もし俺がTSしたらとか…って本当に女になった⁉︎(亀更新) 作:ヤマニン
最人side
リビングの扉を開け、兄ちゃんに向け渾身のドヤ顔を放った後に兄の口から出てきた言葉は正直、寒気を通りこし引くレベルだった。
最「せ、専属メイド?……は、はぁ!?な、なに言ってるんだよ!」
恭「なんだ、嫌なのか?」
最「あ、当たり前だろ!てか、弟にむかってなに言ってんの!」
恭「今は妹だろ。」
最「やかましい!」
ちくしょー!そうだった…俺は今は女だったんだ。
姫「はいはい、その辺りにしときなさい。ご飯が冷めちゃうでしょ。」
恭「そうだな、ひとまず飯にしよう。」
そう言うと兄ちゃんは自分の席に座り直した。
恭「ほら、最人もいつまでそこに立ってるんだ。早く座れ。」
最「あ、あぁ…すまん。」
俺は謝りながら自分の席に座った。
姫「ようやくご飯が食べれるわね。じゃあ…」
「「「いただきます。」」」
日本人の定番とも言える食べ物に対する感謝の言葉を3人揃って言い各々がおかずに箸を突っつき始める。
…………
………
……
…
。
「「「ごちそうさまでした。」」」
いやーうまかった。なんかあんなことがあった後だと飯が美味く感じるな!まあ…それも自分の姿を見たら消え失せるんだが…。そう心で若干傷心気味になっていると母さんからとんでもないことを提案された。それは……
最「口直し?俺、いま口臭いかな。」
姫「その口直しじゃないから。ほら、言葉遣いと言えば分かるかしら?」
最「いや,最初からそっちを言えよ…。」
我が母ながらとても面倒くさい。いや、むしろ母親だからこそ面倒くさいのか?そもそも、俺からしてみれば女という存在が面倒い……すいません。なにも言ってませんし、なにも思っていません。だからそんな綺麗な(鬼)顔で拳を作りながら迫らないで下さい…。俺は対鬼スキルは振っていません。
最「そ、それで言葉遣いとはどんな辺りを直せば良いんだ?」
姫「そ・れ・よ。男言葉みたいな喋り方を直しなさい。」
最「い、いや長年培ってきたものをいきなり正すのは…」
姫「やりなさい…いいわね。」
最「い、イエス…マム。」
姫「素直でよろしい。」
いや、かなり脅しましたよね。なんか言葉に圧力掛かってたんですけど…とはいえ、喋り方を変えるってどうすればいいんだ…。アニメを参考にしてみるか。んんっ。声を少し高くして…っと。よし!行くぞ
最「お、お兄ちゃん。」
恭「な、なんだ…いきなり呼び方変えて…。」
最「わ、私のこと許してくれる?」
恭「ぐはっ!」
最「わっ!兄ちゃんが口からすごい血を吐いて倒れた!」
恭「うっ…きょ、強烈な一撃を食らった…。」
最「だ、だいじょうぶ?痛く…ない?」
首をこてんと少し横に倒し、手を丸くし口に当て安否を確認する。
恭「だ、大丈夫だ…問題ない。(顔面血まみれ)
最「そ、そう。ならよかった!」
この風景…なんかデジャブ?それにしてもアニメを真似てみたんだが正直に言いたい……ちょー恥ずかしい!なに?アニメの女の子ってこんなに恥ずかしい事を平然とやるの!?すごい尊敬するんだけど…俺はやりたいとは思わない。
最「どうだった?」
声を戻しながら,兄ちゃんに聞いた。まあ、戻したとしても高いことには変わりないけどな。
恭「結婚式はどこにする?」
最「キモいわ!なに弟(妹)にむかって真顔でそんなこと言ってるんだ!かわいい子ならまだしも,兄弟から言われるとか引くわ!」
正直、このバカ兄が本心で言っているならすぐに病院へ連れて行かねばならない。治るかは分からないが…。
恭「冗談だ。それにしてもよく出来てたじゃないか。大学にいるそこらの女よりかはかわいいと思うぞ。」
最「兄にかわいいと褒められても欠片も嬉しくない。」
うん。寒気がするね。考えてみ、リアルの兄弟…男でも女でもいいから異性にかわいいとか、かっこいいとか言われてもあまり釈然としないというか、うーん?って感じにならないか?つまりは、そういうことだ!(どういうこと?)
最「さて…母さんも満足したろ。俺はやればできるんだ。こんなの朝飯前さ。」
恭「朝飯は食っただろ。」
最「兄ちゃんは黙ってて。あとそっちの朝飯前じゃない。」
姫「そうね…正直、あそこまでかわいく出来るとは思わなかったわ。でも…その姿では違和感しかない『俺』という一人称は止めなさい。その姿でオレっ娘というのは受けが悪いわ。さっきみたいに『私』にしてね。これは常日頃から使うのよ。喋り方はまだ春休みだからいいけど、学校が始まってその喋り方だと友人ができないのは目に見えてるわ。」
最「そうじゃん!学校どうしよう…。」
まずい…家族にはこんな簡単…ってか見ただけで分かってもらえたが他の人となるとそうはいかない。でも、あの馬鹿なあいつらなら信じてくれるかも。
姫「その点は問題ないわ。さっきお父さんに連絡していろいろ手配してもらったから。学校にはこう説明してあるわ。『御風 最人は急な用で海外へと行ってしまったから、変わりに親戚の所にいた妹の《御風 最香》が転入してきますので』と伝えたわ。問題ないでしょ。」
最「いやいや、問題しかないから。その説明は置いておくとして,その説明で学校が納得するわけが…」
姫「納得してくれたわよ?『そうですかー。わっかりました!じゃあ御風くんが謎の失踪をして変わりに御風 最香さんが転校してくるということでよろしいですね。』って。理解が早くて助かるわー。」
最「おい!謎の失踪ってなんだよ!明らかにおかしいだろ。」
恭「でも最人…いや、最香…よく考えてみろ。」
最「おい、なんで今言い直した。」
恭「いや、その方が面白いだろ。「おい!」まあ、話を続けるぞ。今の最香の状況は夢から覚めたら突然女の子になってましたとかいう、誰かに言っても正直信じられるわけないだろ?だったら,いっその事『御風 最人』という人物は追い出し、女の姿である『御風 最香』という架空の存在を引っ張ってきた方が楽だろう?それに父さんのことだから、既に戸籍とかは用意しただろうな。分からないことはあったか?」
最「いや、確かによくよく考えればその通りかもな。何より面倒くさいしな。人におr、じゃなかった。私のことを喋ることを省けるんだからそれでもいいか。」
恭「おっ。さりげなく『私』と言えたな。」
最「まあ、意識すれば普通に使えるしな。大学の面接でも使うだろうし…。」
姫「そういう心構えが大切よ。偉かったわね、最香。」
母さんはそうわたしのことを褒め頭を撫でてくる。く、くすぐったい。
最「ち、ちょっと母さん!もう子供じゃないんだから!」
姫「ふふっ。今の姿でも元の姿でも私からしてみたらまだまだ子供よ。」
恥ずかしいけどこんな時間も悪くはない…かな。
恭「うむ。仲良きことは美しきことかな。と思いつつも若干ハブられている兄者であった。まる。」
最「台無しだよ…」
平均は1話大体2500文字ぐらいにしてますので作者の文章能力の無さを察してください。