鬼の姿を見たクロノ達は自分達の当初の目標からかけ離れていくをの頭痛に襲われながら困惑していた。
「おい大樹、アレなんだよ?」
唯一ほかの連中とは違う反応をしている大樹に質問するナギに妖刀に関して説明をした。
「あれはあの刀で斬った鬼の魂だよ。
下手に近づかないほうがいいぞ、最悪あれ等に喰われるぞ」
「お前は何を斬ってるんだよ? というよりその鬼どんだけしつこいんだよ?」
大樹とおその斬られた鬼に呆れるナギ。
「いや、この結果は鬼だけじゃないぞ。今言っただろあれ等って」
「はい?」
「はやて達は知らないだろうが、
ほれ、時の庭園であの刀を使って何を倒した?」
時の庭園でたたかったなのは達は当時のことを思い出し、
そして全員ある結論にたどり着く。
「ま、まさか、あの時倒した悪魔達の魂も?」
「ああ、5千くらいだったかな、ちゃんと妖刀の中にいたぞ」
「じゃあ、何か
あれって鬼だけじゃなくその時の悪魔の魂の集合体ってわけか?」
「ああ。本来なら妖刀が俺の魔力か気を魂を使って自動的に妖気に変換されるけど、
喰った量が思いのほか多かったから魂は消えず蠢いてたんだよ」
「お前…よく無事だったな?」
「あのままだったら、俺も悪魔達に喰われかけたからな、
そうならないように仙術の修行したんだよ」
「仙術が使えるのか?」
詠春は呆れながらも質問すると。
「全く使えない。俺が使うのはあくまで真似事だ」
「もし真似事すらできなかったらああなってたと?」
「ああ、ここは生物がいないからマシだけど、
地球でこうなったら人間どころか動物たちの魂を喰い尽くすだろうな」
「なにげにとんでもない爆弾持ってたな前」
ナギの質問に即答で答えた大樹に呆れるジャック。
そんなやり取りをしている中、鬼の体に蠢いていた悪魔の魂は落ち着き始めた。
鬼は大樹達に視線を向けた。
「ウガアァァッァアっーーーーー!!」
鬼は雄叫びを上げる。
その叫び声で大気が揺れると同時に大樹達の鼓膜にダメージを与えた。
その行動は彼等にとって明らかに予想外の攻撃であり大きな隙を作ることになった。
鬼はその瞬間を狙い彼等に向かって跳んだ。
(((速い!?)))
その速さはナギ達の予想以上に速かった。
鬼は大樹の真上に拳を上げ、大樹を地面に叩きつけた。
さらに追撃しようとしたが。
「調子に乗んな!!」
ジャックは斬艦剣で斬りにかかったが、
鬼はそれをまともに食らったがダメージを受けていないうえ、微動だにしなかった。
「っげ!?」
「任せろ!! 来れ 虚空の雷 薙ぎ払え 雷の斧!!」
鬼の顔に直接雷の斧を叩き込むが。
「グル」
「へ!? おいおい無傷?」
「ガルルゥ」
ハエを払うようにナギを片腕で払った。
なのはは大樹の元に向かおうとしたら、
鬼はなのはに向かって拳を振り下ろしたがジャックが体で止め。
「このバカガキっ!! 迂闊に動くんじゃねえ。
死にてえのか!」
珍しく子供に怒鳴るジャック、今回の敵は知性がなく動く者を殺す対象にsるとかんなが得た結果である。
もっとも、最初に大樹を狙った理由は自分の首を斬った人間である為である。
「あいつならこの程度大丈夫なはずだ」
「…はい」
なのはが返事をしてすぐ、鬼は大口を開け地面に向ける。
すると、口が光り出し。
「おいおい…」
ジャックは勘でやばいと悟る、
アル達もそれはやばいと悟り
それを止めるため一斉に攻撃をしたが鬼の行動を止めるにいたらなかった。
鬼の口から光りだしたその時。
「スターライトブレイカ―――――ッ!!」
なのはは全力のスターライトブレイカーを放った。
この攻撃で鬼の砲撃が大きずれた。
その砲撃の威力を見たナギ達は唖然とした。
「あの嬢ちゃん、こっちの世界に片足を突っ込んだようだな」
「ええ……砲撃だけならガトウを超えてますね」
「恐ろしい娘じゃのう」
唖然としている中、鬼はなのはに大して危機感を覚え、
なのはを狙おうとしたが大樹が出てきて、すぐに大樹に向かった。
「ガアっ!!」
単純な攻撃だが、大樹は避けるも風圧で少し後方に吹き飛ばされる。
「明らかに大樹を狙ってるよな?」
「みたいだな。まあ、自分を退治した人間だし恨むのはわかるけど、
俺らを無視ってムカつかね?」
「同感だな。あのデカ物に目にものを見せてやろうぜ」
「ああ」
ジャックの言葉に同意を示しやる気を出すナギ。
そんなことを言ってる間にも鬼は大樹をしつこく襲う。
大樹はなんとか避けていくが、途中で鬼のスピードが上がりそのまま攻撃をくらい吹き飛ばされる。
あんちょこを片手にナギは詠唱を始め、
ジャックは拳に気を貯めて、鬼に接近した。
鬼はそれすら気にしせずダイキのもとに向かうが、
その前にジャックが鬼の接近して。
「喰らえやデカ物、ラカン・インパクト!!」
その威力は凄まじく、鬼は尻餅をついた。
「
そこにナギは千の雷を叩き込む。
「相変わらず、息はあってますね」
「全くだ。それより大樹は無事か?」
「大丈夫みたいじゃな。ほれ、立ち上がってるし」
「…タフだな相変わらず」
「同感じゃ」
服は多少敗れ、体中擦り傷だらけだがその表情は先程と変わらず戦意は全く失っていない。
「バリアジャケットをつけていないのに、あのタフさ…」
「まあ、あのお二人と喧嘩するといっても
あの見た目であのタフさは異常ですね」
「僕も戦いたいよ王様」
「迂闊に動くな馬鹿者」
闇の書から出てきた四人娘は呆れながら傍観する。
なのはは大樹の姿を見てほっとするが、
突然、大樹の胸から刃が出てきた。
「おりょ?」
それは出てきたのではなく、とある人物が大樹の後ろを取って刀を突き刺していた。
その人物は
「あんたか…すっかり忘れてた。もう動けるんだ」
先ほど闇の書を完成させるために大樹が召喚した魔法使いであった。
「はぁ……はぁ…な、仲間の敵……」
「首じゃなくて背中を狙ったのは正解だな。
首だったら集中しないと今のあんたは狙えないからあんたの殺気に気づいて避けられた。
首以外だと即死の可能性は低いけどダメージは与えられるからこりゃあ正解だよお兄さん」
冷静に評価する大樹をみた青年は背筋を凍らせた。
(な、なんで冷静でいられるんだ?
刀はちゃんと突き刺してるよな?)
「この程度の痛み、創造主のときやナギ達の戦闘に比べたら我慢できる。
にしても流石に今回は油断しすぎたか」
幻想空間ではっちゃけ、気分が高揚している中、
敵はまとまってひとつになっただけでなく巨大な鬼となった。
そのせいで気配に関して全く警戒しなかった結果である。
大樹は片手で刃を抑える
「…っく!? (う、動かない!?)」
「どうした? 横でも縦でも思いっきり動かせば致命傷にさせることができるぞ?」
大樹の言葉に背筋を凍らせる青年はすぐに刀を動かそうとしたが、
刀はピクリとも動かなくなった。
「さて、その手を離さないと鬼の攻撃に巻き込まれるぞけどいいの?」
「構わない。仲間の敵を取れるなら」
「理解できない感情だな。戦場では生きるか死ぬかだ。
あんたも、その仲間も自分が死ぬ可能性ぐらい考えてたんだろ?」
「黙れっ!」
なのは達は大樹のもとに向かおうとしたが、
鬼はそれより早く大樹に向かった。
青年は大樹を押さえつけ、鬼の腕が大樹に振り下ろされる。
まるで大きな爆発が起きた衝撃をあたりをおそう。
なのは達は大樹の名前を叫ぶが、鬼が拳を振り下ろした場所には大樹の姿はなかった。
「シャマルは大樹君の捜索と治療をお願い」
「アルフも探して」
はやてとフェイトが頼んだ時、少し離れた場所から鬼に向かって飛んでいく物体があった。
鬼はその物体をさらに叩き返す。
物体の正体は先ほどの青年で、青年は二キロほど先までバウンドしながら吹き飛ばされた。
青年だとわかったナギ達の顔は引きつっていた
「因果応報とは言え流石に同情する」
「だな、あのまま大人しくしてればいいのによ……
つーか、あいつ大丈夫か?」
「大丈夫だろ。あの程度で死ぬやつじゃないし。
むしろあのガキ達のほうが心配だ。この程度で慌てすぎだ」
一応、クロノや守護騎士達は冷静である。
そんな事を話していると大樹は虚空瞬動でナギ達の前まで戻ってきた。
その姿はさっきより傷が増えているが表情は変わっていない。
「お~大丈夫か?」
「誰でもいいこの刀をとってくれ」
「お~お流石に痛いか?」
「うへ~しっかり突き刺さってるな」
ジャックが大樹の背後に回り刀の柄を掴むと。
「っ熱ぃ!? なんだこれ!?」
「気を熱に変換して、傷口を焼いてい防いだ」
「無茶すんな。
たっく、これでいいな?」
「助かった。
俺が陽動するから、ナギとジャックは創造主を倒した攻撃の準備頼む」
「まあ、それしかないか。けど無理すんなよ」
「わかってる。あと、なのは達にも知らせてくれ。
かなり集中しないと直ぐにやられるだろうし」
そういった大樹の雰囲気がガラリと変わる。
それは以前、魔力を蒐集されたナギと戦った時の雰囲気である。
(これが、アルの言っていた修行の成果。
全くここまで神経を研ぎ澄ませることできる人間なんてあったことないぞ)
内心苦笑と称賛するガトウ。
アルは念話でなのは達にこれからの作戦を伝えた。
大樹はわざと鬼の前に移動して姿を見せた。
大樹の姿を見た鬼は当然のごとく大樹に襲いかかった。
「なんでこんな作戦を立てたんですか?」
なのははアル達に抗議する。
その抗議にフェイト達も同じ気持ちである。
「あの小僧が一番囮に向いておる。
やつが心配なら一秒でも早くあの鬼を倒すために砲撃の準備でもしておれ」
「おや、あなた方も協力してくれんですか?」
「そこの筋肉ダルマのせいで我等は夜天の書とのツナガリは中途半端になっておる。
このまま逃げたいが、いずれやつに引っ張られくわれるのオチであろう。
だったらキサマらと協力してやつを倒したほうがいい」
「なるほど、では、無駄話はここまでにして遠距離攻撃の準備をしてください。
接近戦タイプの人は攻撃の後の追撃を」
アルの言葉にそれぞれ詠唱を始めた。
大樹は表彰感の一種であるクイックラビィを使い自分の行動範囲を上げた。
加えて神経を研ぎ澄ませているおかげで鬼の攻撃を完全に避けている。
それから十数秒が達、アルは念話で大樹に鬼を誘うように伝える。
それを受け取った大樹は鬼の行動を一瞬でっも止めるため攻撃を防ぐ態勢に入った。
鬼は本能のまま、力を溜めて大樹に攻撃をしようとした瞬間、
やってきたニャンコ先生こと斑の攻撃で鬼は一瞬動きが鈍った。
その瞬間、ナギ達は同時に攻撃をした。
まず、射撃攻撃で鬼の頭を貫通し、
そのあとは詠春やフェイト達の追撃が決まった。
「ナイスタイミングだなニャンコ先生」
「ふふん、主役は遅れてくるものだ」
「いや、あんたは酒に釣られただけでしょう」
「あはは…」
斑の背中に乗っているアリサのセリフに苦笑するすずか。
膝をついた鬼の動きが止まったと思ったら風穴の空いた頭部が再生を始めた。
「やっぱりこうなるか」
攻撃が始まった瞬間移動していた大樹はポツリと呟いた。
「…おい、どう言う意味だ?」
それを聞いたナギの額には怒りマークの血管が浮かんでいた。
「この程度の攻撃だと、悪魔の魂を使って再生するみたいだ。
悪魔は少なくとも五千近く、今の攻撃で200近く減ったからあとこれを25回繰り返せば勝てる」
「「待てやゴルァァァァ!! てめえふざけてんのか!?」」
ナギとジャックがキレタ。
「大樹どういうことですか、さすがの私もキレますよ?」
笑顔のアルが大樹に問い詰める。
「予想してただけだ。それが確認できただけも収穫はあったよ」
「冷静だな。 はっきりいって僕達の魔力が持たないぞ?」
クロノは冷静でいる大樹に疑問を持つ。
「今度お前らが時間を稼いでくれ」
「何か策はあるのか?」
「……元々はその二人用に考えてた仙術の真似事を使った魔法がある」
「その威力は?」
「さあな、何せ使ったことがない。
……ただ、威力を殺すのに時間がかかる」
「まて、どういう意味だ?」
「説明が面倒だから、簡単に言うと
本気で発動したらこの星の気候が変わる。
属性によって俺達も死ぬぞ」
『どんな魔法だ!?』
一斉にツッコミが入った。
「説明が面倒だから実演する。
俺が合図したら、上空逃げてありったけの魔力で結界やら魔法障壁やらを使え」
冗談で言っている雰囲気ではない事を悟るナギ達をよそに大樹は地面に降りた。
「さて、この星の龍脈に触れるのにどれくらい時間がかかるかだな」
掌を地面に置き集中をし始めた。
「ったく、どうする?」
ナギの問いにアルは。
「とりあえず、囮になる人間と囮を追う鬼の妨害、
ダイキの魔法を使った時に結界と障壁を掛かり、
そして囮と妨害の役を結果をはる場所まで転移させる役を決めましょう」
スピードに自信があるフェイトとレヴィが囮役をかってでた。
そして妨害はナギとジャックが決まり早速、鬼のもとに向かった。
鬼に近づく前に、鬼は再生を終えて大樹を探していたがフェイトが鬼を攻撃して挑発した。
鬼はその挑発にあっさりとのるが、フェイトとレヴィは何年もコンビを組んだような動きで鬼を翻弄した。
「おいおい、俺達の出番がねえな」
「ああ。ったくあの嬢ちゃんといい最近のガキは怖えな」
二人は称賛しながらいつでも妨害ができるよう構えていたが
大樹から念話が送られるまで二人は無傷で避け続けた。
大樹の念話が入ると、アルとユーノは四人を自分たちのもとに転送した。
「よう、以前斬った鬼か、あるいはナナシノヨウちゃんかは知らないが、
おイタはここまでだ」
鬼の前でそう告げる大樹、鬼はすぐに攻撃しようとした時、
大地が光りだした。
そのことで鬼は驚愕して動きは止まった。
鬼は本能でやばいと悟ったがすでにそれは遅かった。
「できるだけ威力は抑えた。
だから―――
雷鳴とともに散れ
天地神雷!」
その言葉を合図にアルは大樹を自分たちのもとに転送した、
その瞬間、大地から空にかけて雷が走った、
そして、天を覆い隠すように魔法陣が浮かび上がり雷が落ちた。
雷は一つ二つではなく雨のように落ちた。
ナギ達のその光景に絶句した。
なぜなら雷の雨は彼の視界に映る一面に降り注いでいた。
十秒、二十秒…止むことのない雷の雨。
もはや地獄としか言いようがない光景である。
一分過ぎても雷はやまなかった。
『おいおい、いつまで続くんだこの雷の雨!?』
雷鳴の所為で声が聞こえないため念話で問いただすナギに大樹はしれっと答えた。
『さあな、少なくても10分は続くぞ。
俺でももう止められないぞ、自然に止まるまで待つしかない』
『『『『!?』』』』
『これでも、威力と持続時間は抑えてるんだよ。
なんせ抑えるのに俺の魔力と気をほとんど使ったからな』
『『つーか、てめえこれ俺等に使う気だったのか!?』』
『まあな、でもさすがに周りの被害がデカイから使えないな、
つかうならこの世界のように生物がいない世界じゃないかぎり使えないな』
勝手に自分の新しい魔法の確認をする大樹。
その言葉に絶句するナギ達にさらに大樹は追い打ちをかけた。
『ちなみにこれを発動するのに俺の魔力と気は使わないぞ』
その言葉でナギ達は一瞬思考が飛んだ。
『仙術の基礎の中で龍脈をつかう術がある
俺はその真似事でこの魔法を使っただけだ』
『龍脈ってまさか…』
『星のエネルギー。命といってもいい、
星の生命エネルギを魔力に変換して使ってる。
それを使ったんだ全力だったらこの程度の威力な訳無いだろ』
その言葉に彼らの常識は次元世界の彼方に飛んでいった。
そんな彼等に大樹さらに追い打ちをかける。
『さらに言うと雷だからこの程度で済んでるぞ
もし、属性を炎にしたら星の酸素を燃やし尽くすまで燃え続ける。
引き裂く大地みたいな魔法ならこの星は灼熱地獄になってるな
仙術の基礎すら習得してないから当然使ったら俺でも止められない』
もはや、これは魔法ではなく天災だと突っ込みたくなったが、
それ以上に鬼に同情が勝った為、誰ひとり口を動かさなかった。
この天災がおきてから13分ぐらい経ってようやく天災が終わった。
が、その傷跡は酷かったの一言である。
もし生物がいたら全てが絶滅していただろうと確信できるレベルである。
ちなみに、結界を維持するため結界を張った係りの魔力はほとんど使い切った。
そして、鬼は死にかけていた。
その姿を見たナギ達はどっちが鬼かと天に問いただしたかったのは無理もない話であろう。
「結界は解くなよ、運悪くいま風が吹いてないから結界の外で酸素があるのかも怪しいし」
その言葉でクロノは大樹だけは敵に回してはいけないと誓った。
今の魔法で最も警戒するべき人物として大樹は筆頭に上がったのである。
「お前さんはこれからどうするきだ?」
ガトウはなんとか口を開くと。
「あくまで魂を減らせただけだから夜天の書の機能を使われるかもしれないな」
「おい、まさか、もう一回今のをやるんじゃないだろうな?」
「流石にやらない。俺の魔力はほとんど残ってないし、
次やったらこれの比じゃないぞ?」
「お前さん、もう味方から殲滅者と呼ばれて文句は言えないぞ?」
頭に汗を流して呆れた表情で告げるガトウ。
「流石に自覚してる」
「で、マジな話どうするんだ?
結界から出られないのはまずいだろ?
お前まさか、ここまで考えてないって言うんじゃないだろうな?」
「……」
『おい!?』
「……冗談だ。 ただ気が進まないんだよ。
ったく、対創造主の為に創ったこれを使いたくないだけだ
今の魔法といい全く今回はいろいろ検査以外だったぞ、
まあ、あの馬鹿二人をぶち殺せただけも有意義だったけど」
大樹はそう愚痴ってパクティオーカードから本を取り出した。
「何するんだ?」
嫌な予感しかしないガトウ、大人組の予感は的中した。
大樹が本を開くと天から何十もの魔法陣が展開された。
その光景にナギ達はまた言葉を失った。
その瞬間、魔法世界の上位古代語魔法が鬼に降り注いだ。
あいた口がふさがらない面々をよそに大樹は不機嫌であった。
「…おい、お前魔力が戻ったのか?」
ジャックは引き攣った表情で問いただした。
「そんな訳無いだろ。
対創造主ように創ってたんだよ魔道書をな
つーかお前らに言ってなかったか?」
いや聞いてねえよとナギとジャックが返す。
「完成させたのですか?」
アルは恐る恐る問いただす。
「まさか、まだ三割だよ。目標は千の魔法だ。
まだ三百程度だよ。ちなみに聞くけど
完成させあと量産して
「あなたもこれで
というキャッチコピーで売りに出したら儲かるかな?」
「世界の軍事バランスが崩れるのでやめてください!」
「世界の軍事バランスが崩れるからやめろ!」
「世界の軍事バランスが崩れるのでやめるんじゃ!」
「世界の軍事バランスが崩れるからやめてくれ!」
常識外のことに多少免疫がある四人が一斉にツッコミを入れた。
「…それは使い捨てなのか?」
もはや悲願といってもいいようなクロノ質問に大樹は追い打ちをかけた。
「まさか。 鏡と鏡を合わせたように無限にある並行世界から
勝手に魔力を集めるんだよ。俺がどこの世界に行ってたと思う?」
「‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥」
この男、ロストロギアを創ってしまったのである。
ちなみに、並行世界から魔力を収束する魔法陣もひとつの魔法として登録されている。
しかも、常時発動型で。
「もう殲滅者じゃなくてラスボスだろ!!」
「お前、この件でどんだけジョブチェンジするんだよ!?」
ジャックとナギの突っ込みに誰もが同意した。
ただし二匹を除いて。
「さっすが、ご主人様。このまま世界を征服しましょう?」
「ほほう、それはおもしろいことになるな。私も噛ませろ」
ダメだこいつら早く何とかしないとと思うのは不思議ではないはずだ。
「こいつ、今持ってる技術を完成させたら、
俺たちの前に立ちはだかるんじゃね?」
「ああ、俺もその映像が浮かんだぞ」
玉座に偉そうに座る大樹とその両方に玉藻と斑が自分達を見下す映像がはっきり見えたナギ達。
「使う技術をみると違和感ないですね」
「お前ら……どんだけ妄想が豊かなんだよ」
大樹は呆れて言うと。
「いや、だってお前のラスボス化が半端ねえんだよ」
「さすがの俺達もこれは引くぞ」
地獄のような雷の雨に加え、三百近くの上位古代語魔法の連発にナギとジャックですら引いた。
煙が晴れ出てきたのは刀と夜天の書だけであった。
「つーか、今回の戦いで俺ら必要なくね?
あのまま傍観してもよくね」
「あほ、元々千の魔道書もさっきの魔法も使う気なんてこれっぽっちもなかったんだぞ」
「私としては危険性をわかったため少し安心してますよ。
ええ、言いたいことはいろいろありますが…」
「それには同意だな」
アルの言葉にガトウ達も同意した。
二人と戦ってる時の大樹は加減なんてしない、
そんな状態であの天災魔法をつかったら被害は想像できない、
と言うよりしたくないのであろう、
なんせ最悪どころか最低でも大陸一つが使い物にならないからである。
それがわかっただけでも今回は色々と収穫がある事件であった。
「なんか、今回の夜天の書の闇が薄かったな」
「僕もあれだけ調べたのに大して役に立たなかったし…」
はやてとユーノは遠い目で今回の事件の感想を口にし誰もフォローできなかった。
結界を維持しながらナナシノヨウちゃんと夜天の書の下に降りた大樹達だが、
大樹と斑、そして玉藻以外の動きが止まった。
なぜなら妖刀がひとりでにカタカタと揺れている。
「おい、まさか、あの鬼はまだ生きてるのか?」
「違う、これが普通だ。もとからこの刀はこうだよ。
持ち主にすら斬りかかり血肉を食らう妖刀だ」
大樹はそう言って刀を掴むと刀は動かなくなった。
「しかし、あの鬼を見たあとだと
ナナシノヨウちゃんって名前は変だな」
「いや、見なくても変だから」
と、誰かがツッコミを入れた。
「何、貴様私のネーミングセンスが悪いというのか」
「お前が付けたのかよ!?」
知らない人間にとっては驚愕の事実である……のか…?
という雰囲気が漂った。
「羅刹」
「へ?」
「こいつの銘だ。羅刹…妖刀羅刹に変える」
「まあ、今回の事件を引っ掻き回した張本刀?だし
先ほどの名前じゃあ、絶対似合わないよ」
今までの名前を思うユーノは呆れて同意した。
「で、夜天の書はどうだ?
ジャックが中で結界を破るためになんか余計なものまで壊したから問題はありそうか?」
「まだわからん。
でも、これから調べてみんなと一緒に過ごすために私は頑張る。
これからがスタートや」
友情やら家族愛などのオーラを出すはやて一家やなのは達をそうかという軽い返事をする大樹であった。
「で、この四人どうするの?」
「それについてはアースラで話そう。なんか僕疲れた…」
今回の件で現実逃避をしたくなるクロノであった。
お久しぶりです。闇の書、影が薄すぎた回でした。
あと、ナナシノヨウちゃん、羅刹に改名。
今回大樹がつかった千の魔道書は対創造主の為だけです。
いずれ、本を武器にツンデレ娘にあげる予定。