魔法少女リリカルなのは  紅き翼の召喚士   作:シラヌイ

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三話

??? Side

 

 

 

この世界に来てからひと月ほど経った。

 

 

あの親子を利用しているうちに、この世界には管理局という組織があると知った。

ジュエルシードのおかげで魔力は以前より高くなっている。

力試しにはいい相手だと思いジュエルシードの情報をわざと流して様子を見ていたら僕はあの男の仲間と出会った。

 

 

理不尽な強さで僕を倒した千の呪文の男(サウザンド・マスター)の仲間であり、

紅き翼の中で最年少の召喚士、サモンマスター、ダイキ・センドウと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Side Out

 

 

 

 

 

 

 

大樹はニャンコ先生とタマモを連れて温泉に来ていた。

来た理由は商店街の福引で温泉旅行が当たった為だ。

 

 

本来なら、無視して別荘で修行やら魔法具の作成で過ごそうと思ったが、

ニャンコ先生のわがままで行くことになった。

 

 

 

 

 

 

 

それと同じ日に同じクラスの高町なのはも温泉旅行に来ていた。

 

 

なのは達が旅館に入ったときクラスメイトの大樹の姿が目に映った。

 

 

「あれって、仙道くん?」

 

 

「げっ!」

 

 

「アリサちゃん、その反応はひどいと思うの」

 

 

 

「知り合い?」

 

 

なのはの姉である美由紀が三人の反応に興味を示す。

 

 

「うん、クラスメイトなの」

 

 

「へ~、そうなんだ。それにしても子狐と白い狸なんて珍しいわね」

 

 

 

美由紀がそんなことを言っていると。

 

 

「すいません、お酒って出ます?」

 

 

その言葉に、なのは達は驚いた。

 

 

「すみません、未成年には出せません」

 

 

「いや、俺じゃなく、こっちの猫にです」

 

 

「にゅふにゅふ!!」

 

 

盛大にアピールするニャンコ先生に仲居さんの顔が困り顔になる。

 

 

そんな場面で、お酒を部屋に持っていく従業員がいた。

 

ニャンコ先生はそれを見ると、ターゲットをロックンオンをして飛びかかった。

 

 

「タマモ!!」

 

 

「クン!」

 

 

大樹はタマモをニャンコ先生に向けて投げると、

タマモは宙返りをした挙句、ニャンコ先生の上に着地して、そして。

 

 

 

 

ガブリ!!

 

 

 

「にゃあああぁぁあああ!!!!」

 

 

 

ニャンコ先生があまりな痛みに叫んだ。

 

 

 

「とまあ、こんな感じで、ほかのお客様に迷惑かかるかもしれないので、

お酒を飲まして、静かにさせたいのですが?」

 

 

 

笑顔で大樹は言うと、仲居さんは苦笑して女将に相談しますと答えた。

 

 

 

「にゃふ、にゃふ!」

 

 

ニャンコ先生は噛まれたところに涙目になって息を吹きかける。

 

 

それをみていたなのは達はポカンという表情をしていた。

 

 

大樹はニャンコ先生を抱え、タマモは大樹の頭の上に乗った。

 

 

微笑ましい絵の出来上がりだが、

いったい誰がこの少年が魔法世界の英雄のひとりで最強の召喚士だったと思うのだろうか。

 

 

 

「にゃ、にゃ~(今回は美味いメシがくえるな)」

 

 

「む、最近腕は上がっただろ?

まだ不満なのか?」

 

 

 

「にゃ、にゃ、にゃ(何が、腕が上がっただ、レシピ通りに作ってるだけだろ)」

 

 

 

「よし、今度からニャンコ先生のご飯は塩水とたくあんでいいな?」

 

 

「ニャフッ!!? ニャニャニャ!!(何、ちょっ、私が言いすぎた、だからメシだけは)」

 

 

 

「くぅ~(自業自得だ、ところでご主人様、

家に帰ったらブタネコの丸焼きなんてどうでしょう?」

 

 

「そうだな、何事も挑戦だし試してみるか」

 

 

 

「にゃーーーーーーーーーーーぁ!!」

 

 

 

二度目の叫びが旅館に響き渡った。

 

 

 

 

 

それをみていたアリサとすずかは目を丸くしていた。

 

 

「誰、あれ?」

 

 

「仙道くんだよね」

 

 

学校とは違う反応をする大樹に驚く二人。

 

 

(あの二匹ってユーノ君みたいなのかな?)

 

 

 

「それにしても、面白い子ね。学校でもあんなふうなの?」

 

 

美由紀が大樹達のやり取りを見てアリサ達に聞いてみた。

 

 

「いえ、学校ではおとなしいというか、誰とも話をしない子なんですけど」

 

 

 

「そんな風だから、誰も話しかけないし、

話の話題にもならないけど、一人だけ例外がいるのよね」

 

 

「例外?」

 

 

 

美由紀の反応にアリサがなのはに視線を移すと。

 

 

 

「なのはちゃん、仙道くんのことが気になるみたいです」

 

 

「ふぇ!? な、何言ってるのすずかちゃん!?」

 

 

「へ~、なのは、あの子のことが気になるんだ?」

 

 

「お、お姉ちゃん!?」

 

 

顔を真っ赤にして反応するなのは。

 

 

「そうねだったら、今度家に招待しなさいなのは」

 

 

「お、お母さん!!」

 

 

 

そんな感じでなのはは母と姉に弄られた。

 

 

 

 

 

 

なのはは家族(兄は何故か忘れ物を取りに行ったためいない)に小声でお父さんを治した時の石をくれた子だと教えると、三人は興味を持ったようであとでお礼を言いに行くと言い出した。

 

 

 

 

 

 

部屋に案内されたあと、すずかはなのはの応援の為に仙道を誘おうと持ちかける。

アリサはなんとなく腑に落ちないが、親友であるなのはの恋を応援するために渋々誘うことに了承した。

 

 

なのは本人は顔を真っ赤にして否定しているが、すずか達に説得されて、

大樹のもとに向かった。

 

 

「ちょっと仙道」

 

 

「へ?」

 

 

突然、名前を呼ばたことに大樹は驚いた。

旅館の従業員ならお客様と呼ぶはず。

 

 

それなのに、まるで自分を知っているかのような発音に無視することができず振り返ったら、

どこかあったことあるような三人組がいた。

 

 

「えーと、誰?」

 

 

「あんたね、クラスメイトの顔も名前も覚えてないわけ!?」

 

 

「あ、ああ、そういえば、なぜ旅館に?」

 

 

「それはこっちのセリフよ、私達は旅行に来ただけ。あんたは?」

 

 

 

「福引であったから来ただけだけど、それが何か?」

 

 

「ほら、なのはちゃん」

 

 

頬を赤くなっているなのはを引っ張り出すすずか。

 

 

「えーと、何か?」

 

 

「あ、あのね、そ、そのー…」

 

 

二人を見守るありさとすずか、そして子狐のタマモ。

最もタマモは見守るというよりなのはを睨んでいる、

 

 

そんな空気の中で、なのはの兄が小太刀を握って現れた。

 

 

 

「だれ?」

 

 

それに気づいた大樹そう口にすると、なのは達の大樹の視線を向けている方に視線を向ける。

 

 

 

「お、お兄ちゃん?」

 

 

 

「なのはは渡さん」

 

 

 

「は?」

 

 

鬼の形相で行った恭也を何言ってるんだこいつ見たい表情をする大樹。

 

 

 

(あちゃ~、恭也さんがいたこと忘れてた)

 

 

 

アリサはそう思った瞬間、恭也は大樹に襲い掛かった。

 

 

 

 

「はあぁ!!」

 

 

 

一撃で仕留めるはずだったが、大樹は軽く避ける。

 

 

「何だあんた?(強いけど、詠春ほどじゃない、

これだったら武器を持つまでもないな)」

 

 

 

恭也の攻撃をことごとく避ける大樹を見て、なのは達は驚いた、

そのせいで、なんで襲ったのかという疑問を忘れるくらい大樹の動きに驚いている。

 

 

(速い!? なんだこの子供? 戦い慣れている)

 

 

 

(ご主人様そのまま時間稼いでください、私が呪術で殺します)

 

 

(いや、それはちょっと、というより誰だこの人?)

 

 

(ご主人様の知り合いじゃないんですか?)

 

 

(いや、この世界でいきなり斬りかかる人に覚えはない)

 

 

(この世界ってことはほかの世界ならいるんですね)

 

 

 

大樹はタマモと念話をしながら恭也の攻撃を躱し続ける。

 

 

躱し続けるうちに、大樹の背中が壁にあたると恭也はチャンスとばかりに刀を強く握った瞬間、

 

 

 

「スキあり」

 

 

 

大樹は恭也の股間を蹴った。

 

 

「が……うっ…」

 

 

 

勝機と思った恭也はつい攻撃に集中してしまい、大樹の動きを読みきれなかった。

 

 

 

その後直ぐに二人の父親である士郎が謝罪したいと言って大樹を部屋に呼んだ。

 

部屋には大樹とタマモ、士郎と股間を蹴られて悶絶していた恭也、そしてそれを見て顔がひきつる妹の美由紀が正座している。

 

 

(この家族、あのツインテールの家族か、

しかもあの子、なんか主人様を見る目が恋する乙女の目だし…どうやってこの家族と距離を置かせるか…ん! そうだ)

 

 

「この度は息子が迷惑をかけたね」

 

 

 

「いえ、別に(何か、空気が複雑なんだが?)」

 

大樹は謝罪にしては空気が重いと感じる。

 

数年前なのはが貰った石のお陰で命拾いした士郎は、

その石をあげた大樹にお礼も言いたかったため、恭弥がとった行動のせいで空気が少し重くなった。

因みに、なのはも同席したかったのだが、あの時出てきた天使の話もするかもしれないので、

アリサ達と旅館を見てくるよう頼まれた。

 

 

なのはは渋っていたが美由紀がなのはのことをよろしくと頼んであげるから行ってきたのでなのは了承した。

 

 

 

 

【ご主人様、この重い空気には理由があるんです】

 

 

【お前、何か知ってるのか?】

 

 

【知っているというより女の勘と先ほど彼の行動を推測した結果になりますが、

大筋わかりました】

 

 

【そうなのか、だったら早く教えてくれないか、

早く風呂入りたいんだ】

 

 

タマモを誰にも気づかれることなくニヤリと笑みを浮かべる。

 

 

【さっき、あの男が言った言葉を思い出してください】

 

 

【確か…「なのはは渡さん」だったっけ?】

 

 

【そう、それです、その言葉の意味は兄妹でありながら愛し合ってる証拠なのです!!】

 

 

 

「!!」

 

 

 

「ああ、済まない、変に緊張させたかな?」

 

 

 

大樹はタマモの言葉につい体が反応し、士郎は緊張させてしまったと勘違いした。

 

 

「い、いえ【ど、ど、どいうことだ!? 兄妹で愛し合ってるって!?

だったら俺関係なくね?】」

 

 

 

大樹は恭也の先ほどの発言と行動でタマモの言葉を信じきっていた。

 

 

【それは、ほら同じクラスメイトですから、フォローとか、

理解して欲しいとかのお願いですよきっと】

 

 

 

【なんだよそれ、俺関係ねえじゃん。

つーか、そんなこと話すか普通?】

 

 

【普通じゃないかもしれないじゃないですか、それにあの男の人かなりの剣士じゃないですか?】

 

 

 

【まあ、確かに、詠春ほどじゃないけど、

一般人に比べたらかなり強いだろうし、それがどうした?】

 

 

【いえ、もしかしたら、そういった家系で、

強い後継者を求めるため兄弟同士で子供を作るとかという話を聞いたことあります。

というか、昔の日本の貴族とか陰陽師では珍しくなかったんですよ】

 

 

 

【確かに、血統を絶やさないためなら納得できるな…けど、

こんな連中に関わりたくないのだが?】

 

 

【大丈夫です、秘策があります】

 

 

 

 

二人が念話でここを切り抜ける作戦をとっていることも知らず、

士郎は咳き込んで、話を始めた。

 

 

 

 

「今日、先ほどの「大丈夫です!!」へ!?」

 

 

大樹が突然大声を上げたことで士郎達は驚く。

 

 

 

「そういう家系なら仕方ないって思います」

 

 

「え、いや君はな「兄妹同士でも愛し合ってるなら問題ないと思います!!」

 

 

「「「はい!!?」」」

 

 

大樹の言葉の意味を知った士郎はすぐに弁解するが。

 

 

「あ、君は何か―「世間の目は気にしない方がいいです」

 

 

大樹はこの場を切り抜けるため士郎達に弁解する機会を潰し始めた。

 

 

「お、お前、すこ――「応援しますし、誰にも言いません、それでは!!」

 

 

大樹はタマモを担いで部屋を出ていった。

 

 

 

「あ、あれ、あの子とんでもない勘違いしてるけど、

どうしてあんな勘違いを?」

 

 

 

「あ~、恭也ちゃんが殺気を込めて「なのはは渡さん!」って言ったのが原因だと思うけど?」

 

 

 

「俺のせいなのか!?」

 

 

「恭ちゃん、過保護すぎるから…」

 

 

 

そんな話をしていると、なのはが慌てて部屋に戻ってきた。

その表情は涙をこらえる表情だった。

 

 

「お、お兄ちゃん!! だい 仙道くんになんて言ったの!?」

 

 

「なのは!!」

 

 

「え~と、なのは、あの子なんて?」

 

 

「お兄ちゃんと幸せにって、応援するからって…」

 

 

「あちゃ~」

 

 

「うっ……グスッ……ひっく…お兄ちゃんのバカ!!

お兄ちゃんなってだ大っ嫌い!!」

 

 

 

なのはは泣きながらどこへえいった。

それと同時に恭也に剣が突き刺さり崩れる。

 

 

 

 

「恭也、これから少し自重したほうがいいぞ」

 

 

 

さすがの士郎も注意する。本来なら自分もそうしてもおかしくない行動をしていたが、

恩人である彼だから、感情がそちらを優先した。

 

 

「あら~、恭也さん…なんでなのはが泣いていたんですか?」

 

 

恐ろしいオーラをまとった桃子が現れた。

 

 

それに気づいた三人の体は反応するも、恐怖のあまり声を出すことができなかった。

 

 

 

「あ…そ…その、なんて言うんでしょうか…」

 

 

 

何を言ったらいいかわからなくなった恭也。

 

 

美由紀はこの空気に耐えられず、桃子に事情を説明した。

 

 

 

「そうですか、確かに恭也さんがとった行動を見れば勘違いしてもおかしくありませんね」

 

 

 

「ひっ!!」

 

 

桃子が纏うオーラが一気に黒く重くなった。

 

 

「家族を大事にする気持ちは大事ですけど、今回はやりすぎですよ…」

 

 

「は…はい」

 

 

それを見ている士郎は危うく自分も地獄を見る羽目になったと思い、

自分が冷静だったことに神に感謝した。

 

 

「美由紀さん」

 

 

「は、はい、なんでしょうお母様」

 

 

「恭也さんを教育する為の作法を教授したいので

忍さんを呼んできてくれないかしら」

 

 

「イエス、マム」

 

 

 

美由紀はこの場を離れるチャンスが来たことに感謝し、

すぐに行動を移した。

 

 

 

 

それから、直ぐに忍が部屋に入ってきた。

 

 

「理由は聞いたよ、さすがに今回はひどすぎるわ恭也。

なのはちゃん泣いてたわよ」

 

 

「うっ…」

 

 

「まあ、すずか達が慰めているでしょうけど、あの子に誤解であることを教えなきゃ、

意味ないわね」

 

 

「そうですね、でもその前に、お仕置きが必要ね、

フフ…」

 

 

「か、母さん、お手柔らかに、今回は恭也も「あなたもお仕置きが必要なのかしら?」

いえ、なんでもございません」

 

 

 

「では、忍さんに始めましょう」

 

 

「はい」

 

 

 

 

……

 

 

 

 

 

 

 

「ぎゃあああああぁぁあーーーーーーー!!」

 

 

 

 

旅館には三度目の叫びが響き渡った。

 

 

 

 

 

そのころ大樹はタマモを連れて、

温泉に入ろうとした。

 

 

大樹が入ろうとした温泉はその旅館では唯一の貸切風呂だ。

福引であったのは伊達じゃない。

 

 

 

 

 

 

 

「極楽極楽~」

 

 

 

 

大樹が風呂場に入ったとき既に先客がいた。

 

 

 

 

「おい、猫が一番風呂っていのはどいうことだ?」

 

 

 

「猫ではないと言っとるだろ――ーー!!」

 

 

「じゃあ、なんだ狸か?」

 

 

「言うにことかいて狸とは何だ、狸とは、

この高貴な私をなんだと思っとる?」

 

 

 

「ね こ だ!!」

 

 

 

「ニャンと――ーー!!「ガブリ」ーーーにゃああああああああああ!!」

 

 

タマモは大樹と言い争っている隙にニャンコ先生のしっぽを再び噛み、

旅館で四度目の叫びが響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大樹は暗示を使い、ニャンコ先生にお酒を出してもらおうと思ったが、

女将がニャンコ先生の酒を飲むところを見たいと言って、

見せたら、ニャンコ先生は親父のようにお酒を飲み干した。

 

 

大樹は呆れてみていたが、女将さんはいい飲みっぷりを見た所為なのか上機嫌だった。

 

 

そのあとも、料理は最高級ものとお酒もたくさん用意された。

 

タマモもお酒を飲みたがっていたが、

大樹の前だから小皿にある酒をペロペロ舐めるだけにした。

 

 

 

 

 

 

こうして,大樹の旅行初日は終わり眠りについた。

 

 

 

 

 

 

深夜、大樹は突然目を覚ました。

 

 

 

「なんだ、嫌な予感がする…」

 

 

 

大樹の勘はほとんど予知にちかい感覚だ。

その勘のおかげで助かったのは一度や二度じゃない為、こんな時は勘に従うことにしている。

 

 

 

 

大樹は念のために持ってきた刀をもって外に出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勘にしたがい、旅館の周りの様子を見たら、

二人の少女が睨み合っていた。

 

 

 

 

 

「フェイトに…あの子は確か旅館であった…兄妹――っは、

いかん、偏見を持ってはダメだ、そいうのは人それぞれだし、変な目で見てはダメだ」

 

 

 

 

タマモの嘘を真に受けている大樹は再び二人をに視線を移す。

 

 

 

 

どうやら、フェイトの相手は話し合いをしたいらしいが、

フェイトは戦うことを選んだようだ。

 

 

「しかも、ジュエルシードをかけて勝負か、

熱血すぎるぞ」

 

 

 

戦いを見る限り、フェイトの方が強いと大樹は判断した。

それと同時に、戦いの様子を見たおかげで、なのはの魔力量を知ることができいろんな意味でショックを受けた。

 

 

「あれだけの魔力量に気づかないなんて、

俺の感知能力はかなりやばいな…」

 

 

 

そんな感じで、戦いの様子を見ていたら乱入者が現れた。

 

 

 

 

「僕は時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ」

 

 

 

 

黒い魔導士がそう名乗ると、フェイトは黒い魔導士に攻撃した。

 

 

 

黒い魔導士も反撃に出る。

 

 

「全く、無粋なやつだな」

 

 

大樹は竹刀袋から刀を取り出し、戦いに乱入した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「斬岩剣!」

 

 

「何!?」

 

 

「「え!?」」

 

 

 

大樹の斬岩剣をくらったクロノは後方に吹き飛ばされたが踏みとどまり後退する形となった。

 

 

「仙――「大樹!!」――知り合いなの!?」

 

 

 

「なんだ貴様は!?」

 

 

「通りすがりの小学生」

 

 

あっけらかんと答える大樹。

 

 

「今度はこっちの質問、二人の戦いに乱入するのは無粋だろ?

お前は何様のつもりで乱入したんだ」

 

 

 

「僕は時空管理局執務官、クロノ・ハラオウンだ」

 

 

「いや知らねえし、そんな組織」

 

 

 

呆れた表情で返す大樹にクロノはキレそうになったがまたもや乱入者が現れた。

 

ただし、今度の乱入者は大樹が知っている人物だった。

 

 

「これはこれは、まさかサモンマスターがこの世界に来ているとは、

思わぬ収穫だ」

 

 

 

「今度は誰なの!?」

 

 

 

なのは達は視線の先には青年がいた。

 

 

しかも、感じられる魔力はケタ違いの魔力で、魔導士として経験があるクロノとフェイトは戦慄した。

 

 

「アーウェルンクス? お前この世界に?」

 

 

「ああ、サウザンドマスターに殺られる直前に、

何故かこの世界に来ていてね。

それにしても面白い世界だ、僕達の世界と違っていろんな世界がある」

 

 

アーウェルンクスと呼ばれた青年の言葉になのはは驚く。

 

 

「残念だけど俺はこの世界出身だぞ」

 

 

 

「通りで、あの召喚術はこの世界の独自の魔法かい?」

 

 

「さあな、それよりなんでお前がここに現れた」

 

 

 

「言っただろ、思わぬ収穫だって。

だから再開の演出しようと思って」

 

 

笑顔で答えるアーウェルンクスに冷たい視線を向ける大樹。

 

 

二人の会話のせいですっかり空気になったなのは達。

 

 

「それで、雪辱を晴らすためにここに来たと」

 

 

 

「君の顔を見た瞬間そうしようと思ったけどね」

 

 

苦笑しながら答えるアーウェルンクス。

 

 

「魔力を失った俺をみて落胆し、戦う気が失せたと?」

 

 

呆れた表情で自分の弱体化を口にする大樹。

 

 

「それどころか、もはや視界にすら入れる必要のない虫けらに成り下がったよ。

こうして会話をしてやってるだから光栄に思ってほしいな」

 

そんな大樹に、挑発するように答えるアーウェルンクス。

 

 

空気は一瞬凍った……そして。

 

 

 

「クハハ、ハハハハ」

 

「ふふふ、はははは」

 

「「ははははは、あははははははははははははは―――!!」」

 

 

 

二人の笑い声に背筋を凍らせるなのは達。

特にクロノは現れた青年にたしての質問すら起きる気がなくなった。

 

 

 

「上等だ、地獄でライフメーカに会わせてやるよ!!」

 

 

 

大樹は刀を強く握り瞬動を使いアーウェルンクスに斬りかかった。

 

 

その動きになのは達は驚愕する。

 

 

「神鳴流奥義 極大 雷鳴剣!!」

 

 

 

落雷、しかも災害クラスの落雷を青年を襲う。

 

空気が引き裂かれたような轟音がなのは達の耳を襲った。

 

 

「「…うそ!?」」

 

 

なのはとフェイトは同時に驚愕した。

 

 

「馬鹿な…」

 

 

 

クロノも思わず口にした。

 

なぜなら、攻撃を受けた青年は無傷だった。

 

大樹の攻撃に驚愕はしたが、その攻撃を無傷で受けた青年の異常性に三人は驚愕した。

 

 

 

「ッチ」

 

 

舌打ちする大樹をみたアーウェルンクスはクスクスと笑う。

 

 

「僕達と戦ったときに比べ、魔力が9割以上失った君ではこれが限界だよ」

 

 

 

力の差は歴然。

 

 

それなのに、大樹の戦意は衰えていない。

それを見たアーウェルンクスは不愉快な気持ちに襲われた。

 

 

 

「悪いが、今の君に戦う気すら起きない。

今回は時空管理局の対応を確かめるために来たに過ぎないし」

 

 

 

「なんだと!?」

 

 

クロノはその言葉に驚愕した。

だけど、アーウェルンクスは落胆した表情をする。

 

 

「しかも、それもたいしたことない組織ときたからね、

なんか毒気が抜かれた」

 

 

 

「あっそ、でも俺はやる気満々だけど?」

 

 

さっきを飛ばす大樹をみるアーウェルンクスは、手のひらを大樹に向ける。

 

 

すると、彼の前に魔法陣が浮かび上がった。

 

それを見たフェイトとクロノは自分たちが知らない魔法陣に驚く。

 

 

 

その魔法陣から生物とは思えない形をしたものが現れた。

 

 

「あ…悪魔?」

 

 

それをみたなのはが言うとアーウェルンクスは笑顔になる。

 

 

「正解、これ以上君たちの相手はする気はないよ、

して欲しいならせめてこいつを倒してね」

 

 

アーウェルンクスはポケットから宝石を取り出した。

 

 

その宝石はなのは達が探している宝石ジェエルシードだった。

 

 

「「ジェエルシード!!」」

 

 

 

宝石は悪魔の中に取り込まれれていく。

 

そして、悪魔から発せられる魔力が桁違いに上がっていく。

 

 

 

「さあ、そいつらを殺せ」

 

 

アーウェルンクスはそう言って姿を消した。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、旅館では。

 

 

 

 

「っは、御主人様がピンチ!?」

 

 

女の勘なのかそれとも大樹とパスが繋がってるおかげなのか、

大樹に危機だとかんじタマモ。

 

 

そんなタマモはニャンコ先生、もとい斑を起こそうとしたら。

 

「にゅは…、酒を持って来い女狐。

私はもっと飲みたいのだ……フゥ…」

 

 

 

寝言をかますデブ猫をみたタマモの額に血管が浮かび上がる。

 

 

「おおぉぉぉきぃぃぃぃろろぉぉぉぉ、このデブ猫!!

くらえぇぇぇぇ一夫多妻去勢けぇぇぇぇん!!!」

 

 

 

「にゃわぁぁぁぁぁぁぁ!!」

 

 

 

旅館に五度目の叫びが響きわたった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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