デートから始める異世界生活   作:シークレット/K

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遅くなりました。
今回から、約三千文字にしたいと思います。
それではどうぞ。


第十六話 平和なひととき

 

スバルとの会話の後、俺はレムの下に行き、再度の仕事を始めたんだけど........。

死ぬ前と内容が変わってないか?

いや、大まかに見れば、そんなに変わらないようなものだけど、死ぬ前よりもハードなものに変化している。

さらに、まったく同じとは言えないが、一度死んだ前にした言動と同じような感じにしているにもかかわらず、死んだ前とは違うイベントが起こったりした。

なんでだ?

........まあ、そんなこと考えていても仕方ないか。

そんなこんなで初日が終わった。

 

鞠亜と狂三との会話を終えて、寝ようかと思っていると、部屋の扉がノックされた。

 

「入ってきていいよ」

 

なんの用だろうかと思いつつ、そう声をかけた。

扉を開けて入ってきたのは、レムだった。

 

「.......シドウくん」

「どうしたんだ、レム。俺、今寝ようとしてたけど」

「.......いえ、字の読み書きが出来なさそうでしたので、レムが教えてあげようと思っただけです」

「本当か!ありがとうな、レム!」

 

なんか一瞬、レムに警戒されてるような感じがしたけど........気のせいだよな。

 

「まず、『イ文字』を練習して、イ文字練習がある程度のところまで行ったら簡単な童話でも読んでみましょう」

「分かった、レム」

 

俺はレムが持ってきたノートに、羽根ペンを使ってひたすらイ文字を書いていく。

もちろん、レムに見本を書いてもらってからだ。

 

「それにしても、言葉は話せるのに読み書きが出来ないのは、なぜなんでしょうね?」

「やっぱり変なのか?」

「そんなことはないですよ?」

 

そういう人は他にもいるでしょうし、と続けたレムは、さらに言った。

 

「レムが不思議に思うのは、シドウくんもスバルくんも、たまにレムたちにはわからない言葉を発することです。スバルくんはいつもふざけているので違和感はあまり感じませんが、シドウくんはいつも冷静なのにそういう言葉を使うので、違和感があるんです」

 

そんなこと思ってたのか。

だけど、これを説明するのはな....。

 

「まあ、俺の故郷の方言って思ってくれればいいよ」

「.........そうですか。分かりました」

 

それから、再び書くことに集中する。

今日はここまでにしようとやめたのは、12時半ぐらいだった。

ベッドを見ると、レムが寝ている。

.........俺は、寝ているレムを見て微笑ましく思い、起こすのは悪いと思って、予備の枕を床に置いて、眠りについた。

 

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体を疲労感が襲ったので、上に伸びてストレッチをする。

体中キリキリと気持ちいい感覚を起こしつつ、ここまでに起こったことを振り返ってみる。

 

.............執事としてこき使われた後、レムにイ文字を教わったことくらいしか特にないな。

レムに読み書きを教えてもらうようになって、もう四日が経った。

今日が、俺たちが知らない間に死んだ日だ。

いや、日にち的には明日かもしれないけど。

今は買い物に行くレムについていき、メイザース領の村にいる。

スバルが子供たちに連れていかれて、俺はそれについていくと、一度死ぬ前の時と同じく、仔犬に右手を噛まれてしまった。

地味に痛む。

 

現在は陽が傾き、オレンジ色の空が広がっており、今日も終わりが近づいていることを思わせる。

 

「シドウくん、スバルくん。お待たせしました。.......手、大丈夫ですか?」

「「ああ、大丈夫だよ。」」

 

.......スバルとハモった。

 

「レムはもう買い物は終わったのか?」

「はい。二人は色々と大変そうでしたね。随分と人気でしたし」

「特に、スバルがな」

 

そう。

俺たちは、レムの買い物が終わるまで、この村の子供たちと戯れていたのだ。

そして、スバルがすごく振り回されてた。

 

「では、帰りましょう」

 

レムがそう言ったので、俺たちもレムは後ろを歩いてついていく。

もちろん、道中喋りながら。

 

「そういえば、二人共、勉強の進み具合はどうなのですか?」

「俺は順調といえば順調って感じだよ」

「俺も着々と.....って言いたいんだけど、そう簡単にはいかねえみたいだ。やっぱ時間をかけてゆっくりとやっていかねえと。愛情と一緒だな!」

「途中で枯れないといいですね」

「いまのコメントは愛が枯れているよ!」

「愛情と一緒........ははっ」

「そこぉ!なんで笑ってんの⁉︎」

 

まったく、スバルは本当に笑わせてくるのがうまいよな。

まあ、レムは俺の方に教えに来ているから、ラムの様子が心配だったようだな。

 

「心配すんなって。先生ラムちーに不満なんてないからよ。いや、教えられてる最中にベッドで寝られると、やる気が削がれることは間違いないけど」

 

やっぱり、ラムも途中で寝るのか。

レムも同じような感じだしな。

やっぱり双子だから、性格も似るのか?

 

「姉様は、スバルくんのやる気を発奮させようと、あえてそう振る舞ってるんですよ」

「ん?じゃあ、レムが寝てるのもそういうことなのか?」

「違いますけど」

「違うのかよ......」

「ただ、レムはラムを崇拝する気持ちが並大抵じゃねぇことは分かったよ。マジで鬼がかってんな」

「.......鬼.....がかる?」

「そんな言葉、俺も初めて聞いたんだけど?」

 

聞きなれない言葉に、首をかしげる俺とレム。

 

「神がかるの鬼バージョンだよ。なんかカッコよくね?」

「まあ、確かにな」

「.....鬼、好きなんですか?」

「神よりは好きかも。神は別に何もしてくれないけど、鬼は未来の話をすると盛り上がるらしいぜ」

「俺も神よりは鬼の方がカッコいいと思うし、スバルと同じで、話相手としても、なんでも知ってる神より、鬼の方が盛り上がること間違いないと思うよ」

 

まあ、これは俺たちの主観でもあるんだけどな。

そういえば、琴里の天使って、鬼っていう言葉が入ってるよな。

.......みんな元気にしてるかな.....。

 

なんて、感傷に浸っていると、レムが確かな笑みを浮かべていることに気づいた。

その笑みは、十香に匹敵するほど綺麗で、でも、十香にはない可愛さを持った、思わず見惚れてしまうほどの笑顔だった。

 

か、可愛い.....」

「おーーい士道?声に出てるぞーー」

「へ?」

 

まさか、と思ってレムを見ると、レムは俯いていた。

若干、頰を赤くして。

 

.............まじかよ。

どうやら本当に口に出していたらしい。

理解と共に、恥ずかしさが込み上げてくる。

 

「士道がそんな直球でいくとは思わなかったぜ。とんだプレイボーイだな」

「ぷ、プレイボーイって.......」

 

スバルにからかわれるが、言い返す気力も起こらなかった。

 

「レムも、恥ずかしがってる表情可愛いぜ!」

「エミリア様に言いつけますよ」

「口説いたのと違うよ⁉︎あと俺に対するあたりがひどくねぇ⁉︎」

 

微妙だった雰囲気を、スバルが再び笑いに持っていく。

そんな感じで、ロズワール邸に帰った。

 

===================================

 

いつも通りレムが、と思ったら、今日来たのはロズワールだった。

 

「今日はレムはちょぉっと忙しいからねーぇ。私が直々に来てあげたんだーぁよ」

「ロズワールは忙しくないのか?」

「今日やる事は終えたからねーぇ」

「そうか......」

 

ロズワールに見られながら、ひたすらイ文字を書いていく。

.......さっきから、ロズワールの視線が気になる。

じっと見つめられている気がする。

........まさか、本当にそっちの趣味があるとかじゃないよな?

だとしたら、怖すぎる。

 

「シドウくん」

「なんですか?」

「君、顔が女の子みたいってよく言われない?」

 

顔が女の子?

.............女の子みたいどころか、女装して男だってばれなかったぐらいだよ。

沈黙を肯定と受け取ったのか、ロズワールは

 

「だよねぇ。よし、明日はメイド服を着てもらおう」

「え⁉︎ちょっと待てなんでだ⁉︎」

「女装した君を見てみたいからに決まっているよ」

「なんでそういう時だけちゃんとした口調になってるんだよ!それと、いやだぞ!『また』あんな姿になるのは!」

「また?」

 

あっ......。

口が滑った。

 

「はぁーいもう決定だーぁね」

 

そんな約束をして、ロズワールは出ていった。

それを言いたかっただけなのかよ.....。

そして、寝る時間がきた。

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