3月6日の午前3時……
その日は前日から雨が降り続いていた……
そんな日の櫻田家のリビングで次男の武昭と両親の総一郎と五月が向かい合って話していた。
「ふぅ……
「もう、飲むのはそれだけにしておくのよ」
「ハッハッハッ、たまには良いじゃないか
武昭と総一郎が飲んでいると五月が注意した。
「なぁ、父さん……俺は本当にここにいても良いのか?……
「当たり前だ……茜が生まれた時に武昭のご両親が交通事故で運ばれて来て亡くなった時に、私がそう決めたのだからな」
総一郎はニカッと笑うと武昭のグラスに飲み物を注いだ。
「それに、血が繋がってなくても武昭は私達の息子よ……」
「ありがとうございます……
「こらっ、父さんと母さんだろ」
武昭はパシッと叩かれていた。
「それにしても……本当に
武昭は飲み物を飲みながら自分がこの世界に来る前の事……
自分が国家錬金術師として軍に勤めていた時の事を思い出していた。
彼はアメストリス国の東方司令部に所属する軍人だった。
その時の名前はアキ・タケシマ 二つ名は【
その由来は青水晶の錬成が得意だったから。
父親がシン国、母親がアメストリス国の出身だった。
だが彼は努力して軍に入隊した。
その後彼はロイ・マスタングと出会う。
イシュヴァール戦の終戦後にロイの野望を聞いて自分が手を汚す事がロイの為になると考え国々を回り歩く。
「……き……昭……武昭!」
「ん……あぁ、父さんどうかしたの?」
ハッとした武昭は総一郎から声を掛けられていた事に気付いた。
「どうしたも、こうしたも声を掛けても何も反応が無かったからのよ」
「そうか、ごめんね父さん、母さん……久し振りに
武昭は残っていた飲み物を飲むと立ち上がりリビングから出て行った。
「ん?どこに行くんだ?」
「うん……軽く外を歩いてこようと思ってね……夜風に当たりたい気分なんだ……」
「そうか……行くのは良いが早く帰って来なさい」
「そうよ、まだ夜は寒いんだから」
「分かってるよ、じゃあ行ってきます」
武昭が家を出たのを確認した2人は向かい合わせに座っていた…
「やっぱり……武昭は私達の事を本当の家族と思ってないのかしら……」
「違うよ五月さん……武昭は優しいから私達に迷惑をかけたくないんだよ……
だったら、私達は両親として見守ってあげようじゃないか……」
「そうね…総一郎さんの言う通りね…」
五月は総一郎の横に移動すると右肩に頭を預けた。
武昭が家を出る少し前……
(嘘……武昭が私達と血が繋がってなかったなんて……)
武昭達の話を1人の女性が隠れて聞いていた。
(けど……父さん達が言った様に武昭は私達の大切な家族なんだから……)
女性はある決意をすると自分の部屋に戻った。
それから暫くして武昭が帰ってきて自室に戻ったが少しの間眠れなかった。