きっと青春が聞こえる   作:ステルス

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はい。とうとうアニメ本編の話に入りました。どうぞ。


第1話 スクールアイドル?(3)

スクールアイドル部……だっけ。

そんな話をしていたおかげで学校に着いたのは始業時間の5分前。これぞよく言う5分前行動ってね。なんてふざけるのもいい加減にしろ、俺。走らないと間に合うか危ういぞ。

今日はまだ2年のクラスが発表されてないから去年の教室に走り込む。なんとか間に合ったが俺はクラス中最後らしい。俺が席についた直後に担任が入ってくる。

 

「おはよう。よし、欠席は居ないな。3学期の委員長、SHR始めてくれ。」

 

「はい。起立!礼!」

 

「おはようございます。(クラス全員)」

 

「着席。」

 

ありきたりな朝の挨拶が終わると担任が

 

「春休みはどうだった?言いたい事があるやつは手を挙げろー。」

 

と言い出す。

俺は特に言うことも無いので下敷きの絵を模写すべく机に向かっていた。すると

 

「誰も手を挙げないのか。誰も話さないのは虚しいからなぁ……。よし、そこのうつむいてる水谷、なんか言え。」

 

俺かよ。存在感消してたつもりだったのに。存在感を消すのは時によっては逆に目立つんだな、なるほど。

 

<宗のLVが1上がった!宗は1つ賢くなった!>

 

そんなRPG風の文が脳内で流れた気がした。

俺は特に何処にも出掛けてないので趣味のプラモやゲームを満喫してた、ということを話した。別に面白くもなんともない。これが、俺だ。この場を凌ぎ、今は体育館。クラス替えをしたので新クラスを見に来ているのだ。クラスメイトの名が書かれた紙が壁に貼ってある。俺は自分の名前を見つけたので同じクラスに誰が居るかを確認する。まず、目に入ってきた名前が

辻田光我(つじだこうが)。名字と名前の最後の文字を一つずつ取ってつなげた名前が由来で、通称「ダガー」だ。こんな呼び名だが温和なやつで、中1からの俺の趣味仲間だ。

男子はこんなもんかな。

次に目に入ってきた名前は

高海千歌。まじかよ、幼馴染みなのに今まで一回も同じクラスになったことなかったんだよな。

そして渡辺曜。こいつもか……。この一年は忙しくなりそうだ……。

てな訳でクラス替えが済み、新クラスで2年の教室に入る。担任は……去年と同じかよ。まあいいか。なんて思っていると知らない間に担任の話が終わり、皆は教室を出ようとしている。さて、俺も帰るかな。そう思った瞬間、声を掛けられた。よく聞いた声だった。

「ねえ、しゅーくん。スクールアイドル部の勧誘今からやるんだ。手伝ってよ。」

「宗くん、私も手伝いするんだよ?幼馴染み二人を放って帰るなんて酷いよね、ねえ?」

 

うわ、やっぱりだ。この二人しかないと思った。仕方ない、覚悟を決めるか。

 

「はいはい、手伝いますよ。一人で帰るのも退屈だし。」

 

最後にそれっぽい理由をつけて答える。

 

「「ありがとう、じゃあ行こ!」」

 

と二人の台詞はシンクロしている。幼馴染みって凄いなぁ……。って俺もか。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

二人に連れられて来たのは中庭。他の様々な部活も勧誘を行っている。

千歌は段ボールの上に立ち

 

「スクールアイドル部でーす!」

 

その隣では曜が

 

「大人気、スクールアイドルでーす!」

 

と繰り返している。俺も何か言わないといけないのか。そうなのか。はい、当たり前ですよね。一人で仕方なく納得(?)すると

 

「『折角の高校デビュー!』、『何か始めたい!』、『私、輝きたい!!』と思っている貴方!スクールアイドル部に入ったら何か変わるかもしれませんよ!」

 

と即席で考えた台詞を俺は繰り返す。『私、輝きたい!!』の所で高い声を出して周りから気持ち悪そうな目で見られたのはここだけの話。二人も勧誘に集中してるから気付いてないだろう、うん。少し喉が疲れたので千歌の方を見ると何かを夢中で見るような目をしている。俺もその方に目を向けると明るめの茶色をした髪を肩ぐらいまで伸ばしている少女とワインの様に赤い髪を左右でまとめている少女がいた。もう一度千歌の方に目を戻すと……あれ?いない。代わりに曜が段ボールの上で転んでいる。曜が目で合図をしてくるのでその方を見てみるとさっきの少女二人の前に立って何か言っている。

 

「スクールアイドル、やってみませんか?あなたたち可愛いからきっと人気が出るよ!」

 

等と言っている。初対面なのによくそんなこと言えるなぁ……と思っていると悲鳴が聞こえる。

 

「ピギィィィィィィィィィ!!」

 

どうやら赤髪の少女の声のようだ。隣でもう一人の少女が

 

「ルビィちゃんは究極の人見知りずら。」

 

と言っている。なるほど納得。するとまた騒がしいことにすぐ傍の木の上から若干黒がかかった濃い青色をした髪の少女が落ちてくる。なんだ、忙しいな。その少女は着地に失敗して脚を痛めている……とその上から鞄が落ちてきて頭に直撃。まじか、ついてねぇな。その少女はかなり痛そうな表情をしている、と思ったのも束の間。いきなり鋭い目付きに変わる。そしてこんなことを言い出す。

 

「ここは、地上?ということは貴方達は下劣で下等な人間?」

 

うぅ…頭が痛くなる。自分も2,3年前までほぼ同類みたいなものだったからよくわかってしまう……。

これは……間違いなく『厨二病』だ。

曜、そんな露骨に引くな。俺も前はこうだったんだぞ。(脳内)てか、可哀想だろ。

しかし、茶色の髪の少女に正体がバレてキャラ崩壊。本当に可哀想だ。

キャラ崩壊のせいか、その少女は逃げ出す。その後ろに茶色の髪の少女、赤髪の少女と続いて走っていく。ヨハネ、とか言ったっけ。一応覚えておこう。

一体何だったんだ……。そう思っていると千歌が誰かに連れて行かれているのが見えた。多分生徒会長だろう。曜も後をつけている。俺は段ボールとチラシ片づけてここで待っとくか。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

俺は今、一人で自宅に向かっている。二人は何処か寄って帰るらしい。俺はもう疲れた、帰ったら寝る。で、スクールアイドルの方は生徒会長に部員が足りないだとなんだと言われて否定されたらしい。自転車に乗りながら欠伸をしていると自宅に着いた。家に入ると

 

「ただいま。」

 

と一言言って自分の部屋のベッドに倒れ込む。

目が覚めると午後7時15分。結構寝てしまった……。ふとスマホを見るとメッセージが一件届いている。曜からだ。そのメッセージの内容は

 

「千歌ちゃん、ああ見えて本気なんだ。だから私も手伝いたくて……どうすればいいかなぁ。」

 

といったものだった。俺は幼馴染として折角見つけた夢を手放して欲しくなかった。そのためにはやはり仲間が必要だと思う。だから俺は

 

「お前もスクールアイドル部に入ってやったらどうだ?」

 

と返した。その後、夕飯と風呂を済ませてすぐに寝てしまった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

その次の朝、学校に行くために三人は合流する。

すると、曜は千歌を連れて俺から少し離れて何か話している。多分昨日のことだろう。

曜は千歌の肩を後ろから軽く叩く。そして、後ろを向いた隙にもう片方の手で部活動登録の申請書を奪う。

 

「ちょっと!」

 

千歌は焦りながら言う。その言葉の直後に

 

「私ね、小学生の頃からずーっと思ってたんだ。千歌ちゃんとなにか夢中でやりたいなって。」

 

曜がそう言うと千歌は抵抗をやめる。

 

「水泳部と掛け持ち……だけど!はい!」

 

千歌の背中を借りて申請書に自分の名前を書き足す。そしてそれを曜は笑顔で千歌に渡す。

 

「曜ちゃん……。曜ちゃーーん!」

「苦しいよぉー。」

 

なんてやり取りをして二人は抱き合っている。

浜辺の方を見て俺が「めでたしめでたし。」なんて小声で呟いていると今度は別の意味で騒がしい。そう思って二人の方を見ると申請書が水溜りに浸かっている。

 

「初っ端からこんなんで大丈夫かよ……。」

 

そうは言うが本当は俺も期待している。さて、これからどうなるのやら。俺には見当も付かない。

 




キャラが増えてきて台詞が大変になってきました……。
これからも頑張りますので、意見、感想などお願いします。
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