ファイナルファンタジークリスタルクロニクル~悲恋~   作:雪高

3 / 4
第3話「まあたらしい手紙」

「相変わらず、嫌なところだな…」

ム・ジカはティダの村の至るとこにある蜘蛛の巣を見ながら言った。

ここは昔、クリスタルキャラバンが帰還せず。

クリスタルの輝きも失い、住人はそのまま屍となってしまった村。

手入れはされていないのも当然だが、来る者を嫌な気分にさせるのも変わらないところだった。

「本当にセシルさんと、ティパさんがいるのかな?」

クレアは首を傾げながら言った。

「…やはり見間違いではないでしょうか。ここに来れるなんてありえないです」

シーベークは「そうに違いない」と否定していた。

シーベークも嫌な予感がしており、それを否定したいからこそ、そんな事を言ってる。

私はそう思っていた。

「ここにいないならそれでいいの…いないなら…」

私はあの手紙のせいだと、手紙を見せた私のせいだと、ずっと思っていた。

 

ティダの村のあらゆる場所を探した。

モンスターがいつも以上に出現しており、探索するのが不可能に近い状態似も感じた。

誰かが私達が行くのを阻んでいるようにも感じた。

「…やっぱり、誰もいねえな」

ム・ジカはゲージを持ちながら、辺りを見ながら言った。

「ここにいたら、すぐにわかるもんね。エリン。きっと気のせいだよ。ラシェさん達にもそう言おう」

クレアは暗い顔をした私を慰めるように言ってくれた。

しかし、私にはどうしてか。不安が消えなかった。

「シーベーク。やっぱりただの噂だったのかな。でもラシェさんが言ったから、私は2人が生存者だって事は嘘じゃないと思うんだ…」

私はシーベークなら否定してくれるだろうと思って訊いてみた。

…?しかし、シーベークはなぜか、ティダの村の中央広場に生えてる木を見つめていた。

「シーベーク?」

「おい?シーベーク!」

クレアとム・ジカも気になって、シーベークに訊いた。

シーベークはやはり木を見つめていた。

「…帰りましょう…」

「は?」

突然暗い声になったシーベークを不思議に思ったム・ジカが言った。

「帰りましょうと言ったんです…やはりいなかったみたいですよ、ここには」

「なんでよ?シーベークらしくないよ?確証もないのにそんな事言うなんて」

クレアはシーベークらしくない発言に疑問を思っていた。

「シーベーク…さっきからなんで木なんて…」

「ダメです!見てはー」

シーベークが止めようとした瞬間。

私は見つけた…2人の…セシルさんとティパさんの…。

「……」

私は木の近くまで走った。

ム・ジカ達もすぐに私の後を追ってくるかのようについてきた。

シーベークは顔をうつむいたまま、ついてきた。

 

ティダの村の中央広場にある不思議な木。

私はこの木の近くでボロボロの手紙を拾ったんだ。

「…」

木の近くには2つの遺体があった。

もう息がない…当然だ。瘴気に冒されて生きられる人なんていないからだ…。

「おい…」

ム・ジカは呆然としている私を見ながら、その遺体を見た。

「……うそ……」

クレアは泣きそうな顔で困惑していた。

「…エリン。貴方のせいじゃないですよ…これは貴方のせいじゃない」

「…私のせいだよ…こんなの!私のせいだ!」

私はその遺体に泣きじゃくった。

もう息をしていない。

いつもお茶目でスケベだったセシルさんと、陽気な笑顔を見せてくれたティパさんを、いつまでもゆすっていた。

これは夢だ。そう思いながら…。

「ごめんなさい…!」

私はいつまでも泣いていた。

皆が言葉が聞こえても、取り返しがつかない事をしてしまった事を、いつまでも嘆いていた。

 

「…手紙ですね、これ」

シーベークは泣いてる私を起こしながら、セシルさんが握っていた手紙を見た。

「…」

「なんだって…?」

ム・ジカは私を支えながら、シーベークに訊いた。

『私たちは、ながいときをえて、ついにいっしょになります

もう、だれにもじゃまされることなく、えいえんに・・・』

シーベークが手紙を読み終えた。

私は目の前が真っ暗になった…何も嘘だと思うように…。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。