもAqoursに執着するのか。
正直ちゃんとしたコーチをできているわけでもないのになぜAqoursはユウを必要とするのか。
花丸、ルビィがユウと離れたくない理由はわかるが、なぜ2年生組とここまでの関係になったのか…
色々細かいことが気になるとは思いますが、それは番外編で細かく書いていこうと思います!