まだまだ更新します!!
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何故だ。
何でだ。
(何故、死んだはずの人間に僕は追いかけられている?)
御坂の従姉妹(?)の姿を確認した途端、無数の銃弾が皐月を襲った。かろうじて右手を突き出した皐月は、その力により一時を逃れたのだが、今は公園から飛び出し逃走中である。
「まさか……僕を恨んで冥府の扉からやってきた亡霊だとか言うんじゃないよなぁ……!?」
なんでも科学で証明できてしまうこの街では信じ難い現象ではあるが、それはなきにしもあらず。もしかしたら今追いかけてきているのは、最新式幽霊現出機から出力された映像……なのかもしれない。
だが、そんなものが都合よくもあるわけがない。むしろ、あった所でせいぜい使えるのはお化け屋敷か肝試しぐらいだ。
襲撃者は確かに肉がついている。
襲撃者は確かに重たい銃を抱えている。
そしてその銃からは確かに弾が飛んできた。
「くっそぉぉぉぉ!!これじゃあ美琴どころじゃねぇ!!」
後ろを何回か振り返るが、その度にゴーグルがギラりと光るのが見えた。
(逃げきれる気が……。仕方ない)
気づいたら二人は人気のないは路地裏に入り込んでいた。そこで、皐月は急激に足を止める。そのまま勢いよく後ろを向き、今度は迫り来る御坂従姉妹(?)に向かって走り出した。対して彼女は歩みを止め、FPSのゲームでよく見るアサルトライフルをその場で構える。
ダダダダダダダダダダダダッッッ!!!!
凄まじい銃声が路地裏を包み込む。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」
放たれた銃弾は真っ直ぐに皐月を狙う。皐月は公園で銃弾を食らった時のように右手を突き出し、走り続ける。しかし、御坂従姉妹(?)も馬鹿ではない。右手の何らかの力によって銃弾が防がれているのが分かると、すぐに狙う場所を変えた。その目標は段々と下方へ行き、足へ。
「……っ!!!!」
皐月は唾を飲み込んだ。
銃弾が足へと逸れていくのが感覚で分かった。普通ありえることではないが、ここ一番で彼の勘は研ぎ澄まされた。
御坂従姉妹(?)との距離数メートルの所で、右手を上空へ向けつつスライディングした。すると、銃弾は右手を滑らかにかすっていき、かすった弾は跡形もなく吹き飛んでいく。
距離、僅か数十センチメートルで。
彼女の腹部を思い切り殴りつけた。
もちろん、左の拳で。
肉の塊を殴る鈍い感覚を手に感じた時には、既に少女の身体は空に弧を描きながらぶっ飛んでいた。
「はぁ……ハァ……ハァ……っ!!」
緊張が解けたのか、その場に思わず座り込んだ。御坂従姉妹(?)は意識を失ったのか、地面に仰向けになりぐったりとしている。手にしていたアサルトライフルは皐月の近くに落ちたため、なんとか身の安全を得ることが出来た。
「上手くいった……。にしても良かった、右手の力が発現して……」
能力が使えていなかったら今頃とっくにあの世行きである。
「さあて。意識を取り戻したらどういうわけか色々聞かせてもらうぞ……」
その時だった。
嫌な感じがした。
ゾワゾワと。
まるで虫が背中をはい回ってくるような。
気持ち悪い感じを覚えた。
「ん……なんだ……なんだなんだ!?」
ふと見渡すと、周りを御坂美琴の顔をした少女に囲まれていた。顔も背丈も服装も何もかもが一緒。双子、三つ子、四つ子どころの話ではない。まるで、ゴキブリのようにうじゃうじゃと。一匹見たら三十匹いると思え、という教訓はまさにこのことか、と今になって思う。
そして、そのうじゃうじゃといる御坂達は皆、手にしている銃の口を一点へ向けていた。
「わーお。こればっかりは逃げられそうにないわ」