大樹達はクロノに案内されて部屋に入った。
「連れてきました、艦長」
部屋に入ると、そこは純和風の光景が広がった。
(ええ~~)
なのは内心引いていたが。大樹は顔色変えずにいた。
ちなみに、タマモとニャンコ先生も引いていた。
「私が時空管理局提督でもある、艦長のリンディ・ハラオウンです」
お互い名乗り、どこから情報交換しようかと悩んでいると大樹が口を開く。
「で、そちらさんは、俺の使う魔法に興味が出たみたいだけど、
知りたいなら先に説明するがいいか?」
かつて、紅き翼に所属していたとき、お偉いさん相手にしていた態度をto
り、
話を進める大樹にリンディは表情を変えず了承し、クロノは若干大樹を睨んだ。
「俺の使った魔法は別世界の魔法で、西洋魔術って呼ばれてる、まあ、精霊魔術とも呼ばれてる。
そちらさんの、魔法とはかなりちがうみたいだけどな」
「そうね、私達はデバイスを使った魔法だからかなり違っているわね」
「君は、その魔法をどこで覚えたんだ」
クロノの質問に、大樹は後頭部を掻きながら、どこから説明したらいいか考えて。
「この世界と違い平行世界の地球に繋がってる異世界」
「………………」
し~ん、と部屋に沈黙が支配した。
「悪いけど、事実だ。
召喚術が暴走して魔法世界に転移したんだよ」
「か、かなり、複雑なのね」
「ああ、かなり複雑だよ、もう一度その世界に行くにはかなりの魔力がいるだけでなく、
その世界につながっている次元はかなり…いや、相当不安定だから行き着く可能性はゼロに近いな」
「それなのに、貴方はこの世界に戻って来れたの?」
リンディの言葉になのはは内心複雑になった。
その話が本当なら大樹はこの場にいなかったかもしれない。
大樹自身は表情を変えずに続けた。
「俺の魔力の性質のおかげだと思うけど…、その世界で世話になったやつも試そうとしたけど無理だと判断した」
「そう」
大樹の雰囲気と子供であるゆえに真実だろうとリンディは判断した。
「じゃあ、君はそこで魔法を覚えたと……まて、召喚魔法だと!?」
「ああ、なぜか生まれた時から持ってた知識だ。
それについてはなぜ持っているかは俺が知りたいから質問は無しの方向で」
その言葉でどこで召喚術を身につけたという質問は諦めるクロノ。
「その召喚術に失敗してその世界に行った。
で、行き着いた魔法世界で先程使った魔法を覚えた、OK?」
クロノとリンディは頭を抱えたくなった。
なのはは話が複雑すぎてついていけず、ユーノの表情は引きつっていた。
「まあ、いろいろあって今では魔力を失ったせいで戦闘に使える召喚術はないけどな」
大樹の言葉になんて言えばいいか思いつかないなのは達。
「さて、俺のことはあらかた話したから、今度はそっちの番だけど、
その前にトイレってどこにある?」
大樹の発言にクロノは頭を抱えたい気持ちを抑えてトイレの場所を教えた。
リンディはトイレに向かった大樹の言動を思い出しながら彼を分析していた。
掴みきれない性格というのがリンディの感想である。
最初は偉そうな雰囲気だったが、だんだんと落ち着いた雰囲気になったら、
いきなりフレンドリーな言葉遣いになった。
演技をしている感じではなく、天然でやっているというのがリンディは思っている。
実際は心を許した相手以外との会話が苦手なのだが、それについては本人も気づいていない様子である。
「彼って、普段からあんなふうなの?」
リンディはなのはの態度を見る限り、彼女はどこか大樹を意識しているとわかった為、
なのはに質問した。
「いえ、そのなんていうか、普段ひとりでいることが多いの」
なのはの表所が曇っている様子を見ると嘘ではないと判断する。
「あなた達は彼の使い魔なの?」
リンディは唯一、大樹のことを知っていそうな二匹に質問をする。
その質問にはなのはも気になるらしく、真剣な表情で二匹に視線を向ける。
「(使い魔というより式神と言ったほうが正しいけど、
ご主人様の契約と知識を聞く限り護衛獣というカテゴリーになるんでしょうが)
そうですね、だから、ご主人様にちょっかいを出すなら、呪術で呪いますよ♪」
「あら、そうなの?」
「むぅ…」
「「ガタガタ……ブルブル…」」
「水が飲みたい」
タマモの素敵な笑顔にリンディは笑顔で返して、なのははムスっと頬を膨らませる。
壁際でユーノとクロノは震えていた。
ニャンコ先生は興味はなく自分の欲求な態度をとっている。
そして、エイミィは混沌といえる空気を少し離れた位置(気持ち的な意味で)で眺めていた。
そのころ、大樹はトイレに中の様子を見ていた。
「流石に監視カメラや盗聴はされていないな」
大樹をそう言って、ポケットからカードを取り出した。
「
大樹が口にすると、カードは人の形をした紙になった。
大樹はその紙を離し
「傀儡召喚」
人型の紙の真下に魔法陣が浮かび上がり、人が現れた。
「おや、ここはトイレですか? 変な趣味に目覚めましたか大樹?」
フードをかぶった青年が自分の居場所を把握して口にすると、大樹は呆れながら答える。
「どんな趣味だよアル? それより少し力を貸してくれ」
「構いませんが、まずこちらの質問に答えてくれませんか?」
「なんだ?」
「なぜ、あなたは小さくなっているんですか?
変な趣味に目覚めましたか? だったらこの服を着てみるのはどう――「趣味じゃない、
この世界に戻ってきたらこうなってただけだ」――そうですか、そちらの趣味にはまったと思っていたのですが、残念です」
アルは心底残念な表情をしていた、ちなみに、どこから出したか知らないが女の子用の服を消えていた。
大樹はこの表情を見る限り、ほかの仲間を呼んだ時のリアクションを想像する。
特に、バカ二人は爆笑するだろうと予測して怒りだすが、今はそんな時間はないとすぐに怒りを沈める。
「アル、時空管理局という組織に心当たりはないか?」
「ありませんね、それにしても随分と大層な名前ですね」
大樹の質問にすぐに真面目な表情でこたえるアルビレオ・イマ。
「今、その組織の艦にいる、加えてここの艦長に組織について聞くところだ」
「それで、私を召喚したのですか?」
「ああ、俺より相手の隠していることを探すのは得意だろ?」
「そうですが、貴方もそういった人物に関しては勘が働くのでしょう?」
「保険だよ。 まだ組織としてわからない事だらけだからな、
保険は多いほうがいいだろ?」
「そうですね」
「そういうことだ。時間が限られてるからすぐに行くぞ」
「わかりました」
アルは姿を消して大樹のあとをついて行った。
大樹が使った、アーティファクト、
ヒトカタの符は血の契約を交わした相手なら、一時間召喚できるレアスキルである。
しかも、その人物の強さとは全く変わらない強さであり、
その人物のアーティファクトも使えるチート能力。
欠点はきっかり一時間存在し、操作は全くできないことである。
大樹はその能力を使ってかつて紅き翼のひとりである、アルビレオ・イマを召喚した。
艦長室に入ると、誰もアルの存在に気づいていなかった。
「さて話の腰を折ってすまないが、時空管理局という組織について説明してほしんだが?」
「わかりました」
それから、リンディから時空管理局という組織について、ロストロギアというものについての説明を受けた大樹。
(どう思いますか?)
アルが念話で大樹に感想を聞く。
(どう思うって、馬鹿だと思うけど?)
(同感ですね、ひとつの世界だけでも管理は難しいはずなのに、他の世界まで管理となると傲慢以外何者でもありませんね)
(ああ、すべてを救えると言うわけでもないだろうに、組織としてのキャパを明らかに超えてるだろう?過労死で死んだ隊員はどれだけいるんだろうな?)
(それに関してては、物量で何とかしてんじゃないですか?
まあ、全員が優秀というわけではないでしょうけど)
(加えて、管理局が法を決めてるっていうのは、
MM元老院じゃね?)
(そうですね、この人達はまだ信用できそうですが、
上の階級となると信用はできませんね)
(それにロストロギアの保管ね…、
人によっては保管じゃなく独占とも言えるだろう?)
(そうですね、すべて保管している証拠はないでしょうし)
(あったらあったらで、問題はあるだろうし、
人々に便利なロストロギアの取り合いとかの暴動の可能性があるし、
犯罪者が欲しいロストロギアなら奪われる可能性が高くなるし、
いいことなんてほとんどねえじゃん)
(自己満足で世界を管理しているならまだ、欲の塊の権力者の方がわかりやすいでしょうけど)
(だよな、あるいは組織を創った理由は欲しいロストロイアを探す為だったりしてな)
(それなら納得できますね。正義を掲げれば協力者は増えるし、
検索範囲も広げられる、合理的ですね)
二人が念話で管理局に関しての感想を言い合ってるあいだに、
なのはがなぜ魔法と関わった理由の説明がされていた。
ユーノが発掘したジュエルシードの輸送中に事故でばらまいてしまい、
責任を感じて回収し始めて、なのはと出会い、協力してもらっていると説明した。
「立派だわ」
「だけど、同時に無謀でもある」
二人の言葉は辛辣なものである。
「だけど、そのおかげで、被害は大きくなっていない、
管理局が来るまで対応してくれたんだ、礼を言うならともかく、
攻める理由はならないと思うが?」
大樹はそういうと、なのはは嬉しそうな表情をし、ユーノは表情を綻ばせた。
「現に、ジュエルシードで化物になった犬を見る限り死人が出てもおかしくなかったけど?
この二人だっていくつか回収してるんだ、そういった被害が出ていないということは、
ユーノのおかげだろ」
「そうですね、遅れてきた私たちが責める資格はありませんね」
リンディは代表して謝りユーノは慌てた。
どうも、その空気に耐えられなくなる。
「彼女がこの件に関わった理由はわかったけど、
君が関わった理由はわからないのだが、説明してくれるかい?」
「あ! そうなの、仙道くんもジュエルシードを持ってるの?」
大樹の言った言葉に、彼もジュエルシードと関わっていることに気づいたクロノは質問した。
「さっきの子、フェイトにあげた」
「「は!?」」
「「「へ!?」」」
その言葉に、空気が凍った。
「いや、だって、別に欲しいわけでもなかったし、
フェイトも危険なものだって承知で欲しいがっていたからあげたけど」
「あ、いや、君はあの子の事を疑わなかったのか?」
「最初は疑ってたけど、それから少し話する機会があって、
悪い奴じゃないって判断した。これでも人を見る目はあるぞ」
今度こそ、リンディとクロノは頭を抱えた。
「お前らの言いたいことはわかるが、
そっちの法なんて知らんし、管理局なんてもんは今知ったんだからな」
「わかりました、そのことについては何も言いません」
リンディがそう言うと今度はクロノが真剣な表情になり。
「これよりロストロギア、ジュエルシードの回収については時空管理局が全権を持つことになる
君達は今回の事は忘れて、それぞれの世界に戻って元通りの世界に戻るといい」
その言葉になのはは納得いかない表情になりそうだったが、リンディが間に入った。
「待って、クロノ」
「艦長?」
「あなた達に協力をして欲しいの」
「「艦長!?」」
リンディの言葉にクロノもエイミィも自身の耳を疑った。
その言葉でなのはの表情は明るくなり、大樹の表情は意外という表情になっていた。
「意外ですね、てっきりほかの方法で協力させると思いましたけど?
組織としては民間人に協力要請はいろいろ問題があるし」
「そうね、でもその方法だとあなた達の信用はなくなるでしょう?」
その言葉のニヤリとりにクロノ達はわけがわからないという表情をしていた。
「なぜ、直接頼んだんですか?」
「強いて言うなら女の勘かしら」
「ああ、そうですか」
大樹は呆れながら答えた。その表情を見たリンディはさらに付け足した。
「貴方と貴方の使い魔が原因かしら」
「俺になにか落ち度が?」
「ええ、だってあなた、私たちの立場を理解している表情をしていたもの、
本来ならなのはさんみたい表面上だけしか見れないはずよ」
「まあ、これでも、叩けば埃どころか、生ゴミが出てきそうなお偉いさん相手に殺すのを我慢して何度も話したり、
利用されてますからね」
その言葉にクロノは絶句した。
「なるほど、どうりで冷静な態度を取れるはずね」
「で、こいつらに何か言われたのか?」
「いえ、ただ、この子達は普通の使い魔じゃないと思っただけよ」
その言葉に大樹呆れた表情でタマモ達に視線を移した。
「すげーな、女の勘って?」
「そうですか? 普通だと思いますよご主人様♪」
「まあ、希にそいう人間がいるだろう。貴様とて勘はいいほうだろ?」
「まあ、それなりに、
で、協力するのはいいけど、そちらのとる行動が気に入らない場合勝手に行動するから」
「わかりました。高町さんはどうします?
組織としては協力要請はまずいけど、私個人としては協力して欲しいんだけど?」
その言葉にクロノは声を上げた。
「艦長、それはいくらなんでも管理局として「はいはい、石頭は黙ってようか」――なっ!?」
クロノの言葉を大樹が割って入った。
「そちらの戦力もそうだが、ジュエルシードを捜索する人員も限られてるんだろ?
最悪街一つどころか、この世界が消える可能性もあるんだったら、協力要請できるならしたほうがいいと判断したんだよ、お前のお姉さん」
「あら、嬉しいことを言ってくれるわね」
リンディは嬉しそうに微笑む。
「母さん、いくらなん……で…もぅ…」
クロノの一言で、微笑みが恐怖の笑みに変わった。
「クロノ、あとでお話があります」
「クロノ君、少しは学習したほうがいいよ」
エイミィの言葉に膝が折れそうになるクロノを無視して、
リンディは大樹に視線を戻した。
「それにしても、あまり驚いていなのね?」
なのはとユーノは表情が少し変わったが、大樹とタマモ達は変わっていなかったことに疑問を抱いた。
「600年生きているのに見た目が変わらない知り合いがいますから(なあ、アル?)」
大樹はそういって、自分以外見えないかつての仲間に視線を向けた。
(そうですね、エヴァは今頃何してんでしょうか?)
(貴様はそれ以上生きてるだろう? ゼクトもそうだったしな)
「「「え~~~!?」」」
なのは、ユーノ、エイミィは驚愕の声を上げる。
「加えて、俺の魔法の師匠は数百年生きたらしいな、
見た目は俺と変わらないのに」
リンディは絶句した。そういった人物に師事をうけてるなら、
それなり交渉の仕方を教えているだろうと思い、自分の勘に感謝した。
「まあ、今はその話よりも、高町は協力するのか?」
「はっ!?」
大樹の問になのはの意識は現実に戻った。
「協力したいの! それにフェイトちゃんと話もしたいから、
協力させて欲しいの」
「これで、一応協力関係はむすんだが、
知りたいのはあの悪魔を召喚した男のことだろ?」
すっかり敬語がなくなった大樹の言葉に、リンディ達に緊張が走った。
「あれだけの魔力を持っている人物は管理局にはいない、
それどころか、歴史にもいるかどうかわからない程の魔力を持っている彼について教えてくれるかしら?」
「さっき言った俺が迷い込んだ世界を無にする魔法をつかって世界を消そうとした組織の大将の右腕だった男だよ」
大樹的に簡潔に説明したつもりだったが、
あまりにも規格外すぎて思考が追いつかなくなったなのは達。
(あなたはもう少し言葉を選んだほうがいいですよ)
(簡潔だからいいだろ)
(やれやれ。 それより、今の言葉だと)
(アーウェルンクスは生きていた)
(それはまた、厄介なことですね)
(しかも、ジュエルシードを手に入れて魔力がアップしたっぽいぞ?)
(あまり、危機感を抱いてませんね?
今の貴方ではかなりやばいのでは?)
(楽勝とは絶対言えないが、魔力しか上がってないから、
少なくても相打ちは狙える)
(………)
(んな目で見るな、言いたいことはわかるが、
戦うことになったら誰も手出しさせるつもりはないぞ)
(はぁ、やれやれ、そうならないよう願ってますよ、
しかし、思っていた以上に楽しくなさそうですね)
(それついては俺も不思議に思っている、
自分より強い奴と戦うことになったらそれなりに楽しみにしてるのに、
あいつ相手だとどうもやる気が起きない)
(以前は、彼とは自分が戦うとナギやジャックと争っていたのにですか?)
(だから、俺自身不思議に思ってるんだよ)
(そうですか)
大樹がほかの人に見えないアルと念話をしていることも気づかず、
彼女達は大樹が言った言葉の意味を理解しようと思考をフル活動させていた。
「先に一つ質問いいかしら?」
一番先に処理を終えたリンディが真っ先に質問した。
「ん、なんだ?」
「その魔法は人為的な魔法だったのかしら?」
「そちらで言う、ロストロギアの暴走とは全く違って、
人為的に行うとしていたのは間違いないな」
大樹はキッパリ答えた。
「そ、そう」
リンディ、クロノが大樹が過ごした魔法世界に危機感を抱くのに十分な言葉だった。
「つっても、重要人物がいないと出来ないことだから、ホイホイできるわけじゃないみたいだぞ」
「そ、そうなの」
その言葉を聞いて若干安心するリンディ。
「その魔法は仙道くんたちが止めたの?」
なのはも理解したのか、大樹に質問をした。
「なんとかな、被害はかなりあったがなんとか止めることはできた、
俺はその敵の大将と戦って魔力を失ったけどな」
「君が倒したのか?」
自らの魔力を犠牲にして倒したかと思いクロノは質問した。
「いや、俺は自分の大将が回復するまでの時間稼ぎをしただけだ。
ほとんど敵わなかった上に、死んでもおかしくなかったからな、
魔力を失うだけで済んだのは運が良かったと思ってるよ」
「彼がこの世界、あるいはほかの世界を消そうとする可能性は?」
「いやさすがに、知らんよ」
「そうか」
「ああ、ひとつ条件を忘れてた」
「なんだ?」
「俺がアーウェルンクスと戦うことになったら、
手出し無用、それと、奴との会話を記録せず、記録した場合速やかに削除してもらうから」
「もし、破ったら?」
リンディは好奇心でこの子供はどんな条件を突きつけるか試す意味で口にした。
「アル」
大樹が名前を読んだ瞬間、アルビレオ・イマが彼女たちの前に姿を現した。
「いつの間に!?」
クロノは臨戦態勢になった。
「彼が先程、席をたった時によばれまして、ああ、自己紹介が先ですね、
かつて、彼とともに戦った仲間の一人、アルビレオ・イマです」
笑顔で、自己紹介するアル。
「その胡散臭い笑顔はどうにかしたほうがいいぞ」
「おや、随分とひどいことを言いますね大樹」
「あはは、お前の本性と趣味を知ったら嫌でも警戒するだろ?
お前のことは信頼してるが、そのへんに関しては信用してないぞ」
「ふふふ」
「あはは」
二人の会話ですっかり蚊帳の外のなのは達に気づいたアルはすぐに彼女達に視線を戻した。
「これは失礼、さて、彼が言った条件を守らなければどうなるかという話でしたね」
「そ、そうね、どうなるのかしら?」
「先に言っておきますが、今のように姿を消して後ろから暗殺はしません、
彼が用意した保険は私の能力ですよ」
アルがそう口にした瞬間、彼の姿がリンディの姿になる。
「艦長!?」
「母さん!?」
「私の能力は
そして、次はクロノ姿になった。
「この能力は特定人物の身体能力と、外見的特徴の再生です」
エイミィ、なのは、ユーノの姿になっていく。
「この能力は自分より優れた人物の再生はわずか数分しかできず、
あまり使える能力ではないですけど、まあ、大抵の者は私より弱いから再生する意味はありませんが」
その能力とアルの笑顔をみたリンディ達の表情は強ばっていた。
「私の趣味は他者の人生の収集、この魔法書の一冊一冊にそれぞれの半生記されています」
大量の本がアルの周りに浮かんでいた。
「この「半生の書」を作成した時点での特定の人物の感情、記憶、性格すべてを含めての
『全人格の完全再生』が可能です。ここまで言えばわかりますね、
もし、会話を残したり、彼を利用するならどうなるか言うまでもないですよね」
「「「…………」」」
「最期の言葉、気持ち悪いぞ?」
「おや、あなたの身の安全を保証したの不満ですか?」
「ああ、何を企んでる?
あの世界の危機の可能性を回避のためならともかく、
お前が俺の身の安全の保証させるが信用できん」
「ふふふ、なに、もしこの保険を使うことになったら、
貴方にこれを着てもらおうと思いまして」
アルは懐から女の子用の服装を取り出した。
「殺すぞ?」
笑顔で返す大樹にアルは笑顔を崩さず微笑む。
「とまあ、あなたがたは信用できそうですが、
万が一、口にしないようの保険ですので、常に警戒してください」
「わかりましたそれについては徹底します」
「さて、まだ私がここにいられる時間はかなり余裕がありますが、
どうでしょう、すこし手合わせしませんか大樹?」
笑顔で口にするアルに大樹は辺りを見回して。
「リンディさん、あの刀貸してもらえません?」
部屋に飾ってある刀に指を指す。
「かまわないけど、あれ模造刀よ?」
「それで十分です、本来剣術は剣ではなく技で斬るものですから。
その笑顔を真っ二つにしてやる」
「ふふふ、楽しみにしてますよ。
あれからどのくらい強くなったのか見せてもらいます。
それと、どうでしょうそこの二人も?」
アルはなのはとクロノに視線を向ける。
「ふぇ!?」
「僕はかまわない」
「ふふふ、お嬢さんはどうします?」
「わ、わたしも構わないの」
「お前、何を企んでる?」
「いえ、私と同等な魔力を持っているこの子の実力を見たいだけですから、
それにこの子も結構魔力がありそうですし」
そんなわけで、 4人の模擬戦は始まった。
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