「...い。し......。起き...って。士道!」
「.....うぁ....?」
俺はスバルに起こされた。
疲れていたようで、ほぼ24時間ずっと寝ていたようだ。
スバルも今起きたらしく、となると、俺より長い時間寝ていたわけで。.....もうちょっと寝かせてもらってもいいですかね。
スバルに、ここがどこなのか、と聞かれたから、エミリアがお世話になっている大きな屋敷の中だと伝えた。
「大きな屋敷.....?エミリアたんってお偉いさんなのん?」
「ああ。王様の候補者らしい」
「まさかの次期王様⁉︎」
これにはスバルも驚いたらしく、詳しく聞いてきたから、王選の事について、教えてもらった限りのことをスバルに話した。
話し終えてしばらくすると、スバルがトイレに行きたいと言い出した。
一応トイレの場所は覚えていたから、案内する事になり、廊下に出たんだけど.....。
なんか迷ってしまった。
「やっべぇ!マジで腹が.....⁉︎」
「す.....すまんスバル。なんかたどり着けそうにない」
「嘘だろ⁉︎」
いや、本当にわかんない。この廊下、こんなに長くなかったはずなんだけどなぁ......。
って、あれ?
この部屋って、俺とスバルがさっきまで寝てた部屋.....?
確か、ドアを開けっ放しにしてここまできたし、ベッドも適度にシワができている。
でも、ドアから出て右にずっとまっすぐ行ってたのにこれはおかしくないか?
そうやって思考を巡らしていると、スバルがもう限界のようで、なぜか廊下の端に寄って、座り込んだ.....って何をするつもりだ⁉︎
ここでするつもりなのか⁉︎
その考えは的中していたようで、スバルが踏ん張ろうとしていた。
「ナツキ・スバル、出ます」
「やめろスバルぅぅぅぅーーーーー!」
その時。
視界がグニャリとまがったと思ったら、廊下の突き当たりが見えるところへと一瞬で変貌した。
「......」
「結果オーライってか?」
「早くトイレを済ませよう、スバル。こっちだ」
今度はちゃんと案内できた。
トイレを済ませて、さっきまでループしていた廊下にもう一度来てみる。
特に何も起こらない。
スバルが、何かを感じ取ったかのように、ある部屋のドアを開けた。
そこには.....。
「なんて、心の底から腹の立つ奴なのかしら」
金髪の、髪をドリルのように巻いた幼女が、いた。
その部屋は、まさしく書庫だと一目見ればわかるような場所だった。
たくさんの本が置かれている。
「えーーっと、初めまして.....?」
俺がそう挨拶した。
「......そんなバカ真面目に挨拶されても困るのよ」
「お、なんだ?挨拶くらいで困っちまうのか?」
「.....そっちの黒髪の方が、ベティーをバカにしているのはわかったのよ。書架への不法侵入といい、お仕置きされても仕方ないと思わないかしら?」
.....スバルの印象が最悪となった。
「さっさと出て行って欲しいのかしら」
「お仕置きはしねぇのか?」
「して欲しいのかしら?」
幼女が本当に何かしそうだったので、止めに入るとする。
「おいスバル。やめとけって。それで、君の名前は?」
「ベティーはベティーなのよ。好きに呼ぶがいいかしら」
「ベティー.....ふむ。じゃあ、お前は今日からベアトリスだ!」
「なんでフルネームを言い当てるのよ⁉︎」
「え?当たってるのか⁉︎」
スバルが、ベティーというニックネーム(?)だけで、本名を言い当てるというミラクルが起こった。
「は.....話を戻すけど、ここはどういうところなんだ?」
「普通になんでもない禁書庫なのよ」
禁書庫なのになんでもないのか⁉︎それ禁書庫とは言わないんじゃないか?
「.....青髪の方.....」
「.....俺の事か?」
「そう、あなたかしら。.....なんとも不思議なマナなのよ。ゲートも複数あるのかしら。一体、何者なのよ?」
「あー。それパックにも言われてなかったか?士道」
「ああ。言われた。でも、なんとも答えにくいんだよ.....。他に気になることはあるか?」
「複数あるマナの属性がそれぞれ違うのかしら。....いや、一つだけ被っていたのよ。風属性が二つ、火属性、水属性、陽属性、一際小さいのが、陰属性かしら。あと三つあるけど、これはよくわからないのよ。属性と呼ぶのかも疑問かしら」
....やはり、封印して来た精霊の霊力だろう。
黙っているのを、本人もよくわかっていないと判断したのか、ベアトリスは再びここから出ていくように言ってきた。
スバルがなかなか出ようとしないのを見て、苛立ったのか、ベアトリスはスバルの胸らへんに手を置き、数瞬後、スバルが倒れた。
「スバル⁉︎」
「寝かせただけかしら。お前ももう少し寝ているといいのよ」
俺の胸らへんにも手を置かれて、その瞬間、俺は意識を失った。
今回結構書いたのに、やはりあんまり進まなかった。
次はどこまで進むのか....。
そして、士道はいつ、狂三と鞠亜の存在を思い出すのか。
次回も読んでくれると幸いです。