デートから始める異世界生活   作:シークレット/K

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第九話 助けの到着

 

<鏖殺公>を片手に持った士道は、それでもこの女性には勝てそうもないと感じた。

それでも、俺はみんなを守りたい。

だから、力を貸してくれ、<鏖殺公>!

 

俺は、フェルトに助けを呼ぶように促し、行くのを確認して、戦いの地へと向かおうとして。

 

「何が起きてるの....?」

 

声が、聞こえた。

 

 

その声の主は、エミリア。

肩にはパックが、まだ眠っていない状態で乗っている。

 

「持ち主まで来てしまうとはね」

 

殺人女性がそう呟いた。

それを聞いて、俺は再び狂三と女性の方を見ると、狂三を抜いた女性がこっちに走って来ている。

この先には、エミリアがいる。

迷うまでもなかった。

 

この先は、行かせない!

 

「うおおおおおぉぉぉぉおおおおッ‼︎」

 

<鏖殺公>を振り下ろす。

斬撃が飛んだ。

 

「ーーーー!」

 

斬撃は、女性に吸い込まれるように向かっていき、

 

爆音がなった。

 

煙が晴れていき、その光景に俺は目を疑った。

女性が、平然と立っていたから。

 

「斬撃を飛ばすとは思わなかったわ。てっきり、百名一太刀だけかと思って」

 

女性がこっちに歩いてくる。

 

どうする?

どうすればいい?

渾身の一撃が効かなかった。

攻撃方法を知られたから、もう一度放っても効くとは思えない。

じゃあ?.....逃げるのか?

 

そうした考えが、ぐるぐると頭の中で渦を巻いている。

 

「士道!」

 

鞠亜の声が聞こえた。

 

「まだ諦めてはいけませんよ。それは、士道には似合いません。どれだけ難しいことでも絶対に諦めないのが士道で、みんなが好きな士道なんですから」

 

目が覚めた気がした。

 

「ああ。ありがとな、鞠亜」

 

そうだ。

俺は諦めない、絶対に!

だけど、俺だけじゃダメだ。

エミリアの方を見ると、スバルが何か説明していた。

 

.....しまった、よそ見してる場合じゃない!

急いで女性の方を見ると、女性は......。

すぐ目と鼻の先にいた。

 

「よそ見はしたらダメよ?」

 

やばい。

腹には、ククリナイフが突きつけられている。

その関係で、下手に動けない。

 

「悪いけど」

 

後ろから声が聞こえた。

 

「リアを助けようとしてくれた人は殺らせないよ」

 

氷の礫が降って来た。女性は一度下がった。

と思ったら。

 

.......腹が、熱い?

俺の腹には、横に一閃の傷があった。

気づいた瞬間、痛みが広がった。

 

「がああああああああああああッ⁉︎」

 

腹の傷が炎に包まれていく。

そして、治った。

 

「君、変な能力持ってるね」

 

どうやら、今のを魔法ではないと、パックは感じたようだ。

 

「ああ、何か、は言えないっていうか、説明しづらいっていうか」

「うん、大丈夫だよ。僕はパック。さっきは、状況がわからなかった僕とリアを助けてくれてありがとね」

「あれぐらいなんともないさ。それより」

「うん。あの人だよね。全く、困っちゃうよね。なんで徽章を狙っているのかは知らないけどさ」

 

フェルトがまだ戻って来てないってことは、エミリアたちが助けってわけではないようだ。

ただ巻き込まれただけ。

狂三が、<一の弾>を使って、こっちに来た。

 

「大丈夫ですの?士道さん」

「ああ。大丈夫だ。フェルトが助けを呼びに行ったから、もう少しで来るはずだ。だから、それまで耐えるぞ!」

「ええ」

「わかったよ。いいよね、リア」

「そうね」

 

え?

後ろを見ると、いつの間にかエミリアがいた。

 

「さっきはありがとう」

「リア、それさっき僕が言ったよ」

「いいでしょ!自分で言いたいのよ」

「喋ってる場合じゃねぇ!あの女......エルザが来てる!」

 

スバルの声で、女性(エルザっていうのか。初めて知った)の方を見た。

 

「精霊はまだ殺したことはないわね」

 

どうやら、パックをロックオンしたようだ。

 

「うーん...困ったな。眠くなって来ちゃったよ......」

「いきなり退場はやめてくれよ?冗談抜きで無理なんだ」

「パック、もう少し頑張って?」

「リアに言われちゃ、しょうがないね。さっきの話だと、助けが来るみたいだから、それまでは頑張ってみるよ」

 

作戦なんてない。

ただ味方に当たらないように攻撃するだけだ。

 

狂三が、銃をエルザに向けて、撃った。

それが再戦のスタートとなった。

 

エルザは銃弾を避けて、着々とこちらに向かって来ている。

俺たちはバラバラに別れた。

エルザは迷わずエミリアとパックの方に行った。

エミリアの周囲に氷が浮かぶ。

それが、一斉にエルザの方に飛んでいく。

エルザは横に飛び、それを回避してさらに弾丸のような速さでエミリアたちに迫る。

狂三が<七の弾>をエルザに向けて撃ち、自身も<一の弾>で加速した。

エルザは銃弾を避けきれず、動きが止まった。

 

そんな好機を逃すはずはなく、俺は<鏖殺公>を降って斬撃を繰り出した。

パックも、氷柱による砲撃を。狂三は、<刻々帝>で銃弾をばらまいた。

だが、<七の弾>の着弾が甘かったためか、すぐに停止は解けて、動き出したエルザは、すんでのところで全ての攻撃を、上へと飛ぶことで回避した。

 

強すぎる。

パックも苦い顔をしている。

 

エルザは、一度エミリアたちを狙うのをやめて、俺の方へと来た。

俺は、横に<鏖殺公>を振り、横向きに斬撃を放った。

 

「ッ⁉︎がぁぁぁあああ⁉︎」

 

<鏖殺公>は、天使。そして、士道は人間なのだ。

何度も斬撃を放っただけでも、奇跡に近い。

とっくに、士道の体はボロボロだった。

 

エルザは斬撃を上に飛んで避けて、俺に急接近して、ククリナイフを振るった。

俺は咄嗟に<鏖殺公>を上に持ち上げて、その攻撃を防ぐが、踏ん張りがきかないせいで、吹っ飛ばされてしまった。

体が動かない。

その間にも、エルザは近づいている。

狂三とパックが助けようとしているけど、間に合いそうもない。

ちくしょう......。

まだ、終わりたくない....!

 

その思い虚しく、エルザがククリナイフを振るった。

それが、俺に当たることはなかった。

代わりに、キィィィンという快音が聞こえた。

 

見てみるとそこには。

 

「少し遅れてしまったようだね」

 

赤毛の少年が、ククリナイフを鞘に入った剣で受け止めていた。





はい、ラインハルトが出て来ました。
大幅に原作をカットしてますが、いいですよね?
次回も読んでくれると嬉しいです。
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