魔法少女リリカルなのは  紅き翼の召喚士   作:シラヌイ

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一七話

なのは達がダイオラマ球を使うようになって数日、大樹はあれからダイオラマ球の中に入っていない。

 

理由は彼が持っている妖刀、ナナシノヨウちゃんが原因である。

 

 

「とんでもなく禍々しい妖気を放ってるんだが、どうやって抑えようか?」

 

 

本来なら血を求めるだけの妖刀だったのだが、悪魔の魂を食わせすぎて(自分で気づかなかった)、

中身が突然変異状態である。

 

 

「魔力で抑えて大丈夫なのか?

逆に暴走するなんてことはないよな…?」

 

ナナシヨウちゃんを睨む大樹。

 

 

 

「恐らくそうなるだろうな。というより、暴走してこの街が人外魔境になる未来しか見えん」

 

 

 

大樹の背後からある人物が声をかける。

 

 

「誰だおっさん?」

 

 

「ただのグルメ旅行をしてる仙人だ」

 

手にある酒瓶を口にくわえてやる気のない声で言う。

 

「(気配に気づかなかった? それにこいつ……強い)」

 

 

 

「で、俺は答えたぜ。 今度は小僧の番だ。

お前、その刀どこで手に入れた。

明らかに普通じゃねえぞ?」

 

 

 

大樹は一瞬戸惑ったが、自称仙人の男に興味がわいて妖刀と妖刀に喰わせた悪魔の説明をした。

 

 

「なるほど、ったく、道理で妖気以外にも感じるわけだ」

 

 

「わかるのか?」

 

 

 

「ああ、つーか、この国入ってすぐに違和感を感じたぞ。

妖怪にしちゃ禍々しすぎたからな」

 

 

「日本に入ってすぐって、どんな感知能力だ」

 

 

「まあ、それは置いといて、お前さんどうするつもりだ。

それを放っておいたらとんでもないことになるぞ。俺としてはお前さんがそれを抑えるすべを身につけるのがいいと思うが」

 

 

「…」

 

 

「どうした、不服か?」

 

 

「いや、アンタみたいな人は破壊とか封印、あるいは自分で管理するっていうと思ったから、

驚いただけ」

 

 

「そんなしちめんどくさい事するか。封印しても、いつか誰かが封印を解くだろうし、

魂って蓄えがある分封印を説いた時妖力が強くなって周りが大騒ぎになる。

俺が持ってても、そいつを抑えるのが面倒。破壊したら、その中にある悪魔の魂が散らばって面倒事になる。

ということでお前が抑えろ」

 

 

 

「まあ、そのつもりだけど。 どうやって抑えるんだ?」

 

 

「仙術をおしえてやる。お前さんは仙骨(そしつ)があるから、妖刀を抑える技術だけなら二、三ヶ月あれば大丈夫だろ」

 

 

「だけって言うと、本来の仙術はどれくらいかかるんだ」

 

 

「基本だけなら少なくとも百年以上、太極(極める)には途方もない時が必要だな」

 

 

酒を飲みながら大樹の質問に答える。

 

 

「百年以上って……マジかよ」

 

 

「おおうマジだ、これでも千年以上生きてるぞ俺は」

 

(うわ~、アル達の倍近くか?)

 

 

「で、どうする? それを抑えるだけならお前さんなら時間はかからんが、

修行はきついぞ?」

 

 

「……抑える技術を教えてくれるならこちらから頼みたい」

 

 

 

「そうかい、で、ほかに何かあるみたいだな、女か? 

その年で女好きは恐れ入るぞ小僧」

 

 

「違う、強くなりたいからほかにも教えてくれ」

 

 

「俺から見てもお前は強いぞ。これ以上強くなりたいのか?」

 

 

「ああ、決着つけたい奴らとリベンジしたい奴がいる」

 

 

「構わんが修行はきついぞ?」

 

「わかってる」

 

 

「俺の名は遊庵。まあ、本名はとっくの昔に忘れたし、

いろいろ名乗ってるが、今は遊庵(ゆあん)って名乗ってる。これからは遊庵師父と呼べ」

 

「わかりました遊庵師父」

 

 

「……悪い、やっぱり敬語はやめろ、寒気がした」

 

 

「俺としてはそっちのほうがいいが、本当にいいのか」

 

「ああ、なんか貴様の敬語には寒気がする」

 

 

「そうですかい。あ、俺はまだ名乗ってなかったな。俺は仙道大樹」

 

 

「仙道…、こいつはまた偶然にしては出来すぎてるな」

 

 

笑みを浮かべ遊庵を不思議そうな目で見る大樹。

 

 

「偶然?」

 

「ああ、仙術を扱うものを仙人とよぶんだよ。お前さんの名は仙の道と書くんだろ。

俺がここにきたのは必然かもしれんな」

 

 

 

そう言って酒を飲む遊庵。

 

 

「仙術っては具体的にいうとどんな術なんだ?」

 

 

「しいていうなら空間制御。本来世界にとって自分はその中にいる一つの存在だと認識するのが普通だが。

俺のような仙人は違う、世界そのものを自分の一部としてつかう。

 

 

「ああ、だから空間制御か(ってことは呪文なしに魔法が使えるようなもんだな)」

 

 

 

「ものわかりがいいな。ちなみにこれは基礎だ。

これを扱かうのには才能があるやつでも百年はかかるぜ

だから、お前に教えるのはその簡単版、刀を自分の一部として扱い妖刀を抑えるようにする」

 

 

「極めるにはさらに時間がかかるって言ってたけど、

師父は極めたのか?」

 

 

「いや、千年程度極められるものじゃない。というより極めてはならんものだと俺は思ってるぞ。

(今の生活は気に入ってるしな)」

 

 

 

「そう」

 

 

「とっとと家に帰って着替えを持って来い。北海道行くぞ」

 

 

「うぃっす」

 

 

 

 

 

「たった数日目を離しただけなのに、

ご主人様が三人の小娘とキスをしていたなんて。

ストーカーから逃げてる隙に今ことになっていたなんて誰が想像できるか!!」

 

 

 

「貴様はなに一人でぶつくさ言っておるのだ?

頭打ったかボケギツネ? 痴呆か? としは撮りたくないもんだなババア狐」

 

 

「テメエに言われたかねえんだよ大福まんじゅう。

ご主人様が新しい師匠を見つけて修行に行ったんだぞ?

それなのに、あの小娘どもの面倒を見るために置いてかれたんだぞ。

うわ~~~~んご主人様の意地悪~~~~」

 

 

驚いてはキレ最後には鳴き始めるタマモにめんどくさい視線をぶつけるニャンコ先生。

 

 

「全く、これではおちおち昼寝もできん。

私は当分山奥にいるから、ここは任せたぞ」

 

 

ニャンコ先生は手紙をくわえて窓から出ようとした。

 

「まて、なんだその手紙は?」

 

「やつの教師に渡すものだ。これから学校を休むからな、

行方不明だと大騒ぎなるとか言っておったからな。

そうならないための処置だろう」

 

 

 

「なんでお前は素直にご主人様の頼みを聞くんだ?」

 

 

 

 

 

 

 

「なあに、奴が酒を土産に持ってくと言っておったのでな」

 

この猫は大抵のことは文句を言ってから頼みを聞く典型的なツンデレデブ猫である為

文句を言わず頼み事をこなすニャンコ先生に納得するタマモ。

 

本人の直筆だとしても、小学生が行方不明であることには変わりないからおおごとにはなるなんてことを修行中の大樹は気づいていない。

 

「私に土産は?」

 

 

「そこまで知るか、では私は行くぞ」

 

 

「う~、最近ご主人様が冷たい…っは、この気配、

あのストーカー!!」

 

 

 

結界が貼られ鍵が必要ないためタマモはすぐに外に逃げる。

 

 

 

 

「っくそ~~、どこでで選択肢を間違えた!?」

 

 

アリシアを生き返らせるとき、勢い余ったせいで余計な自分の過去を流したことを後悔するタマモ。

それだけでなく、アリシアは妖怪見れるようになっている。

 

 

「お姉さまあああぁぁぁぁぁ!!!」

 

 

 

「セーブ機能が欲しい!! 」

 

 

なのは達が聞いたらゲームじゃないからとツッコミを入れるセリフを叫びながら、

アリシアから逃げるタマモであった。

 

 

後に、女の子と子狐のおかっけこは海鳴市の名物となるのは関係ない話である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、翌日なのは達は大樹がいないことを知った。

それと同時に先生は毎日、

「知らないおじさんについて言ってはダメですよ」としつこく言うようになったのも別の話である。

 

 

ちなみに、生徒からのp手紙だと知ったときは微笑ましいと思い笑みを浮かべたが、内容を読み表情が一変したのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

大樹が遊庵に付いて行ってから数日が経ったとき、

ニャンコ先生の前の大きな妖しが現れた。

 

 

「ひさしいな斑」

 

「久しぶりだね斑」

 

 

三篠(みすず)にヒノエか、何のようだ? 私は昼寝で忙しいのだぞ」

 

 

 

三篠は大きな馬の顔をした妖怪にヒノエは見た目は人間と変わらない妖怪である。

 

 

「久々に会ってその言い草ってあんたも変わらないね」

 

 

「ふん、で、なんのようだ。私は眠い」

 

「いや、お前の封印が解かれたと聞いてな」

 

「そうそう、それに、また人間の下にいるんだって噂も聞いたからね」

 

 

「ただの暇潰しだ」

 

 

「そうか、どんな人間だ?」

 

 

三篠はニャンコ先生に大樹について質問する。

 

「今までの私があったことある人間と違って、力があるぞ。

それに、妖気に目覚めた人間の処理が面倒なため、私に食べていいとまで言ったし」

 

 

「その人間、なにか悪さをしてるんじゃないのかい?」

 

ヒノエは噂で聞いたヤクザのような人間だと判断してニャンコ先生に問う。

 

 

「まだ子供だぞ。身長などお前の半分しかないぞ。

性格を全て知っているわけではないが、

少なくとも自分に正直に生きるタイプだぞ」

 

 

「子供ねえ…」

 

 

「お前が子供に興味があるとは思わなかったぞ」

 

三篠はフッと笑をこぼした。

 

 

 

「まあ、あの年で結界に気づきくらいの力があったから興味を持っただけだ。

ついでに言うとヒノエ、以前貴様に聞いた妖刀の話があるだろ?」

 

 

「ああ、そういえば、話したことあったねなつかしいね~、

それがどうしたんだ?」

 

 

 

「その妖刀を使っておるぞそのガキ」

 

 

「なんだって!?」

 

「ほう」

 

 

ヒノエは驚き、三篠は興味を持つ。

 

 

「あの妖刀は何人もの人間を食って悪さをしていた鬼の骨と血で造ったんだ。

完成したあと、人間どころか妖怪の血を欲しがってた暴れん坊だ、それを使ってるっていうのかい?」

 

 

「ああ、本人はいたく気に入っておるぞ」

 

 

「それを使えるってどんな子供だい?」

 

「私も興味がわいたな。今会えるか?」

 

「いや、今は修行に出ておる。妖刀に悪魔の魂を食わせすぎてしまったせいで、

いまちと暴走気味らしいから、それを抑える修行だ」

 

 

 

「悪魔? それって異国の鬼みたいなもんだったね?」

 

 

「説明するのは面倒だな」

 

 

 

愚痴るものの、ジュエルシードにまつわる事件の詳細を説明するニャンコ先生。

 

 

「なるほど、そなら合点がいくな」

 

 

「なんのことだ?」

 

三篠の言葉に心当たりが全くないニャンコ先生はすぐに質問をした。

 

 

 

「いや、最近結界で封印された鬼が少し力を取り戻したらしいんだよ。

おそろく、その妖刀の力に当てられたんだろうね」

 

 

 

ニャンコ先生の疑問にヒノエが答える。

 

 

「なんだ、鬼達は結界を破ろうとしているのか?」

 

 

「いや、破れるくらいまで力を取り戻してないさね。

精々、結界にノック程度の影響が限度だろうね」

 

 

「そうか、その数は多いのか?」

 

 

「いや、少ない、だがどれも昔大暴れして人間どころか妖怪すら多く殺した鬼達だ」

 

 

「なるほど、それくらいできる鬼は限られておるな」

 

 

 

 

「そうだ。だが、封印が解かれれば厄介なことになるぞ。

その子供が妖刀を抑えられなかったら大変なことになるぞ?」

 

 

ニャンコ先生に警告する三篠。

 

 

「まあ、恐らく抑えられなかったら妖刀を封印するだろう。

それくらいの知識はやつにあるから安心しろというより、貴様らの話だとそうなる可能性は低いのだろう?」

 

 

 

「あくまで低いだけだ。覚えておけ」

 

 

 

「わかっておる。ようはすんだか?私は寝るぞ。

早く帰れ」

 

 

「あいっかわらずの性格だね、この豚猫は」

 

 

「警告はしたぞ」

 

 

三篠は最後にそういって、飛んで去り、

ヒノエは歩きながらこの場去っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大樹が修行に出て三ヶ月。

 

 

夏休みはとっくに終わり二学期がはじまってから数週間が過ぎた。

 

 

 

なのはの前に大樹よりフェイトが先に帰ってきた。

 

 

 

「お帰りフェイトちゃん」

 

 

「ただいまなのは」

 

 

 

久々の再会に会話に花を咲かせる三人。

 

途中でフェイトがここにいない子達のことを質問する。

 

 

「えーと、アリシアちゃんは…その」

 

 

なのはの反応で自分の姉がどこにいるか予測がつくフェイト。

ちなみに、アルフはアリシアの様子を見に行っている。

 

「すずかちゃんとアリサちゃんは塾に言ってるの。

あ、二人とも大樹君が使う魔法を覚え始めたの」

 

 

「え!? そうなの?」

 

 

「うん、あと、ほかに――」

 

 

すずかとアリサが手に入れたアーティファクトの説明をする。

 

 

「やっぱり大樹がいった世界ってとんでもないものだね。

デバイスみたいのが簡単に手に入るなんて」

 

 

「ところで、大樹はどこにいるの?」

 

 

「え、えーと」

 

 

フェイトの質問になのはは気まずそうに視線を外す。

 

 

 

「なのは?」

 

 

「もしかして、何か事件がったの?」

 

 

「あのね、事件にあったというか、起こしたというか…、大樹君、面白いおじさんを見つけたからしばらくついていくって学校に言ってたの」

 

 

「?」

 

 

なのはから大樹のことを聞いているとき、ちょうどすずかとアリサがやってきた。

 

「やっぱり、フェイトちゃんだ」

 

 

 

「すずか!アリサ!」

 

 

先程と同じように再会に花を咲かせるフェイト。

 

 

 

 

「でも、二人とも塾はどうしたの?」

 

 

「塾にについたら、トラックが激突してたのよ。だから今日は休みで、

次は別の場所を用意するって言われたのよ」

 

 

「……そうなんだ」

 

「なんか、ぶっそうだね」

 

「まあ、不謹慎だけど今回はそのお陰でフェイトとこうして早く再開できたから良かったけど」

 

「そうだね、怪我人は誰もいなかったし」

 

「ええ、運転手は!?」

 

 

「ギリギリで避けたのか運転席じゃなく荷台が激突してたのよ」

 

「そうなんだ」

 

「それより、これからどうするの?」

 

 

「あ、お母さん達が翠屋でケーキご馳走してくれるって言ってたの、

二人も呼ぶつもりだったから一緒にいこう」

 

 

その後、4人は翠屋に向かう、その途中デミ覚えがある後ろ姿を五人は目撃する。

 

 

 

 

 

「む、あたりか、でも、もう一本飲むつもりもないんだが捨てるのももったいないし」

 

自販機で飲み物を買ったらアタリが出てもう一本もらえるが、

大樹は別に必要なのにと愚痴る。

 

 

『………』

 

 

 

「ん! あれ、お前ら何してるんだ?」

 

 

「それはこっちのセリフなの」

「それはこっちのセリフだよ」

「それはこっちのセリフよ」

 

 

「あっ、あははっ……」

 

 

 

なのは達はツッコミ、フェイトは苦笑した。

 

 

「大樹はいままでどこにいたの? なのは達は面白い人を見つけたからついていったて言ってたけど」

 

 

「ああ、タマモ達は説明しなかったのか、

ただ、仙人に弟子いりしただけだよ。

もっとも、基礎すらいまだ習得できてないけど」

 

 

 

「仙人ってあんた、何になろうとしてるのよ?」

 

 

「こっちにも事情があるんだよ」

 

 

アリサの呆れた言葉に大樹は事情があると説明した。

 

 

「基礎すら習得できてないって、

そんなに難しいの?」

 

「ああ、仙術の基礎だけでも百年はかかるらしいからな、

俺の場合はその簡単版みたいなのを覚えただけだよ。それでも三ヶ月はかかったし」

 

 

 

「そういえば、どこで修行してたの?

念話ができなかったから心配したんだよ」

 

 

なのはは少し怒ったふうに言う。

 

「……北海道」

 

大樹は呆れた顔でいうと、三人は驚愕する。

 

 

 

「なんで、また北海道なのよ?」

 

 

ありさの質問位なのはとすずかも同意する。

 

 

「師父、師匠のグルメツアーのせいだ。

あの人はグルメツアーを楽しみながら俺の修行を見てたからな」

 

 

「大樹君も美味しいものを手べてたの?」

 

 

「時間があいたときにな、時間が惜しい時はファミレスだったけど。

師父に食事は体づきりに不可欠だといわれてな、コンビニの弁当は禁止されていたんだよ」

 

 

「まあ、そうよね、その年でコンビニ弁当やパンは体に悪いし」

 

アリサの言葉にフェイトは居心地が悪くなった。

 

「そういえば、面白いファミレスがあったな」

 

大樹は思い出したように言うとなのは達も気になった。

 

「面白いファミレス?」

 

「ああ、俺達のような小学生がウェイトレスとして働いていたり、帯刀したウェイトレスもいたな、

ウェイターを殴ってたウェイトレスもいたな」

 

 

「どんなファミレス!?」

 

 

「あさあな、その殴られたウェイターに良くしてもらったし、

コックはヤンキーみたいな顔だけど一番まともだったし、

働かないで食ってばかりの店長もいたな」

 

 

「いやいや、なんでそのファミレス潰れないのよ?」

 

 

働かない店長にくわえ、女性スタッフはおかしい人ばかりのファンミレスに疑問を持つ。

 

 

「しらんがな。まあ、ほかのファミレスは至って普通だったから印象に残らなかったけど」

 

 

 

そりゃあ、そんなファミレスに行ったら印象に残るわなあとい言わんばかりの表情をするアリサ。

 

 

 

その後、大樹はなのはに誘われて翠屋に向かうことにした。

 

 

 

だけど、その翠屋で思わぬ人物と再開することになる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま」

 

『おじゃまします』

 

 

「お帰りなのは。それといらっしゃい、あら、あなたは確か」

 

「どうも」

 

 

「以前、うちの息子が迷惑をかけたみたでごめんなさい」

 

「…ああ、別に気にてませんよ。むしろ、今まで忘れてたくらいだし」

 

 

大樹の間に納得いった三人。

 

 

「何かあったの?」

 

「うん、お兄ちゃんがいきなり大樹君を襲ったの」

 

 

「ええ!!」

 

「けど、大樹君に返り討ちにあったけど」

 

 

「ありゃあ、あの人が冷静じゃなかったうえに、こっちが身長が低かったから簡単に言っただけだ

(あと、詠春を相手に毎日一時間特訓したおかげでもあるな)」

 

 

 

「そうでもないよ、なのはの話だと君はすごく強いようだね」

 

 

大樹達の話に割り込んできた高町家の大黒柱。

 

 

「……どうも」

 

「お久しぶりかな。今日は好きなものを頼んでいいから。

君にはいろいろ世話になったみたいだし」

 

 

「はあ」

 

 

 

以前の一緒にすまないかという話を持ちかけた士郎に若干距離を取る大樹に気づいた士郎は内心苦笑していた。

 

 

その後直ぐに子供達は空いてる席にむかおうとしたら大樹の視線にある男が映る。

 

「どうしたの大樹く……!!」

 

 

「……なのは」

 

 

 

立ち止まった大樹の視線の先に気づいたなのはとフェイトに緊張感が走る。

 

 

「やあ、久しぶりだね、サモンマスター、いやここでは仙道大樹と読んだほうがいいか」

 

 

「久しぶりだなプリームム。なにしてるんだ?」

 

 

大樹は二人と違って平静で質問する。

 

 

「紅茶を飲んでいるが、それ以外に何に見えるんだい?」

 

 

同じく平静で返すプリームム。

 

 

「誰?」

 

「大樹君の知り合い?」

 

「どうしたなのは早く席に着いたらどうだ。

もしかしてこのお客さんと知り合いなのか?」

 

 

立ち止まったなのは達を注意しようと近づいた恭也。

 

 

 

 

「知り合いかなあ、なんたって俺の腕をぶった切った男だからな」

 

 

他人事のように言う大樹に驚く三人。

 

プリームムを睨んでいるなのはとフェイトの反応を見る限り嘘ではないと物語っている。

 

 

「相席していいか?」

 

 

「構わないよ。君とはゆっくり話がしたかったし」

 

「っちょ!?」

 

大樹の言葉に驚愕するなのは達。

それを無視して席に座る大樹。

 

 

「君たちも座ったらどうだい。ほかのお客様に迷惑になるんじゃないか?」

 

 

『っ』

 

 

 

妹に危害を向けるかもしれない男が目の前にいる為、

敵意を向けようとするが、大樹とプリームムの態度に困惑する恭也。

 

 

 

「おごってあげるから、適当に頼めば?

ここの店は結構いい評判があるみたいだからハズレはないよ」

 

 

「その言葉を聞くとほかの店にもいってるようだな」

 

 

「なにか問題が?」

 

 

「いや、お前みたいのでも食事は必要なのか?」

 

「必要はないけど、味は楽しめるよ」

 

 

 

『……………』

 

 

 

なぜか重い空気のはずなのに世間話のように会話をする二人。

そのせいで、さらに緊張するなのは達。

 

「それより、お前の目的ってなんだ?

それが気になってるんだが」

 

 

「なんだと思う?」

 

 

 

「創造主の死体の扱いを見るに、既にやつに従うつもりはないんだろ?」

 

「ああ」

 

 

「だからこそわからん。お前何がしたいんだ?」

 

 

「君に興味があるかな」

 

「気色悪いことを言わないで欲しいな」

 

「そう言う意味じゃないよ。本来君はバフォメットすら倒せないほど弱くなっていたにもかかわらず無傷で倒したんだ。それは気にもなるだろ。その上セクンドゥムは以前の僕より強く設定してあるにもかかわらず倒しているんだ」

 

 

「悪魔の方は膨大な魔力を使い切れてない上、少し興奮気味だったから簡単に勝てた。

あのバカの場合は経験不足、どんなに強い魔力があろうとあれじゃあ、木偶とかわらん。

以前のお前が相手なら俺死んでたかもしれないし」

 

「つまり、君と戦った時の僕は弱くなったと?」

 

 

「お前、俺を下だと見下してただろ。満身してるおかげで隙は結構あった。

それと、ジャックや詠春は魔力がほとんどないぞ?」

 

 

「なるほど、参考になるよ」

 

 

「で、お前は何がしたいんだ。このまま戦いたいのなら俺は構わないけど」

 

 

その言葉で、机にあったカップなどは誰も触れていないのにヒビが入る。

それと同時になのは達はさらに緊張が走った。

 

 

「随分と自信があるようだね。

まあ、魔力が半分近くまで回復しているなら自信もつくか」

 

 

紅茶を飲みながら告げるプリームム。

 

 

「たとえ、魔力が回復してなくても同じ態度をとるぞ。

魔力だけが全てじゃないだろ」

 

 

「なるほど、魔力を失った君だから言えることか。

今は紅茶を楽しみたいから戦闘は今度にするよ」

 

「そうかい、(こいつ、まさか食っては寝て食っては寝ての繰り返しをしてるのか)」

 

 

プリームムの私生活が気になる大樹。

 

 

「君、今凄まじく失礼なことを考えていないかい?」

 

 

「別に、お前の私生活が気になっただけだよ。なんか暇人してるみたいだし。

この前みたいに事件を起こさないし」

 

 

「あれはただの暇つぶしさ、今は人間の歴史を見てるんだよ」

 

「ふ~ん、で、何か感想は?」

 

 

人間の歴史に興味持ったプリームムを見て明らかに以前と創造主の道具だった頃とは違うと感じる大樹。

 

 

「くだらないかな。あれはなんで救済なんて考えたんだろうねと最近思うんだ。

滅んぶならそのまま滅ぼしてしまえば世界にとって救済になるだろ?

あれが世界ではなく人類を救済する思考が気になってるかな」

 

自分を創り出した創造主に疑問を持っているプリームム。

 

 

 

 

「特にこの世界、旧世界もかな、この二つの世界で起きた大戦を知ってるかい?」

 

 

「教育番組でたまに取り上げてたな、それがどうした」

 

 

高学年になれば社会で習う世界大戦のことを語るプリームム。

 

 

 

「あれの映像を見てね、確か死者は敵味方を含めてれば5000万くらいは死んだと記録にあった。

それを見たら人間に興味がなくなったよ。ここまで愚かな生き物だとは思わなかったよ」

 

 

「それで人間に興味がなくなり、

魔力が少なく負けるはずの戦いに勝った俺が気になると?」

 

 

 

「ああ、この前の戦いは悪くなかった。

それに、魔力も半分近くまで取り戻しただけでなく、

ちゃんとあれをうまく活用したようだし、ほかの紅き翼の連中と違う意味で君は本気を出すから気に入ってるよ」

 

 

 

(創造主を置いていったのはワザとか……)

 

 

ナギや詠春やガトウ、恐らくジャックもだが、大樹がとった行動は好まない性格である。

アルの場合は有益な情報があるならし仕方なくという感じで渋々認めるだろう。

その中でゼクトと大樹は迷うことなく死体から情報を取り出す性格をしている。

 

 

 

「今度戦う時は楽しい殺し合いになりそうだ」

 

 

 

プリームムはそう口にして、残った紅茶を飲み干して立ち上がった。

 

 

 

「一万円出しておくから、好きなものを食べればいい。

では、今度会うときを楽しみにしている」

 

 

そう口にし会計を済ませて店を出て行った。

 

 

(かなり慢心してるな。

ジュエルシードを取り込んで以前より桁違いに魔力が上がりセクンドゥムと違って大戦を経験してるとは言え、

俺も嘗められたもんだな。これだけ魔力が戻れば戦術の幅は一気に広がるし、以前のように行かないぞ。

その鼻っ柱を綺麗に折ってやるよ創造主の人形)

 

 

 

プリームムが店を出て言ったあと、なのはとフェイトは安堵の溜息を着いた。

 

 

「で、誰なのよアイツ?」

 

 

「ああ、さっき言ったように俺の腕を切り落とした男だ。

まあ、この前の事件以前に敵対してた。その時は組織の為とかだったけど、今度は違うみたいだな」

 

 

「大丈夫なの、放っておいて?」

 

 

フェイトは自分の母親が利用されたように誰かを利用して事件を起こさないか心配する。

 

 

「さあ、なんか以前と違って性格が変わってるからどう判断すればいいかわからん。

ちょっかいかけた時はたたきつぶせばいいし」

 

 

 

自信満々に言う大樹。

 

「いや、アンタ腕を切り落とされたんでしょう?

やばいんじゃないの?」

 

 

「あの時は魔力が少なかったとかいろいろ制限があった状態だ。

けど今は半分とはいえ魔力は回復してる。以前のように無駄撃ちは少しできるから以前のようにいかない。

それに、あの鼻っ柱を綺麗に折りたいし♪」

 

 

大樹の言葉になのは達の顔は引き攣っている。

 

 

「学校では正反対ねこいつ」

 

アリサのつぶやきになんはとすずかは苦笑するしかなかった。

 

 

(まあ、この三ヶ月地獄を見たからな、

心臓を潰すか首をへし折られない限り起き上がる自信はあるし。

はは……もうアル達の化物扱いを否定できないな)

 

 

遠い目をした大樹を不思議そうな思いで見る士郎達であった。

 

 

 

「ところで、いろいろやばい単語が出てきたのん、

誰もこっちの方に目を向けなかったのって何か魔法を使ったの?」

 

 

すずかは誰も自分たちに興味を示さないことが気になった。

 

 

「ああ、認識妨害の魔法。こういった会話の場合だと役に立つからな」

 

 

 

「なんていうか、もうなんでもアリね」

 

 

 

アリサのセリフに同意するなのは達であった。

 

 

 

 

 




今回は新しい師匠(といっても出番もはもうない)と三篠にヒノエを出しました。
師匠は回想以外はもう出ないけど三篠やヒノエは多分出番があります。

遊庵が言っている仙術や太極を覚えさせるつもりはありません。
あくまで妖刀を抑えるためです。

今後次第では可能性はありますが少なくともA'sのあいだは覚えません。
言えるのは太極は絶対に覚えさせません。


今、息抜きに番外編を書いています。
以前のように出鱈目な人物は出ませんし、舞台はリリカルなのはではないです。


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