魔法少女リリカルなのは  紅き翼の召喚士   作:シラヌイ

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六話

大樹はなぜかアルの提案でなのはとクロノを含めたアルとの模擬戦をやることになった。

 

 

アルからは三人同時にかかってきても構わないということだが、

大樹にとっては自分が召喚したアル相手だと意味はないと思っていた。

 

 

オリジナルのアルの『イノチノシヘン』は自分より強い相手の能力のは数分程度、

それが過ぎると、二度と再現できない能力だが、

大樹のヒトカタの符での召喚したアルは記憶以外は契約した当時のもとなる。

 

たとえ、傀儡召喚が死んでも、24時間経てば召喚可能である。

もっとも、召喚できる人物は化け物級なので死ぬことはないが。

 

 

 

その特性ゆえ、アルビレオ・イマのアーティファクト『イノチノシヘン』もそれに当てはまる。

 

 

だから、大樹がヒトカタの符を使って召喚したアルは遠慮なく『イノチノシヘン』の再生を使う。

 

大樹はなのはとクロノに視線を向けてアドバイスする。

 

 

「あいつは重力魔法が得意だ。だから、

一緒に固まると巻き添えを喰らう。できるだけ、俺達は離れるのが鉄則だ」

 

 

「重力!?」

 

 

クロノはその言葉に驚愕していた。

 

 

 

「そちらでも、やはり重力を扱う魔法使いは希少なのか?」

 

 

「ああ」

 

 

「そんなに珍しいの?」

 

「そうだな、かなり珍しい」

 

 

「加えて、周りに重力の壁を展開したら、

攻撃は届かないと思ったほうがいいぞ」

 

「「………」」

 

 

「それと、あいつの先ほど見せた再生についてだけど、

赤髪の鳥頭か褐色の筋肉ダルマになったら、逃げることをオススメする」

 

 

 

「……ほかに何かないか?」

 

 

 

「ありすぎて説明する時間がない。あいつというか、俺のかつての仲間と戦う場合、

一つ言えるのは『常識は捨てろ』以上だ」

 

 

「「………」」

 

 

「さて、時間がないから行くぞ」

 

 

 

大樹は無言になったなのはとクロノにそう言って、アルが待っている場所に向かった。

 

 

 

 

「では、今の貴方とそこの子たちの力を見せてもらいますね」

 

 

 

笑顔でそういうアルにクロノは戦慄を感じた。

 

 

彼は管理局内でエリートという言葉を現す執務官の役職に付き、AAA+の魔導師ランクを習得している。

 

 

それゆえに、アルの実力は彼から感じる魔力値は参考にならないと直感で感じた。

 

「では、始めましょう」

 

その瞬間、大樹がたっていた場所に大きなクレータができた。

 

 

「へ!?」

 

 

「な!?」

 

 

 

大樹が立っていた場所はなのはとクロノとは距離はかなりがある。

 

 

そのおかげで自分達はこの攻撃を喰らわずに済んだということを理解したのは、

今起きた現象を理解したあとだった。

 

 

 

 

 

「いきなり重力魔法で潰すなんてらしくないな?」

 

 

 

アルのすぐ後ろに大樹がつぶやく。

 

 

 

「貴方相手だと手加減できませんから。

それに、ちゃんと避けてるじゃないですか」

 

 

 

 

「今のが重力魔法!? モーションが見えなかったぞ」

 

 

クロノが理解したあとなのはもすぐにアルの強さを感じ取って、レイジングハートを構えた。

 

 

 

「すごいの、全然見えなかったの。

仙道くんが距離を開けろって言った意味わかったけど、

攻撃しても大丈夫なのかな…」

 

 

なのはは先ほど大樹が言った言葉の意味を理解したが、

そのせいで自分の攻撃が通るのか疑問を持ち始めた。

 

 

 

大樹はそのままアルに斬りかかるも、アルはそれを紙一重で避ける。

 

 

「ッチ!」

 

 

大樹はそのまま攻撃を続けるも、アルは全て避ける。

 

 

(体が小さくなっている割に動きが変わらない、相当修行したようですね)

 

 

 

大樹の攻撃を避けながら余裕で大樹を評価するアル。

 

 

 

(キリがないな、このままじゃこっちのスタミナが先に切れるか…だったら)

 

 

「神鳴流秘剣 百花繚乱!!」

 

 

「むっ、流石にこれは避けられませんね。まともに喰らいたくないですし……仕方ありません」

 

 

アルはそう言って、ジャック・ラカンになった。

 

 

「この無敵のジャック・ラカン様なら耐えられるぜ!!」

 

 

 

「げっ、ジャック!? (やべ!!)」

 

 

「隙だらけだぜ! ラカンパンチ!!」

 

大樹が放った技に難なく耐えるというか、全く聞いてないジャック・ラカンは右手に力を込めて大樹を殴った。

 

大樹は百花繚乱を出したせいで隙ができまともに喰らい、地面に何度もバウンドしながら数十メートル吹っ飛んだ。

 

 

 

「お~、飛んだ飛んだ~♪ さすがに死んだか?」

 

 

嬉しそうに予想するラカン、それを見たクロノは呆けていた。

 

「ば、馬鹿なただのパンチであの威力だと……?」

 

 

魔力を一切感じられなかったクロノはただ自分が思っていることを口にした。

 

 

「だ、大樹君!!」

 

 

なのはが大樹にかけよろうとするが、ラカンがなのはの前に立ちふさがった。

 

 

「おいおい嬢ちゃん、自分の心配したほうがいいぜ」

 

 

「!!」

 

 

「といっても、ジャック相手では貴方達では荷が重いので元に戻りましたが、

彼に関しては大丈夫ですよ。お嬢さん」

 

 

「で、でも」

 

 

「それより油断していると足をすくわれますよ」

 

 

 

 

にこりと信用できない笑みを浮かべるアルはとある人物になった。

 

 

「だ、大樹君!?」

 

 

「驚いた表情、かわいよなのは♪」

 

 

「ふぇ!! あぅ……え…あ!!」

 

顔を真っ赤にして混乱するなのはを元の姿に戻ったアルはニヤニヤとなのはを眺めていた。

 

「は!」

 

 

ようやくからかわれている事に気づいたなのははアルを睨んだ。

 

 

「それにしても、大樹君ですか…フフフ」

 

 

「う~~~!(この人苦手なの)」

 

 

(あの人間違いなくエイミィ達よりタチが悪い)

 

 

クロノはクロノで本能的にアルを敵に回してはいけないと感じ取る。

 

 

「さて、彼が目覚めるあいだに貴方達を試しますので、

しっかりと、気を張っててくださいね♪」

 

 

笑顔で伝えるアルは渋いおじさん、ガトウ・カグラ・ヴァンテンバーグに変わった。

 

 

「嬢ちゃん、坊主行くぞ」

 

 

そう言った瞬間、クロノは衝撃を感じた。

 

「がはっ!!」

 

 

攻撃されたと理解した時は衝撃で後方に数メートル飛ばさていた。

 

「え! えぇ!? なに、どういうことなの!?」

 

 

 

 

なぜクロノが吹き飛ばされたか理解できないなのはは混乱した。

 

「嬢ちゃん、隙だらけだぞ」

 

 

「へ!? きゃ!!」

 

 

なのはも衝撃を感じ、攻撃された理解したときはクロノと同様、

後方に吹き飛ばされていた。

 

 

「くっ、何をやったんだ!?」

 

 

クロノはすぐさま、ガトウに集中し、魔法障壁を張った。

 

なのはもクロノにほんのわずか遅れて展開する。

 

 

「さて、そのまもりがどこまで持つか」

 

 

ガトウをそう言った瞬間、二人の障壁に衝撃が走った。

 

しかも、一度だけではなく何度も衝撃が走る。

 

 

二人から見れば、ガトウはポケットに手を突っ込んだままで、

どんな仕組みなのか未だ理解してなかった。

 

 

障壁が割れる前にさらに障壁を展開して、

ガトウの攻撃を見切ろうとするが、二人の目からは全く分からなかった。

 

 

 

「やれやれ、これじゃ、埒があかないか、

すこし本気で行くから、気をつけてくれよ」

 

 

 

ガトウが笑みを浮かべてそう言うと、ガトウが次の動作に入った。

しかも、その動作は先ほど二人が見た動きと重なっていた。

 

 

「右手に気、左手に魔力、合成、

咸卦法」

 

 

瞬間、威圧感ともにガトウを中心に風圧が起きた。

 

 

「これはさっきの」

 

 

「初撃はサービスだ、二擊目からは守るんじゃなく逃げた方がいいぞ」

 

 

「何…―ゴンッ―――………は?」

 

 

クロノは目の前が真上から大砲を撃ったようか感覚に襲われた。

その感覚は正しく、自分の目の前に見える地面にはクレーターが出来ていた。

 

 

「おいおい、呆けてる場合じゃないだろ? 次連続で撃つぞ」

 

 

「「ちょ!?」」

 

 

 

二人はすかさず空に逃げるも、ガトウは小動物を追いかける感じで二人を追いかけ交互に豪殺居合い拳を連発する。

 

その所為でまるでクレーターが二人を追いかけてるように見えた。

 

 

「なんなんだ、このでたらめな攻撃は!?」

 

 

 

クロノは叫びながら距離をとった。

そのおかげで、二人は射程範囲に入り攻撃に移る。

 

 

「ディバインバスター!!」

 

「ブレイズキャノン!!」

 

 

「おいおい、その歳でその攻撃って」

 

 

二人の攻撃を見て呆れるガトウ。

 

 

「さすがのおじさんもそんなの喰らったらやばいよ」

 

 

ガトウがそう口にした瞬間、二人の砲撃が同時に叩き消された。

 

 

「うそぉ~~!?」

 

「馬鹿な、同時に撃てるのか!?」

 

 

自分たちの攻撃を消したことに驚愕する二人にガトウは微笑みながら。

 

「悪いが」

 

五発同時に豪殺居合い拳を撃った。

 

 

「五発同時に撃てるよ、しかも連続でな」

 

 

 

その言葉に、二人はもう言葉をなくし唖然とした。

その映像を見ていたリンディ達も言葉を失っていた。

 

 

 

「でたらめだと思うが、俺はまだマシだぞ、

さっき大樹の坊主を殴り飛ばした男はただのパンチでこの威力が出せるバグだ。

加えて、俺たちのリーダーはそんなバグ二人と互角に戦えるとびきりの出鱈目なバグときたもんだ、

ほれ、俺なんてただおじさんと変わらんさ」

 

 

「じゃあ、おじさんらしく退場して、そのバグになれ」

 

 

「なっ!?」

 

 

いきなり、ガトウの後ろに現れた大樹は、ガトウを蹴り飛ばした。

 

だが、ガトウは咸卦法にくわえ、しっかりと大樹の攻撃を防いでいた。

 

 

「おいおい、ジャックの攻撃をまともに喰らってもう復活かよ?」

 

 

 

「最初のバウンドで意識が飛びそうになったのを我慢して、

がむしゃらに気で肉体を強化したんだよ。

もっとも、使った気に見合うだけのダメージを軽減できなかったがな。

おかげで、かなりの気を無駄にした」

 

その言葉を聞いたガトウは呆れた表情をした。

 

「やっぱお前さんもバグだな。

あの攻撃を喰らったら普通は病院どころか後遺症が残るレベルか運が悪ければ即死だぞ?

お前さんならもう少し回復に時間がかかると思ってたんだが?

それを、一、二分足らずで回復って呆れて何も言えん」

 

 

 

「無駄話はあとだ、あんたを倒して、ジャックかナギとチェンジしてもらう」

 

 

「おいおい、以前のお前さんならともかく――「咸卦法!」――!!」

 

 

 

大樹も咸卦法を使った。

しかも、先ほど戦った悪魔の時と違ってさらに威圧感が増していた。

 

 

「おいおい、冗談だろ? どれだけ密度を上げてるんだよ?」

 

 

「今じゃあ咸卦法は俺の切り札だぞ? だったらそれを上げるのは普通じゃないのか?」

 

 

「そりゃあそうだが…、全くこのセリフはいいあきたが、

やっぱお前さんもバグだよ」

 

 

「あーそうかい!!」

 

 

大樹はそう言ってガトウを殴り飛ばした。

その攻撃で、アルは元に戻る。

 

 

「全く、ガトウ以上の咸卦法までにしてしまうとは、

呆れましたよ」

 

 

「おいおい、こっちはナギとジャックを倒すつもりなんだぞ、

これぐらいしないと一生追いつけないだろ」

 

 

 

「そうですか、…じゃあ、希望どおり俺が相手してやるよ!!」

 

 

 

赤毛の青年を『再生』したアル。

 

 

それを見たクロノは体が動けなくなった。

 

 

(なんだ、彼から感じる魔力は!? 

Sオーバーいや、おそらくSSランクはある、これが彼等のリーダー!!

化物か!?)

 

 

 

クロノと逆に大樹は笑みを浮かべてナギ・スプリングフィールドに向かった。

 

「へ!! 甘いぜ!! 喰らいな!!」

 

ナギは大樹の攻撃を避け、無詠唱で魔法を撃った。

 

魔法の射手(サギタ・マギカ)!!」

 

 

魔法の射手は大樹に当たり大爆発を起こした。

 

 

 

「っち、あっい変わらずふざけ威力だ」

 

 

「そういうお前も無傷に近いじゃねえか、

随分と咸卦法をパワーアップさせたみたいだな」

 

 

「るっせー!!」

 

 

大樹は年相応の言葉遣いでナギに斬りかかる。

 

 

 

「おいおい、咸卦法状態なら詠春並だな、

こんな喰らったらさすがにシャレにならねえぞ?」

 

 

「だったら、即死するように斬られろ、

そうすれば痛くないぞ!!」

 

 

「冗談いうなボケ。

魔法の射手(サギタ・マギカ)!!」

 

 

 

「っち、また!!」

 

 

「まだまだ、来れ(ケノテートス・)虚空の雷(アストラプサトー)薙ぎ払え(デ・テメトー)

雷の斧(ディオス・テュコス)!!!

 

 

 

 

さっきの魔法の射手以上の爆発が起こり大樹が後方に吹っ飛んだ。

 

 

「まだまだ!!

来れ雷精(ウェニアント・スピーリトゥス)風の精(アエリアーレス・フルグリエンテース)!!

雷を纏いて(クム・フルグラティオーニ)吹きすさべ(フレット・テンペスタース)南洋の嵐(アウストリーナ)雷の暴風(ヨウィス・テンペスタース・フルグリエンス)!!!」

 

 

 

大樹に向かって艦砲クラスの雷が襲った。

 

それだけでなく、雷の暴風が通った森どころか山肌すら削り取られた。

 

 

その攻撃を見たクロノは戦慄した。

 

 

そしてなのはは叫びながら大樹のもとに向かおうとしたが、

ナギに止められる。

 

 

「おいおい、どこ行くお嬢ちゃん」

 

 

「離して」

 

なのはは怒りのあまりナギにレイジングハートを向けるが、

ナギは笑みを浮かべ口にを開いた。

 

 

「今のあいつがこの程度でくたばるかよ、

ほら、出てきたぜ」

 

 

「え!?」

 

 

煙から大樹が姿を現した。

 

 

「ったく、今の喰らって未だに咸卦法を維持するのかよ?

ダメージくらいはくらってると思ってたが」

 

 

ナギがそう言ったら、大樹を覆っていたオーラが消えた。

 

 

「こっちとしては、もう維持できないって愚痴りてえよ、しかも、かなりダメージまで負ったし。

全く、ここまで距離があるなんてな」

 

 

「諦めるか?」

 

「んなわけあるかボケ、いずれお前とジャックを超えてやるよ」

 

 

大樹は口にして咸卦法を使い刀を構えた。

 

 

「もう魔力は残り少ない、

これが最後の咸卦法だ。リンディさんには悪いがこの刀が折れるとか気にしてる余裕はないから、

斬りに行くぞ」

 

 

 

だが、ナギは不敵に笑ったと思ったら、アルに戻っていた。

 

 

「おい?」

 

「これ以上は私自身再生できません。

加えて、出来たとしても、結界まで壊れてここが更地になりますよ?

それに、私がいられる時間も残り少ないですから」

 

 

 

 

 

「っち」

 

大樹は舌打ちをして、咸卦法を解いた。

 

「大丈夫?」

 

なのははすぐに大樹の元に駆け寄って、怪我の具合を見ていた。

 

 

大樹の態度と違って怪我はかなりひどかった。

 

何せ、ダメージを軽減したとは言えラカンの攻撃をまともに喰らって、

頭から血を流し、体中は傷だらけ、加えて咸卦法状態とはいえナギの魔法を喰らった。

普通なら再起不能である。

 

 

 

「なら、治療はアースラでやってくれ、

そろそろ結界も持ちそうにない」

 

 

クロノがそう言うと、アルは笑みを浮かべて。

 

 

「相手があなたで彼等の感情を再生すると、

どうもで加減ができませんね…フフ」

 

 

自分の所為ではないとアピールするアル。

 

 

 

 

 

四人は転送され、医務室で治療を受けていた。

もっとも受けていたのは大樹ひとりである。

 

 

 

アルは治癒魔法で大樹の怪我を治療していると、

あれだけの怪我がわずかに治っている事にユーノはアルの治癒魔法に驚愕していた。

 

 

 

「どうです?」

 

 

「んん……っと問題ない」

 

 

大樹は体を動かしながら調子を確かめる。

 

 

「これからどうするんですか?」

 

 

「そうだな、とりあえず今回の戦闘と模擬戦で長期戦と連戦はきついって再確認できたから、¥気も魔力も使わず大きなダメージを与えられる方法でもさがす」

 

 

「そんな都合のいい攻撃があるんですか?」

 

 

「さあな、咸卦法状態での剣術は剣が技に耐えられるず、

折れることを知ったからな、破産覚悟で刀を大量に用意するのはさすがにしたくないし、

業物なら耐えられるだろうけど今時手に入る代物じゃないからな」

 

「確かに、買い取るとなると大金が必要ですし、

かと言って博物館から盗むわけにはいきませんからね」

 

 

「全くだ、まさか咸卦法の精度を上げた所為で刀が耐えれないなんて」

 

 

二人の会話を聞いていたなのははモジモジしながらアルに視線を向けていた。

 

 

それに気づいたアルは、なのはに近づき。

 

 

「さっきの彼になっていた件ですが、あれは姿だけで、

彼の本心ではありませんよ」

 

 

小声でなのはに伝えると、なのははがっかりした。

 

 

 

「お嬢さん、勇気を出さないと、彼、

ほかの女の子に取られますよ?」

 

「!!」

 

 

それを見たアルは小声でなのはに伝える。

 

 

 

「さて、私も時間が来ましたからお暇させてもらいます」

 

 

「待て、まだ聞きたいことが」

 

 

その言葉を聞いたクロノは急いでアルを引き止めるが。

 

 

「すいません、こればかりはどうにもなりません。

理由を知りたいなら彼から信頼を受けることですよ…フフ、それでは」

 

 

そう言ったアルは消えていった。

 

 

 

「さて、俺達も戻らないと、

旅館の人に心配されるからな」

 

「ああ、そうだったの!!」

 

 

なのはも現状に気づき慌て始める。

 

 

 

「つーことで、これからのことは後日改めることでいいですか?」

 

 

「そうしたほうがいいわね」

 

 

「はやく、戻って朝飯を食いに行くぞ」

 

「ご主人様はタマモ、少し眠たいのであとで添い寝していいですか?」

 

「いや、その格好ではまずいだろ?」

 

 

そんなやりとりのあとで、大樹達はアースラを降りた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、リンディ達はモニターで先ほどの戦闘記録を見ていた。

 

 

 

「なのはちゃんもあの黒い女の子もすごい魔力量だけど」

 

 

「彼等の戦闘を見たあとじゃあ霞むわね」

 

 

モニターに映し出されいる戦闘をを見て感想をこぼすリンディ。

 

 

なのはとフェイトの魔力量と魔法の才能は管理局でもひと握りしかいない、

それはすごいことなのだが、紅き翼の戦闘をみたら彼女達が霞んで見えるのは仕方ないだろう。

 

 

 

「無詠唱でこれだけの破壊力がある重力魔法」

 

 

「手を向けただけでこんな威力の魔法を使える人なんて管理局にはいませんよ」

 

 

「そうね、しかもあのレアスキル、かなり厄介よね。

そして大樹君…」

 

 

 

「魔力を失っていると言ってましたけど、

それも27万近くありますね」

 

 

「これで、本当に一割なら、

本来はSSクラスはあるわね」

 

 

 

『隙だらけだぜ! ラカンパンチ!!』

 

 

 

ラカンになったアルが大樹を殴り飛ばした場面。

 

 

「これ……本当に魔法で肉体強化をしてないのよね?」

 

 

「はい……、ただのパンチでこんな威力が出るなんて」

 

 

 

これを見ていた彼女達の表情が引きつり、

一緒に見てるクロノはただ無言で見ていた。

 

 

 

そして、画面はガトウが映し出されていた。

 

「エイミィ、スローを最大にしてくれ」

 

「うん、わかった」

 

 

エイミィがスローにすると、ガトウの動きが鮮明に映し出されていた。

 

 

「馬鹿な…ただ、ポケットから手を出しているだけだと!?」

 

 

ガトウの攻撃の正体を知ったクロノは驚愕した。

 

 

「デタラメにも程があるわね、

これも魔力を感知してないでしょう?」

 

 

 

「はい、そのせいでか威力もこのあとの攻撃に比べたらかなり低いですけど、

こうしてスローで見ないと全くわかりませんね」

 

そして、ガトウが咸卦法を使う場面。

 

「この咸卦法というやつを使ってから、

あいつもとんでもなく強くなっていたな」

 

 

「そうだね、これってなんだろ?」

 

 

「彼の言ってることを聞くと、気と魔力を合成してるだけなののよね?

それだけでこうも強くなるものかしら」

 

 

「次会った時に答えてくれたらいいんですけどね」

 

「そうね」

 

 

 

そして、画面にはナギが写っていた。

 

 

「彼が一番でたらめね…」

 

「そうですよね。魔力値なんてSSクラスですよ、

しかも、無詠唱の魔法の威力じゃないですよこの最初の攻撃」

 

 

「しかも、次の連続魔法はこれが可愛く見えるくらいの威力だ」

 

目の前で見たクロノが素直な感想を漏らす。

 

 

「「……」」

 

 

 

リンディとエイミィから言葉がなくなっていた。

 

 

「艦長、これからどうします?」

 

 

「彼からの信用を得ることが先でしょうね、

あのアーウェルンクスって子が彼のことをサモンマスターと読んでいたことが気になるわ」

 

「それって、仲間を召喚できるってことでしょうか?」

 

 

「もしそうなら、彼らが敵対することになったら、

大変なことが起きるわね」

 

 

「物騒なこと言わないでください艦長」

 

 

「わかっているわよ。でも、もしそうなったら、

勝ったとしても管理局も壊滅状態でしょうね」

 

 

 

「………勝てるんですか?」

 

 

 

「……エイミィ、とりあえず、この戦闘記録は全て消して頂戴」

 

 

 

「わかりました」

 

 

 

「せめて、彼らが敵対しないように行動しないといけないわね」

 

 

 

リンディはため息をはいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大樹達に旅館に向かっていき、旅館の近くでなのはが立ち止まる。

 

 

 

「どうした、高町?」

 

 

「あ、あのね」

 

 

「ん?」

 

 

なのははモジモジしながら意を決して。

 

 

「なのはって呼んで欲しいの」

 

「別にいいけど、それだったら俺のことは大樹でいいぞ」

 

 

「うん、ああ、それとこれ返すの」

 

 

「これは、サモナイト石?」

 

 

大樹は紫色の宝石を渡された。

 

 

「これって……なのはってあの時の子だったのか?」

 

「う、うん」

 

 

「お主、今まで気づかなかったのか?」

 

 

ニャンコ先生は呆れて言った。

 

 

「だって、今と比べてあのときのなのはすすげえ落ち込んでた顔してて別人みたいだぞ

(それに、魔法世界で5年近くいたからな)」

 

 

 

「大樹くんのおかげでお父さんは助かったから、

これお守りにしてたの」

 

 

「そっか、助かったのか。でも、これは返さなくていいぞ」

 

 

「いいの?」

 

 

「ああ、なのはが大切にしてるならお前がもってたほうがいいし

(どうせ使えないだろうし)」

 

 

「うん、ありがとうなの」

 

 

 

 

なのはは嬉しそうな表情で大樹からもらったサモナイと石を大事に閉まった。

 

 

 

 

 

 

なのはは大樹も朝食に誘うとしたが、大樹は疲れていると断って、

自分が泊まっている部屋に戻った。

 

 

 

 

「そういえば、お主」

 

「なんだ?」

 

 

 

食事中にニャンコ先生が大樹に話しかけた。

 

 

 

「先ほど、気も魔力も使わないで大ダメージのすべを知りたいと言ってたな?」

 

 

「そうだが、まさか、妖術とか言わないよな?」

 

 

「安心しろ、妖術ですらないぞ、

昔な鳥頭の人間と、筋肉質の坊主をやりとりを見たことがある」

 

 

 

その奇妙な組み合わせで自分が望むものが手に入るとは思っていない大樹は

話半分で聞き流す。

 

 

「その鳥頭が習っていた技がなかなり強力だったぞ?」

 

 

その言葉で大樹でニャンコ先生に耳を傾ける。

 

 

「その技って?」

 

 

「『二重の極み』だと言っておったぞ」

 

 

 

ニャンコ先生はニヤリと笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 




今回は紅き翼の実力の一部を見せる話でした。

咸卦法を使わない大樹は紅き翼では最弱ですが、
詠春にちかい実力を持っています、咸卦法を使えば三番手なるが短期戦限定。


そして、最後のニャンコ先生のセリフ、超懐かしい二重の極みです。
自分としては気に入っている技なので出しました。


左之助達が会話をしている中、ニャンコ先生は木の上で話を聞いていたみたいな感じです。

破壊の極意といわれた二重の極みですが、気を使ったらとんでもない威力になる思います。

あと、飛天御剣流を覚えさせませんのであしからず。

次回からはタグに二重の極みを入れます。

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