魔法少女リリカルなのは  紅き翼の召喚士   作:シラヌイ

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二十四話

大樹がシグナムと模擬戦をやった翌日、

ナギを呼び出た。

 

 

闇の書を構えてはやては蒐集する。

それで、増えたページは守護騎士達にとっては驚異的なページ数であった。

 

 

「おいおい」

 

「……うそ」

 

「化け物」

 

「信じられん…」

 

 

今までの経験でここまでページを増やせたことは無かった守護騎士達の感想である。

 

 

 

「アルからも蒐集するのか」

 

 

「いや、アルは明日。これ以上蒐集してはやての体に負担がかかっているかも調べないといけないからな」

 

 

「私はなんともあらへんけど?」

 

 

 

「今回は問題が起きてからじゃ遅いぞ」

 

 

その言葉に守護騎士達も同じ気持ちだった。

 

もっとも大樹は妖刀のことを思い出していた。

 

一気に悪魔の魂を喰った妖刀は暴走したときのことを思いだしていた。

 

 

 

 

 

「ところで、ナギさんはアリカさんとどんなプレイしたん?」

 

 

「そうだな、最後にしたのは――ふでぶぅっ!」

 

ナギが答える前にガトウが居合い拳をたたきつけた。

 

「てめえ、何しやがる!?」

 

「それはこっちの台詞だ、子供に何答えてるんだこの鳥頭!」

 

 

青筋を立てながらナギを睨むガトウに守護騎士とクロノは内心感謝した。

 

ちなみに、ガトウが要る理由は、

もし、闇の書がナギの魔力を取り込み暴走した時に止める為にガトウと詠春も呼んである。

ちなみに詠春は出てきた瞬間、大樹の両肩をつかみ、

自分を避けているのかと大樹に問いた時、

詠春のとった行動に鬱陶しく思った大樹が素直にウザイと言ったため、

離れたところでショックを受けている。

 

 

「たっく、冗談が通じねえおっさんだな」

 

「頭が固くてけっこうだ。譲ちゃんもこの馬鹿に変な質問をしないでくれ、

こいつは鳥なみの頭だから気をつかうなんて事が出来ないからな」

 

「はは、私はそっちの方が楽しいで」

 

「はやてはアルの弟子になったぞ。

戦闘じゃなく趣味のほうの弟子に」

 

 

「ええ、とっても優秀な弟子でわ私は嬉しいですよ」

 

 

ハイタッチをする変態師弟をみて頭を抱えるガトウ。

 

 

それとは関係ないが、シグナムは詠春に視線を移していた。

 

「なんだ、詠春と戦いたいのか?」

 

大樹の言葉を聴いたナギは。

 

「やめとけやめとけ、相手になんねえぞ」

 

 

 

 

「随分となめられたものだな」

 

ナギの一言が癇に障ったシグナムは反論するが、

 

「違う違う、相手にならないのはあいつの方だ」

 

離れたところで体育座り詠春に親指を向けるナギ。

 

 

「確かに相手にならんわ」

 

シグナムをじっくり見た大樹も同感だという。

ガトウは苦い顔をしながら二人の言葉を肯定する。

 

そして三人は同時に答えを教える。

 

『だって、あいつ女に弱いし』

 

 

『…』

 

すばらしい団結力の言葉に納得するはやて達。

 

戦っているシグナムさんの胸は揺れるだろ、

それを前に詠春は絶対に視線をそらして

まともにシグナムの顔を見れなくなるのは簡単に想像できる。

 

 

「アンタが男ならあいつも本気でやれただろうけどな」

 

 

ッカッカと笑うナギ。

 

 

「かと言って、お前やジャックとじゃあ論外だな」

 

「同感だな、馬鹿に手加減が出来ると思えん」

 

 

大樹に同意するガトウ。

 

 

 

「うっせいな、んなことよりこれからどうすればいいんだ?

かなり時間が余ってるぞ」

 

 

 

「だったら、寝転んでケツでもかいてろ」

 

 

「ンなことできるか、それより俺と勝負しようぜ」

 

「……」

 

 

唐突に言うナギに呆れる大樹。

 

 

「こっちはアル達にきつく言われてるんだよ」

 

 

ナギとジャック以外は大樹の師匠である。

二人との戦いは彼等にきつく言われてるためおいそれと出来ない大樹。

 

 

「当たり前だ、お前らが暴れたあとの後始末にどれくらい苦労すると思ってるんだ?」

 

ガトウがナギを睨みながら忠告するとクロノは相当苦労したんだなと思い同情する。

 

 

 

「大丈夫だって、俺今魔力ないし、もしかしたら俺に勝てるかもしれないぜ」

 

大樹は互角まで戦ったことあるが、勝ったためしがない。

一対一の場合は力だけでなく経験が物を言う以上、経験が少ない大樹は不利なのである。

 

以前、三つ巴だったことと、魔力と気を消費していたことからナギとジャックと互角に戦えていたと大樹自身もわかっている。

 

 

「アホ、魔力の無いお前に魔力を使うと思ってるのか?」

 

 

大樹は基本敵相手なら冷酷というか不意打ちをするが、

二人との戦いは堂々と戦うことに決めている。

 

 

「相変わらずこの件に関しては固いよなお前?」

 

「当たり前だ、お前らを真正面から倒すのが目標なんだ」

 

 

「そうかよ」

 

 

その言葉に守護騎士達は大樹を見直した、

その瞬間、ナギは拳を握り大樹を殴り飛ばした。

 

 

 

 

 

『ちょ!?』

 

 

何事かと驚くなのは達をよそにナギは笑みを浮かべる。

 

「これで言い訳が立つだろ」

 

 

それを聞いた、アルとガトウは深いため息をついた。

 

 

「…え……えぇ…!?」

 

 

思考が追いつかないなのは達、子供組みは困惑するが、

大人組はナギの言葉で何で大樹を殴ったかは理解できたがさすがにやりすぎだろうと大樹に同情をした。

 

 

 

 

 

「ああ全く、この馬鹿リーダーは…」

 

大樹は笑みを浮かべながら立ち上がった。

 

 

大樹自身が自分の限界を試したくてしょうがないことをナギはわかっていたため、

あえて殴って喧嘩の言い訳を作ったナギに感謝した。

 

 

「ったく、あの馬鹿…」

 

「仕方ありませんね、せめて五体満足でいてください。

子供もいますし」

 

 

「おう――ごほっ!」

 

 

ナギがアル達に返事を返す前に大樹は瞬動で接近して 

ナギの顎に二重の極みをお見舞いした。

その音は確実にただの打撃とはちがうとなのは達も気付いた。

 

 

故に、無防備で今の攻撃を繰り出した大樹の行動に顔が引き攣る。

 

 

「何よそ見してる…」

 

 

大樹は見た目相応な子供の笑みを浮かべる。

 

 

「効いたー、マジ効いたぞ、

たっくやっかいな打撃技だな」

 

 

殴られた頬をさするナギは自然に笑みを浮かべる。

 

「厄介というが、一瞬後ろに下がってしっかりと威力を殺してるじゃねえか」

 

 

その言葉を聴いて驚くなのは達。

ナギは明らかに無防備だった、それなのに威力をしっかり殺してることに驚愕を隠せない一同。

 

 

 

「まあ、普通の人間がまともに食らったら顎が砕けるだろ?

それをまともに食らう馬鹿じゃないぞ」

 

 

「じゃあ、加減して欲しかったのか?」

 

「馬鹿コケ、加減してたらしたことを後悔させるぜ大樹」

 

お互い笑みを浮かべた瞬間、間合いを詰めて殴り合いを始めた。

 

 

殴り殴られ、蹴って蹴られる

それを繰り返す大樹とナギ。

 

 

大樹はナギと同じ条件で魔力を使わず気だけで肉体を強化している。

それだけで二人の攻防で地面にひびが入り、衝撃は突風のように周りを襲う。

 

「っち、気の扱いが鬱陶しいくらいにうまいな!」

 

 

大樹が愚痴る。

 

「詠春やジャックほどうまくないが、気だけでアルに勝ったっことあるぜ俺は!!」

 

「ぐっ!」

 

 

ナギの拳は綺麗に鳩尾に突き刺さる。

 

「ぎっ…がはっ!」

 

大樹の視界は揺れるが、

 

 

「――っなめんな!!」

 

それに耐えてナギの横っ腹に回し蹴り(二重の極み)を決める。

 

 

思い掛けないダメージにナギの表情がゆがみ体制が僅かに崩れる。

 

 

 

 

その隙を大樹は見逃さず、二重の極みを連続で叩き込む。

 

「ゴフッ!」

 

 

 

二発、三発と次から次へと二重の極みを叩き込むが。

 

「ぐっ!?」

 

 

連続で叩き込んだ所為で大樹の拳に限界が訪れ攻撃の手が一瞬止まった。

 

「っへ!」

 

 

その隙を見逃すナギではない。

ナギは気を込めた拳で大樹を殴り飛ばした。

 

 

「――がっ!!」

 

 

吹き飛ばされた大樹は何とか体勢を立て直すがナギはすでに大樹の前まで接近して

拳を上から振り下ろした。

 

「!?」

 

 

何時もの拳とは若干タイミングに違和感を覚えた大樹は咄嗟に後方に下がったその瞬間、

大樹がいた場所にはクレーターが出来ていた。

 

「……二重の極み……?」

 

 

「へへ…何発か食らううちにタイミングは覚えたぜ、

一瞬で二発撃ち込むんだろ。

にしても結構難しいな、タイミングがとりづらいぜ」

 

 

 

その言葉に大樹は冷や汗を掻いた。

 

(忘れてた、こいつは馬鹿だが出鱈目な天才だった

この分だとジャックの方も食らううちに覚えるだろうな)

 

 

 

今のナギの攻撃と台詞をきいたなのは達は戦慄する。

 

 

内心悪態をつく大樹だが、その表情を嬉しそうであった。

 

 

ナギは大樹に接近して拳を振り下ろし二重の極みを使おうとするが、

成功するのは5発中に一発といった確率であった。

 

「おいおい、逃げてばかりじゃあ俺に勝てないぜ」

 

 

少しずつ追い詰められていく大樹。

 

(拳の痛みも引いたな、これなら4,5発は撃てるな)

 

 

そう確信した大樹は立ち止まって拳を構えた。

 

「っへ、そうでなくっちゃなあ!!」

 

 

 

お互い接近して殴りあう二人。

 

その中に二重の極みをつかった音はしなかった。

 

 

十数秒殴りあったとき、大樹の体制が僅かに崩れる。

 

(ここだ!!)

 

 

ナギは二重の極みを大樹に叩き込み、

大樹はそれを直接食らい大きなダメージを受けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はずだったが、大樹は全くの無傷。

 

 

「…は!?」

 

 

感触と音で確実にきまったっと確信したナギにとっては予想外の結果で動きが止まる。

 

「…極み外し」

 

「…おいおい」

 

 

大樹の右拳は自身の腹に叩き込まれていた。

 

その光景をみたナギは意味がわからず一瞬思考が停止した。

 

大樹はその隙をつき左手でナギの胸倉を掴み自分の方に引っ張る。

 

「げ!?」

 

 

突然のことで驚くナギだが、大樹はそんな物を無視してナギの顎に頭突きを叩き込んだ。

しかも、それは二重の極みの頭突きである。

 

「ぐおぉぉ!?」

 

 

そして、渾身の力を込めてナギを殴り飛ばす。

 

 

「ゼェ…ゼェ……ハァ……ハァ…(くっそ、もう息が上がって来た)」

 

 

 

「今のは効いた…おぉ。痛ぇ、顎どころか頭蓋骨が割れたかと思ったぜ」

 

 

「ったく、そのわりには元気だな?」

 

「おうよ、元気で無敵で最強なのが俺様の売りだぜ、忘れたのか?」

 

 

「元気で馬鹿なのが売りかと思ってた」

 

 

大樹の言葉にアル達もうなずく。

 

 

「おい…」

 

 

(っち、思った以上拳にダメージが来てる、

4、5発なら大丈夫かと思ったけどもう限界だな、

右拳に比べたら威力は激減するが無いよりはましか…)

 

 

「で、お前は何時刀を使うんだ?

すでに息切れしてるんだ、そろそろつかわないとまずいだろ?」

 

 

大樹がそう考えているとナギは笑みを浮かべて質問する。

 

「この状況で刀を使うと思ってるのか?」

 

 

「だったら、使うよう追い詰めるぜ?」

 

 

「やれるもんなら、やってみ――――――ッ!?」

 

 

 

 

 

大樹が言い終える前に、ナギは大樹に接近して大機の股間を蹴った。

 

息が切れ、判断が僅かに遅れた所為で避けることが出来なかった。

それ見たなのは達の表情は今までに無いくらい引き攣った。

特に男性陣は股間を抑えた。

 

 

「これで、まだつかわないって言うなら、今度は握りつぶそうか?」

 

 

『鬼かお前!?』

 

 

「だって、こうでもしないとこいつ本気出さないだろ。

なあ、大樹?」

 

 

 

「……ふ…フヘへへへ………ああ、そうだな、

余計な気遣いはいらないよな…フフ」

 

 

ゆらりと立ち上がる大樹、

その表情はなのは達(子供)に「ひっ!?」と怯えさせるものがった。

 

 

 

「やばいな、こっからは離れたほうがいいじゃないか?」

 

 

「そのようですね。みなさん少し離れたほうがいいですよ?」

 

 

 

アルの言葉になのは達は飛行魔法をつかって離れるが詠春は置いてけぼりになった。

 

なのは達はそれについて聞くと

 

 

「死にはしないだろ」

 

 

「ですね」

 

なんとまあ、冷たい反応である思ってるが、

未だにショックを受けてる詠春のほうが悪いというのが紅き翼の考えである。

 

 

「黒雷剣……」

 

 

 

それが事実な用に大樹は仲間の詠春が近くにいるにもかかわらず切り札を躊躇無く使う。

 

「ジャックの見よう見真似 気合防御!」

 

 

「本当にふざけた存在だな!?

少なくとも、千の雷に同等の威力があるんだぞ」

 

 

「へへ、千の雷で俺が倒せると思ってるのか?」

 

 

「思っちゃいない、来たれ(アデアット)!」

 

 

「お? 新しいアーティファクトか?」

 

 

天羽々斬剣も出した大樹は黒い雷を纏った斬撃を飛ばす。

ナギは避けるまでもないのかそれを防御するが、

一瞬でナギは氷付けになる、それと同時に、ナギを中心に黒い雷が走り、

周りを凍らせていく。

 

 

「おいおい、なんて技を覚えたんだあいつ!?

一瞬にして景色が凍ったぞ」

 

 

「僅かな魔力と気でこれだけの芸当をしますか…全くナギのことを化け物と言えませんよ?」

 

 

と、仲間からひどい言われようの大樹。

だけど、大樹が化け物と呼んだ人物は彼等の想像を超える化け物だったと認識させる現象が起きる。

 

 

それは、大樹も化け物だと思った瞬間、ナギを覆っていた氷が砕け、

周りの氷も一瞬で砕けちった。

 

 

 

それを見たなのは達は何が起きたのか理解できなかった。

 

 

 

「残念だったな、この程度の氷じゃ俺は止まらないぜ?

他の連中なら効果があったけどな」

 

 

「別に、これは試しに使っただけだ」

 

 

「強がりか?」

 

 

「いや事実だ。本来今の技は大軍用だ、広範囲召喚術や

広範囲の魔法に比べて消費する魔力は一割切るぞ、正確には魔法の射手二本分だ」

 

 

「おい!? 何だそのふざけた消費魔力の少なさは?」

 

「世界のマナを氷自体が吸収して雷を発生させ更に凍らせる、

そのループで周りを氷付けにするからな、最初の一撃以外は魔力も気も使わん。

これのいいとこは、魔力と気が両方使えるって所だ(正確にはその両方を妖刀で妖気に変換するんだが)」

 

 

それを聞いた、アルとガトウは戦慄する。

 

 

「アリアドネーか? あの国の教えか?」

 

 

「現実を見てくださいガトウ、

あれは彼の才能ですよ」

 

 

「いくらなんでも可笑しいだろ。

戦闘面でバグなのに開発側でもバグなのかあいつは?」

 

 

「気持ちはわかりますが受け入れてください。

それにしても、これで完全に魔力が戻ったら戦場を選ばない戦士の出来上がりですね」

 

 

近距離には二重の極みと剣術、神鳴流は中距離でも対応でき、

魔法と召喚術中距離だけでなく遠距離や大軍に対応できる。

魔法と召喚術の場合は消費する魔力が大きいというデメリットがあるわけだが、

今使った技はそのデメリットを帳消しにするチート技である。

 

 

以前は魔力不足が問題となっていた大樹だが今ではその面影が消えていく。

 

 

(つっても、体力が限界な上、指が痛くてろくに刀を握れない、

全く理想までまだ遠いな)

 

 

 

「さあ、さっさと続きをやろうぜ

それとも、もう降参か?」

 

 

「馬鹿いうなよ、ようやく楽しくなってきたんだ」

 

 

「へへ」

 

大樹が全力でナギに向かっていき、ナギも笑みを浮かべて大樹に向かっていった。

 

 

……………………

 

………………

 

…………

 

………

 

……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まだ俺の方が断然強いな」

 

 

 

 

大の字に倒れてる大樹にナギは告げる。

 

「……そうだな」

 

 

負けた割には表情がすっきりしてる大樹。

 

 

あの後、大樹は神鳴流の技や二重の極みで戦っていたが、

体力が持たず、最後にはフルボッコにされる始末となった。

 

 

「つーか、お前体力が以前より少なくなってね?」

 

 

「ああ、かなり減った。ったく、それ以前に、

ジャックみたいに気合で防御するわ、二重の極みを覚えるってどんだけふざけてるんだよ?」

 

 

「貴方が言わないでください。それと、もうあの二重の極みは極力使わないように」

 

 

傷の手当をしているアルが厳しい口調で大樹を注意する。

 

 

「そんなに、危ないんですか?」

 

 

なのはが質問すると笑顔で大樹の拳を握るアル。

 

「ッーーーーー!」

 

大樹は悲鳴を上げるのを耐えるが、

その表情が全て物語っている。

 

 

「拳にはすでにひびが入っています。

本来なら刀を握れる握力すら無かったでしょう。

それを意地だけで握ってましたから」

 

 

笑顔だが、目が笑ってないアルに目をそらす大樹。

 

 

「まあ、負けたくないし…」

 

 

「だからといってこんな状態で二重の極みを使わないでください」

 

 

「ぎぃぃぃぃッ!?」

 

 

大樹の拳を強く握るアル。

 

 

「お、お前な~~」

 

 

「今は右拳だけですが、そのうち、二重の極みを使った箇所がこうなりますよ。

せめて、もう少し体を成長させてから多用してください」

 

 

「……考えておく」

 

 

「今の間はなんですか、全く」

 

 

「俺も戦えなくなるのは嫌だから善処はする」

 

「どこか行くのか?」

 

 

「今の戦いの反省会だ一人にさせてくれ」

 

 

大樹は立ち上がってこの場から離れた。

 

 

 

「で、どうです実際?」

 

 

「ぶっちゃけ、スタミナ切れと拳が痛んでなかったら俺負けてたな、

マジ強くなってるぞあいつ。もう気だけじゃあ勝てないな」

 

 

ナギは頭をかきながら苦笑する。

 

「スピードは以前より速くなってるのはわかるけど、反応が良くなってたな」

 

 

「反応?」

 

ガトウが疑問に思いなのは達が説明しようとするとアルが先に説明を始めた。

 

「この三ヶ月、神経をむき出しにする特訓をしていたみたいですね」

 

「ンな事出来るのか?」

 

「極限の空腹状態を数週間維持すれば、いやでも神経はむき出しになりますよ。

代わりに人間関係が壊れますが」

 

 

「まあ、つねに空腹じゃあ、苛立つわな~」

 

 

「それだけでなく、風や人の呼吸の音まで聞き取れますから」

 

 

「そんな状態で街中にいたら発狂するだろ普通?」

 

 

「ええ、だから、人間関係が壊れるといったんです」

 

「アルさんは大樹君に聞いてたんですか?」

 

「いえ、治療中に頭を覗いただけです」

 

 

笑顔で返したアルになのは達の顔は盛大に引き攣った。

あの短期間で人の過去を読むだけでなく、読むそぶりすら気付けなかったのだ。

 

「お前のその悪趣味止めた方がいいぞ」

 

「これは止められませんよ」

 

「お前も大概だな」

 

 

ナギは呆れた表情で言う。

 

 

「まあ、そういうわけで、彼の反応速度、それと思考速度が良くなっているわけですよ

その所為で体力が落ちてますが」

 

 

「思考速度?」

 

 

「彼は戦闘になると、あらゆる感覚を研ぎ澄ませ技術を手に入れました。

その中で、思考速度も自然と上がっているんですよ」

 

「全く、あいつはどれくらい強くなれば気が済むんだ。

思考速度なんて上げようなんて思わないだろ」

 

 

「なんにしても、最初から全力できてたら魔力なしでは勝てなっかたし

今度やるときが楽しみだぜ」

 

 

ナギは新しいおもちゃをプレゼントされた子供のように楽しみにしていた。

 

「あのー、師匠」

 

 

「なんです?」

 

 

「大樹の強さってどれぐらいかわってるん?

なんか、弱くなったことは知っとるけど、今どれくらい強いか想像できんのやけど」

 

 

「そうですね…」

 

 

ナギ≠ジャック≠プリ―ムム>最初の大樹>私≠ガトウ≠ゼクト≠詠春>>魔法世界からいなくなる直前の大樹≠二ヶ月前の咸卦法を使った大樹>現在の大樹>現在のプリ―ムム>>>>二ヶ月前の大樹

 

 

「と、言ったところでしょうか」

 

「大樹って随分あっちこっち行っとるんやな…」

 

「この咸卦法ってなんだよ?」

 

 

はやてが呆れてる中で、

ヴィータの質問に魔力と気を融合させた状態だと簡潔に説明をした。

 

「現在のプリ―ムムってどういう意味だ?」

 

 

「少し前に、大樹が戦ったみたいですよ」

 

 

「あいつそんなに弱くなってるのか?」

 

「魔力自体はナギ、あなたの数倍はあります」

 

「それでなんで弱いんだ? 普通は強くなるもんだろ?」

 

 

「魔法一辺倒で隙だらけになってるようですよ、

大樹自身かなりきたいはずれだと思ってるみたいですし」

 

 

「あいつ、以前そいつに腕切られてるよな?」

 

 

ガトウは後頭部には大きな汗がなれ、その表情は呆れている。

 

「だから、苦戦すると思ったんですが、戦って見たら思いのほか隙だらけだったようですよ。

本人はすでプリ―ムムのことは記憶から消えそうな感じですけど」

 

「なにげに、ひどいよなあいつ?」

 

「むしろ、まだ可愛い方じゃないですか、

なんせ、紅き翼の拷問係で紅き翼一容赦の無い人間ですから」

 

 

「…そうだった、あいつ敵に関してかなり容赦がねんだった、

すっかり忘れてた」

 

お互い笑って殴りあう仲な為、すっかり敵に対して容赦が無いことを忘れてるナギ。

 

 

 

 

 

翌日アルをさらに次の日はゼクトと闇の書のページを埋めていく大樹達に、

ユーノから情報が入ったり、闇の書から管制人格が現れたりと色々と状況が進んでいく。

 

 

「闇の書の防衛プログラムをなんとかすれば、

夜天の書に戻すことが出来る可能性があるってことか」

 

 

『うん、でも今までの記録を見る限り、

防衛プログラムは簡単の破壊できる代物じゃない。

蒐集した人たちの魔法を使うことがある。

その為、かなり厄介だよ』

 

通信でユーノと情報交換する大樹とクロノ。

 

 

 

「ナギさん達の魔法を使うってことか?」

 

 

『…どういうこと?』

 

 

「闇の書もある程度機能しないとアプローチが出来なかったから

俺達…俺の場合はアルが再生した俺から蒐集した」

 

 

『嘘だよね…?』

 

『マジだ』

 

 

通信越しユーノに同時に返す大樹とクロノ。

 

「といっても、俺達が使う魔法は精霊との相性もあるから、

そう簡単に使えないと思うけど、

俺の場合、魔力が召喚に適した魔力だから属性に苦はしなかっただけだし」

 

 

「それなら安心できるかな?」

 

 

「どうかな、馬鹿には常識がつ要しないから、

あいつの魔力の所為でバグって防衛プログラムがとんでもない化け物になるかもしれないぞ?

まあ、そうなっても戦うしかないけど」

 

 

 

言葉とは裏腹に表情がうれしそうな大樹をみるユーノは呆れる。

 

 

「君のその性格はうらやましいよ。でも、彼の言うとおり、

戦うしかないわけだが…」

 

 

 

「二、三ヶ月…今年中に決着付けたいから十二月で完成させるか。

それまでに体力を取り戻すだけじゃなく、以前より体力を身に付けたいし。

なにより、なのは達ならそれまでの期間に一気に伸びるだろ」

 

 

「そうだな。こちらも色々準備が要る。

それに君は体力よりその拳を直さなきゃ駄目だろ」

 

 

『何かあったのか?』

 

 

「いや、少し拳を痛めただけだ。

特に問題ない」

 

 

「大有りだ、レントゲンを見せてもらったけど、

ヒビだらけじゃないか」

 

 

心配で叱るクロノをみてかなりひどい状態だと予想するユーノ。

 

 

「こんな怪我はニボシ食ってれば治る、あと、指立て伏せでもして骨を鍛えればいいし

何苦い顔をしてるんだユーノ?」

 

『いや、君はうれしそうだなって思って…』

 

 

「苦戦はドンとこいだからな。しかも、今まで蒐集した連中の魔法を使うんだろ、

今自分の実力をハッキリ知ることが出来るいい機会だからな」

 

 

ユーノとクロノは揃ってこの戦闘になると性格が変わる大樹に呆れる。

 

 

 

『まあ、ナギさん達がいればほぼ勝てると思うけど、

僕はもっと情報をもっと集めて見るよ』

 

 

「頼む」

 

 

通信が切れると、クロノは大樹に視線を向ける。

 

「さて、君は治療に専念してくれ」

 

 

「へ~い、まあ、大まかな方針は決まったから調べるのはユーノに任せればいいか」

 

 

大樹はそう言って、部屋から出て行き、その背中を見て溜息をつくクロノだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




何気にユーノとクロノと仲がいい大樹。
クロノとは年が近く、ユーノとは知識の交換で仲がいい設定です。

書くタイミングが失ったのでここで細くしますと、
今の大樹は咸卦法は使えません。

使うためには魔力を以前並みに減らさないと使えない状態です。
理由は思った以上に魔力が回復したため、気と同じ量を込めるのが難しくなったからです。
時間を少しかければ使えますが、戦闘中だとまず使えないと本人は思っています。
格ゲーで言うなら体力ゲージがピンチになった時に使う超必殺技って感じです。まあ、こっちは体力じゃなく魔力ですけど…。

加えてStrikerS編ごろになるとその弱点も消えし。

とまあ、まだナギ達に勝つには当分さきという感じです。

感想をくれるとうれしいです。



あと、本当に申し訳有りませんが、誤字修正はもう少し時間が取れるときにやります。
ギックリ腰になって長く椅子に座れない状態ですので気長に待っててください。
いや、なった当時はマジたてねえですよあれ、皆さんも腰には気をつけてください
トイレ行くにも苦痛ですので。


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