オーバーウォッチ・オンライン~next generations~   作:セラり

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どうも皆々様、セラりと申します。
今回、話進みません。のわりに、量も少ないです。
次話からようやっと1層攻略に取り掛かれます。


とある彼らの井戸端会議

≪ラインハルト・ヴィルヘルム≫

 

 ドイツのシュトゥットガルトの兵士で元オーバーウォッチ。

強固な鎧を身に着けており、ロケット・ハンマーでの近接打撃攻撃とシールドバリアによる広範囲の防御を得意とする。動きは鈍重だが、ここぞという時にはブーストを使いタックルすることもできる。Ultは地面をハンマーで殴りつけ、前方向の広範囲の敵にダメージを与えつつダウンを奪う『アース・シャター』。

 

 

 

 

 

 ...とまぁ、ここまでがラインハルトのおじさんについて一般的によく知られていることだ。

でも、俺は知っている。おそらく、チョウも知っている。レイは...知らないかもしれない。

 

 そう、何を隠そうこのダンディでいかついおじさん。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ミーハーである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 聞いたところによると、戦場でたまたまチョウのお母さんハナ・ソングと共同戦線を張ったことがあるらしい。その際、友人をダシにつかってあろうことかサインをねだったらしい。戦場真っ只中なはずなのに平和なこって!

 

 まぁ世界的な有名人が目と鼻の先にいるのだから、気持ちは理解できなくもない。

 

 『この戦いが終わったらね!今は勝負に集中しなきゃ!』といってサインをすげなく断られたらしいのは本人の名誉のため墓場まで持っていくことに決めている。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

「あのー、ラインハルトさん。

ちょっとお時間もらえますか?」

 

「うん?何じゃ坊主。あいにく我輩は忙しくてな。

サインくらいなら書いてやらんこともないぞ?」

 

 墓場まで持っていこうと思ったけど、今すぐにでも掘り返そうかな。

 

「いえいえ、僕はすでにサインどころか、まだ貴方の髪がふさふさだった頃のポスターも持ってますよ。」

 

 おや?と思ったらしい。

そりゃそうだ、普通に考えたら一体全体どうやったら何十年前のポスターをこんなまだ17才の若造が持っていると思いつけるだろうか。それに現在手に入るオーバーウォッチのポスターなんて、元メンバーの指名手配のポスターくらいなものだ。

 

 ラインハルトのおじさんは俺の顔から足のつま先までじろじろ見ていたようだったが、ひとしきり『うーむ、むむ?むぅぅぅぅぅ。』と唸っても思い出してくれることはなかった。

 

 ここにいるのは貴方の友人の息子ですよ!最後にお会いしたのは何年前か忘れましたけど!

 

 隣にはレイとチョウもいるけど、やっぱり思い出せないらしい。

これ以上は待っても無駄だと判断し、周囲に誰もいないか注意を払いながら答え合わせをすることにした。

 

「お久しぶりですラインハルトおじさん。

母がよくお世話になりました、≪マーシー≫の息子です。」

 

「おおおおおおおおぉ!!!そう言われれば!!!

ジーグラー博士のとこの小僧か!!!小僧が坊主になりおったわ!!」

 

 がっはっはっは

 

 やっと得心がいったせいか、声が無駄にデカい。

個人情報なのでボリューム下げてもらえると助かります。

 

「まさかこのような所でかつての戦友の縁深き者と会えるとは思っとらんかったわい。」

 

「僕の方こそ、まさかラインハルトのおじさんに会えるとは思ってもみなかったです。その...こういったデジタルのものは貴方の裁量外だと認識していましたので...」

 

「ふむ、確かにそうである。我輩はピコピコは苦手なのだが、オーバーウォッチの存在を今一度世界に知らしめるために力を貸してほしいと頼まれてな。日本に来て、あーしてこーしたらこうなったのである。」

 

 茅場のプロジェクトに呼ばれて、手伝ったはいいが自らもナーヴギアを被りログインした結果デスゲームに囚われてしまったということだろうか。

 

「おじさんは僕の母と会いましたか?」

 

「いんや。なんじゃ、ジーグラー博士も呼ばれておったのか。博士は変わりないか?」

 

「ええ、まぁ。」

 

 

 

 

 

 そう返すしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 その後、他愛もない話をしているうちに半歩後ろの2人のことも思い出したらしい。

レイもチョウも思い出してもらえて喜んでいたが、チョウが『サインはこのデスゲームが終わったらね!今は集中しなきゃ!』とか満面の笑みで言った瞬間、あの人顔が引きつってたな。

 

 やはりチョウも両親から聞いていたらしい。

 

 

 

 

 

・・・・・・

 

 

 

 

 

 

「して坊主よ、お前さんがサポートということはもしやUltはアレなのか?」

 

 

 

「...えぇ、アレです。ただ、まだスキルレベルが低いのか1人しか効果が適応されないみたいです。進んで検証してみようとも思いませんが。」

 

 因果なもので、やはり親子らしい。俺のUltは母さんと同質のものだった。

 

 そのことにラインハルトも、どこか納得しているようだった。 

 

「この世界がデスゲームと成り果てた以上、お前さんのUltの影響力は計り知れん。あまり大っぴらにはせんほうがよかろう。下手をしたら、今後OWを攻略するうえでお前さんを巡るいざこざも、起きるやもしれん。」

 

 お前さんがギルドを立ち上げるのも1つの手じゃな、とも言った。

 

「十分心得ているつもりです。明日の第1層攻略でも、見せびらかすつもりはありませんが、万が一にもそういう状況になったら、即座に発動させるつもりでいます。」

 

「そうか。

お前さんが心得ておるというならば、そう信じよう。

博士からソレについてどのように伝聞されておるか我輩は知らぬが、努々忘れるでないぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Die Entschädigung des Lebens hat kein Ding sich zu vergleichen.

 

 

 

 

 

 

「Na,ja... alles klar.」

 

 

 

 

 

 

 

「ではまた明日、戦場で共に戦おうぞ!」

 

 ラインハルトはそう言うと、身重のようにゆっくりと、ガシャンガシャンと鎧を響かせながら去って行った。

 

「ラインハルトのおじ様、相変わらずだったね~。」

 

「あぁ、昔のイメージと変わってなかったな。

随分と話込んじゃったな。キリトたちも待ってるだろうし、そろそろ戻るか。」

 

「はーい。」「オッケー。」

 

 キリトたちと集合する前に、拠点にしている宿屋へ一旦戻ろうという話になり、その道すがらチョウが気になっていたことがあるらしく、俺に尋ねてきた。

 

「ねぇクリス、さっきドイツ語?か何かで喋ってたよね。あれ、何て言ってたの?」

 

「あっ、それ私も気になるかも!」

 

「あー、あれね。あれは...」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

-------------------------命の代償は、高くつくもんだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明日、ついに攻略が始まる。




ドイツ語の部分、直訳だと『命の代償は比べるものがない』という意味合いになっております。
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