南洋海戦物語〜人類の勇戦譚〜   作:イカ大王

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なんか書けたから投稿します。


・ついに空母機動部隊が動き出す!
艦娘うんぬんにも動きが!?



第八十六話 消える少女

 

1

 

「太平洋艦隊の方針が決まった」

 

第二航空艦隊司令長官の小沢治三郎(おざわじさぶろう)中将の明瞭な声が、室内に響いた。

 

場所は二航艦旗艦の空母「海鶴」の作戦室である。

室内には二航艦幕僚全員と二航艦所属の各戦隊司令官、第二艦隊司令長官の近藤信竹(こんどうのぶたけ)中将、同参謀長と二艦隊所属の各戦隊司令官、統合太平洋艦隊(J P F)首席参謀の風巻康夫大佐と米海軍第六十一任務部隊(T F 6 1)連絡官のハリソン・V・ストーン中佐らが顔を揃えている。

 

「目標はガダルカナル島。同島に建設されたルンガ飛行場姫と、7月19日に新たに確認されたエスペランス岬飛行場姫の完全破壊だ」

 

小沢が「ガダルカナル」と口にすると、攻撃目標を初めて知った面々の表情が強張る。第二航空艦隊のトラック環礁進出でなんとなく予想できていたと思われるが、改めて小沢から地名を口にされると緊張を隠せないのだろう。

 

 

──ガダルカナル島。

 

豪州分断(F S)”作戦の目下最大の障害であるこの島は、依然深海棲艦の手中にある。

ラバウル・ポートモレスビーに展開する人類統合航空軍、南太平洋方面艦隊によって実施された攻撃回数は、空襲が四十二回、艦隊攻撃が二回。いずれも飛行場姫には少なからずの損害を与えているが、決定的な一撃にはならず、ガ島の敵航空兵力は健在なままである。

 

ガ島を攻撃するということは、相当なリスクとなる。

特に過去二回、飛行場姫を巡って生起した第一次、第二次ソロモン海戦において、南太平洋艦隊は手痛い敗北を期した。

 

巡洋艦六隻を中心とするTF67とタ級を含む敵艦三隻が激突した第一次ソロモン海戦では、TF67は敵艦隊を撃退してルンガ飛行場姫の破壊にも成功したものの、西()()()()()()()()()()()()()エスペランス岬飛行場姫を見逃してしまい、帰路で熾烈な空襲に遭遇。敵艦隊との交戦と空襲によって重巡「ペンサーコラ」「ヴィンセンス」「ミネアポリス」「ニューオーリンズ」と最新鋭駆逐艦「フレッチャー」を含む駆逐艦三隻を撃沈された。

 

が、ルンガ飛行場姫の完全破壊には成功しており、ガ島の敵飛行場姫は新たに発見されたエスペランス岬飛行場姫のみとなった。

TF67が帰還した五日後、南太平洋艦隊司令長官であるジェームズ・ソマーヴィル英軍中将はルンガを破壊できた今をガ島制空権奪還の好機と考え、自らが司令を務めるH部隊より軽巡三隻を中心とする艦隊(H2部隊)を輩出。ガ島に出撃させた。

 

偵察機が撮影した航空写真によると、エスペランス岬飛行場姫は二千メートル滑走路が二本しかなく、支援設備もルンガ飛行場姫ほど充実していない。

ルンガ飛行場姫から避難してきたであろう多数の航空機で溢れかえっている状況であり、軽巡の艦砲でも十分効果ありと判断されたのだ。

 

ガダルカナルの深海棲艦は、風前の灯火だった。H2部隊のみで簡単に吹き消せるほどの…。

 

だが、深海棲艦は消させはしなかった。

深海棲艦は艦隊による直接攻撃の対策を講じていたのだ。

H2部隊がガダルカナル島まで三万メートルの位置に達した時、敵艦隊による苛烈な砲撃に遭遇。H2部隊旗艦である軽巡「リアンダー」のレーダーは、確かにその時ル級戦艦三隻の影を捉えていた。

 

結果、ガ島飛行場姫を巡る二度目の海戦──第二次ソロモン海戦も南太平洋艦隊の敗北で終わり、H部隊は貴重な巡洋艦戦力を戦列外に失うこととなった。

 

これに伴い、人類統合軍の主力たるJPF指揮下の艦隊──特に空母機動部隊を出撃を求める声が、司令部内外から上がった。

南太平洋艦隊は戦艦六隻を中心とする強力な艦隊だが、空母は一隻たりとも保有していない。

水上砲戦部隊による失敗が相次いだことにより、日米の航空主兵主義の人々が声を上げたのだ。

 

第二航空艦隊に命令が下ったのには、そのような事情があった。

 

「今回の作戦には、第二航空艦隊、第二艦隊、第六十一任務部隊が参加する。攻撃目標はさきほど小沢長官が仰られた通り、ガダルカナル島に存在する二箇所の飛行場姫だ」

 

二航艦参謀長の城島高次(じょうしまたかつぐ)少将が小沢の跡を継いで発言した。同時に海図台上に広げられた南太平洋を網羅した地図のガダルカナル島を指揮棒でトントンと叩いた。

 

「我々第二航空艦隊がルンガ、六十一任務部隊がエスペランスを目標として航空攻撃を実施する。

第二艦隊には我が艦隊と米艦隊の前衛として五十浬前進して展開。敵空襲の吸収、並びに敵水上部隊の機動部隊襲撃という万が一に備えていただきます」

 

城島は説明中に近藤をちらりと見、説明が途中で敬語に変わる。二航艦と二艦隊では指揮系統が違い、加えて階級も近藤が上なためだろう。近藤を含む二艦隊司令部は今回の作戦の概要を二航艦司令部と同じくすでに知っていた。

 

「今回、貴国艦隊と行動を共にするTF61は…」

 

城島に変わり、TF61から派遣されたストーン中佐が口を開く。

流暢な日本語であり、数人の佐官が驚いたような顔を向けた。

 

「レキシントン級航空母艦二隻を含む空母五隻を中心としており、航空兵力は二航艦に匹敵する力を有しています」

 

ストーンが発言を終えると、会議を見守っていた従兵が米海軍参加艦艇の一覧が記された紙を配布する。戦隊司令や参謀が目を通し、「ほう」といった声が上がる。

 

 

TF61はれっきとした空母機動部隊であり、昨年の“KD”作戦において空母部隊を率いたフランク・J・フレッチャー中将が司令官を務める。

 

基準排水量三万トンを超える合衆国最大の空母である「レキシントン」「サラトガ」を筆頭に、中型空母「ワスプ」、それに「ワスプ」の図面を流用されて建造されたハンプトン・ローズ級中型空母の「ハンプトン・ローズ」「ユナイテッド・ステーツ」を加えた計五隻の空母を有する。総搭載機数は三百九十八機にのぼる。

護衛艦艇も相当であり、今年から就役し始めたサウス・ダコタ級戦艦一番艦「サウス・ダコタ」にポートランド級重巡二隻と「ウィチタ」、アトランタ級防巡二隻、ベンソン級やフレッチャー級などの駆逐艦十五隻が付く。

 

「二航艦と二艦隊を合計すると、正規空母六隻、中小空母五隻、戦艦巡戦五隻、巡洋艦十四隻、駆逐艦三十九隻ですか」

 

第二艦隊参謀長の白石萬隆(しらいしかずたか)少将が唸りを上げた。一同の目が壁に貼られた二航艦、二艦隊編成表へ向く。

 

第二航空艦隊の戦力は、第三航空戦隊の「海鶴」「蒼鶴」「祥鳳」と第五航空戦隊の「翔鶴」「瑞鶴」「龍鳳」を中核とし、第三戦隊の戦艦「金剛」「榛名」、第十三戦隊の軽巡「天塩」、第二防空戦隊の防空巡洋艦「古鷹」「加古」、第十一戦隊の軽巡「五十鈴」と駆逐艦十二隻が付く。

「鶴」のつく空母はいずれも翔鶴型であり、「祥鳳」「龍鳳」は去年撃沈された「瑞鳳」と同じく祥鳳型に属する。六隻とも昭和十六年、十七年中に就役した最新鋭艦であり、新生航空艦隊に相応しい顔ぶれであった。総搭載機数は合計三百四十八機、補用機五十四機である。

 

なお、“KD”作戦では機動部隊の防空力不足が浮き彫りとなっており、祥鳳型は戦闘機のみを搭載した直掩機専用空母となっている。

 

 

水上砲戦部隊である第二艦隊は、夜戦を得意とする高速の巡洋戦艦と巡洋艦、駆逐艦にて構成されている。

司令部直率戦隊である第四戦隊の「愛宕」「摩耶」、一航艦から借り受けた第一防空戦隊の「青葉」「衣笠」、第六戦隊の最新鋭巡洋戦艦「栗駒」「生駒」、第二水雷戦隊の「神通」と駆逐艦十二隻、直衛艦(秋月型)二隻だ。

 

表の中でも一際目を引くのが、「栗駒」「生駒」の二隻である。

栗駒型の二隻は日本が満を持して送り出した最新鋭巡洋戦艦であり、最高速度三十五ノットの快速と、三十一センチ砲九門という重巡を圧倒する火力、三十六センチ砲に対応した防御力を誇る。

 

同時期に設計されたこともあり、「大和」に類似した艦影を持っている。艦首はシャープであり、全長全幅はコンパクトだが、長門型以前とは違うすっきりとした艦橋、一本に統一された傾斜煙突、その後方にそびえ立つ三脚檣、小口径なものの長砲身となった三基の三連装砲はいずれも「大和」の面影を伺うことができる。

「大和」を一回りサイズダウンさせ、飛行甲板を三脚檣と第三砲塔の間に移動させて、艦橋の高さを少し減らしたような艦であった。

 

 

これら三個艦隊以外にも、補給艦、給油艦、ガダルカナル島に上陸予定である第一海兵機甲師団、第八特別陸戦隊の将兵を乗船させた輸送船団、その護衛艦艇群がある。

二つの地上部隊は戦車戦力を中核としており、戦車百二十輌、兵員約一万の戦力を有している。状況が許せばガダルカナル島に上陸し、一気に攻略する予定であった。

護衛は英太平洋艦隊が受け持ち、ネルソン級戦艦二隻を含めた二十五隻が参加していた。この艦隊には上陸作戦時の火力支援も任務に入っている。

 

 

「敵情の詳細は、風巻JPF首席参謀から伝えて貰う」

 

日米英参加部隊の確認が終わり、続いて敵戦力の情報共有に移る。小沢がちらりと風巻を見やり、顎で合図をした。

風巻はそれを見て立ち上がる。一同の目線が集中する中、臆することなく口を開いた。

 

「飛行場面積は増加傾向にあります」

 

ここで言葉を切り、封筒から数枚の写真を取り出して海図台に並べる。

いずれも、ジャングルを切り開いて作られた長大な滑走路や巨大な格納庫を写していた。

 

「これは今朝、エスペランス岬飛行場姫を撮影したものです。第二次ソロモン海戦時では小規模な設備でしたが、今日──8月2日までにルンガに劣らない規模にまで拡張されています。予想される航空機の数はおよそ二百五十機。ルンガ飛行場姫は三百機。うち三分の二が甲型戦闘機、ないし丙型戦闘機だと考えられています」

 

「五百五十機の三分の二。翔鶴型空母の四.五隻分か」

 

城島が数字を反芻した。二航艦で互角だな…と思っているようだ。

 

「敵戦力はこれだけではありません」

 

風巻は注意を喚起するように言った。

 

「昨日。空母四隻を含む二十隻の艦隊が、マーシャル諸島クェゼリンを出港したという情報が入っています。西部太平洋海戦で初めて姿を現したヲ級空母だと考えられており、南太平洋で遭遇すれば激突する公算大です」

 

それを口にした瞬間、室内が少し騒めき出す。深海棲艦は従来の人類海軍のように戦艦を戦力の中核としており、空母を主軸に作戦を展開することはなかった。空母が戦線に出ることも稀だった。

だが、それがいっぺんに四隻も現れたと言うのだ。参謀らの驚きも無理もないだろう。

 

少し間を置いて風巻は続けた。

 

「ヲ級は一隻につき八十から九十機を搭載している、という分析結果が出ています。少なく見積もっても四隻で三百二十機という計算となり、飛行場姫と共闘されると敵航空兵力は八百七十機に達します。

…敵機動部隊が出現した場合。二航艦はTF61と協力し、これを撃破。然るのちに飛行場姫を制圧していただきます。

ここで我々JPF司令部が危惧することが二点……一つ目は敵機動部隊との交戦で手一杯となり、ルンガ・エスペランス岬両飛行場姫にまで手が回らないこと。二つ目は敵空母発見が遅れ、飛行場姫を攻撃中に敵機動部隊から横合いを突かれることです。今作戦の総指揮を執る小沢長官にはご理解していただいておりますが、今ここで各戦隊に徹底しておきます」

 

「加えて、敵水上砲戦部隊も存在する。そうだな?」

 

「左様です」

 

近藤の言葉を風巻は肯定した。

予想される敵戦力は飛行場姫、機動部隊のみではない。

 

「潜水艦、航空機によって収集された情報を集約した結果、南太平洋──ニューカレドニア島、フィジー諸島、サモア諸島に存在する敵戦艦の数は、合計で八隻。うち一隻はニューアイルランド島沖に沈み、もう一隻はガダルカナル島沖で大破していますから、深海棲艦南太平洋軍が使用できる戦艦は六隻です。敵は戦艦三隻を中心とした艦隊を二個編成してローテーションを組み、交互にガダルカナル島の防衛にあたらせていると思われます」

 

第二次ソロモン海戦でH2部隊が遭遇した敵艦隊が、二個艦隊のうちの一つだと考えられている。

 

「少なくとも戦艦三隻、最悪の場合は六隻が近海にいるものと考えて行動してください」

 

「承知した」

 

風巻が着席すると近藤が呟く。

小沢も大きく頷き、次いで室内を見渡して口を開いた。

 

「ガダルカナルの敵は強大だが、我が二航艦の初陣だ。戦艦空母が何杯いようが負けはせん。各員全力を尽くして役割を果たせ」

 

「応!」の声が作戦室内に唱和した。

 

 

 

2

 

──作戦室での各部隊の調整が終わった後、風巻は内火艇で「海鶴」を離れた。

「海鶴」は他の二航艦艦艇とともにトラック環礁中央部の春島泊地に停泊している。春島泊地は主力部隊専用の泊地であるだけに、自国他国問わない数多くの主力艦が停泊している。

それでも、統合太平洋艦隊──連合艦隊、米英太平洋艦隊、独太平洋派遣艦隊を全て指揮下に収める艦隊の割には、艦の数が少ない。

 

それもそのはずだ。

ソロモン諸島が戦局の焦点となっている今、トラック環礁はラバウルを支える後方支援基地だと見られがちだが、すぐ東のマーシャル諸島、ハワイ諸島を含む広大な海域(中部太平洋)は、未だに深海棲艦の支配下なのである。

マーシャル・ハワイの深海棲艦は南太平洋前線を重視しているためトラックに押し進んで来ることはないが、中部太平洋戦線の最前線であることに変わりはない。

トラック環礁各飛行場にはラバウルに展開する第二航空集団に匹敵する航空戦力を持った第一航空集団が展開しており、加えて日本海軍の内南洋方面艦隊も駐屯して「マーシャル深海棲艦の侵攻」という万が一に備えていた。

 

なお、マーシャル諸島西端のエニウェトク環礁に深海棲艦が重爆隊を進出されれば、トラック環礁は空襲圏に入る。

敵重爆の空襲圏(最 前 線)に主力を常駐させる訳にはゆかず、JPFはトラック環礁ではなく、フィリピンとトラックの中間にあるパラオ諸島を拠点と定めていた。

だから、停泊する艦船が少なかったのだ。

 

 

風巻を乗せた内火艇は「金剛」や「龍鳳」などの間を縫うように進み、泊地のすぐ隣にある春島を目指す。

トラック環礁には全長二百キロに及ぶ珊瑚礁の内側に二百五十もの島々があり、主なものには季節と曜日の名前(春島、水曜島等)がつけられている。

内火艇が向かう春島は、第一航空集団司令部や内南洋艦隊司令部、南洋庁トラック支部庁舎があるトラック環礁の中心地であり、九つある飛行場のうち二つが存在する。

風巻はパラオからトラックへ出張している間、そこの庁舎を間借りしていた。

 

泊地を抜けた内火艇は速度を上げ、春島の桟橋へと急ぐ。

 

風巻は船首に立ち、波を割いて風をきって進む内火艇に身を任せた。

頬を撫でる潮風が心地よく、むさ苦しい艦内の空気とは段違いである。

空は冬の朝のように澄んでおり、雲ひとつない。訓練中の空冷式の英戦闘機が、頭上のはるか上空を左から右へと通過した。飛行機雲はなかった。

 

ふと家族の姿が空に浮かぶ。

その唐突さに、風巻は可笑しくて笑ってしまう。

 

(緊張の糸が切れた途端に、か…)

 

風巻は心中で呟き、妻の紗江子(さえこ)と娘の(りょう)に想いを馳せる。

去年の年末から一度も会っていない。元気にやっているだろうか。娘は大丈夫だろうか。店で新しく挑戦した御節は上手くできたのだろうか…。

 

そのようなことを考えているうちに、内火艇は桟橋に着く。

桟橋の端には従兵が二人佇み、敬礼で風巻を迎えた。

 

「御苦労」

 

風巻は自らをここまで運んできた「海鶴」内火艇の乗員をねぎらい、桟橋の板を踏む。

 

「大佐殿。本土より大佐宛の電報を預かっております」

 

内火艇が桟橋を離れ、風巻は庁舎へと歩き始める。車での送迎が一般的だが、風巻は江田島で鍛えた脚力を損ないたくなかったためそのようなものは全て断っていた。

従兵の一人がそう言ったのは、春島の土を踏みしめた直後だった。

 

(電報…?)

 

風巻は一瞬疑問に思うが、ためらいなく従兵から電報の入った封筒を受け取る。

中から紙を取り出し、目を通す。

一目見た瞬間、風巻はまぶたをピクリと動かした。従兵がやや不思議そうな表情になり、顔を見合わせる。

だが、風巻は何事もなかったかのように紙を封筒に戻し、封筒を手元の革鞄に入れ、すたすたと無言で庁舎へと歩みを進ませた。

従兵が少し遅れて後を追う。

 

(涼が行方不明に…?)

 

風巻は電報の内容を反芻する。紗江子の父の榎本了佐(のりすけ)からの電報だった。そっけなく短い文書であったが、娘である涼が7月20日の高等女学校に行ったきり、家に戻っていないのだという。

家出をするような子ではない。戦争によって精神的に病んでしまう時期はあったが、芯はしっかりしている子だ。

 

風巻は、すれ違った将兵に形ばかりの返礼をしながら、庁舎へ歩みを進める。

 

焦りからか、歩みの速さは徐々にはやくなっていた。

 

 

 

 

 

 

第八十六話 消える少女





やっと翔鶴型3、4番艦を登場させることができる。

皆さま、良いお年をお迎えください!

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