魔法少女リリカルなのは  紅き翼の召喚士   作:シラヌイ

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リタのメインヒロイン希望が多かったため本編、STsで参戦します。
感想でニヤニヤさせてもらいました。


十八話

翠屋でのプリームムとの会話を終えた大樹は自分の家に戻った。

 

(三ヶ月ぶりだけど、特にこの家に思い入れはないな)

 

 

この家の殺風景に苦笑する大樹を出迎えたのはタマモだった。

 

「おかえりなさいご主人様」

 

 

「ただいま」

 

大樹は狐の姿のタマモを抱きかかえた。

 

タマモはそれに甘える。そんなタイミングでニャンコ先生が帰ってきた。

 

 

「戻ったようだな」

 

 

(ッチ)

 

内心ニャンコ先生に舌打ちするタマモ。

 

 

「随分といいタイミングだな)

 

 

タマモといい、ニャンコ先生といい今日戻るとは言っていない。

それなのに、タマモは家で待っていた。フェイトからアリシアはタマモを追いかけてると聞かされている。

 

 

「なに、貴様が気配がこの街に入ったのを気づいたからな」

 

 

「私もそうですよ。それとあのストーカーは幻術を使って逃げてきました」

 

 

 

「そうか」

 

アリシアは相変わらずだと思い内心苦笑する大樹。

 

 

「ほれ、それより土産はどうした」

 

ニャンコ先生は土産を所望する。

 

「ほれ」

 

 

大樹はパクティオーカードから酒を取り出してニャンコ先生に与える。

 

「ほう、これはな地酒ではないか、それでは早速」

 

 

器用に猫の姿で蓋を開けラッパの飲みをするニャンコ先生。

 

 

テレビで出せばかなり儲かる絵面である。

 

 

「ぷっは~、うむ、気に入ったぞ」

 

 

 

「タマモにはこれだ」

 

 

 

大樹はそう言って桜の髪飾りをわたすとタマモは喜びながら人が姿になって大樹に抱きついた。

 

 

「おい仙道、これから時間はあるか?」

 

 

「あるけど、何かあったのか?」

 

 

「っち」

 

 

 

タマモは大樹に聞こえないよう舌打ちした。

 

 

 

 

「貴様に会いたいやつがおってな」

 

 

「妖怪か?」

 

 

「ああ、ナナシノヨウちゃんのことを教えてくれた妖だ」

 

 

「そうか、で、なんで俺に会いたいんだ?」

 

 

「なに、貴様がその刀を持つにふさわしいか見ておきたいのだろ。

で、中の魂はどうした?」

 

 

「完全に押さえ込めるようになった。まあ、俺か師父以外が持つとどうなるかわからないけど」

 

 

「そうか、だったら奴らは文句は言えんな」

 

 

「もし押さえ込むことができなかったらどうするつもりだったんだ?」

 

 

「さあな、それよりすぐに行くぞ」

 

 

 

「まあ、いいけど」

 

 

大樹は斑の上に乗って三篠の縄張りに向かった。

 

その途中で封印されている鬼が妖刀の力に当てられてわずかながらも力を取り戻したと知る。

 

 

 

「ここだ、おい、三篠出てこい。

仙道を連れてきてやったぞ?」

 

 

大樹の前に姿を現した三篠。

 

「おお」

 

三篠を見た大樹は関心する。

 

 

「これが、貴様が言っていた人の子か?」

 

 

「ああ、で仙道、なんだそのリアクションは」

 

 

「いや、今までの妖って、お前たちみたいな動物だったり、

人と同じ二足歩行だったりでなんか人間と大して変わらなかったけど、

コイツ、三篠の姿に少し感動したぞ」

 

 

 

「ほう、コイツは面白い」

 

 

「そうだね」

 

 

三篠の後ろからヒノエも出てきた。

 

 

「あんたは人間か?」

 

 

「いや、妖だよ。それにしても三篠の姿を見て恐怖を感じないのは面白いね」

 

 

「そうか? 珍しいだけだろ。特に血の匂いを纏てるわけじゃないし。

猛獣に比べたら話せるぶん、俺からすれば人間と変わらない」

 

 

「あはは、聞いたかい三篠? この子あろうこと人間と変わらないんだってさ」

 

 

「随分と面白いことを言う」

 

 

「気に障ったか?」

 

「なんでそう思うんだい?」

 

 

大樹の言葉に興味を持ったヒノエ。

 

 

「いや、人間は少なからず自分勝手で身勝手だ、

そんな人間と一緒にされて気に障ったかと思って」

 

 

「へえ~、そんなことを言う子は初めてだね」

 

 

「ああ、それにすでに妖刀を抑えている。文句はないな。

面白い。斑が気にいるのもわかる」

 

「おい、私はただの暇つぶしにコイツに付き合ってるだけだ」

 

 

「そういことにしておくよ。それより久しぶりだねタマモ」

 

「ふん」

 

 

「なんか機嫌が悪いみたいだけど?」

 

「そうりゃあそうだろ。ご主人様が帰ってきたと思ったらいきなりこんなところまで呼び出されたんだ」

 

 

 

ブツブツを愚痴を言うタマモに苦笑するヒノエ。

 

 

「そいつは悪かったね」

 

 

「もういい。で、封印されてる鬼はどこだ?」

 

「なんでそんなことを聞くんだい?」

 

 

 

「ああ、妖刀の所為で少し力を取り戻したって言うし、

このまま力を取り戻すか、このままなのか様子を見るにしても時間がかかるから、

鬼退治しようかと思ったけど? ダメか?」

 

「別に構わないよ。妖からみても厄介な存在だったからね、

消えてくれるならそれに越したことはないけど。

でも、封印を解くのは至難だよ、何人かの陰陽師が命かがけで封印したからね」

 

 

 

「封印をとくんじゃなく破壊なら簡単だと思う。

俺、そういったモノの天敵の剣術を習得してるから」

 

 

「そうかい、それは楽しみだね」

 

 

「ならば、今から行くか?」

 

 

「ああ」

 

三篠の問いに答え、

大樹達は鬼が封印されている場所に向かった。

 

 

 

 

「ここか」

 

 

「さて、見せてもらおうか」

 

 

「そうだね」

 

三篠とヒノエはそう言って大樹を見守る。

 

 

 

 

 

 

「んじゃあ、ちゃちゃっとやるか。

斬魔剣!!」

 

 

結界を斬る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ガアアァァァァっ!!」

 

 

 

 

すると、叫び声を上げる三篠と変わらない大きさの鬼の姿を現す。

 

「あれ、妖力が回復したんじゃないのか?

弱そうだぞ?」

 

 

 

「そりゃあそうだよ。 弱らせて封印したからね。

回復したといっても少しだからね」

 

 

「だったら、封印するんじゃなく退治すれば良かったんじゃないのか?」

 

 

「ここまで弱らせたんだけど、人間側もだいぶ傷ついてそこまで出来なかったんだよ」

 

 

「おいおい。ここまで弱らせておいてそりゃあないだろ」

 

 

 

「仕方ないさね、当時は血筋や家系が重視された時代で、

優秀な陰陽師は少なかったからね。ほれ、そんなことを言ってる間に襲ってきたよ」

 

 

鬼はこの中で唯一人間である大樹に向かって腕を振り下ろした。

 

 

「よっと」

 

 

大樹はその攻撃を避けると同時に、周りに振動が伝わり、鳥たちは一斉にこの場から離れる。

 

「…人……間……殺す…」

 

 

 

「寝起きで悪いけど!!」

 

振り下ろされた斬撃で鬼は腕を斬られる。

 

 

 

「悪いけど、もう終わりだ

我流 斬首の太刀」

 

 

 

 

大樹は鬼の首を切り落とした。

 

 

 

 

「へえ~、斑が言っていた以上に強いね」

 

「お主、意外に残酷な方法で退治したな」

 

ヒノエが感心しニャンコ先生は呆れる。

 

 

「さすがご主人様♪」

 

 

タマモはそのまま大樹の頭の上に乗って賞賛した。

 

 

 

「さすがと言われても、弱りきった鬼だし」

 

 

大樹は多少不満を漏らす。その後、妖刀の影響で力をわずかばかり取り戻した鬼達を退治した。

 

どれも人間や同じ妖怪に危害を与える性格だったため大樹も容赦しなかった。

 

 

「これで、一通り終わったのか?」

 

「ああ。 しかし、かなり不満げだな?」

 

三篠は大樹の態度が気になった。

 

「いや、もう少し強いと思って期待してたんだよ。

師父の修行を受けて多少身体能力が上がったから試したかったけど」

 

 

「それは済まなかったな」

 

「別にいい、これは俺の問題だし。

強かったら強かったで、周りに被害が出ていただろうし」

 

 

「だろうね。封印される前はかなり暴れたみたいだからね。

被害も馬鹿にならなかっただろうね」

 

 

「まあ、愚痴を言ってもしょうがないし。

それに、結構遅くなったしそろそろ帰るわ」

 

 

「そうかい。 今回は助かったよ。

正直言って、周りの低級や中級が不安がってうるさかったからね」

 

 

「まあ、深夜に叫び声がすれば嫌でも不安になるな」

 

大樹は苦笑する。

 

「俺のせいだし、自分でケジメが付けたから礼はいいよ」

 

 

「そうか。だがなにか困ったことが起きたら我らの名を呼べ、

さすれば、我らはすぐにお前のもとに向かう」

 

 

「オッケー、そんときは頼むわ」

 

 

大樹はそう言って斑の背中に乗り海鳴市に帰っていった。

 

 

 

「面白い子だったね」

 

「ああ、先が楽しみだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大樹達は途中でファミレスによって夕食を済まし家に帰る途中、

魔導士が使う結界が貼られているのを気づいた。

 

 

 

「あれは結界か? こんな時間になのはは訓練してるのか?」

 

 

「さすがに、しないでしょう。大方襲われてるんじゃないですか?」

 

「ふん、私はそんなことより帰って酒を飲むぞ」

 

「まあ、鬼達だけだじゃ、消化不良だし、

襲われてるなら助けてやるか」

 

「訓練だったら説教ですね」

 

 

 

タマモはにやりと笑みを浮かべて、大樹の肩に乗る。

 

「まあ、好きにしろ。私はこのまま家に帰らせてもらう」

 

 

「あいよ。 さて、プリームムの奴か?

いくらなんでもないと思うけど、さっさと行って確かめればいいか」

 

 

大樹はそう言って結界が張られている場所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

高町なのはは困惑していた。

明日に備えようとした時に突然結界が貼られたのである。

 

 

 

様子を見るために都心部までやってきたら突然女の子に襲われた。

 

 

「襲い掛かられる覚えはないんだけど、どこの子?」

 

 

なのはの問かけを無視して襲ってくる。

 

 

 

 

「話を聞いてよ!!」

 

 

なのあはディバインバスターを放ち、相手はそれを避けるも、

被っていた帽子にかすり、帽子は飛ばされる。

 

 

女の子はなのはを睨んだ。

 

「あぅ」

 

 

なのははバツの悪そうな気分になった。

 

 

そんな時、なのはの頭に念話が届いた。

 

 

『ちょっとなのは、今どこにいるの?』

 

 

「え!? アリサちゃん!?」

 

 

「?」

 

 

『さっき、なのはちゃんの砲撃が見えたから戦ってるんだよね?』

 

 

「すずかちゃんまで!?」

 

『襲われてるのね? 襲われてるんでしょ? 

だったら早く私達を召喚しなさい!!』

 

 

「は、はい!!」

 

 

 

「え、えっと」

 

『カードを持って召喚(エウオケム・テー)って言えばいいんだよ』

 

 

なのははすぐにカードを取り出す、

女の子はとっさのの珍行動に身構える。

 

 

「なんだ?」

 

 

 

召喚(エウオケム・テー)!」

 

なのはの前に二つの魔法陣がうかびあがるり、

そこからすずかとアリサが召喚される。

 

 

「援軍? どういうことだ? 転移魔法なら魔力を使うはずだ!?」

 

 

突然の援軍より魔力を使わない転移魔法に驚く女の子。

 

 

「あんたね、確かに私とすずかはあんたより弱いかもしれないけど、

それでも、あんたが大砲をぶっぱなせる隙くらいは作れるわよ」

 

「そうだよなのはちゃんもうすこし私達を頼って欲しいな」

 

 

「アリサちゃん、すずかちゃん」

 

 

友情を確かめ合ってる三人を呆れた表情でそれをみる女の子。

 

 

「アイゼン!!」

 

 

女の子の叫びで我に返る三人。

 

 

「そうだった、今こんなことをしてる場合じゃないよ」

 

誰の叫びだったのかはわからないが残りの二人も同じことを思っていた。

 

 

 

「カートリッジロード!」

 

「「アデアット!」」

 

 

女の子が叫んだと同時にすずかとアリサはアーティファクトを出した。

 

女の子のデバイスはロケットのようにブースタが火を噴きながらなのは達に向かっていった。

 

 

アリサはアーティファクトで鎧を纏う。そして拳には炎のチャクラムも纏われる。

 

 

「こんのぉぉぉぉ!!」

 

 

 

アリサは拳を握り女の子のハンマーに拳を向けた。

 

 

その衝突で周りに衝撃は襲う。

 

「あんた、なんで私の友達を襲うのよ?」

 

「……」

 

 

「なにもいわないなら、すずか」

 

 

 

「うん」

 

 

すずかは二丁の銃を構え撃つ。

 

発射された弾は左右から女の子に向かっていく。

女の子はすぐに上空へ避けるがなのはは読んでいたようにレイジングハートを向けていた。

 

 

 

「ディバインバスター!!」

 

 

 

女の子は当然避けられる状態じゃない。

なぜならすずかが撃った弾は女の子に向かって飛んでいった。

 

 

 

 

 

 

 

「くそ、ホーミングかよ!!」

 

 

 

 

すずかの攻撃を受ける覚悟でなのはのディバインバスターだけに防御に集中しようとしたとき、

すずかの撃った弾はムチらしきモノに消された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大樹は結界の中に入って様子を見ていた。

 

 

 

すずかが撃った魔力弾を蛇腹剣のようなもので叩き落とした。

 

 

 

「無事か、ヴィータ?」

 

 

「シグナムか、助かった」

 

 

 

 

味方のおかげでダメージを免れるヴィータ。

 

 

「おしかったわね」

 

 

「しょうがないよ。それよりあの人も強そうだよ。結構やばいじゃないかな」

 

三対一のうえ、近距離のアリサ、中距離に加え追尾能力の魔力弾を撃つすずか、

それらを避けた時に待ち構える長距離のなのはがいてこそ、かなり有利に動いた。

 

 

 

「すまない、恨みはないが、ここで倒れてくれ」

 

 

シグナムが剣を構えると。

 

 

「契約執行120秒! なのはの従者『月村すずか』『アリサ・バニングス』」

 

 

すずかとアリサに魔力を補給を行った。

 

 

 

「悪いけど、簡単にやられるわけには行かないのよ!!」

 

 

アリサはそのまま、ヴィータに突っ込み、

すずかはシグナムに向けて魔力弾を放った。

 

 

「なんだ、こいつさっきより速い!?」

 

 

「弾の威力も上がってる!?

いまのは魔力を補給!?」

 

 

「おい、聞いたことないぞ、こんな補給の仕方?」

 

 

ヴィータはアリサの攻撃を受け止め、

シグナムはすずかの弾を避ける。

 

 

 

『さっき、120秒といった、恐らく補給を受けられる時間制限だろう』

 

 

『っち、これ以上時間をかけたら管理局に嗅ぎつけられるからな。

手段を選んでる暇はないか、それに…』

 

 

『ああ、主のために一刻も早く蒐集せねば』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「こりゃあ、なのは達が不利か?」

 

「助けないんですかご主人様?」

 

 

 

大樹が傍観をしていることに意外だと思うタマモ。

 

 

「すずか達は戦うと決めても、実際戦ったことないから言えたんだろう。

だったら、直に一度戦闘をして考えさせたほうがいい。

お? なのはが二人に魔力補給をしたぞ。それでも不利には変わらないけど」

 

 

 

なのはが二人に魔力補給をしたこと、すずかとアリサの攻撃の威力と速度は格段にアップした、

 

 

 

「常に相手を追いかける魔弾か、だったら、建物を利用すればすこしは有利になるのにな」

 

 

大樹はそう口して三人の戦いを見守る。

 

 

シグナムとヴィータは魔力補給には時間制限があると気づき、

回避に専念した。

 

 

どれだけ、攻撃力と速度がアップしてもやはりふたりは素人である。

 

 

 

「にしてもあいつら、魔力補給を受けたときは既に魔法世界の一般魔法使いより強いな。

でも今回は相手が悪かったか」

 

 

 

「確かに、小娘たちでは分が悪いですね」

 

 

「アイツ等の方が一枚も二枚も上手だな。

かなりの経験者だ。一般の魔法使いじゃ相手にならないだろうな」

 

 

 

 

 

 

シグナム達はなのはから補給が切れた瞬間を狙った。

すずかはそのままシグナムの攻撃をモロに、アリサはヴィータの攻撃を受けた。

すずかは吸血鬼の身体能力で、

アリサは自身のアーティファクトの性能に助けられダメージは多少軽減できた。

 

初めて受ける激痛に叫びそうなのはなんとか耐える。

 

 

 

なのははすぐに二人のもとに駆けつける。

 

悲痛の表情でシグなミヌたちどうして襲ってくるのかを訪ねるが、

シグナムとヴィータは無法上のまま『すまない』と告げる。

 

 

「さて、もう潮時か」

 

 

 

 

 

大樹は瞬動でなのは達のとシグナムの間に割って入った。

 

 

「大樹君…」

 

 

「はろ~、なのはは無傷だけど、そいつらは結構ダメージ食らってるのな」

 

「あ、あんたね、来るのが遅いのよ?」

 

 

「おいおい、自分たちから飛び込んできたんだろ?

だったらそんなセリフはお門違いだぞ」

 

 

「うっ」

 

 

「まあ、初陣にしては上出来だろ。今回は相手が悪かったみたいだし。

ほれ、召喚、聖母マリア」

 

 

『癒しの聖光』

 

 

二人の傷はすぐに回復した。

その回復力になのは達だけでなくシグナム達まで驚く。

 

 

 

 

「さて、あとは俺がやるからそこで見てな」

 

 

その言葉に、先に反応したはのはシグナム達だった。

 

 

「お前一人で私達を相手すると?」

 

「そういったつもりだ。こっちとしてはまあ、

昼間の件は不完全燃焼だからできるだけ楽しませてくれよ」

 

 

「昼間の件?」

 

「ああ、それこっちの話だから」

 

大樹はナナシノヨウちゃんと天羽々斬剣を構える。

 

『シグナム』

 

『わかっている。こいつは強い』

 

 

 

三人が交差する。

 

 

 

 

大樹は二人の攻撃は服にかすり少し破れ、

シグナムとヴィータは無傷のままだった。

 

 

そう思っていたが、二人の武器に電気が走った。

 

ただし、攻撃にしては威力が低すぎる程度の電気。

 

 

『思ったより強くない?』

 

『だが、油断するな、我々二人の攻撃をくらって無傷だ』

 

 

 

二人が念話で確認したとき、電気が走った部分が凍った。

 

 

「「!!」」

 

それと同時に大樹の周りに電気が走り、

走った部分が凍った。

 

 

大樹の周りには氷の塊が浮かんでいる。

 

 

「珍しい能力だな」

 

電気と氷結を同時に扱うレアスキルを見てシグナムは素直に感想を口にる。

 

 

 

「おいおい、それだけじゃないぞ?

電気が走ったところを凍らせるなら、その逆もあるんじゃないのか?」

 

 

大樹がそう口にしたとき、二人の武器が凍った部分から放電が起きた。

 

そして、その分さらに凍った。

 

 

「ほっておくと、全身まで凍るぞ。

まだ、技名を付けてないけど、それなりに使えるなこれ」

 

 

大樹は二刀を構える。

 

 

「なるほど、けど、これがお前の実力か?」

 

 

「いや全然。 師父に言われてるんだよ。

それが気に入らないなら本気を出させてみなよ通り魔さん♪」

 

 

 

 

ハッタリや虚勢を貼ってるわけでもなく、

事実、大樹は今の彼女たち相手に本気を出す必要はない。

彼女達は大樹の知っている一般の魔法使いに比べたら圧倒的に強い、

ただし一般の魔法使いに比べてだ。

 

ナギやジャックのような出鱈目さはない。

というより、彼らに比べられたらたいていの人に失礼だと仲間に言われるだろう。

 

 

(どうやって戦おうか?

ナギ達に比べたら弱いだろうが、さっきの戦闘をみる限り大技を使わないで戦うと結構苦戦するな)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前、二重の極みはあまり使うな」

 

 

 

「なんで? 気も魔力を使わない攻撃手段で一番威力があるぞ」

 

 

「だからだ、戦闘中アドレナリンが出まくってるから、

お前気づいてないが、拳の骨にかなりダメージが蓄積してるぞ。

皮膚や肉なら回復させればいいが、骨は癖がつくと厄介だぞ。

それに、黑雷剣つったか、アレ系の技も禁止だ。体にかかる負担もヤバイが、

お前の脳が発する電気信号に影響が出るかもしれんぞ。

ここぞという以外使うな」

 

 

「そういうもんか」

 

 

「強くなりたいなら、まず基礎技術を磨け」

 

 

「基礎だけってことは戦う時は手加減しろってことか?」

 

「まあそうなるな。 だが、基礎は大事だ。

剣術も体術もそのほかの技術の攻撃防御の種類は決まっている。

その基礎技術を上げれば体が最小限の動きで反応できて自然に攻撃の手が速くなり、

守りも固くなる」

 

 

大樹は納得いくのか黙って遊庵の話を聞く。

 

 

「自分より格上の場合は死んだら元もないから仕方ないが、

格下の場合は大技は使うな」

 

 

「そうなると、こっちの動きはパターン化するな、

だったら、最小限の気や魔力で相手にダメージを与える技術も欲しいな、

変換技術を二重に使ってみるか」

 

 

「随分とまあ考えるな」

 

「そりゃあ強くなりたいし」

 

 

「今何を思いついた?」

 

 

「まあ、電気が走った所を凍らせたり、

その逆に凍った場所から放電したりと気か魔力を変換できないかと考えてな

魔法も技術があればそれぐらいできるし」

 

「まあ、それはお前が決めろ。

さて、体力も回復したところだし修行再開と行くか♪」

 

 

酒瓶を片手に笑を浮かべる遊庵。

 

 

「OH…」

 

 

 

大樹は三ヶ月間創造主のときよりもひどい大怪我を何度も負うこととなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ダメだ、思い出しただけで、

頭に残留している痛みの記憶が鮮明の蘇る……」

 

 

 

首を左右に降って、気を取り戻す大樹は再びシグナム達に視線を移す。

 

 

 

 

「さて、いい機会だからいろいろ試させてもらうぞ!」

 

 

 

ナナシノヨウチャンは炎に天羽々斬剣は風に包まれた。

 

 

 

「今度は風と炎!?」

 

さらに別の変換を見せたことでシグナムとヴィータは驚愕した。




これが今年最後の投稿です。
見なさん良いお年を。
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