今回は一万六千文字を超えました。
「いろいろあって、俺達は敵の本拠地までやってきた」
ラカンはドヤ顔で告げると。
「「はしょりすぎだ!!」」
大樹とナギからツッコミを受けて瀕死になった。
「ちょ、ちょっとした冗談だ」
だけどすぐに回復して解説を再開した。
その回復力を唖然とする高町一家。
「え~、追われる身となった俺達は辺境を転々して「夜の迷宮」にいるアリカ姫を救出に向かった」
アリカを救出した後、ナギ達は隠れ家についた。
別行動をとっていた大樹とゼクトと合流すると。
「おお、子供もおるではないか」
見かけない女の子が姿を現した。
「誰だこのガキンチョ?」
「確か、こやつは――「貴様もガキじゃろ?」――まあ説明せんでも良いか」
一人納得するゼクト。
「随分と暴れておるようじゃな」
アリカがそう言うと。
「なんだ、アリカ姫の弟君か?」
女の子の予想にすぐに否定する大樹。
「んなわけあるか。で、誰なんだコイツは」
「貴様こそ誰じゃあ。もしかして戦災孤児か?」
「仙道大樹。一応こいつらに協力してる召喚士だ」
「!! バカを言うな、サモンマスターは巨人のような巨体で軍隊を滅ぼしたと聞いたぞ?」
「それ、俺じゃなくて俺が呼んだ召喚獣な。ほれ召喚」
大樹は鬼神を呼び出し、鬼神は女の子を睨む。
すると、女の子は固まった。
「やめぬか。この方はヘラス帝国の第三皇女じゃ」
「そうか。で、ナギ達は?」
全く興味もない大樹と第三皇女は逆に大樹に興味を持った。
そのあと、敵の情報を集めながら転々していく紅き翼。
その途中、テオドラは大樹にべったりでそれを見ているなのはとタマモは嫉妬していく。
大樹自身は厄介な子供を押し付けられた感じでしかない。
なんせ、テオドラはアスナとは全く逆の性格で大樹にピアノや小さい召喚獣せがんだりした。
ピアノを弾いてあげたり、遊び相手として小さな召喚獣を与えないと余計うるさいので大樹はわがままを聞いてやった。
戦闘中は解放されるが、
アル達から援護に回されストレスを貯める。
そのストレスをナギとラカンと共闘ではなく三つ巴の喧嘩で発散していく。
結果、敵の基地は壊滅。
敵の幹部からすれば頭痛がする結果である。
なんせ、攻めてきたにもかかわらず、中断して喧嘩をはじめる。
その喧嘩に巻き込まれて自軍は壊滅。
敵からすれば敵の内輪揉めは大歓迎だが、こいつら相手だと逆効果であり手の内ようがない。
映像では三人の周りには敵兵はいるが、
三人はそれを無視して喧嘩をしている。
攻撃の余波で倒れていき、建物が崩れていく。
「タチ悪いぞお前ら……」
ヴィータが呆れた視線を向けるが三人は知らんぷりを決め込む。
そして、三人が喧嘩をしている中、勇気を持った軍隊は攻撃を仕掛けるが。
「全員構えろ。相手はたったの三人だ」
『っは』
魔法を使う体制を整えた軍隊だが。
「「「ごちゃごちゃごちゃごちゃとうるせェんだよ」」」
『っひ…!』
三人の背後には鬼やら悪魔が見える者がいた。
「「「……喧嘩の邪魔だ」」」
三人の目は赤く光っているように見える。
「千の雷!!」
「斬艦剣!!」
「召喚、双覇竜ブリスゴア!!」
三人の容赦のない攻撃に軍隊は壊滅。
「なんだぁ今の雑魚は?」
不機嫌気味に聞くラカン。
「知るか、ただのモブだろ?」
同じく不機嫌気味に返すナギ。
「ったく、雑魚のくせにうろちょろしやがって。
さっさと続けようか」
以下同文の大樹。
三人がにらみ合い。
「「「うおおおおおぉぉぉ!!!」」」
再び喧嘩を始め、その基地は更地に変わる。
それを見ていたほかのメンバーはて敵に同情し、
三人を呆れた視線を送る。
そうやって敵を追い詰める紅き翼はとうとう敵の本拠地を突き止めた。
魔法世界最古の都王都オスティア空中王宮最奥部墓守り人の宮殿までやってきた紅き翼と、
その味方についた各部隊はすでに決戦の準備を終えていたが、
ガトウ達は連合の正規軍も味方につけたかったが間に合わないと行って、
決戦を遅らせることができないか聞くがアルは無理だと告げる。
「彼等は既に、「世界を無に帰す儀式」を始めています
これ以上はもう待てませんよ」
「つうーわけだ、あとは俺達に任せろガトウ」
ナギがそう告げると、大樹は笑みを浮かべ。
「なあ、ノックぐらいしたほうがいいじゃないか?」
その意図に気づいたナギもニヤリと笑みを浮かべべサムズアップをする。
「おう、派手にやりな」
「了―――解」
大樹だけが前に出る。
それを見た部隊は何事かとざわめく。
「召喚、鬼明王ゴウエン!!」
召喚された明王に圧倒される兵士達。
「よう、ゴウエン久しぶり」
「何だ貴様か、何用だ?」
「ちょっと、知り合いの家にノックしてほしんだけど。
できるだけ派手に♪」
「くっははははは、良いぞ。
全く、そんな要件で儂を呼び出すのは貴様ぐらいなもんじゃ」
呑気に会話をする大樹を見て尊敬、畏怖、恐怖など様々な感情を向ける部隊に、
ナギが構えるよう命令を出す。
すると
明王は四本の剣を城に投擲する。
「神陣・破邪剣誓」
天も揺るがすほどの雷が城を襲った。
兵士達だけでなく騎士団員のリーダーであるセラスすら言葉を失った。
攻撃が終わっても未だ大気が振動していた。
「こ、これがサモンマスターの召喚術…」
「よし、お前等は自動人形や召喚魔を抑えてろ、
本丸は俺らに任せな、よぉしっ野郎ども行くぜ!!」
ナギの号令で放心していた兵士達意識をもどし戦闘体勢をとる。
「やれやれ、もう少し紳士的にノックしてほしいな、
千の呪文の男」
「わるいが、今回は俺じゃねえ」
「そうかい、でも、君たちには消えてもらうよ」
プリームムとその仲間も城から出てきて応戦する。
一体一になるようそれぞれ、分かれれると
大樹は顔を仮面で隠している男と対決する。
男は次々と召喚魔を召喚すると
大樹もそれに合わせて召喚した。
召喚された聖鎧竜スヴェルグは敵の召喚魔を一撃で殲滅した。
召喚士としての能力は誰がどう見ても大樹が圧倒していた。
「やるな、しかし!」
デュナミスの背後から魔法陣を展開させ鋭い触手のようなものが何本も出てきて大樹を襲う。
「うざったいな」
大樹はその攻撃をすべて避けてデュナミスにある程度接近して。
「光の精霊999柱!!集い来たりて敵を射て魔法の射手連弾・光の999矢」
光の矢はデュナミスに当たる前に魔法障壁で防がれる。
「障壁か、厄介だな」
大樹は地面に着地した瞬間、瞬動でデュナミスに接近する。
「無駄だ」
「どうかな」
拳に魔力込めて障壁を殴る。
轟音が鳴り響いたと同時に障壁は破壊された。
「力ずくで突破した!?」
「ほら、もう一発!!」
障壁を破った大樹はもう一度、拳に魔力を込めてデュナミスの顔面に拳を叩き込んだ。
デュナミスはそのまま吹き飛ばされ壁にぶつかった。
「っち、ハズレを引いたか」
手応えのない敵に愚痴を零す大樹。
そのめちゃくちゃな戦いぶりになのは達の後頭部に大きな汗が流れる。
「なるほど、一筋縄ではいかんというわけか」
「だったらほかの仲間を呼ぶか?
俺は構わないけど」
「残念だが私一人で十分だ少年。
みるがいい、私の
デュナミスが叫ぶと同時に、彼の衣服が弾け飛んだ。
『……………』
なのは達は何が起こったのか理解できずにフリーズする。
けど大樹は。
「暴走召喚、サモンマテリアル」
デュナミスの頭の上に碇が落ちる。
「ぐおおおおおおおおおお!!」
あまりの激痛に転げまわるデュナミス。
「炎の精霊1000柱集い来たりて魔法の射手連弾・火の1000矢」
転げ回っっているデュナミスに1000の炎の矢を浴びせる大樹。
『え゛』
デュナミスの奇行にフリーズしたなのは達は大樹の容赦のない攻撃で正気を取り戻すが、
あまりにもアレな攻撃ゆえにデュナミスに同情した。
「きっ、きさま鬼か!?」
「アホか、バトルモード?
そんなものがあるなら前もってなってろ。
こっちは時間がねえんだよ。
召喚、ドリトル! 脳天に穴を開けてやるよ」
姿を変えたデュナミスは叫ぶが正論で返されるだけでなく、
ドリル型のロボットを召喚して、デュナミスの頭を削り始めた。
「って、貴様本当に正義の味方か!?
相手が人間だったら殺人事件のドラマが可愛いく見える猟奇な現場になってるところだぞ」
ドリトルを手で払いのけ思わず大樹に叫ぶ。
「正義の味方?
なんだそれ、俺は一言も正義のためになんて言ってないぞ。
今回の儀式を完成させられたらナギやジャックと戦えなくなるから邪魔してるだけだぞ。
それに、お前ら相手なら暴れられるからっていう理由もある。
お前はハズレだけど」
「それは貴様がでたら――っごほ!」
大樹は魔力を込めた拳で殴り続ける。
「時間がないって言ってるだろっ!」
最後はデュナミスを地面に叩きつけるように殴った。
そのせいで地面が崩れ、デュナミスは地上に落ちた。
「あ! やべ、とどめさすの忘れてた。
まいいか、あれだけダメージを与えたら、回復してもこの戦いは終わってるし、
リベンジに来るかもしれないから返ってお得か」
「おいおい、無傷かよ?」
戦いを終えたラカンは呆れる。
「服が破けてるな、苦戦したのか?」
「苦戦はしてないがしぶといやつでな」
その後、詠春やゼクト、あるも戦いを終えて、
ナギのところに向かった。
ナギはプリームムとの死闘に勝利を収め、
プリームムの首を鷲掴みしていた。
「見事…理不尽なまでな強さだ…」
プリームムの動きシグナム達から見ても、
今はかなり隙だらけだと気づいた。
「黄昏の姫御子はどこだ? 消える前に吐け」
ナギがプリームムに質問をすると。
「フフ…まさか君たちは僕がすべての黒幕だと思っているのかい?」
「なんだと」
大樹達がやってきたとき、
閃光らしきものがナギをプリームムごと貫いた。
大樹達が駆け寄ったとき、黒いフードを被った人物が姿を現し、
ナギ達を攻撃した。
ゼクトは
抑えきれず攻撃はナギ達を襲った。
その攻撃でラカンは両腕を失う。
軽傷で済んだのが大樹とゼクトだけでほかのメンバーをかなりの重傷を負った。
そんな状態の紅き翼の前に首謀者が姿を現した。
その存在感にラカンは勝てないと思ったとなのはたちに告げると、
当然なのは達は戦慄した。
「アル、大樹お前ら残りの魔力全部で俺の傷を直せ」
「そんな無茶な治癒では体がもちません」
「30分持てば十分だ」
「ですがっ」
「だったら俺が時間を稼ぐ。
時間を稼いだぶん体への負担も軽くなるだろ」
「大樹!? 何を馬鹿なことを言ってるんですか!?」
「別に、勝率を少しでも上げる方法を言っただけだ。
今まであんな奴がいたことすら知らないんだ。
情報をできるだけ引き出す。この中で俺が一番軽傷だからな。
(全く、スペルバリアのおかげで助かったな)」
「本気か?」
ナギが大樹に聞くと大樹は笑みを浮かべる。
「本気と書いてマジだ」
「おい、馬鹿な真似はやめろ!!
あれはやばいぞ。全身の細胞が叫んでるんだ。
あれはヤバイってな」
「知ってる。だから
大樹はそう言って、創造主に向かっていった。
「召喚、レヴァティーン!」
竜の姿をした天使を召喚する。
「ギルティブリッツ!」
レヴァティーンの攻撃が創造主を襲う、
大爆発がおきる。
創造主は無傷のまま姿を見せる。
そのことになのは達は動揺するが、
大樹自身は笑みを浮かべていた。
ナギやラカンすらまともに受ければただでは済まない攻撃、
たとえ、防御してもそれなりのダメージは与えられる攻撃をくらって無傷の創造主の存在に大樹は歓喜していた。
自分の攻撃が効かない敵との出会いに、大樹はどうやってダメージを与えるかを
思考を働かせていた。
遠距離での攻撃が効かないとなると、大樹は瞬動で接近して、
魔力を拳に集めて拳を叩き込んだ。
だがその攻撃は障壁で防がれる、大樹はもう片方の拳にも魔力を込めて障壁を殴り続けた。
殴り続けてるうちに、障壁にヒビが入り、とうとう破壊することができたが、
大樹の目の前に魔法陣が展開される。
「っち、まずい」
すぐさま、後方に下がろうとしたが、魔法陣から閃光が放たれ片腕が負傷した。
だけど、それ以前に拳は障壁を殴り続けた反動でボロボロである。
「召喚、聖母プラーマ」
「ほう、見たことない召喚術だ」
自身を回復させる大樹を見て創造主は召喚術に興味を持つ。
「喰らえ!!」
大樹は拳に込める魔力をそのまま、魔法の射程に込めて放つ、
再び貼られた障壁で防がれるが、障壁にヒビが入っていた。
(範囲攻撃より一点突破のほうがいいか)
大樹がそう考えている中、創造主の背後には大量の魔法陣が展開される。
「っげ!? 召喚、クロックラビィ」
ウサギ型の召喚獣を自身に憑依させ、
創造主の攻撃を避ける、避けきれない時は障壁を貼って防いだが、
それで防げたのは最初だけで、その後ほとんどまともに喰らう。
土煙から、召喚術の光が見えたあと、大樹はすぐに煙から出て創造主に接近した。
(障壁を破壊して遠距離で強力な攻撃をしても、
当たるまでに障壁を展開され防がれる
こうなるともう、常に接近するしかないか
接近戦で召喚術を使い障壁を破壊して、
上位古代語魔法を叩き込んでみるか)
大樹が接近すると、目の前で空間がゆがみ、
鋭い触手が大樹の首を切断するように襲いかかった。
完全な不意打ちだが、なんとか避け首を切断せずに済む大樹だが、
喉がやられた。
「っ…ぎ…(やばい、喉をやられた)」
「その召喚術、貴様の声で異界の扉を開いているな?」
その言葉を聞いて、驚ろくなのはたちに対して大樹本人は逆に呆れた表情を浮かべている。
「そうなの?」
フェイトが大樹に質問すると、大樹は呆れた表情をして返す。
「ああ、むしろこんなわかりやすい弱点をこれまで誰も気づかなかったのが不思議なんだが」
ナギとラカンに視線を向ける大樹だが二人は視線をそらした。
「といよりあんた、めちゃくちゃピンチじゃない!?」
「そうだな、召喚術だけじゃなく、ほとんど魔法を封じられたしな」
アリサの心配の言葉をのんきな態度で返す大樹。
「私と詠春としてはこの状況になった時に撤退して欲しかったんですが」
攻撃手段は大半封じられ、
回復手段もなくなった、普通ならここで撤退を選ぶが。
「アホ、両手両足が動く上魔力も半分以上残ってるんだ、
下がる理由にならねえよ」
「「確かに」」
ナギとラカンが大樹の言葉に同意する。
「というより、逆に吹っ切れたからな」
大樹は笑みを浮かべて言ったら、
頭脳派のアル達は呆れ、行動派のナギ達は納得した。
そんな会話をしていると創造主は容赦なく大樹を魔法で攻撃する。
大樹は魔力でラカンが気を使うように防御して接近する。
創造主の前まで接近した頃にはボロボロになっていたが、
目はむしろやる気に満ちている。
「…っ!!」
唯一無詠唱で撃てる魔法の射手を撃っても障壁で防がれる。
創造主は防いだあと、大樹の目の前で魔法陣を展開して、
炎系最大呪文を大樹に放った。
大樹はそれをまともに喰らい吹き飛ばされる。
着地しようとした瞬間、創造主は間髪いれず魔法で大樹に攻撃をした。
その攻撃もまともに喰らい左腕が折れ骨が皮膚から突き出ていた。
それを見たなのは達は手で口を抑えた。
本人は特に表情を変えていなかったが、
戦っている大樹の方は痛みで苦い表情をする。
創造主はそのまま、真上から千の雷を落とした。
体に魔力を纏わせ防ぐが完全に防いだ訳はないので体の到たるところに火傷を負う大樹。
映像に写っている大樹は自身の体に異変が起きた事に気づいた。
(痛みが消えた!?)
「ああ、この攻撃が原因か」
「なにが?」
大樹の反応に質問するラカン。
「この時、痛覚が消えたんだよ。恐らく千の雷で痛覚の電気信号に異状が起きたんだろ」
「だからたつことができきたのか」
シグナムは苦い表情で納得する。
いま大樹の状態はほとんどの人間が立つことができないくらい重傷である。
「つっても、これあんまりいいことがないんだよな」
大樹はこのあと何が起きたのかを思い出しながらそう言うと。
「痛みがないならむしろ好都合じゃないの?」
アリサは疑問に思い質問すると。
「痛覚といっても、痛いって感覚だけじゃないんだよ。
目をつぶっても体を動かした時、動かしていることは認識できるだろ?」
「確かに、これは大きなハンデになるわ」
「どういうことや、シャマル?」
「痛覚がないということは体を動かしている感覚がないのよ。
目をつぶり、拳を握ったり開いたりしていることを頭が理解できるのは痛覚のおかげなのよ」
「それがなくなるということは…」
「体を動かしているのかわからないの」
大人は苦い顔をして、子供達はシャマルの言葉を理解しようと頭を働かせ
シャマルの言葉を理解したときには大人たちと同じ苦い顔になった。
「視覚と聴覚だけが頼りだからな、
吹き飛ばされたとき地面に足がついたことも知らないから着地ができない、
ほら、失敗して足の骨が折れた」
呑気に説明する大樹。
それをみたなのは達は青い顔になった。
「しかも、魔力を使ってる感覚もわからないから、
最悪一撃で死ぬかのうせいがあるな、魔力で防御してるのかもわからんし」
「ちょっと、それなのになんで戦うのよ!?」
「まだ、手があるからだ」
方足が折れても立ち上がる大樹。
痛覚がないため、簡単に立ち上がるが、
足が折れているため、とてもじゃないが見ていられる光景じゃない。
「下賎な。なぜまだ立ち上がる?」
「っ…」
喋ることができない大樹に近づく創造主。
「っ!!」
大樹は飛び上がり拳を握って創造主に振り下ろすが、
障壁によって防がれると同時に、右手も折れた。
なのは達は悲鳴を上げそうになった。
創造主はそのまま、大樹の首をつかみ持ち上げる。
「…っ!」
「まだ、私を睨む気力が残っているか」
(喰らえ【破滅の引き金】!)
はるか上空で待機していた
創造主の真上に大きな閃光が降り注いだ。
「なるほど、だがあまい」
創造主は障壁でそれを防いだその瞬間。
(本命はこれだ、【
障壁の内側で千の雷を発動する。
雷が障壁内で縦横無尽に走る。
雷が消え二人の姿が見えた時、
創造主はダメージを受けていた。
だけど大樹自身は創造主よりひどいダメージを受けていた。
大樹はそれでも、笑みを浮かべる。
(魔法が効かない無敵の化物ってわけじゃない、
障壁さえなんとかすればどうとでもなる相手だ)
「よく生きてたなお前?」
さすがのラカンも呆れる。
「運が良かっただけだ、
いや、この場合は悪いか?
痛覚がなかったから、魔力を使う感覚が無いせいで千の雷に使う魔力が中途半端になったからな。
この時残ってた魔力を全部使ったら、もっとダメージ与えられたはずだし」
「それだとお前が死ぬんじゃないのか?」
「命かける勝負なんてそんなものだろ。
どうせ殺されるなら一矢報いたいし
つっても、俺かなり悪運がつよいからこうして生きてるし」
しみじみという大樹になのはは悲痛な表情をしていた。
映像では創造主は大樹の行動に感心をしている。
「貴様が、こうも自信があるのはその魔力のおかげか。
だったら、その魔力を壊してやろう。
それでも、まだ自信を持つか興味がわいた」
創造主はそう言って、魔法を発動する。
大樹を球体の魔法陣が包み込み、
その周りには不吉な黒文字で書かれている、いくつかの魔法陣も展開された。
魔法が発動し黒い魔力は天に上がっていく、
そして、上空から一気に大樹に落下していく。
それは黒い柱が大樹を下敷きにしたように見えた。
大樹は痛覚がないため、痛みを感じなかったが、
自分に振り落とされた攻撃は大きな衝撃波となって城を震撼させた。
「さて、これで貴様はもう魔力を持たないただの子供だ。
逃げるか、それともここで死ぬか?」
そんな創造主を臆することなく睨む大樹。
「…ああ、この攻撃で魔力失ったんだ。
痛覚なかったから何されたかわかんなかったけど、結構派手な魔法を使ったんだな」
見ている大樹は呑気に創造主の攻撃の感想を口にする。
「何を呑気に言ってるんや。
明らかに死んでもおかしくない攻撃やろ」
「そうだな、痛覚があったらショック死してたかもな」
呑気に言葉を返す大樹。
「お前は恨んでるんじゃないのか?」
シグナムは不審に思い質問する。
「べつに、魔力がなくても、
戦えることは知ってたし、この件のおかげで色々と挑戦する気が起きてるから気にしてない。
むしろ必要な敗北だった思ってるよ」
大樹はそんな殊勝なセリフを言ってる合間に、創造主は止めに入ろうとしていたがナギがやってくる。
「よう、
クソ野郎」
仲間を傷付けられたナギの表情は怒りに満ちていた。
「師匠は大樹を頼む」
「わかった」
「…ナ……ギ……」
「喋るんじゃねえ、あとは俺に任せな」
ナギはそう言うが、大樹の目は何かいいあたげな表情をしてた為、
ナギは大樹に近づいた。
大樹はなにか伝えるように首を動かす、
そして………
ゴンッ
最後の力を振り絞りナギの顎に頭突きをかました。
「うお~~~~、てめえ、何しやがる!?」
バタリと力尽きる大樹。
「って!? 何力尽きてるんだよ!?」
「どうやら、マスコットが気に食わなかったようじゃな
わしも気持ちはわかるぞい」
うんうんと頷くゼクト。
「だからって、こんな時にこんなことをしている場合か!?」
緊迫した空気が一瞬でゆるい空間に変わるが、
大樹をナギに視線を向ける。
その目には自分のことはいいから、
あいつに専念しろと告げている。
「たく、すぐに終わらせるから、死ぬんじゃねえぞ」
ナギとゼクトは大樹の意思を尊重して、
戦いに創造主の前に立つ。
そのあとは激闘の末、創造主を追い詰めるナギ。
その光景は世界が終わるような光景だった。
岩の破片がいくつも中に浮かび、巨大な魔法陣が空に浮かんでいる。
「はははははは、私を倒すか人間
それもよかろう、私を倒し英雄となれ
未達の慰めになろう」
「顔が半分ねえくせにしぶてぇ奴だぜ!」
「ゆめわすれるな、すべてを満たす解はない
いつのひか貴様らに絶望の帳が下りる」
「グダグダうるせぇええっ!!」
ナギは創造主を殴り飛ばす。
その攻撃で城の一部が破壊される。
その攻撃を見て呆気にとられるなのは達。
人間が出す威力じゃないとみんなが思っていた。
そして、杖に魔力を込め巨大な槍を作り投擲し創造主を倒す。
この攻撃で城はほぼ壊滅状態になった。
創造主を倒したナギはすぐにアルに儀式が終わっていたと告げる、
この時のアルは流石に手の内ようがないと苦い顔をする。
儀式は全艦艇で反転封印術式を展開して、
無理やり抑え世界を救った。
それから18時間後、世界を救った紅き翼の受勲式が開かれる。
大樹が目覚めた時は既に終わっていた。
大樹はナギと一緒に酒場に向かうと
二人は歓迎され、ナギとジャックは傷のド突き合いをはじめる。
「随分と、俺の傷を治すのに治療部隊が動いたようだな」
「それはそうでしょう、あなたが誰より重傷でしたし。
といっても、傷はまだ完全に治していないんですから無理をなさらないようお願いしますよ」
「わかってるというより、
無理ができなくなった」
「やはり、魔力を失いましたか?」
「ああ、全く感じなくなった」
大樹は素っ気なく伝えると、
詠春はバツの悪そうな表情をして。
「すまなかった。俺達が――ぶっ!」
「あほ、俺が勝手やったことだ。
お前が気にするなボケ」
大樹は持っていたコップを詠春の顔に投げつける。
「これからどうするのですか。賞金首のあなたを狙うものは多いですよ?」
「アリアドネーに行く。あそこならいろいろ研究できるからな。
セラスが上に掛け合ってくれた」
「そうですか、確かにあそこならいろいろ研究ができますし」
「そういうことだ。当分アリアドネーで過ごす、
詠春、神鳴流を教えてくれないか?」
「かまわないが、アリアドネーか、
だったら私もセラス殿に―――「んにゃ、俺はこれに教えてもらう」
大樹はアーティファクトを見せる。
「ああ、確かにそれなら私がいなくてもいいか。
わかった、思う存分教えてもらえ」
その後、ナギとジャックが大樹に絡んで酒場で大騒ぎをした。
世界が平和になったが、その代償も大きかった。
空中王都は崩落していく。
アリカは世界を救う代償に自らの国を滅ぼした『災厄の女王』と呼ばれることになる。
紅き翼はMM元老院からお尋ね者にされているため、
動けない状態である。
ナギはそのまま放浪して、
命を救っていき、大樹はアリアドネーで修行と研究を続けた。
それから二年後、アリカの処刑の日が決定される。
処刑執行日当日、ナギ達はケルベラス渓谷に落とされるだろうと知っているため、
その日に救出することを決めていた。
アリカが他にぞこに落とされるのを確認したラカンは記録を取ったか確認した。
「録画はここまで、んでもって
これから起こることは何もなかった、
わかるな?」
ナギが谷底に落とされたアリカを救出にむかわせた。
すぐに戦闘態勢に入るMMの戦闘員。
「捕らえよ反逆者だ、谷底の二人も逃すな」
「おいおい、いいのか、この程度の戦力で?」
「周囲十キロ二個艦隊と三千名の精鋭部隊が包囲しているのだ」
「だから、その程度の戦力なのか聴いてるんだよ?
なあ大樹?」
「全くだ」
ラカンの問に答え姿を見せた大樹、
その姿は15歳くらい成長している姿をしていた。
「せめて、10万は連れてこないと」
「同感だ」
大樹とラカンが前に出る。
「って、だれよこいつ!?」
「俺だけど?」
アリサのツッコミに即答する大樹。
「いくら二年後って言っても成長しすぎでしょ?」
なのはは顔を赤くして見惚れているが、
はやてとフェイトは以外は混乱していた。
「もしかして、大樹説明しとらんの?」
「ああ、聞かれなかったし」
「いや、普通聞かないわよって!?
はやてとフェイトは知ってたの?」
「うん」
「写真見せてもらったから、その時説明されたん」
「この二年間研究と修行で4年過ごしたんだよ、半分はあそこでだ」
なのは達は大樹の言っていることを理解して納得した。
「んでもってこの少しあと、この世界に戻ったら、
この姿になってたんだよ。多分事故で魔法世界に行った時に生じた歪みが戻ったせいでだろ」
「それにしても、随分と強くなったものだな」
士郎と守護騎士達は大樹の成長ぶりに感心していた。
大樹の動きは以前の型を無視した動きではなく、
的確な動きで見本にしてもいい動きであるがその動きはまだ発展途上であり、
このまま剣術を極めていけばその剣は万に一人は二人しかと辿りつけない領域にたどることができると思える動きである。
次か次へとて出てくる精鋭隊をなんなく倒していく大樹達。
そんな中、大樹は動きを止める。
「どうした攻撃でもくらったか?」
ラカンが大樹に質問すると。
「…糞出してくる」
「うおおぉぉぉぉい!? こんな時にう○こかよ!?」
大樹の動きに感心していたシグナム達はその思いは勘違いだと思わせるような言葉を聞いて思いっきり呆れた。
「アンタ、戦闘中に何言ってるのよ!?」
アリサは思わず叫ぶが、本人は気にしていない表情で。
「「出したいんだからしょうがないだろ?」」
映像と本人の言葉が重なった。
「うっ、俺もなんか腹が痛くなってきた」
ラカンの顔色が悪くなる。
「たしか、トイレは一つしかなかったぞ?
俺が先に行ったから先に使わせてもらうぞ、
つーか、お前場所わからんから競争は意味ないぞ」
「なんだと!?」
大樹の言葉に顔色が絶望的になるラカン。
「お前はあの指揮官の顔面にぶちまけばいいじゃね?
きっとすごい気持ちいいと思うぞ、あの指揮官、命令ばかり言って自分から動かないし」
「む…確かに」
キリッとした表情で大樹に同意するラカン。
「お前ら、いくら相手が弱いからといって、
これはおかしいだろ」
アリサに続きヴィータも叫んだ。
ラカンはそのまま野生の動物のごとくジャンプして指揮官に飛びかかる。
「な、何をする?!!!!!!
や、っやめろろろぉぉぉぉぉぉぉ!!」
映像にモザイクがかかりなのは達どころか、詠春達の表情も引き攣っていた。
『……………』
無言が空間を支配するが映像は勝手に進んでいき
大樹は一人で戦場を離れる。
「お、おい、もしかしてこのままトイレの映像も流れるのか?」
ヴィータの言葉になのは達は固まったが、
映像の大樹はすこし離れて待機している集団に近づいた。
「おーおー、本当に情報通り元老院がいるな。
大方その目でアリカが処刑されるのを見たかったんだろ?」
「きっ、貴様はサモンマスター!?」
元老院が大樹の姿を見て叫んだ時、警備隊はすぐに元老院を守るよう隊列を組むが。
「百烈桜華斬」
大樹は難なく、警備隊を倒した。
「きっ、貴様何のようだ!?」
「この世界のシステムから糞を出したくなってな」
邪悪な笑みを浮かべる大樹。
「我々に手を出せばどうなるかわかっているのか?
「ま、待て、お、お前の首に掛かった賞金を取り消しても構わん
それとも何が欲しいのか? 名誉か金か? 私なら与えられるぞ」
「き、っ貴様一人で助かろうとするな。
私のほうがコイツより権限は多い!
だから…」
元老院たちは必死に命乞いをするが。
「全く、魔力がホンの少し回復したおかげで欲が出てきてな、
召喚! 病魔の呪いを喰らいな」
大樹は複数のサモナイト石を光らせた。
その光は禍々しい光を放っている。
「あ、ああ、ああああぁぁぁぁぁ」
召喚された霊体は元老院たちの体の中に入っていく。
「がああ……あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!」
「ああああ……あああああぁぁぁ……ぁぁぁあぁ!!!」
元老院達は苦し無と同時に吐血していき、
その肌は一気に青白くなっていった。
「少し前に回復してな、魔力を毎日注ぎ込み、
いつでも召喚できるようにしたんだよ。
この日に間に合って良かったよ。
どうだ気分は?」
「た、助けてくれ、ったしゅ…け…がぁぁぁあああああ!」
「おいおい、今まで散々自分たちの利益のためにかんけない村を潰したんだろ、
その中で綺麗な女は自分の奴隷にして、男は奴隷剣闘士に子供は売ってきたよな?
そんなお前らが命乞いか?」
「が…ぁ……あぁ、だ…のむ…いの…ぢ……だけは!
あっああああぁぁぁぁぁ」
「安心しろ、死にやしない、
といより死ねない。お前らはこれから生き地獄を味わい続ける。
もうまともに死ぬことすら生ぬるいんだよ。じゃあな」
大樹はこの場をあとにしてラカン達の元に向かった。
なのは達は恐る恐る大樹に視線を向けると。
「ほかの元老院はいなかったから全員呪えなかったのだけは心残りだ。」
「そいつは残念だったのう」
冷血チビ師弟コンビの言葉に全員固まった。
「いや、お前うん○しに行くって言ってだろ!?」
ラカンが質問すると大樹は何言ってるんだという表情をして。
「俺は糞を出してくるといっただけで、
俺が腹が痛いなど 一言も言ってないぞ?」
因みにこの映像はアルが今大樹の記憶を探り幻燈魔法をつかって見せているため、
ラカン達も知らない。
「あ、あなた昨日もしかしてこの呪いを使おうと?」
「ああ、情報を引き出すにはもってこいの拷問だからな
死ぬこともできないから自決の覚悟なんて意味がないし」
ためらいなく答える大樹、シグナム達は大樹を敵に回さないよう心に誓った。
「ほかの召喚術と違って消費する魔力は少ないからな
(加えて召喚したあと一切魔力を使わないし)」
リンディの顔色は真っ青になっていた。
「あの呪いは大禁術に当たるから、
あの世界じゃあ俺しか解けない、もし俺が死んだら文字通り永遠に苦しむぞ」
大樹を敵に回せば紅き翼が敵になるが、
それ以上に大樹本人が厄介だと今確信した。
「この件のあとであなたの賞金額が上がった理由はこれですか」
アルの言葉に恭也は恐る恐る質問する。
「あ、あの、いったいどれくらいの額に?」
「初頭の8倍になってましたよ。
その前にちょくちょく上がって230万くらいでしたけど、
この後かけられた賞金額は900万ドラクマ、
この世界で言うなら4億ぐらいですね」
『よ、4億……………!?』
「先ほど言ったように、このあと少ししてこの世界に戻ってきたら、
この姿になってたわけだ。実際あの世界で4年以上過ごしたのに、
この世界に戻った時は数時間しか経ってなかったから驚いたな」
「いろいろ、ツッコミどころが満載だけど、
あんた、一体どんな人生送ってきたのよ?」
「なかなか刺激的な5年間だったぞ」
「若返った理由は無理やり平行世界のこの世界に渡ったでいいでしょうか?」
ほとんどのものが気になっていた問題を質問するアル。
「だろうな。魔力が少なかったせいで不安定だったし。
研究でも、俺の魔力が多ければ多いほど、
異界とのつながりが安定して消費する魔力も少なくて済むしな」
アリカを助け出す少し前に、大樹の魔力は回復の兆しを見せていた。
わずかに回復した魔力を使っていろいろ試した結果、そう結論づけた。
「まあ、んなことはどうでもいい、問題ははやく闇の書の事件を解決して、
魔法世界にもう一度いってこの二人と決着をつける」
大樹の発言に呆れる大人たち、その中でシグナムは多少大樹の気持ちを分かっていた。
「ほほう、少し強くなっただけで天狗になってるようだなお坊ちゃん?」
ラカンは両手の拳を合わせる。
「別に天狗になってねえよ、ただ、
自分の限界を知るのには自分より強い奴と戦うのが一番だからだよ、
わかるか創造主にビビってちびってたジャックのおっさん?」
大樹は挑発しながらラカンを睨み二人はガンのくれあいをはじめる。
「ああん、誰がビビってたって?」
「だれがって? お前だろ」
「ちょっと待てお前ら、ここで戦うわけじゃないだろうな?」
恭也はすぐに間に入ろうした時。
「お前ら…」
先にナギが間に入った。
そのことで恭也はほっとするが。
「俺も混ぜろよ」
笑みを浮かべて混ざろうとした。
一触即発空気にほかの赤い翼のメンバーが力づくで止めた。
「「「………」」」
三人は隅っこで沈んでいた。
彼らの戦い方を知らなかった士郎達はほかのメンバーも規格外だと断定した。
「これが彼が経験したことです。彼は九歳の頃から戦争に参加していましたから、
多少ほかのことはそりがあわないようですが、どうです感想は?」
「感想もなにも、あんたらはあいつが戦争に参加したのをよしとしたのか?
まさか、戦力が欲しいから許可を出したんじゃないだろうな?」
恭也は少し睨みながら質問した。
「勘違いするな、こいつらが許可を出そうが出すまいが
俺は参加してたぞ。この世界と違って魔法は普通にあったから自分の力を試したかった。
戦争に参加した以上、いつ殺されてもおかしくないと理解もしていた」
立ち上がった大樹は自分が判断したと告げる。
「まあ、最初は無表情でなんでも理解できるかわいくないガキだったけどな」
ナギが笑って当時の大樹を思い出す。
「今はさらに生意気なガキに成長したからな」
大樹の頭をポンポン叩くナギ。
「少なくても、戦争を経験していなかったら、今の俺はいないし。
いまごろ、無表情で人形のように生きていただろうな」
昔の自分を思い出す大樹は胸糞わるいと顔に出して答えた。
「俺に関することは終わった。これでお前らの疑問は解決したろ」
アリサ達は大樹の現実主義はどこから来たのか理解した。
戦争で情報が渡っただけで何百人と死ぬ可能性があるなら大樹のとった行動も理解できる。
「大樹が後悔してないなら、私達が言うことはないんやけど、
大樹はこの件が終わったらどないするんや?」
「さきほど言ったとおりこいつらのオリジナルと決着、
そのあとは行きたい世界があるからそこに行く」
「自分を半殺しにした相手に勝った奴と勝負するあんたの思考が理解できないわ」
「そうか?」
「大樹君すごいひどい目にあったのにそんなに戦うのが好きなの?」
アリサの言葉に疑問に思った大樹にすずかが質問する。
「闘争は未知の連続。 勝つために必要なモノを考え用途することで発想を生むしな、
あの戦闘で俺はいろいろと変われたし強くなれる可能性も見出した」
大樹の答えに創造主と戦っていた大樹が笑みを浮かべていたことを思い出すなのは達。
特になのはは以前フェイトに話を聞いてもらうために強くなろうとした子度刈り、
その気持ちが少しばかり理解できた。
「勝てない相手にどうやって勝つか考える時はなによりも楽しかった。
自分が生きているって実感する。……いや、生きようとしているって実感するからな」
自らの意思で動こうとしなかった大樹がかつために、死なないために脳をフル稼働させたあの感覚。
それを最も感じることができるのは自分より強い相手との戦闘。
だから、いろんな世界に行って、強い相手と戦いたいと願う。
「以前と違って俺は自由に生きてる」
満面の笑みでそれを実感する。
「自由に生きるという意味をわかっているんですか?」
その思考に少し危険視したアルは質問する。
「わかってるよ。ルールを守らない人間はルールに守られない。
その結果何をされても文句は言えない。
だから強くならなきゃいけないってのもあるな」
迷いなく答えた大樹に安心感を覚えるアルと詠春。
自分たちの弟分が精神的に成長をして内心喜んでいた。
「でも、賞金首なのは変わりませんよ。
全く、少しは私たち相談して欲しかったですよ?」
「あほ、俺がやったことに巻き込ませるつもりはねえよ。
あいつらにはムカついてたし」
「それは俺たちもそうだぜ。ったく、自分だけすっきりしやがって」
ラカンは愚痴をこぼして大樹の頭をポンポン叩く。
「縮むからやめろ」
それを払う大樹は見た目相応の表情をしていた。
「俺は帰らせてらうぞ。闇の書に関しては明日でいいよな?」
大樹は魔法具を持って外に出る支度をした。
「それはええけど…」
「お昼はどうするんだい? 桃子がみんなの分を作るって張り切ってるんだけど」
「ニャンコ先生が俺の分も食えばいい」
「貴様の分もしっかり食ってやるから任せろ」
士郎の誘いを断る大樹にニャンコ先生がサムズアップをしそれを見た大樹はそのまま外に出て行った。
「やれやれ、協調性のなさは相変わらずですね」
「がはは、だったら小学校からのやり直しはある意味いい機会じゃねか」
「まあ、確かにそうだな。あいつは何かと子供らしくなかったし」
ガトウの言葉に詠春はなのは達に近づき学校では大樹はどんなふうに過ごしてるのか質問するが。
「ここ三ヶ月、あいつ北海道で修行してたって言ってわよ」
「ということは…」
「その間は授業に出てないかな」
「そうだね、学校では誘拐じゃないかと少し騒ぎになったけど、
本人が行くといったから、先生達はどう対処すればいいか迷ってたみたいだし」
「………」
三人の言葉に固まる詠春。
「まあ、授業はつまんねえからなあ…気持ちはわかる」
ナギは大樹の気持ちは分かると同意する。
「お前な,大樹は今大事な時期なんだぞ」
「いや、もう過ぎただろ。あいつ小さくなっただけだし」
「だったら尚の事、今ここでやり直した方がいつのためだろ」
ナギに力説する詠春。
「めんどくせえな、だからお前大樹に嫌われるんだよ」
ナギが爆弾を投下する。
「…俺……嫌われてる?」
その言葉でショックを受ける詠春。
「めんどくさくなりそうじゃのう」
「安心してください。そろそろそろそろ時間です」
「そいつはよかったよ」
「俺大樹に嫌われてるのか?」
「そんだけしつこく言うんだ、嫌われなくても苦手な人間として見られるぞ」
「避けられる前兆なのか?」
弟して可愛がってた大樹に避けられるのは詠春としてかなりショックな出来事である。
「ま、ま――」
詠春が大樹を追いかけようとした時、紅き翼は消えた。
場は一気に沈黙するが。
「全く相変わらずうるさい連中だ。それより飯はまだか?」
ニャンコ先生はいつも通りふてぶてしくを要求した。
そして、大樹は。
「たっく、あんなものを見せられたら、
早く試したくなったぞ」
以前の自分の敗北をその目で見た大樹は疼いていた。
「それに、あそこにいたらあの二人と戦いたくなるし、
早くこの件を終わらせて決着つけるか……もうあの時のようにいかないぞライフメーカー」
まるで、研ぎ澄まされた刃のようなさっきを抑える大樹であった。
感想、アドバイスを待っています。
動画サイトでみたワンピースの新OPが気に入っていて、何度も見ています。
ワンピース編が書きたくなりました。