魔法少女リリカルなのは  紅き翼の召喚士   作:シラヌイ

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毎回、5千~6千文字ぐらいかければいいなと思っていますが、
なぜか一万ちかくになるのは無駄が多いからなのでしょうか?


一六話

誘拐事件から二日後、大樹は久々に登校した。

 

 

 

(学校に通うのめんどくさいな、魔力が半分戻ったから魔法世界に行こうかな)

 

 

 

なんてことを考えてパンを食べていると、なのは達がやってきて突然魔法を教てくれと頼んできた。

 

 

 

 

 

 

 

「魔法を教えてくれ?」

 

 

「そう」

 

 

「アリアちゃん、もう少し言い方を変えたほうがいよ」

 

 

 

アリサの言葉遣いを注意するすずか。

 

 

「別に構わないぞ、言い方を変えようが意味は同じだし」

 

 

「そ、それはそうだけど、私達は頼んでるんだよ」

 

「だからいいって、それより魔法を教えてくれって話だよな、

昨日の誘拐事件の所為か」

 

 

「それはあんまり関係ないわ」

 

「えーと、私達、なのはちゃんの助けになりたの」

 

 

「すずかちゃん……」

 

 

「お前もそうなのか?」

 

 

 

大樹はアリサに視線を向ける。

 

「だって、なのはは鈍臭いから放っておけないじゃない」

 

 

 

頬を少し赤くしてぶっきらぼうに言うアリサを見てなのはとすずかは苦笑した。

 

 

「まあ俺はべつにいいけど、いくつかの条件があるぞ?」

 

 

「「条件?」」

 

 

「ああ、その前にお前らが俺に頼んだ理由って、やっぱりなのはがつかってる魔法が使えないのが理由なのか?」

 

 

 

 

 

「うん、レイジングハートが魔力が足りないって。

その後、大樹君が使ってる魔法なら可能性があるって言ってたの」

 

 

「まあ、確かに可能性はあるな。まず条件の一つは自分で責任を取ることだ」

 

「は? そんなの当たり前じゃない」

 

 

アリサはそう言うと。

 

 

「まあ聞け、ユーノ達が言ってたけどなのは達が使う魔法には非殺傷設定ってのがあるんだが、

俺の使う魔法にはないぞ」

 

大樹はそう言って、指先を地面にある拳大の小石に向ける、ただし、無意識に手加減して。

 

「魔法の射手」

 

 

すると、石は粉々に砕ける。。

 

 

「これ、基本中の基本の魔法。その魔法でもこれだけの威力だ、拳銃と大して変わらないぞ。

それでも覚える気があるのか?」

 

 

「「……」」

 

 

二人は責任の意味を理解した。

 

 

「まあ、狙う場所さえ限定すれば即死はないけど、

間違えて相手を殺す可能性があるってのは覚えておけ。

習いたいのなら他人に相談せずに自分で決めること、これがもうひとつの条件だ」

 

 

大樹の言葉に息を呑む二人。

実際はナギ並みにバグである大樹だからの威力であり、

実際はもっと威力が低い。もっとも、ナギの威力は爆弾並だが。

 

 

「相手を殺さずとも大怪我させることもある力を手に入れるんだから、

他人に相談せずに自分で決めるべきだと俺は思うからな。

万が一相手を殺した場合、大怪我させた場合は自分の所為だから」

 

 

大樹はそう言って残りのパンを口に放り込んだ。

 

 

「それでも、なのはの手助けがしたいの。もう見てるだけなんて我慢できない。

相手を傷つけたらそれは自分の責任なのは当然のことなんだし」

 

 

アリサの断言に内心苦笑する大樹。

子供とは言え、戦争で大樹は立場が悪くなったら責任の押し付け合いをする人、部隊をいくつか見て来た。

そのせいか、アリサの真っ直ぐな言葉に感心する。

 

 

 

「私も同じ気持ちだよ」

 

 

すずかもアリサに同意する。

 

 

「わかった。残りの条件は二つだ」

 

 

「「………」」

 

 

「二つの条件?」

 

 

なのはが口にすると、二人に緊張感が走る。

 

 

「ある場所で魔法を教えるから、そこでの自分の食事は自分で作ること、

後俺は教えたことないから教えるのは別の人物だ。

あ、俺の魔法の師匠だから問題ないぞ」

 

 

 

「条件ってそれだけ?」

 

 

「なんだと思った?」

 

「いや、別に」

 

 

思いのほか簡単な条件だった為、拍子抜けする三人。

 

 

 

授業が終わり、帰りに各々の三食分の弁当を買って大樹の家に着いた。

三食も必要なのかと疑問に思ったなのは達だが、大樹が使う魔法はとんでもなくお腹がすくと勘違いして質問はしなかった。

 

 

 

 

大樹の家に入り思ったことは、寂しいの一言だった。

リビングにはテレビとソファーだけで置物一つない。

 

 

 

大樹は別段気にしている素振りもないのでなにもいえないなのは達。

 

 

 

次に案内されたのは大樹の部屋で彼女達はダイオラマ球に釘づけになった。

 

 

「これは?」

 

 

「これからこの中にはいるんだよ。この中の24時間ならここでは一時間だからな」

 

 

 

「だから、三食分のお弁当なのね」

 

 

「ああ、それとも普通に外でやるか?」

 

 

「ううん、この中で、少しでもはやく覚えたいし」

 

 

「同感ね」

 

 

 

「それで、どうやって入るの?」

 

 

 

大樹はただ目の前に移動するだけだと教えると、三人は目の前まで移動し、

ダイオラマ球の中に移動した。

 

 

 

「うわ~、すごいの」

 

 

「どうなってるのよ?」

 

 

 

 

「本当に凄い、もうなんでもアリだね」

 

 

「弁当冷蔵庫に入れるぞ」

 

 

大樹はそう言って、全員の弁当を冷蔵庫にしまった。

 

 

 

ダイオラマ球の中を堪能した三人は大樹の前に集まった。

 

 

 

「んじゃ」

 

 

「何、そのカード?」

 

 

大樹はカードを取り出してヒトカタの符をだそうとしたら、

アリサがパクティオーカードに興味を持ったのか質問をした。

 

 

「パクティオーカードと言ってまあ色々ありがたい特典があるカードだ」

 

 

 

カードをなのは達に見せる大樹。

 

 

 

カードに写ってているのは、フードをかぶった大樹。

 

 

「うわ~、かわいい」

 

 

「うん、私も欲しいかも」

 

 

「確かに」

 

 

 

 

「可愛いと言われて喜ぶ男はまずいないと思うぞ、

それより、魔法を覚えたいんだろ」

 

 

大樹の言葉に当初の目的を思い出す。

 

 

「アデアット」

 

 

 

カードが人方の紙に変わる。

 

「傀儡招来」

 

 

 

 

二枚の人の形をした紙のしたに魔法陣が浮き日上がり、

二人の人物、アルとゼクトが召喚された。

 

 

「子供……」

 

 

「見た目はこうでも、俺の魔法の師匠だぞ。

それに、二人とも500年以上生きてる」

 

「「「え!?」」」

 

 

ゼクトの場合は生きていたが正解だが、

別に教える必要がないため大樹はそのことについて喋るつもりはなかった。

 

 

 

 

「それで、私達を呼んでどうするんですか?」

 

 

「ああ、この二人に魔法を教えてくれ」

 

 

 

「ほお、詠春が聞いたら友達ができたと叫びながら泣いて喜びますね」

 

 

「確かにの、ナギとジャックとド付き合いしかしとらんかったおぬしを常に心配しておったからのう」

 

 

「ほっとけ、人付き合いはそれぞれだろ、

俺のことよりこの二人に魔法を教えて欲しいんだが」

 

「私は別に構いせんよ」

 

「まあ、わしも構わんぞ」

 

 

二人は返事をした

そしてアルはすずかとアリサに視線を向けた。

 

「では、初めに…」

 

 

 

「「「ゴクリ…」

 

 

 

三人(なのはも含む)に緊張が走る。

 

 

「このスクール水着に着替えてください」

 

 

 

「誰が着るかーーーーー!!」

 

 

アリサはそのままアルの顔面を蹴り飛ばし、

反面、すずかは顔を真っ赤にして俯いていた。

 

 

なのはは以前のギャップと違うアルの言動を見て

目を点にして状況をつかめずにいた。

 

 

蹴り飛ばされたアルは起き上がり、にやりと笑みを浮かべる。

 

 

「合格です。私はこの子に魔法の指導します」

 

 

「なんでよ!!!」

 

 

アリサはアルの行動に後ずさりする。

 

 

「私、からかいがいのある子が大好きなんですよ♪」

 

 

これ以上ない笑みを浮かべるアルを見たなのはとすずかはアリサの性格を熟知しているせいで同情した。

 

 

((アリサちゃん、ご愁傷様))

 

 

 

「では、レッスンワンを始める前に、このスク水の上にこの制服と猫耳を付けてください」

 

 

 

どこにあったのは知らないが一瞬にして、制服と猫耳を用意したアルをみたなのはとすずかは引き、

アリサは。

 

 

「さっきより質悪くなってるわよ変態!!」

 

 

そんなツッコミをするせいで気に入られると気づかず律儀にツッコミを入れる。

 

 

「ちょっと大樹! さすがにこれはないんじゃない!?」

 

「まあ、コイツの性格は幼女好きの変態だと思って諦めてくれ」

 

「無理よ!! それに誰が幼女だ!!」

 

 

「大丈夫です。私ショタもいけますから。

あなたとゼクトが…あれ、目が怖いですよ。体が動かない!?」

 

 

アルが何か言いかける前に、ゼクトは地系の捕縛魔法でアルを捕縛した。

 

そして、大樹の手のひらが光りだし、大樹の背後には鎧を着た巨大な鬼が立っていた。

 

 

「鬼神将ゴウセツ。

余計なことを考えるな」

 

 

「「「あ……あぅ…」」」

 

 

 

威圧感たっぷりの大樹とその召喚獣に言葉をなくすなのは達。

 

「大樹、さっさとやれ」

 

 

ゼクトは躊躇なく死刑宣告を命じる。

 

「ちょっと待ってください、洒落になりませんよ? なにげに魔力が半分近くまで回復してません?

ねえ、ちょっと!!」

 

 

「真・鬼神斬!」

 

 

山すら真っ二つになる斬撃がアルを襲った。

一太刀しか見えなかったのにアルにおそいかかった斬撃は数十を超えていた。

 

「燃える天空!」

 

「千の雷!」

 

 

 

宙に舞うアルにゼクトと大樹は上位古代語魔法で止めを刺した。

 

 

 

 

 

 

「ちょ……!?」

 

「え…!?」

 

「う…うそ…!?」

 

 

なのは達が大樹の行動に驚いている中

 

「ふう、危ないですね全く。相変わらず容赦がないですよ。

さすが紅き翼一の容赦の無い人間ですね」

 

 

無傷でなのは達の後ろに再登場するアル。

 

 

 

 

「「「は、はい!?」」」

 

 

 

 

「いいかげんにしろ、お前等がいられる時間は限られてるんだぞ」

 

 

「はいはい、分かりましたよ。(さすがに、二度避けるのは博打になりますからね)」

 

 

(立場が以前と逆なの!! っていうかあれをくらって無傷ってどういうことなの!?)

 

 

 

 

なのははアルを抑える大樹を見て驚く。

 

すずかとアリサは目の前の魔法と召喚術に言葉をなくしたままでいる。

 

「まあ、最初に教えることは一緒じゃから、教える人数は必要ないぞ?」

 

 

「あれ、そうなの?」

 

 

ゼクトの言葉に驚く大樹、すずかとアリサは我に返る。

 

 

「だったら、こいつを消しなさいよ」

 

 

先程からニコニコした笑で自分を眺めるアルを指差すアリサ。

 

 

「悪い、こいつあと一時間経たないと消えないぞ。

それにさっきのやり取り見ただろ

簡単に殺せるならとっくに死ん…殺してる」

 

 

「「「え?……?」」」

 

 

「確かにのう。こやつは戦闘は真面目だが、一度ふざけるとタチが悪いからのう」

 

 

「ああ、その時のこいつは無敵といってもおかしくないからな」

 

 

 

 

「それより、大樹君って魔法使えるんだよね」

 

 

すずかは大樹が驚いていたことに疑問の持ち、すぐに話題を戻した。

 

 

「ああ、こやつは特例じゃ」

 

 

「ですね、何せいきなり戦闘中にナギの千の雷を見様見真似で撃ったバグですから」

 

「普通だろ、魔法なんて呪文と魔力があれば誰でも使えるし

難しいの力加減だろ?」

 

 

「あれを見様見真似……」

 

 

なのはは驚愕を隠せないでいた。

 

 

 

「彼のアドバイスはアテにならないので基本はスルーでお願いします。

それより、なんでまた魔法を覚えようと思ったんですか?」

 

 

アルの質問にすずか達はなのはを助けになりたいと素直に言う。

 

 

「そうですか、ですがなのはさんのサポートとなると生半可な気持ちは危険ですよ。

魔力はナギより少ないといっても私より上ですし」

 

 

「だったら、いっそのこと仮契約すればいいじゃろ、

アーティファクトも手に入り魔力補給もうけられるんじゃ、こ奴らは友達同士なら問題ないじゃろ」

 

 

「あ、その手があったか」

 

大樹はぽんと手をたたく。

 

「魔力補給? それって私たちでも魔法が使えるってことですか?」

 

 

「魔法については訓練は必要じゃが、身体能力は飛躍的にあがるぞい、

なんせ、素人の子供でも生身のプロの格闘家をたおせるからのう」

 

 

 

「なによその裏技!」

 

 

「そういえば、テオドラが魔力補給についてそう言ってたな、

俺補給したことないから知らなかったけど」

 

 

「まあ、あなたは必要ないですし。

これが仮契約をした証のカードですよ」

 

 

 

アルはパクティオーカードを取り出す。

 

「これって、さっき大樹君が持ってたカードと同じ、

てっことは、私たちも手に入るんですか」

 

 

「ええ、なのはさんとキスすれば」

 

 

「「………え?」」

 

 

「一番簡単な仮契約ですよ。まあ、ほかにお互いの血、あるいは唾液を混ぜて呑むのがありますが、

それにします?」

 

 

 

「まあ、血だったらいいかな(私吸血鬼だし)」

 

 

「た、確かに、一番簡単ね…でも……いや、女の子同士だしノーカンよね」

 

 

二人がそれぞれの方法を決めているあいだに、後ろでなのはだけが黒いオーラをだして大樹を睨んでいた。

 

 

 

「どうしたなのは?」

 

 

大樹はそれに気づき声をかける。

 

「ダイキクンガソノカードヲモッテイルッテコトハダレカトキスシタッテコトダヨネ?」

 

 

 

「したというかされたんだが、それが?」

 

 

「っむーーーー……」

 

 

頬を膨らませるなのは。

 

 

「そんなことよりも、なのははこの二人と仮契約するのか? 魔力を与えるのはお前だから、

決めるのはお前だぞ?」

 

 

「そ、そんなこと……」

 

((((あーーーーー))))

 

 

「で、仮契約した場合、ほかに強制的に召喚できるぞ、距離は限定されるけどな」

 

 

 

「召喚?」

 

 

「ああ、この前みたいに誘拐されても、契約していたらお前の前に召喚できる。

主人がピンチの時に呼び出すシステムだけど、前のように誘拐にあったら強制的救うことができるぞ」

 

 

 

今回はたまたま大樹が誘拐されるところを見たから、二人には怪我がなかったが、

次回はどうなるかわからない。そう思ったたなのはは決意する。

 

 

「仮契約するの」

 

 

なのはが口にてすぐにアルは魔法陣を描いた。

 

 

 

「この上で、なのはさんとキスしてください♪」

 

 

「お主嬉しそうだな?」

 

 

「ええ、いい具合に修羅場になりそうですからね」

 

 

「相変わらず歪んでおるの…」

 

 

小声で話すアルとゼクトに気づかず、三人はキスをして仮契約を済ませた。

 

 

「ついでに、大樹と契約したらどうです? アーティファクトが多ければ手札も増えますし、

生存率は上がりますよ?」

 

 

 

アルは爆弾を投げた。

 

 

(鬼じゃ…)

 

 

「だ、大樹君とキス…」

 

「ちょ、ちょ、何言ってるのよ、いきなりキスなんて!!」

 

 

「………」

 

 

顔を赤くして戸惑う二人をよそに、なのはは黒いオーラを出していた。

 

 

「おや、なのはさんとはキスしたでしょう?」

 

 

「そ、それは女の子同士だからノーカンよ!!」

 

 

「で、でも大樹君は助けてくれたし、今度は私たちが助けることができるなら…」

 

「ちょ、すずか!?」

 

 

 

「ほら、どうします? 強い魔法具が更に手に入るかもしれませんよ?」

 

 

 

アルはなのはに視線を向けそれにきづいたなのは不貞腐れたように「そうだね」と答える。

 

「じゃ、じゃあ、お願いします」

 

 

 

すずかは頬を赤くなったまま魔法陣の上に立つ。

 

 

(いや、俺の意思は?)

 

 

(必要なんですか?)

 

 

 

視線で会話をする大樹とアル。

 

 

(っち、アル(こいつ)には何かと助けてもらったし、

何を考えているかはわからんが仕方ないか)

 

 

大樹も決意して魔法陣の上に立ち、すずかとキスをする。

 

 

ブチ

 

 

 

この時、なのはのなかで何かが切れる。

 

 

「ほ、本当にした」

 

 

アリサは唖然と見つめていた。

 

 

「次はあなたの番ですよ?」

 

 

「っぐ…」

 

 

「嫌なら別にやらなくていだろ?」

 

 

 

すずかは良くて自分は嫌だと言われてる感じがしたため大樹の一言でアリサはカチンときた。

 

 

 

「いいわよ、キスくらい」

 

 

早歩きで、大樹がいる魔法陣の上に立ちすぐさまキスをするアリサ。

 

 

「ほら、この程度簡単よ」

 

強がっているものの、顔を赤くしている。

その姿を見たなのはの中でさらに何かが切れ、

アルは満足そうな表情でその光景を見つめていた。

 

 

「さて、次はなのはさんの番ですよ?

どうします、主の方ですかそれとも従者ですか?

大樹の召喚術を考えると大樹を従者にしたほうがいいですけど」

 

 

 

「!!」

 

アルの一言で、なのはのなかでキレたものが急速に回復した、

その回復力と速度には聖母プラーマも驚愕するレベルである。

 

 

 

「どうします? ムリにと―――「するの!!」―――そうですか(ニヤリ)」

 

 

念話で何かなのはにアドバイスをするアルに大樹もゼクトも気づかなかった。

 

徐々に修羅場になる種を植えていくアルを呆れた表情で見るゼクト。

 

 

 

(こうなると、手がつけられんのう)

 

 

「じゃあ、早く済ませるか」

 

 

大樹にいったては別に気にしていない様子である。

何せ、大樹にとっての一番好ましい人付き合いは殴り合いである為恋愛に未だ全く興味がない。

これはなのはにとって吉と出るか凶と出るかは誰も知らない。

 

 

 

「じゃ、じゃあ、いくの!」

 

 

 

アルはニヤニヤしながらなのはの行動を眺めている。

 

 

すずかやアリサのようにあっさりと終わると思っていたが、

終わると思った次の瞬間、なのはは舌をいれた。

 

 

「ん…ちゅっ…っく、んっ、ちゅっ…」

 

 

 

「なのは!?」

 

「なのはちゃん!?」

 

 

なのはの行動に驚愕する二人、それとちがってニヤニヤとみるアル。

 

 

種を植え水と肥料もあたえたという表情をしている。

 

あまり感情を表に出さない弟分というより弟子を困らせるための行動に同じ魔法の師であるゼクトは大樹に同情している。

 

 

 

 

 

 

 

「ぷっはー、……えへへ、大樹君とキスしちゃった♪」

 

 

「いきなりしたを入れたんでびっくりしたぞ」

 

 

動じない大樹をみてホッとするすずかとアリサ、

だけど、自分たちの中でなにかモヤっとしたものを感じた。

 

 

 

 

「これが、大樹君のカードか♪」

 

 

大樹のパクティオーカードをみてニヤニヤするなのは。

 

 

(お主、あの子に何を言ったのだ?)

 

 

(いえ、舌をいれたらどうですとアドバイスを少々)

 

 

(それは、アドバイスじゃないじゃろ…)

 

(にしても、何も反応なしですか。どうやってあの鉄壁を崩すかが問題ですね……、

いえ、おそらく鉄壁ですらないですね。これはこれで楽しめますね。ふふふ…)

 

二人の念話だと大樹に気づかれる恐れがあるので視線で会話をする年長者組。

 

 

「なのはいい加減に元の世界に戻れ、これよりパクティオーカードの性能を試すぞ」

 

 

 

「え!? あ…うん」

 

 

とりあえず、空気を戻し当初の目的に修正する。

 

 

「まず、俺がパクティオーカードでこの二人に魔力を送る」

 

 

「「「うん」」」

 

 

「契約執行300秒! 大樹の従者『月村すずか』『アリサ・バニングス』」

 

 

 

「え、なに!? 体が軽い!」

 

 

「凄い、なんか自分の体じゃないみたい」

 

 

 

アリサとすずかは魔力補給による肉体強化に驚く。

 

 

「んじゃ、次はアーティファクトだな」

 

 

「それって大樹君がアルビレオさん達をよんだマジックアイテムなんだよね」

 

 

「ああ、俺は召喚士だからそれ関係のアーティファクトだったけど、

お前等の場合だと予想がつかんな、とりあえずカードを持って来たれ(アデアット)といえば現れるぞ」

 

 

 

「「来たれ(アデアット)!」」

 

 

二人はアーティファクトを呼び出す。

 

 

アリサには刀、すずかには二丁の銃のアーティファクトを手にしていた。

アリサのカードには贄殿遮那(にえとののしゃな)、鈴鹿のカードには暴君(イタクァ・)魔銃(クトゥグア)と書かれていた。

 

「どれも聞い事ない名だな、刀はニャンコ先生かタマモに聞けばいいけど、

すずかのはさすがに分からんな」

 

 

 

 

すずかに適当に銃を撃たせたが弾は全く出てこなく、

アリサの刀は別段軽いというわけでなく、切れ味が鋭いというわけでは無かった為、

二人はがっかりする。

 

 

「おそらくですが、魔力で稼働するタイプでしょう。

とりあえず、魔力を使えるように魔法修行を始めたほうがいいですね」

 

 

アルの言葉に希望を持つ二人。

 

 

「え、じゃあ、私が魔力を送ればいいんじゃないですか?」

 

 

 

「それは逆に危険じゃ、魔力補給で魔力を得てもそれをコントロールしなければ、

暴発する恐れがある、しかも、この二人のアーティファクトにどんな能力があるのか知らないのならなおさらじゃ。

まずは自分自身の魔力をつかえるようにするのが先決じゃ。

仮に魔法を覚えられなくとも、魔力の扱いになれればアーティファクトだけでもそれなりに戦えるようになるじゃろ」

 

 

ゼクトの言葉に納得いった二人は、

アーティファクトの能力は後回しにして魔法の修行を始めた。

 

 

 

「「プラクテ・ビギ・ナル。火よ灯れ」」

 

 

 

二人はそろって初めに習う魔法の呪文を唱えていた。

 

 

「俺さあ、あんなのやった記憶ないけど?」

 

それを見ていただいきは、自分はこの魔法をやっていないことに疑問を持ったが。

 

「あなたを一般人と一緒にしないでください」

「お主と一般人を一緒にするでない」

 

 

魔法の師である二人に容赦ない言葉を投げられる。

 

その容赦のないツッコミになのは苦笑するしかなかった。

 

 

そのあと、大樹は少し離れたところで咸卦法の維持と密度を上げる修行をする。

なのはは大樹のカードを見てニヤニヤし始める。

 

 

 

それから二十分ほど経った時

 

 

「全然できないじゃない!!」

 

 

アリサがついに切れた。

 

「ねえ、何かコツはないの?」

 

 

さすがにプラクテ・ビギ・ナル。火よ灯れを連呼するのは苦しいだろ。

何も知らない人間が見たらはっきり言って引くレベルだ。

 

 

「コツは教えたいですけど、本来自分にあった感覚がありますから、

我々のコツを教えるとかえって変な癖がつき、100%の力が出せなくなりますよ」

 

 

「まあ、わしらが見てきた魔法使いでも、それを覚えるには数ヶ月かかったから、

まだ弱音を吐くのは早いぞい」

 

 

「ぐ………」

 

「アリサちゃん、もう少し頑張ろう」

 

 

すずかがアリサを励ます。

 

 

「どうしたんだ?」

 

 

大樹がアリサの声が気になって近づいてきた。

 

 

「えーと、全くできないからアリサちゃんが…」

 

 

「なるほど、お前等って何をイメージしてやってるんだ?」

 

 

「へ? なにってスティックから火を出すイメージだけど?」

 

 

「わたしもそうね」

 

「普通はそうですけど、なにか気づきましたか?」

 

 

「いや、ほかにイメージしながらやってみればいいだろ?

ほら、マッチ棒のように魔力を引っ掻き火花を出すイメージとか、いろいろイメージしてやれば何か違ってくるだろ?」

 

 

 

「そうじゃろか?」

 

 

「そういったものをイメージして試してみればいいだろ?」

 

 

「そうだね、少しイメージを変えてみる」

 

 

「わかったわよ」

 

 

 

 

 

ふたりはまた呪文を唱えて特訓を再開する。

 

 

「しかし、うまくいきますかね?」

 

 

「いかなければ出来るまで変えるか、最初のやりかたを繰り返すしかないだろ?

いろいろ試すのは悪いことじゃないだろ?」

 

 

「確かにのう」

 

 

「お前らは頭が固いんだよ。(アリアドネーで連中の頭の硬さには驚いたけど)」

 

 

「そういえば、あなたの新しいアーティファクトは見ましたか?」

 

 

 

アルの言葉に「そう言えば」と今更思い出す大樹。

なのはと契約したカードを取り出しアーティファクトをだした。

 

 

「石剣…」

 

 

「ですね」

 

「じゃな」

 

 

カードには天羽々斬剣と書かれていた。

 

大樹はとりあえず、魔力を注ぐが何も起きない。

 

「おいおい、まさかただこれで殴れって言うじゃないだろうな、

名前からして何かあると思うけど」

 

 

そういって、今度は魔力を注いで、剣のイメージをすると。

 

 

「おお。魔力が剣の形になったな。ってことは…」

 

今度は刀のイメージをすると、石剣からでる魔力は刀の形になっていく。

 

そして次は刀をイメージしたまま、雷をイメージする。

 

「これ、意外に役に立つな、火も可能、水も可能俺のイメージどおりに形になるな」

 

 

「これで、あなたはあの妖刀を使わずに済みますね」

 

「なにいってるんだアル? これなら妖刀一緒に使って二刀流ができるだろ?

それに、修行すれば、二つの属性を同時に使うこともできるかもしれないぞ。

炎と風を同時に使えば、炎の威力は倍増するだろ」

 

 

「アヤツ等もうかうかしてられないのう」

 

ゼクトはオリジナルのナギとラカンに同情…いな、三人の戦いに巻き込まれる人物や建物に同情する。

 

 

「それ、あんたの?」

 

 

アリサが大樹をみて質問する。

 

「ああ、なのはとの契約で手に入れたやつだ」

 

 

 

大樹はそう言って無意識に先程考えたあんを頭によぎらせると、

石剣からもれている魔力が爆発した。

 

 

『………』

 

 

「くっそ油断した。これ同時に二つ属性もつかえるのかよ」

 

 

 

炎と風、つまり火と酸素をイメージした結果爆発したのである。

 

「ある意味、じゃじゃ馬だ。場合によっちゃ自爆するぞ」

 

 

「えー、もし、君たちがなのはさんか大樹の魔力補助を受けて、ロクに魔力制御ができなかったらああなりますといういい見本ですね」

 

 

「危なかったわね、私このあとなのはに頼もうかなって思ってたけど」

 

 

「あはは…」

 

「気持ちはわかりますが、少し我慢してください。でないとああなりますよ。

今回は彼は丈夫だったのでこの程度で済みましたけど」

 

アルはいいタイミングですずか達に魔力制御のことを教え、大樹は今後の修行方針を修正し始める。

 

ナナシノヨウちゃんとこの石剣に別々の属性をつけようと考えていたが、場合によては大樹が言ったように、

石剣が一人でそれをやって自爆する可能性が出てきた。

 

 

「おぬしはまたとんでもないアーティファクトを引き当てたの」

 

 

「まあ、今更ですから何も言いませんが、あまり周りに迷惑をかけなように」

 

 

「それでも、すこしはうらやましいわね」

 

 

アリサはぼそりと一言くsちにした。

 

「そういえば、あなた達も大樹と契約したアーティファクトはみてないですよね」

 

 

「そうだね」

 

 

すずかはそう言って、特訓を中断し大樹との契約したパクティオーカードだしアーティファクトをだした。

アリアもそれに続く。

 

 

アリサの手には赤い丸いルビー、すずかの手には鉄扇が握られていた。

アリサのカードには炎綬の紅玉、すずかのカードには二尾の鉄扇と書かれてある。

 

 

 

「明らかに魔力を必要とするアーティファクトだな」

 

「ですね」

 

「じゃな」

 

「で、でもすずかちゃんのは叩けば結構痛いと思うの。

それに、アリサちゃんのはすごく綺麗だよ」

 

懸命にフォローするなのは。

 

「じゃあ痛いか試していいかななのはちゃん?」

 

 

「そうね、見てみたいわね」

 

 

 

「にょわ!? 私だけ!?」

 

 

「この場合のフォローは正反対だからな」

 

 

大樹が二人の気持ちを代弁する。

 

 

「まあ、それは冗談として、これどうやって使うんですか?」

 

 

「とりあえず、魔力を使えるようにしてください。

全てそこからですね」

 

 

笑顔で言うアルに若干落ち込む二人は火を灯れを繰り返していく。

 

 

 

 

アルとゼクトが消えたあと、なのは達はお泊まり会気分で、その夜を過ごした。

 

翌日(ダイオラマ球の中)、同じ特訓を繰り返す。

 

 

外に出る少し前。

 

 

「明日から、ここ好きに使っていいから。

畑の野菜も好きに食っていいぞ」

 

 

「ありがとう」

 

 

すずかがお礼を言うと、アリサもそれに続く。

 

 

「でも、あの野菜は誰が育ててるの?」

 

なのはは誰が野菜を育てているのかが気になった。

 

 

「人工精霊。人前では出てこないから、見るにはよほど運がないと見れないぞ。

(俺は別だけど)」

 

 

「そうなんだ」

 

 

 

「肉が食いたいなら、外から持ってくるしかないぞ、あーあと、あまり使いすぎるとほかの連中より成長して浮くぞ。

それが嫌ならタマモに呪術をかけてもらえ」

 

 

「そんなものがあるの」

 

「ああ、といっても、タマモの性格だと、なにか上げないとかけてくれないと思うけど」

 

 

「にゃはは、確かに。ニャンコ先生だったら食べ物で簡単にかけてくれそうだけど」

 

 

「まあ、そういうわけだ。あと、ある程度魔法が使えるようになったら、外での特訓をおすすめする」

 

「なんでよ?」

 

「ここは魔力が満ちてるから、魔法が使いやすいんだよ。ここでばかり特訓すると、

外で使えないなんては珍しくないってアル達が言ってたからな」

 

 

説明に納得いったのか、アリサは時に反論しなかった。

 

「明日から俺は外で訓練するから、勝手に入っていいぞ。鍵かけてないし」

 

 

「鍵はかけようよ」

 

なのはは呆れた表情で言う。

 

「いや、盗まれるものがないし、ここは俺の魔力でロックしてるから、

俺の魔力じゃないと持っていけないからな、それに簡単な人払いの結界を貼ってあるから問題ない」

 

 

「便利ね、某監督さんやそれを信じた人は泣くわね」

 

 

金のかからないセキュリティに感心するアリサであった。

 

 

 

その後、四人はダイオラマ球の中を出て、それぞれの生活に戻った。

 

 

同時刻、日本にある人物が入国した。

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ? グルメツアーをしに日本に来たが、

いつからこの国は人外魔境の入口造ったんだおい?

ったく、これ放っっておくと厄介そうだし、調べるしかねえか」

 

 

 




次回はオリキャラ登場です。
といっても、次回のみ登場ですので原作には大きく絡みません。



グラムサイト2様、DragonWill様、秋鈴様アーティファクトの案をありがとうございました。
この中の四つを使わせてもらいます。
使わせてもらいますが……ぶっちゃけ暴君の魔銃とニ尾の鉄扇以外は使い方分かりませんのでアドバイスが欲しいです。
シャナはみていないので技名があったら教えて欲しいです。
あと、一番の問題は炎綬の紅玉です。全くわからないのでこれはお願いします。
採用したのにわからない馬鹿ですみません。

次回も二週間後の水曜日0時に投稿できるよう頑張りたいです。


誤字報告、感想などお待ちしております。
もっとも豆腐メンタルなのでお手柔らかに。
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