ロキファミリアのトリックスター   作:龍やん

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とりあえず連投です!


初めの1歩!

これは特に英雄になりたいとか思ってない、強いて言うなら毎日がただ楽しければそれでいい、少しばかり器用な少年、ジョーカー・ウィリディスのお話し。

 

 

 

 

 

「おっちゃん!オラリオってどんなところなんだ?」

 

ジョーカーは今農家の馬車に揺られていた。

 

たまたま出会ったおっちゃんに話しかけたらオラリオに農作物を売りに行くところだったのだ。

 

それに便乗し、乗せてもらった。

 

「オラリオにはまず、ダンジョンというのが存在する。」

 

「ダンジョン?」

 

「そうだ。そこにはモンスターが沢山いるんだが、その、モンスターを倒すと魔石がドロップされそれを換金したりすることができる。

主に冒険者が生業としているな。」

 

「へぇーなんか楽しそうだな!」

 

「おう!楽しいぞ~!あの町は常に賑わっている。」

 

「スゲー楽しみになってきたわ!!」

 

「もうちょっとでつくぞ!」

 

オラリオについて軽く説明され、ジョーカーは期待に胸を膨らませる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「到着~!!おっちゃんありがとうー!!」

 

「達者でな坊主!」

 

こうしてジョーカーはオラリオの地に降り立った。

 

「とりあえず、お金はちょっとしかないからな。稼がなきゃ!」

 

まず、お金を稼ぐ事にした。

 

「たしか、ダンジョンでモンスターを倒すと魔石が手に入ってそれを換金するんだよな?」

 

とりあえずダンジョンに向かうことにした。

 

「そこの綺麗なおねぇさん!ダンジョンの場所を教えてくれ!」

 

ジョーカーはとりあえず近くを通った綺麗なエルフのお姉さんに話しかけ。

 

「私か?」

 

ジョーカーは首を縦にブンブンふる。

 

「お前さんは最近オラリオに来たのか?」

 

「うん!30秒位前に着いた!」

 

「…随分とタイムリーだったな。ってことはファミリアには属してないのか?」

 

「なんだ?ファミリア?」

 

「この地にいる神の眷属になること。その神の元に集まった組織をファミリアと言う。ファミリアに入ると神から恩恵を貰えるのだが、それを持ってないと、つまりファミリアに所属していないとダンジョンには入れないのだ。」

 

エルフのお姉さんは懇切丁寧に教えてくれた。

 

「そうなのか!?じゃあしょうがないな。だったら…」

 

この時エルフのお姉さんは、ファミリアに連れてってくれとか、神に会わせてくれとか言われるのかと思っていた。

 

実際に初めてオラリオに訪れた人に説明するとだいたいそう言われるのだ。

 

1度や2度ではない。

 

しかし、彼はこう言った。

 

「だったら…カジノに連れてってくれ、それか賭け場!」

 

「は?」

 

「だから、カジノに連れていってくれ!俺あんまりお金持ってないから少し稼いでおきたいんだよ。」

 

「お前正気か?」

 

「おう!よろしく!なんなら着いてきてくれなくても場所を教えてくれればいいよ!」

 

「子供がそんなところに行っていいわけがないだろ!」

 

彼女が説教するように言う。

 

それに対してジョーカーは

 

「子供だからいいんだよ」

 

と、ニヤッとしながら言う。

 

その笑みを見て彼女は気が変わった

 

「いいや、やっぱり着いていく。」

 

少しだけ、怒気を含んだように彼女は言った。

 

「?そっかありがとう!俺の名前はジョーカー!よろしくね!」

 

「私はリヴェリアだ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カジノ前…

 

「さーてなにやろうかな。」

 

この時リヴェリアは、既にこのジョーカーという少年が負けて来た時、何て言って説教してやろうかと考えていた。

 

一緒に入りジョーカーが…

 

「僕もまぜて!」

 

と言いテーブルに着く。

 

ドローポーカーだ。

 

「おい!坊主!ルールは知っているのか?」

 

「だいたいわかるよ!」

 

テーブルに着いている他の男達がニヤッとする。

 

ゲームが始まった。

 

リヴェリアは後ろの人混みから見ていた。

 

ジョーカーの最初の手はエースと10の2ペア。

 

「うーんあんまりキレイじゃないから全部捨てる!」

 

「!?」

 

ドローポーカーの場合最初に配られた5枚のカードを交換する機会が1回しかない。

 

そのため、大きい役はもちろん役自体が揃いにくいのだ。

 

しかし彼はわざわざ2ペアを全部捨て、手札を全部交換した。

 

この事からわかるのは何か策があるか、ただのバカで素人なのかと言うことだ。

 

リヴェリアは間違いなく後者だと思っていた。

 

ジョーカーが新たに手札を5枚揃えた。

 

8のスリーカードだった。

 

間違いなくビギナーズラックと言うやつだ。

 

「チッなんだよビギナーズラックかよ」

 

同じテーブルに着いているおっさんが言う。

 

「あれ?勝ったの?ラッキー」

 

なんて呑気なことをジョーカーは言っている。

 

今のゲームでジョーカーは素人であると皆が確信した。

 

次のゲーム

 

ジョーカーの手札は最初からフラッシュが揃っていた。

 

「手札が真っ赤だーこれならいけるぞー」

 

リヴェリアは頭に手をあて、回りはニヤッとする。

 

あのバカは自分の手札がフラッシュだと言ってしまったのだ。

 

掛け金が少し上がっていた。

 

しかし結果はジョーカーがフラッシュで勝った。

 

リヴェリアは掛け金が上がっていたので皆手札がフラッシュ以上の役が揃っているものだと思っていた。

 

逆にテーブルに着いている奴等は、ジョーカーは間違いなくフラッシュが揃ってないと思っていたのだ。

 

どうせ、ハートとダイヤが混じっていると思ったのだが、結果はキッチリフラッシュであったのだ。

 

次のゲーム

 

ジョーカーはツーペアだったのだが…

 

「ツーペアかぁ、1枚変えて揃えばフルハウスだよな?チャーンス」

 

めっちゃベラベラ喋っていた。

 

周りの奴もさすがにジョーカーは役は覚えていると思ったのか、二人降りた。

 

一人のやつと勝負しツーペア同士だったのだがカードの強さでジョーカーが勝った。

 

次のゲーム

 

「わぁー今度は手札が真っ黒!」

 

ジョーカーがそう言う。

 

即座に二人降りたが、一人が乗ってきた。

 

「折角だからこれで最後にしよ。だから持ち金全部ベット。」

 

ジョーカーがそう言い、乗ってきたヤツの頬がつり上がる

 

「じゃあ俺も全額ベットだ!」

 

そう言う。

 

「「勝負!」」

 

二人でそう言う。

 

たまらず相手が高笑いしながら手札をオープンした。

 

「フルハウスだ!ハッハッハ俺の勝ちだ!!お前はフラッシュだろ?」

 

そういいながらチップをかっさらおうとするおっさん。

 

「おい!待てよ」

 

かっさらおうとする手を掴みそう言う。

 

「俺の手札まだ見てないだろ?」

 

ジョーカーはそう言いながらニヤッとする。

 

手札をオープン。

 

役はクラブの()()()()()フラッシュだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イヤー儲かった儲かった!」

 

結局ジョーカーは120万ヴァリス儲けた

 

「まさか本当に儲けるとは…」

 

リヴェリアが驚愕していた。

 

「最初の2回は運が良かったけど。あんなに簡単に引っ掛かるとはね。」

 

ジョーカーはケラケラ笑っている。

 

「ただ今回は運が良かっただけだ!次はこうはならない!」

 

リヴェリアが咎めるように言う。

 

「リヴェリアもしかして、俺の運が良くて役が揃ってると思ってんの?」

 

「なに?」

 

「あんなの簡単なイカサマだよ。」

 

ジョーカーは軽い口調で言う。

 

「トランプに爪で印を付けてたんだよ!裏側の下、右ならクラブ、左ならスペード。同じように裏側の上、右ならダイヤ、左ならハート。端から順に2ミリ間隔で1~13」

 

「そんなの簡単にバレるだろ」

 

「確かに、プロのディーラーがカードを配ってればバレたかもね。でもあそこはプレイヤーが時計回りで親をやってカードを配ってたでしょ?それにかなり注意深く見ないと分からないし、全部に付けたわけじゃないからバレないよ。それに裏をみて、上下の区別がつくトランプを使ってたのがまたバカだよね~」

 

「それなら他の奴もイカサマするヤツがいたんじゃないか?」

 

「いるわけないよ!だって俺以外の3人皆グルだったんだもん」

 

「!?」

 

リヴェリアは絶句する。

 

「多分3人でポーカーをやってる振りをして上手く回し、入ってきたヤツをカモってたんだよ。だから自分たちで配ってやってたんだよ!」

 

「なら、何故お前は何ともなかったんだ!?」

 

「お姉さん、いやリヴェリアがいたからだよ!」

 

リヴェリアが急に顔を赤くする

 

「ああ、勘違いしないでね、告白とかじゃないから!」

 

「ば…ばば…ばか野郎!そんな勘違いするか!!」

 

リヴェリアが、凄いテンパっている。

 

「ハイハイ、リヴェリアってオラリオじゃ割と有名人なんじゃない?」

 

「…確かにそうかもしれないな。お前は知っていたのか?」

 

「知らないよ?でも周りの人達が羨望の眼差しを向けてた。それにファミリアなのか人物がなのか分かんないけど、悪いことを見ると止めたり、粛清したりするタイプなんじゃない?それと、賭け事嫌いでしょ?」

 

ジョーカーがズバズバ当てていく。

 

「確かに…そういうところもあるかもな…何故分かった?」

 

「観客の中にもグルがいたんだけどソイツがキョドってたから。

それもリヴェリアの隣で。ソイツが指示を出してたんだけど、リヴェリア、穴が空くほど俺の事見てたでしょ?だから親しい関係だと思われたんだよ。

弟を見るような心配そうな目でみていたから。だからバレたら賭け場ごと潰されると思ったんだよ!」

 

リヴェリアは思った。

 

何なんだこのガキは…

 

 

周りを良く見ているなんてレベルじゃない。

 

しかもそこでイカサマをする度胸と技術…並みじゃない。

 

「どう?リヴェリアの入ってるファミリアに欲しくなった?」

 

「…どういうことだ?」

 

正直、最初に声をかけた相手がリヴェリアの時点でかなり運が良かったのだ。

 

話を聞いてくれるだけでも運がいい上に、自分の事を正当に評価できる相手だったのだ、逃すわけにはいかない。

 

「さっきまでのはただのアピールタイムだよ!結局はファミリアに入らないといけない。けど俺みたいなガキはどうせ相手にされない。だったらこっちから売り込まなきゃね!どうだったかな?」

 

 

初めてジョーカーから不安げな眼差しを見れた。

 

少しホッとするリヴェリア。

 

初めての場所、土地、人。

この中でジョーカーの洞察力、実行力、頭のキレは正直言って異常だった。

 

しかしやっと年相応の反応が見れた。

 

「分かったファミリアのホームへ連れていこう!」

 

「良かった~!!これで断られたら、ここまでやったのにって自信無くすとこだったよ!」

 

ジョーカーはホッとしたようにニコニコしている。

 

「とりあえず向かうか」

 

こうして、ジョーカー・ウィリディスのオラリオでの第一歩は踏み出された。

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