ある日の深夜の櫻田家のリビングで、武昭と両親が話していた。
「なぁ父さん……やっぱり俺も選挙に参加しないと……ダメなのか?」
「あぁ、そうだな
「そう言ってくれて俺は感謝してるけど……「じゃあそれで良いじゃない」母さん……」
武昭と総一郎の話に五月が入ってきた。
「それに武昭が選挙に参加したとしても
「母さん……そっか、参加しても何をするかは俺が決めて良いって事か……ありがとう何か肩が軽くなった気がするよ」
「そう、それよりも武昭はウチの家族の中では誰が好きなのかしら?」
五月は総一郎の横に座ると興味津々な表情で武昭に聞いた、そう言われた武昭は頭の上に?が浮かんでいた。
「いや誰が好きだって普通に皆「違うわよ、私が聞いてるのは家族愛じゃなくて男女としての方よ」えっと……母さん?」
「おう!それは私も気になるな!やっぱりデートをした奏か?」
「うーん私としては葵が良いんだけど……」
「いやいや、父さんも母さんも何を言ってるの?葵姉さんも奏姉さんも家族なんだよ?」
「「そうだけど、血が繋がってないだろ(じゃない)?」」
「うっ……それは、そうだけど……例えそうだとしても彼女達が
武昭は左手の手袋を脱ぐと2人に見せた。
「俺はこんな体なんだ……迷惑をかける事になるよ……」
「そうかもな……だが、いつかは武昭のソレを受け入れてくれる者が現れるだろう……」
「父さんの言う通りに……そうなれば良いけどね……」
「なるわよ、武昭。だって武昭も私と総一郎さんの子供なんだから」
「母さん……うん、そうだね ありがとう……ふわぁ……そろそろ部屋に行くよ おやすみ」
「あぁ、おやすみ武昭」
2人に挨拶をした武昭は部屋に戻った。
武昭が部屋で横になってると誰かがノックしてきた。
「ん?こんな時間に誰だろ……はーいって奏姉さん?どうしたの、遅い時間に……」
「えぇ、ちょっと武昭と話したいと思ってね 入って良いかしら?」
「あぁ、構わないよ」
武昭が奏を部屋に入れると武昭はベッド、奏は椅子と、それぞれ座った。
「それで俺と話をしたいって……こんな時間じゃないとダメな事なの?」
「そうね……ねぇ武昭……
「あぁ……そう聞くって事は……奏姉さんだったのか……
「え?……あの時、私がいた事に気付いてたの?……」
「うーん……俺は、そういう気配を感じる事は得意なんだ……(まぁ、軍にいた時の癖が未だに染み付いてるんだな……)」
「そうだったんだ……じゃあ単刀直入に聞くけどなんで武昭はウチにいるの?」
武昭は奏の言葉に少し考えると口を開いた。
「奏姉さんも知っての通り俺は茜と双子だ」
「えぇ、そうね……その時は私も病院で見てるから……」
「茜が生まれた日に街では交通事故が起きたんだ……
武昭の言葉に奏はある結論に思い当たった。
「もしかして……その女性が……」
「あぁ、俺の……
武昭の言葉を聞いた奏は少し黙り込んだがすぐに話し出した。
「ちょっと待ってよ……武昭の母親が、その人だったとしても……なんで武昭にも
「それは俺にも分からないよ……父さん達が調べたけど、その人の旦那さん……つまり
「じゃあ武昭の母親は1人で出産したって事なの?」
奏の言葉に武昭は黙っていたが少ししてから口を開いた。
「さてと、奏姉さんは、これを知ったからには、どうする?俺を追い出すのか……それとも……このまま今まで通りにするのか……奏姉さん?」
武昭の言葉を聞いた奏は優しく抱きしめた。
「バカ……例え血が繋がってなくても……武昭は私の弟で大切な家族の一員なの……そんな事を言わないで……」
「奏姉さん……受け入れてくれてありがとう……」
武昭は奏を抱きしめ返した。