多分、これもう更新されないんだろうなぁ、と思った方もいると思います笑
ですが、僕自身この作品お気に入りなのでまだまだ更新は続くと思うのでこれからもよろしくお願いします!!
1
どうしてこうなってしまった。
エトロスは考えた。
だが、途中で考えることをやめた。
理由はなんだっていい。
だって私は今、
とってもワクワクしているのだから。
2
唐突な激突により、砂埃が舞い上がる。それによって一時的に視界を奪われたエトロスだったが、それはすぐに晴れていった。
そして、目の前の光景に唖然とした。
「……全く。馬鹿だよ。お前」
コンクリートの壁に埋まる、ホストのような格好をした少年。その首根っこを掴みあげるもう一人の少年。飛びかかっている少年の方は、エトロスがよく知る少年であった。
「……はァ、はァ……。見たかよ、エトロス。これが僕の……ほんk」
ズルズルズル、と。
足から脱力し、その場にうつ伏せに倒れていく皐月。無理もない。脳のリミッターを外すとかいうふざけた行為をすれば、反動も大きいに決まっている。そんなことも考えないで限界を超えるなど、人間の思いつくことではない。
「だが、そんなことができるのもその『絶対破壊の右手』あってこそのことだがな」
笑っていた。エトロスは、この結果に満足していたのだ。こいつなら何かやってくれると、知っていたから。期待していたから。
そして彼はそれに応えてくれた。
(やはりお前は期待以上だ)
『未元物質』も、最早戦闘不能だろう。ぱっと見ただけでも、骨は何本か折れいくつかの臓器もダメになっているのが分かった。
ものの数秒だ。ほんの数秒というわずかな時間の中で、どれほどの攻防が繰り広げられたのだろう。いや、攻防というより、一方的な『
とにかく、今回の件はこれで終了かな。
『未元物質』との戦闘で生き残ったと言えば生き残ったし。だが、攻略法がイマイチだったと言われれば、言い返す言葉は出ない。
大事なのは経験だ。
level5と邂逅したという事実が彼にとっては大事なことだと、エトロスは考えた。
そして、いつものように、皐月を背負おうとしたその時だった。
ブワッ!!!!!!
皐月を中心に衝撃が走った。危険を感じたエトロスは反射的に後方へ下がる。
「なんだ今のは!?」
ゆらり。
意識不明のはずの皐月が立ち上がる。意識を取り戻した?いや、そんな単純な目覚め方ではない。
目が、虚ろだ。一体どこに視線を向けているのか分からない。まるで、何かに意識を乗っ取られているかのような。誰かの操り人形にされているかのような、そんな状態を連想させた。
「……まさか、な」
一つ。エトロスの頭の中で推察された。
「……リミッターを外す、ということは『
逆に何故、今の今まで『
「我が半身の……無意識下で抑え込んでいた感情。それ故に生まれたもう一つの自己……」
「こわ……shitai」
その一言だった。
彼の、破壊が始まった。