色々あったが、なんとか皆元に戻ってくれた。
またここからAqoursの物語が始まるのだ。
海岸ライブが段々と近づいてきた。彼女達の練習も当然ハードになっていく。
俺の方も防衛戦が決まっている。細かい日程も今日中に公式から発表されるらしい。それに向けてトレーニングをしなきゃいけない。
次の相手はかなり厄介な相手だ。
勝つためなら手段は選ばない。いわゆるヒールレスラーだ。
凶器、乱入、反則三昧。
防衛戦が決まってからの前哨戦では何度もその反則に手を焼いてきた。
それに加えて首攻めの技が多い選手だ。
俺は首に古傷があるためかなり辛い試合になるだろう。
俺が実力が無いわけでもないのにデビューが遅れた理由は…この首の怪我だ。
それほどに大きな怪我だっただけに今でもかばってしまう一面がある。
だからこそ…いつもより力を入れていかなければいけない。
Aqoursの皆に認められたのはいいのだが…ほとんど顔が出せなかった。
もちろん、花丸とも最近ちゃんと話せてない…。
ルビィから聞くと、物凄く寂しがってるらしい。
どうにかして時間を作ってデートしたいのだが…お互いに今が大事な時、仕方ないだろう。
ユウ「はぁ…花丸ぅ…会いたいよぉ〜!」
などと時々独り言を言ったり、Aqoursの曲を口ずさんだりしながらトレーニングしていた。
その時会社から電話が入った。
社長「もしもし、今大丈夫かい?」
ユウ「はい、大丈夫ですよ。日程のことですか?」
社長「うん、そうなんだよ。急で悪いんだけど、明後日でお願いできるか?」
明後日…Aqoursのライブとは被っていないが…早すぎないか!?
ユウ「随分急ですね……まぁ大丈夫ですよ」
社長「向こうも挑戦表明してから大分経つし、何より君が電話に出てくれなかったから向こうの予定で試合組むしかなかったんだよ……それじゃあ頼んだぞ」
電話に出れなかったことを申し訳なく思いながら電話を切った。
やばい……これは追い込まなければいけないな。
とりあえず1度花丸のことを忘れて練習に取り組むことにした。
その頃、Aqoursでは。
一通り練習が終わり下校の準備をしていた。
ルビィ「はぁ…今日も疲れたよぉ…」
花丸「うん……でも…やっぱり…アイドル続けてよかったずら 」
善子「あんた達がやめるって聞いた時はどうしようかと思ったわよ……よっぽどユウのこと好きなのね、2人とも」
ルビィ「もちろん!お兄ちゃんは優しいしかっこいいし面白いし…大好き!花丸ちゃんもだよね?」
花丸「おらは……わからない…」
善子「え?なんでよ、何かあったの?あんた達付き合ってるんでしょ?」
ルビィ「花丸ちゃん……寂しいんだよね…?」
花丸「うん…最近全然会えてないし…ユウも忙しいのは知ってるんだよ…?でもやっぱり……辛くなっちゃって…」
善子「次の防衛戦の相手も決まったらしいしね…今回は凄くやばいって言ってたわよね」
ルビィ「だから余計に練習に時間を入れてるから…私達もライブ近づいてきたし…今は我慢するしかないのかもね…」
花丸「……ユウって…本当におらのこと好きなのかな…?」
ルビィ「何言ってるの?そうに決まってるじゃん」
花丸「でも…だったらあの時あんなこと言う…?」
善子「何か言われたの?」
花丸「別に俺じゃなくてもいいだろって……あの言葉を聞いて…おらも別におらじゃなくてもいいんじゃないかなって……」
ルビィ「あれはお兄ちゃんの優しさだよ…花丸ちゃんのことを思ってたからこその言葉だったんだよ?」
善子「そりゃ、あんたがアイドルやめるなんて言ったら全力で止めるわよ。ユウの性格ってそんな感じでしょ?それを1番知ってるのはずらまるでしょ?」
花丸「そうだよね……ありがと、2人とも!」
ルビィ「じゃ、帰ろうか!」
花丸「うん!帰りに皆でアイスでも食べるずらー!」
善子「あ!ちょっと待って2人とも!」
花丸「どうしたの?善子ちゃん」
善子「今ホームページ確認したんだけど、情報出てたわよ!」
ルビィ「それって、海岸ライブの!?」
善子「違うわよ!ユウの防衛戦!!明後日だって!」
ルビィ「ピギィ!?そんなに急なの!?」
花丸「でも……ユウなら絶対大丈夫!だって…凄く強いんだから!!」
善子「さっきまであんなにナーバスだったずらまるはどこに行ったのよ…やっぱりなんだかんだで信頼し合ってるんじゃない」
花丸「えへへへ…///」
ルビィ「でもそうだよね!お兄ちゃんなら絶対勝つよね!」
善子「そしたら今からでも応援メッセージ届けに行く?きっとこのヨハネ様からのメッセージを受け取れば…頑張れちゃうこと間違いなし!!」
花丸「善子ちゃん。ユウの邪魔だけは許さないずら?ユウに会うのは試合後まで我慢。勝った時のお祝いの時までそれはとっておくずら!」
ルビィ「そうだね…最近は家でもあまり話さないから…かなり真剣だと思うから…勝つまで我慢しなきゃだね!」
花丸「当日は皆でユウの晴れ姿を見に行くずらー!」
1年生3人はユウが勝つと信じていた。
その試合が…ユウの最後の試合になるのであった。