5月16日・木曜日
マンション入口前
時刻は午後の18時半、比企谷八幡は雪ノ下雪乃と別れ自宅へと向かおうとした瞬間二台の黒いワンボックスカーがマンションの前に停車し十人の黒服の男達が降り雪乃を『保護』しに来たと現れた。
雪乃「『鉄の機兵団』・・・。ごく普通の女子高生の私に『保護』とはどういう要件ですか?市民を護る『正義の味方』が何故?」
機兵団団員A「実は我々団員らにも詳しいことさえもよく知らないのです。隊長は只写真に写ってる貴女を『保護』せよと命じられまして。」
団員の一人がポケットから一枚の写真を取り雪乃に見せる。その写真の絵には登校中の雪乃が写っていた。
雪乃「この写真は・・・。私?」
機兵団団員A「兎に角我々と共に来て下さい。支部で隊長がお待ちかねです」
雪乃「・・・分かりました。直ぐに同行します。」
そういって雪乃は機兵団の指示通りに黒のワンボックスカーに向かい乗り込もうとするが八幡が雪乃の所に戻り雪乃を引き止める。
八幡「ちょっと待てよ・・・。」
雪乃「・・・比企谷君?」
機兵団団員A「君は?」
八幡「俺は比企谷八幡、コイツの所属してる部活の部員だ。」
機兵団団員A「・・・その部員である君が我々に何か用かね?」
八幡「雪ノ下を『保護』とか言ってたなさっきコイツとアンタらの会話が聞こえたんだが。何故雪ノ下がアンタらに保護されなきゃならないんだ?『正義の味方』のアンタらが」
機兵団団員A「それは・・・。我々団員も詳しい事はよく知らない、只彼女を『保護』せよと隊長に言われただけで・・・。」
八幡「・・・なるほどな、・・・雪ノ下。直ぐに同行を断って家に帰れ。」
雪乃「・・・どういう事!?比企谷君」
八幡「解らねぇ、兎に角アンタら機兵団には悪いが雪ノ下を連れ出す訳にはいかねぇ・・・。」
雪乃「比企谷君・・・。」
すると雪乃は機兵団団員の方に振り向き頭を下げ謝りだす。
雪乃「機兵団の皆さん、申し訳ありませんが同行はお断り致します。どういう事情かは知りませんがまた日を改めて来て下さいお願いします。」ペコッ
機兵団団員A「・・・仕方がありませんな。」
すると団員の顔つきが変わり始め左右の団員達にアイコンタクトをし全員頭を縦に振った。すると団員達は全員刀やら電磁警棒を抜いてきた。その光景を見た雪乃は驚きを隠せずにいた。
雪乃「い、一体何の真似ですか!?」
機兵団団員A「申し訳ありませんが隊長の命令でして我々もそう簡単には帰る訳には行かないのですよ。」
二人の機兵団団員が雪乃を確保しようと近づきだす。そして一人の団員が雪乃の右腕を掴かみだす。
雪乃「嫌っ!離して!!」
機兵団団員A「車に輸送しろ!」
機兵団団員×2「「はいっ!!」」
機兵団団員が雪乃を黒のワンボックスカーに引きずり込もうとする。だがその時だった。突如雪乃の目横『脚』が通過し団員の顔目掛け直撃し地面に倒れ意識を失う。
機兵団団員B「ぐああっ!」ドサッ
機兵団団員A「なっ!?」
雪乃「えっ!?」
彼女の目の前には飛び蹴りの本人、比企谷八幡が立っていた。
八幡「・・・大丈夫か、雪ノ下」
雪乃「え、ええ」
八幡「俺の後ろに入ろ、早く!」
雪乃「・・・分かったわ。」
雪乃は八幡の言うとおりに八幡の背中に避難する。
機兵団団員A「貴様・・・。自分が何をしたのか分かってるのか!?我々は『鉄の機兵団』、警察同様対犯罪撲滅組織だぞ!!」八幡に指を指す
八幡「知ってるさ。けどそんな強引なやり方じゃあよ流石に止めるに決まってるだろ。アンタらのやってる事は『保護』というよりも、・・・『誘拐』じゃないのか?」
機兵団団員A「く・・・、計画変更だ。全員この不良学生を捕縛しろ!彼女はその後でいい!!」
すると団員達全員は攻撃の方向を八幡に向け始める。
機兵団団員C「仲間をよくもやってくれたな・・・。」
機兵団団員D「不良風情が、正義の力を見せてやる!」
機兵団団員A「覚悟は出来てるか。各員攻撃開始!!」
VS 鉄の機兵団 拾番隊団員
機兵団団員C「うおおおっ!」タタタタッ!
八幡「ふっ・・・。」
一人の機兵団団員が刀を手に持ち猪突猛進で八幡に斬り振りかかる。しかし八幡はしゃがみ回避をし団員の腹目掛けてボディーブロウを決め込む。
八幡「オラアアアッ!」シュッ!!
機兵団団員C「ぐはあああっ!」ドサッ
団員Cは八幡のボディーブロウを受けふっ飛び地面に倒れるだがまだ気を失っておらず八幡は素早く気づき八幡は団員Cの顔面を無言で自らの拳で殴る。
機兵団団員D「うおおおっ!!」ブォン!
八幡「ぐわああっ!」ビリビリビリ
団員Dは電磁警棒を手に八幡の背中を叩きつけ感電し一度体制を崩そうとするも素早く立ち直り団員Dに反撃し殴りかかる。
八幡「ふっ!」シュッ!
最初は右ストレート。
団員D「うぐっ!?」バキッ
しかし団員Dまだ倒れない。八幡は次に左ストレートを放つ。
八幡「はあっ!」シュッ
団員D「ごほっ!」ドゴオッ!ガクッ
団員Dは体制を崩しだすその隙に気付いた八幡は左の回し蹴りを団員Dに決め込む。
八幡「でやあああっ!!」ブンッ!
団員D「ぐわああっ!!」ドサアアアアッ!!
団員Dは八幡の回し蹴りを受けマンションのコンクリート壁に背中を強打し気絶する。
八幡「ふぅ・・・」
雪乃「・・・」(・・・凄い、比企谷君ってこんなに強いんだ。!!)
機兵団団員E「おおおっ!!」タタタタッ!
すると八幡の後ろに機兵団団員が刀を持って襲い掛かる事を雪乃は気づきだし八幡に声をかける。
雪乃「比企谷君、危ない!!」
雪乃の掛け声に反応した八幡は後ろの機兵団団員に気づき倒した団員が持っていた電磁警棒を素早く拾いあげ団員Eの脇腹に警棒で叩き電流を流す。
八幡「うらぁっ!!」ブォン!
機兵団団員E「がああああっ!?」ビリビリビリ!!ドサッ!!
八幡「ふぅ・・・。!?」
機兵団団員Eは電磁警棒の感電によって倒れる。すると八幡は雪乃の背後に彼女を捕まえようとする機兵団団員が襲って来る所を素早く気づき雪乃に声をかける。
八幡「雪ノ下!!後ろだ!!」
雪乃「!!」
八幡は雪乃の所に駆けつけるが突如八幡の目の前に三人の機兵団団員が包囲する。
機兵団団員A「逃がしはしないぞ、やれっ!!」
機兵団団員×2「「はいっ!!」」タタタタ!!
八幡は二人の機兵団団員相手に立ち向かおうとしたその時だった。
機兵団団員F「ぐはあっ!」ドサア!
機兵団団員A「な、何だと!」
八幡「!?」
八幡が見た光景。それは雪乃が機兵団団員の腕を掴みその後背負い投げで機兵団団員を地面に叩き付ける。
雪乃「護身術を備えてて良かったわ・・・。」
八幡「お前、実は強かったのかよ」
雪乃「ええ、けど体力はないけど」
八幡「そうか、だったら俺も思いっきりやったほうがいいな・・・。」
機兵団団員×2「「ひっ!」」
八幡「おらぁっ!」バキッ
二人の機兵団団員が八幡の睨んだ目付きで怯みつけ八幡は二人の団員に襲い掛かる。八幡は一人の団員Gに目をつけ自らの右拳で団員Gの頬を殴り衝撃で団員Gはぶっ飛び後方にいる団員Hにぶつかりだし地面に倒れ団員Hは団員Gの体の重さの衝撃で気絶する。
機兵団団員G&H「「ぐはああっ!」」ドサアアアアッ
機兵団団員A「く、くそっ!うおおおっ!!」スチャッ
機兵団団員Aは刀を抜き八幡に斬りかかろうとする。しかし八幡は刀の刃を掴み団員Aに殴ろうとする。
八幡「ふんっ!」シュッ!
機兵団団員A「や、やらせるか」ポチッ
すると機兵団団員Aは刀の柄に仕込んですスイッチを押し刃から電流が流れだし八幡は感電しダメージを受ける地面に倒れる。
八幡「がああああああああっ!!」ビリビリビリ ドサッ
雪乃「比企谷君!!」
機兵団団員A「馬鹿な小僧だ。機兵団の使用武装である『電磁刀』の刃に触れるなんて。さっさと女を捕らえろ!両腕を拘束しとけ!」
機兵団団員G&I「「は、はいっ!」」ダッ
二人の団員が雪乃の所に駆けつけ雪乃の両腕を取り押さえる。
機兵団団員A「あとは隊長に報告するだけだ。直ぐに車に輸送しろ」
機兵団団員G&I「了解!、!!?」
雪乃「!!」
すると雪乃と雪乃を拘束した機兵団団員の二人は驚きだす。
機兵団団員A「おい、どうしー」バキイッ!!
突如機兵団団員Aが殴られ地面に倒れだす。団員Aを殴った人物は倒れた筈の彼以外いない。
八幡「痛ってぇな~~」
雪乃「比企谷君!!」
機兵団団員A「・・・馬鹿な、電磁刀の電流を受けても倒れない何て有り得ない!?」ムクッ
八幡「そりゃ喧嘩で食らったスタンガンよりはマシだがな、・・・こいつは御返しだ!!」ゲシッ
渾身の左足の蹴りを団員Aの腹に目掛けて放つ。
機兵団団員A「がはあっ!?・・・ば、馬鹿な」ドサッ
そう言って機兵団団員Aは八幡の攻撃に耐えきれずに気絶する。すると八幡は二人の団員に呼び掛ける。
八幡「おいお前ら、直ぐに雪ノ下を離してくれないか?でなきゃ・・・。」パキポキ
機兵団団員G「は、はい!!」
機兵団団員I「わ、分かりました!!」
そう言って二人の団員は雪乃を解放する。雪乃は八幡の所に駆けつける。
八幡「怪我はないか?雪ノ下。」
雪乃「ええ、大丈夫よ。」
八幡「そうか。・・・其にしても何故機兵団はこんな誘拐紛いな事をしたんだ?」
機兵団団員G「そ、それは・・・。」
???「何をやってんだお前ら?」
団員Gが話すその瞬間。八幡と雪乃の後ろにスキンヘッドの大男が二人の団員を引き連れて現れた。その大男の容姿は団員の制服とは違い陣羽織に冬物のコートを足した制服だったそして大男の背中には『拾』の漢字数字が刻まれていた。大男を見た二人の団員が突如震えだす。
機兵団団員G「よ、吉村隊長!!」
機兵団団員I「ど、どうしてここに!?」
八幡「隊長だと?」
吉村「それは此方の台詞だ。てめえら何保護ごときでこんな有り様になったんだ?」
鉄の機兵団 拾番隊隊長
吉村 恵一
機兵団団員G「そ、それは・・・」ガタガタ
吉村「さっさと答えやがれ!!何故こんな有り様になったんだコラァ!!」
機兵団団員G「ひいいいっ!!」
吉村「・・・もういい、この任務が終えたらてめぇらは今日限りで首だ。役立たずが、覚悟しとけよ。」
機兵団団員G「そ、そんな!!」
機兵団団員I「首何て、・・・そんな。」
吉村「さてと」クルッ
吉村は雪乃の方に振り向き自らの役目を行う。
吉村「お待たせしましたな雪ノ下雪乃さん、それではさっそく支部へ向かいに行きましょうか。」ツカツカ
雪乃「・・・。」
吉村は自らの腕で雪乃の腕に掴もうとする。しかし八幡が吉村の腕を強く掴み引き留める。
吉村「・・・何だお前?」
八幡「悪いが隊長さん、コイツを引き渡す訳には行かないのですよ」ギロッ
吉村「てめぇ、邪魔するなら逮捕するぞ!!」
すると吉村に同行してた一人の団員が八幡を見て指を指しながら思い出した。
護衛団員A「思い出した。隊長!!コイツ比企谷です!!『狼』の!!」ユビサシ
吉村「な、何だと!?」バッ
吉村は八幡の腕を払い後退って八幡の顔を良く見る。すると吉村は笑いながら思い出した。
吉村「・・・ヘヘヘ思い出したぜ。まさかこんな所で『狼』に出会すとはな今日の俺様は本当に運が向いてるぜ。」
八幡「まさか機兵団も俺の事を知ってたとはな。」
吉村「当たり前だ。てめぇは不良の中じゃ有名なんだぜ。痛い目にあう前にさっさと女を渡しな。」
八幡「てめぇ見てえなタコ頭に雪ノ下を渡す訳ねぇだろ、この糞野郎が。」
機兵団団員×2「「なっ!?」」
機兵団団員G「アイツ、隊長相手に暴言放つなんて。」ガタガタ
機兵団団員I「何て奴だ・・・。」ガタガタ
吉村「・・・今俺の事を何っつた?」プルプル
八幡「聞こえなかったか?タコ頭って言ったんだよおっさん。」
吉村「馬鹿にしやがったなこのガキがあ!!許さねえぞ、俺様を侮辱したこの罪はかなり重いぞ!!」スチャッ
八幡の暴言によって怒りだした吉村は腰に背負っていた電磁刀を抜き構えだす。
吉村「てめぇらは手を出すな、それと女の方は後回しだ。俺様を馬鹿にした罪は重いぞてめぇ!!」
八幡「雪ノ下、暫く何処かに離れてろ。コイツの相手は俺がする、・・・アイツには聞きたい事があるからな。」
雪乃「・・・分かったわ。」タタタッ
吉村「覚悟しろや、このガキがああああああああ!!」
鉄の機兵団 拾番隊隊長
VS 吉村 恵一
吉村「うおおおおらああああ!!」ブンッ ブンッ
怒号を言い放つ吉村はバッファローの如くに電磁刀を振り回しながら八幡に突進と同時に縦横縦横と繰返しに斬りかかる。しかし乱暴な攻撃に対し八幡は軽々と吉村の攻撃を避け続ける。
八幡「ふっ!とおっ!」フッ シュタッ
吉村「この野郎がああああ!!」ブンッ
回避と同時に吉村の隙に早く気付いた八幡は腹にブロウを決め込む。
八幡「せいっ!!」ブンッ
吉村「ぐはあっ!・・・効くかコラァ!!」ドゴォ
八幡の拳で吉村は体制を崩すが、しかし体制は崩しは早く直り八幡の制服の袖を掴み片手で掴み投げをし八幡をコンクリートの地面に強く叩き込む。
八幡「ぐわああっ」ドゴォォォッ!
だが吉村の猛攻はまだ止まらない倒れた八幡目掛け自らの左足で八幡の腹を強く踏みつける。
吉村「オラあっ!!」ドスン‼
しかし八幡は左に転がりながら回避する。そして素早く掴み立ち上がりだす。
八幡「くっ!!」ゴロゴロッ ムクリッ
吉村「くそっ!!」ペッ
踏みつけ攻撃をかわされた八幡を見て吉村は地面に向けて痰を吐き捨てる。その直後吉村は電磁刀を振り回しながら再び八幡を襲う。しかし八幡は回避は行わずに吉村目掛け真っ向から突っ走る。
吉村「破れかぶれか!?くたばれやあぁぁっ!!」ブンッ
八幡は吉村の攻撃をしゃがみ回避しその直後八幡はパンチングの構えをとり連続パンチを吉村の腹に放つ。
八幡「ふっ!はっ!オラァ!!」シュッ シュッ ブンッ
吉村「ぐはっ、うぐっ、だから聞くわけーー」ドゴォ ドゴォ ドスッ
すると吉村が言い終えようとした瞬間吉村の視界が夜空へと変わっていた。視界が変わったトリックとは八幡はアッパーを吉村の顎にへと直撃したのだ。
吉村(えっ?)ポカン
八幡「でやああああっ!!」バキイッ!!
吉村「ぐはああっ!!?」ドサアアアアッ
大柄な身体をした吉村は地面に背中を強く打たれ口から血へどを吐き出す。そして再び立ち上がる、なんという耐久力を持ってるとは隊長の名は飾りではないかもしれない。
吉村「餓鬼がぁ!!ぶっ殺してやる!!!」ムクリ
八幡「掛かって来やがれ、ゲス野郎!!」
吉村は再び八幡に向かって突進する、対する八幡の視界は吉村の猛攻には怯まない。
八幡「・・・」ダッ
八幡が走る、突進してくる吉村に向かって両拳を強く握りながら彼は駆け走る。そして八幡の重い右拳を吉村の腹目掛けて放つ。
吉村(馬鹿め、そんな握り拳で俺をどうと出来るわけがねえ、一瞬で片付けて豚箱にぶちこんでやる!!)
雪乃(比企谷君・・・。)
八幡「オラァ!!」ブンッ
八幡は右のストレートを吉村に放つ。
吉村「ぐぼああっ!?」ドゴォ
右ストレートは吉村の腹目掛けて直撃する。
吉村「・・・な、何だと。」グラッ
吉村(馬鹿な、奴は電磁刀やスタンガン等のダメージを結構食らってる筈だ!?何故こんな力が・・・!!?)
その瞬間吉村の視界に何故か八幡の左の拳によって纏われ顔面を殴られる。
吉村「げはっ!!」バキィ!!
八幡の攻撃は終わらない次は右ストレートを再び腹に放つ。
八幡「せいっ!」シュッ
吉村「ぐわあっ!!」ドゴォ
攻撃は終わらない次は左アッパーを顎に放つ。
八幡「はあっ!!」シュッ!!
吉村「げは!?」バキッ!!グラッ
吉村は再び体制を崩しだす。勝機を見つけた八幡は全て力を込めた右拳を再び吉村の腹に目掛けて放ちだす。
八幡「でやああああっ!!」ブォォォォン!
吉村「ぐわあああああああっ!!?」ドゴォォォォォォォ!!
八幡の強烈な一撃を食らった吉村は痛みに耐えきれず地面に倒れだす。だが八幡も方膝を崩し座り込む。
八幡「・・・ハァ・・・ハァ」ゼェゼェ
雪乃「比企谷君っ!」タタタッ
すると雪乃が八幡の所に駆けつける。
八幡「雪ノ下・・・。無事か?」
雪乃「ええ、それよりこの状況・・・。」
八幡「とりあえず、コイツに聞いたほうがいいな。」
八幡は立ち上がり吉村の頭を強く掴む。吉村は鼻血を出したまま八幡に睨み付ける。
吉村「て、てめぇ・・・」
八幡「答えろ、どうして雪ノ下を誘拐しようとした?」
吉村「・・・へへ、てめぇの様な餓鬼に教える訳ねぇだろうが」ペッ
八幡「・・・」ビチャ
そう言い終えると吉村は八幡の顔目掛け唾を吐き出す。
すると八幡は吉村の頭を放しその後左足で吉村の頭を無言に踏みつける。
吉村「がはあっ!?」
八幡「質問に答えやがれ!!雪ノ下を誘拐してどうするつもりだ!!!」
だが頭を踏みつけられながらも吉村は何故か笑い始める。
吉村「知ってどうする?俺は絶対に喋らねぇ、俺は機兵団拾番隊隊長だぞどのみちてめぇももう『終わり』何だからよ!!」
八幡「何だと?」
雪乃「比企谷君!!」
八幡「!?」
前方に黒服を着た男達、鉄の機兵団拾番隊の団員達が駆けつけて来るのを気づく更に八幡は後ろから複数の足音に気付き後ろを振り返る、そこには同じく鉄の機兵団拾番隊の団員達が駆けつけて来た。
吉村「ここに来る途中部下に頼んで応援を呼び寄せた。いくら不良のお前でも女を守りながら流石にこの数相手は無理に決まっている。お前ら!!女を捕らえろ!!!」ムクリ
立ち上がった吉村の怒号的な指示で20数人の団員達は八幡と雪乃を捕らえようとする、八幡は諦めずに雪乃を守りながら戦うしかないと覚悟を決める。
八幡(やるしかない。けどこれ以上は・・・。)
その時だった。突如車道から灰色の自動車が歩道を突っ走り拾番隊団員達は車に気付き驚きながら左右に避ける。
拾番隊団員「うわああっ!」
拾番隊団員「よ、避けろっ!」
吉村「な、何だぁ!!?」汗
八幡「!?」
運転手「さっさと乗れ!!」
八幡「!!、雪ノ下!」ハッ
雪乃「え、ええ!!」
運転手の掛け声で雪乃は急いで車のドアを開け後部席に乗り込むそして後から八幡も乗り込もうとするその直前吉村が八幡に飛び込みだす。
吉村「逃がすかああああっ、こんの餓鬼があああ!!」バッ
八幡「オラァ!!」ゲシィ!!
吉村「ぐはああああっ!!」ガアアン!!
しかし八幡の咄嗟の蹴りで吉村の顔面に直撃し吹っ飛びだす、吹っ飛んだ吉村は運悪くガードレールに頭を打ち白目を向いたまま気絶する。その隙に八幡は車に乗り込み車はそのまま道路へと曲がり機兵団から逃げることに成功した。
* * *
???の車 車内
鉄の機兵団から逃げ切れた八幡と雪乃は後部席にて疲れきっていた。特に八幡は電磁刀や電磁警棒やスタンガン等のダメージが大きく疲れきっていた。
雪乃「有難う御座います、誰だか知りませんが助けて頂いて。」
運転手「気にするな、それに『取り調べ』から2日でまさかこんな派手な事するとはよ、なぁ『ハチ』。」
八幡「・・・・・・あんたは、真田さん!それに若手の刑事さんも。」
八幡と雪乃を助けたのは。千葉県警四課刑事の真田衛と助手席には同じく四課の刑事の飛鳥新だった。
飛鳥「飛鳥だ。俺の名前を忘れんじゃねえぞ比企谷。」
八幡「・・・すみません。」
真田「それより二人共無事で何よりだった。特にそっちの嬢ちゃんの方は。」
雪乃「あの、貴方方は一体?」
すると真田が運転しながら着てるコートから警察手帳を取りだし雪乃に見せる。
真田「申し遅れました。私千葉県警四課刑事の真田と申します、こっちの若い方は同じく四課刑事の飛鳥です」
飛鳥「飛鳥です。宜しくお願いします。」
雪乃「警察?それに『無事』ってどういう事ですか?」
真田「車じゃ何だ?もうすぐ『店』に着くからそこで話をしましょう。」
飛鳥「真田さん、もうすぐ到着します。」
真田「そうか、ハチ、悪いがお前も付き合ってもらうぞ。」
八幡「はいっす。」
そう言って真田はアクセルを踏み込み車を加速させていき。店にへと向かいだした。だがしかし何故吉村は部下を使ってまでも雪乃を誘拐しようとしたのか。
十数分後、車は『店』の前に止め八幡と雪乃そして真田の三人は車から降り運転を飛鳥に代わりだす。
真田「着いたぞ、ここだ。」
八幡「龍虎飯店、ここが?」
真田「ここは俺の行きつけの店でな、ここの店主とは顔見知りでな。」
雪乃「・・・兎に角中へ入りましょう。真夜中とはいえ風も冷たくて体が冷えるわ。」コツコツ
八幡「そうだな、おっさん取り合えず俺と雪ノ下は先に入ってるぞ。」ガラガラ コツコツ
真田「おい待てお前ら!飛鳥!車近くの駐車場に置いて後から来い!!」タタタッ
飛鳥「分かりましたよ!」
そう言って飛鳥はアクセルを踏み車を駐車場に向かわせる。
龍虎飯店 店内
店内「いらっしゃいませ」
戸を開ける店に入る八幡に後から雪乃と真田の順から来店する。
真田「おうフェイフウ、邪魔するぜ。」
フェイフウ「これは真田さん、いらっしゃいませ。そちらのお二人は?」
真田「ちょっと事情があって保護してんだ。フェイフウ、ラーメン四人前頼むわ後から飛鳥の奴も来るから。」
フェイフウ「畏まりました。」
フェイフウと名乗る店主は厨房でラーメンを作り始めだす。その合間に八幡ら三人はカウンター席に座りだす。
すると奥のテーブル席から一人の人物が八幡と雪乃に気付き声をかける。
???「比企谷と雪ノ下じゃないか?こんな時間に何をしているんだ?」
奥のテーブル席に八幡と雪乃の知る人物が座ってラーメンを食べていた。彼女は総武高校国語教諭にして八幡のクラスである2年F組の担任である平塚静だった。
八幡「平塚先生。どうしてこの店に?」
平塚「残業帰りがてらに夕飯をな、それよりも何故君達が個々にいる?」
八幡「ああ、ちょっと・・・。」
八幡は平塚にどう言い訳しようか考える。しかしその時真田が平塚に気付き声をかける。
真田「何だ?お前も個々に来てるなんて以外だな、静?」
平塚「はあ、おい誰だ貴様は?私の事を下の名で呼び捨てって!!?」
平塚は真田の存在に気付き驚きだす。
真田「よお、相も変わらず教職やってるな。」
平塚「さ、真田さん!?どうして個々に!?」
すると飛鳥が遅れて入店した。
飛鳥「すいません、車駐車場に置いて置きました。」ガラガラ
フェイフウ「いらっしゃいませ、飛鳥さん。」トントントン
平塚「飛鳥!?」
飛鳥「ん?って姐さじゃなくて平塚さん来てたんですか。」
平塚「ああ、仕事終わりがてらに久々に個々でラーメンを食べていた途中だ。」
真田「そうか、なら相席良いか?カウンターよりはテーブルの方が話しやすいと思うからよ。」
平塚「・・・分かった。比企谷、雪ノ下、お前達も遠慮せずに一緒に座れ」
八幡「はい」
雪乃「分かりました」
そう言って八幡と雪乃は平塚のいるテーブル席の空いてる席に座りだす。
八幡「それにしても平塚先生、真田さんとも知り合い何てどういう関係なんだ?」
平塚「それはだな・・・。」
真田「コイツもお前と同じ不良だったんだよ。」
平塚「なっ!?それを言うなジジイ!!」
真田「ああん!?俺はまだ42だぞこの年増女!!」
八幡&雪乃「「・・・・・・」」
雪乃(先生が不良って・・・。)汗
八幡(どうりでパンチ力も強かったわけだ・・・。)汗
平塚「まあ下らない話はそれくらいにして、比企谷、雪ノ下、何故君達がこんな夜中に彷徨いているのか説明してもらおうか。」
平塚が真剣な眼差しで八幡に問う。
八幡「真田さん。」
真田「ああ、説明しても構わないぞ。」
八幡は真田と飛鳥そして平塚の三人に雪乃が機兵団に誘拐されそうになった事を説明した。
真田「何だと!?拾番隊の連中が嬢ちゃんを誘拐しようとしただと!!」
飛鳥「拾番隊、確か隊長の名前は吉村って奴だったな。で、そいつはどうしたんだ比企谷?」
八幡「あーー、先ほどボコってやりました。」
すると平塚は大きなため息をする。
平塚「まさか機兵団の隊長相手に喧嘩をするとは。今度は機兵団にも謝罪しなくてはならないのか」ハァ
真田「まあ待てよ静、ハチは嬢ちゃんを連中から守る為に喧嘩したんだ。仕方ないだろ。」
平塚「・・・まあ確かにそうだ。だが何故雪ノ下が誘拐されなきゃならないんだ?」
八幡「真田さん、警察官のアンタなら何か知ってるか?」
真田は腕を組ながら無言に考える。すると飛鳥が真田に声をかける。
飛鳥「真田先輩、こうなったら例の事件の事を!」
真田「本気で言ってるのか!?お前は兎も角他の連中は無関係何だぞ!!」
飛鳥「だからですよ、もしかしたら何か手がかりがあるかもしれませんし。」
真田「・・・・・・分かった。」ゴソッ
すると真田はコートのポケットから数枚の写真と四つ折りに折った事件の資料数枚をテーブルに置き八幡達に見せる。写真を見た八幡、雪乃、平塚の三人は驚きを隠さずにいた。四枚の写真は前に警察署で真田と二人で資料と共に見た物だった。
八幡「な、何だよこれ!?」
雪乃「酷い・・・。」
平塚「・・・・・・。」
真田「この四枚の写真に写ってる光景はとある国の市街地にて起こった銃撃戦の後だ。お前ら三人はテレビや新聞でも知っているだろう、コイツは全て過激派組織『E国』の仕業だ。」
平塚「E国、確か2年前に出現したテロ組織だったな。だが雪ノ下の誘拐とは全く無関係だぞ。」
すると横から飛鳥が喋りだす。
飛鳥「実はその事何ですが関係合ったんですよ。」
平塚「どういうことだ?」
真田「去年同時期、日本では『雪ノ下グループ』の会長が殺害された。」
雪乃「!!」
八幡「『雪ノ下グループ』って確か日本最大のIT企業の会社だったな。・・・あれ?そういえば雪ノ下、お前の名字と同じだったな。・・・まさか!」
八幡は直ぐ様に雪乃に振り返る。八幡の目線には雪乃は少し悲しげな表情を四人に見せていた。
雪乃「比企谷君の言うとおり。私は雪ノ下グループ会長の孫娘です。」
真田「・・・やはりな。」
雪乃「ウチの会社『雪ノ下グループ』は今私の両親が経営しています。両親は現在イギリスに。」
八幡「そうか、どうりで独り暮らしだったわけか。」
平塚「だが真田さん、雪ノ下の家族の会社とE国には繋がりはないぞ。それに鉄の機兵団は何故雪ノ下を誘拐しようとしたのかが謎だ。」
真田「・・・・・・あったんだよ、実は。」
平塚「何!?」ガタッ
平塚が突然と席を立ち上がり驚きだす。
四人「「「「・・・」」」」
平塚「す、すまない取り乱した。話を続けてくれ。」
平塚は四人に謝り再び席についた。
真田「ああ、鉄の機兵団が嬢ちゃんを誘拐しようとした理由、それは先代会長の『隠し遺産』の在処を知ることだ。」
八幡「『隠し遺産』?」
真田「先代会長が亡くなる間際に親族の誰かが『隠し遺産』の事を教えたらしい、だが肝心の親族が誰なのかははっきりとわからない。嬢ちゃんは何か心当たりはないか?何でもいい、取り合えず小さな事でもいいから思い出してくれないか?」
雪乃「・・・・・・・・・。」
八幡(雪ノ下・・・!)
四人の視線は無言の雪乃に写りだす。長く感じる1分の時間が皆の空気を薄くさせる。そして雪乃は口を開き真田に答えだす。
雪乃「御免なさい、私もよく知らないんです。」
真田「・・・そうか。質問して悪かったな。」
飛鳥「真田さん。良いんですか?」
真田「これ以上は駄目だ。攻めれば手がかりがなくなるぞ。」
飛鳥「・・・すみません。」
八幡「雪ノ下。」
雪乃「それと比企谷君、あの時部室で言った事だけど。やっぱり貴方とは
『友達』にはなれないわ。」
彼女は悲しげな表情をしながら八幡の友人になる誘いを断った。
八幡「・・・。」
直後フェイフウが四人前のラーメンを乗せた御盆を両手に持ち八幡達のテーブルに置いた。
フェイフウ「お待たせしました、遅くなって申し訳ありません。」
真田「・・・飯にするか。」
飛鳥「はい。」
八幡「・・・頂きます」
その後ラーメンを食べ終えた八幡と雪乃は平塚の車によって互いの自宅に送られ無事帰宅した。その後八幡は小町に遅くなったことを叱られた。そして比企谷八幡は思ったこの千葉には、日本に何かが潜んでいることを。
* * *
その頃21時丁度 秋田 とあるオフィスビル
執務室らしき場所で灰色のセーターを着込んだ角刈り頭の男が自分の机で自分の仕事を行っていた。すると突然電話が鳴り出し男は直ぐ様に仕事を中断し電話の受話器を取り耳にかざす。
男「ああ、どうした。何?」
男は突然と驚きだす。電話の通話相手は不明だが恐らく彼の部下かまたは上司のどちらかだろう。
男「分かった。直ぐに千葉に向かう、各団員にそう伝えろ。」
男は通話を切り電話機に押し戻す、すると突如立ち上がり椅子に羽織っていたコートを着用する。男の着ているのはコート、否それは吉村と同じ陣羽織コートだった。コートの後ろには灰色の将棋駒に『鉄』の文字が刻まれその上に『弐』という昔の数字漢字が刻まれていた。男は急ぎ足で執務室を出て廊下をあるき何処かへと出掛けだす気でいた。部下達らしき者達は男に気付き敬礼する。
部下達「「「「お疲れ様です!!」」」」ビシッ
男「直ぐに出掛けるぞ、各員急ぎ準備をしろ!」
部下A「直ぐにですか!?隊長、一体どちらへ?」
男「行き先は千葉、・・・拾番隊の吉村がやられたようだ。」
そして男は部下達と共にエレベーターに乗り込んで行った。
続く
次回、八幡に予期せぬ訪問者が訪れる。