放課後になって……
(はぁ………どうして楽しい時間て早く終わるんだろう………)
「おい、机の上に突っ伏してないで早く帰るぞ」
茜が項垂れてると武昭が声を掛けた。
「だって、ここじゃ皆、私を特別扱いしないんだもん………」
「確かに 茜ほど学園生活を満喫してる人はいないわね」
二人が話してると幼馴染の鮎ケ瀬花蓮がそばに来た。
「けど、こんなんでも一応王女様なんだけどな」
「ちょっと!一応王女様って どういう事よ!?」
「あっ、二人ともまだ居たんだ。迎えに来たから一緒に帰りましょう」
葵が教室に来ると、残っていた生徒たちが近付いていった。
「茜、もしかしてだけど……お前が普通に学園生活が出来てるのって……」
「何となく、その先は予想出来るから言わないで………」
それを見ていた二人は理由が分かったが、それを胸の奥にしまった。
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下校中………
「いつも思うけど葵お姉ちゃんって凄い人気があるよね」
「そんな事無いわよ、茜だって人気があるじゃない」
「まっ、俺は関係無いけどね」
「そうかな?ウチのクラスの女の子達は武昭の事に興味津々よ?」
「へっ?そうなの葵姉さん」
「えぇ、家ではどんな事をしてるかとか、何が好きなのかとか色々聞かれるのよ」
「ふーん、俺なんかの何処が良いんだろうなぁ………」
武昭が何かを考えてると1人の男が茜に当たって走り去って行った。
「ひっ!ご、ごめんなさい‼︎背中に目が無くて‼︎!」
「そんな人間がいたら、そいつはバケモノだ」
「誰か、その男性を捕まえて下さい!ひったくりです‼︎」
「お姉ちゃん、カバンお願い」
カバンを葵に渡した茜がクラウチングスタートの体制になると体から赤いオーラが出ていた。
「茜、気を付けてね?」
「大丈夫、エレガントに行くから。正義は………勝ーーーつ!!」
茜がひったくりを追い掛けると同時に道路が凹んでいた。
「葵姉さん………コレってエレガントなの?」
「アハハハ……多分違うんじゃないかなぁ………」
「まぁ、仕方ないから直しておきますか」
武昭が両手を叩いて凹んだ地面に着けると眩い光が出て光が収まると同時に地面が戻っていた。
「よし、これで大丈夫だな。葵姉さん悪いけど俺のカバンもお願い」
「私は構わないけど、どうするの?」
「茜の手助けでもしてくるよ。
いくら特殊能力を持ってても茜自身は1人の女の子なんだからさ」
武昭が茜の後を追い掛けたのを見ていた葵は見ながら口を開いた。
「武昭………あなたが家族を大切にするのは分かるわ………
けど……それでケガでもしたら悲しむ人が居るんだから………」
葵は武昭が向かった方を見ていた。