炎が燃やす!   作:絶神

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遅れました。更新します。


交わることの無い道

 

「……⁉︎」

 

俺は咄嗟に身を起こした。そして周りの状況に唖然とした。

 

俺はベッドの中に寝ていたのだ。見たことの無い景色。知らない天井。一体自分はあれからどれだけ寝ていたのか。

 

「…ってタツミは⁉︎アリアは⁉︎」

 

寝てる場合じゃねぇ!っと体を起こし俺は知らない部屋を出て全くわからない家の中をぶらつく。

そしてある一つのドアを開けた時その先の光景に声が出なくなってしまった…

 

「…は?」

「おー!起きたか!昨日はごめんよ〜ちょーっと痛かったかな〜?」

「レオーネ、ご飯を食べながら喋るな」

 

目の前には昨日闘った2人の女とその仲間とタツミが一つのテーブルで朝飯を食っていた。

 

「なんで…タツミ…いや…え…?」

「まぁ、びっくりだろうな、お前の目の前にはお前を殺そうとした悪名高い暗殺集団が目の前で仲良く飯を食ってるんだからな!お前も食べたいか?腹へってるだろ?なんなら俺の食いかけでよけ「ブラート黙って」」

 

なんだこのデカ男…ちょっとやばいオーラが見える…

 

とりあえず落ち着け俺よ。状況を理解し、的確な言葉を言え……

 

「…とりあえず昨日の話を聞かせてくれ。アリアはどうなった?」

「?殺したよ?」

「っ⁉︎」

 

なぜ…!と問いただそうとしたが次の言葉を聞いた瞬間に言葉を失う

 

 

「そこのタツミが私の代わりに葬った」

 

 

「タ…タツミが…?一体どうしたんだよ…お前まさかこいつらに感化されちまったのかよ⁉︎」

「いや、違うんだ。聞いてくれ大星。」

「聞くって何を…」

 

タツミから聞かされた話はありえない内容だった。

 

アリア達一家が拷問していたあの倉庫にはサヨ、イエヤスも被害にあっていたという。

なんとか一命は取り留めたもののあと数日遅ければ2人とも死の危険に晒されていたという。

 

…そりゃキレて当然だよな…

 

「すまん…俺も周りを見る目が無いみたいだ。ありがとう。それならお前が切ってくれたってのもむしろお礼をしたい。」

「いや…俺がもっと早くに気付いていれば…」

 

…重い空気が立ち上る中、次はこう話を遮られる。

 

「…では、そこで大星、お前にも話をしておきたいことがある。」

「話…?」

「そうだ。」

 

確かこいつはアカメ…って言ったな。なんだ…口封じか何かされるのか…

 

「何する気だ。」

「何もしない。ただ、私たちの仲間になれ」

「…?」

「2度も言わせないでくれ。仲間になれ。」

 

いや、訳がわからん。なんで俺が暗殺集団に入らないといけないんだよ!

 

「おねーさんお前のその秘めたる潜在能力に惚れちゃったんだわ〜ウチらナイトレイドに入ってくれればかなり戦力になると見込んでの話なんだ。どう?お金無いんでしょう?」

「入れ。時給は高い」

 

いやそこじゃねぇよ!って言いたいが…お金はぶっちゃけ欲しい。もう手元にない。

 

 

「このアジトまで見ちゃったんだからもう入るしかないですよ〜。じゃなきゃ殺されちゃいますからね〜」

「おいおいおっかないな!」

 

…このおとなしそうな紫髪のロン毛の人…顔は笑ってるのに殺気がすごい感じとれる…!怖いって!!

 

「…なぁなぁ!ぶっちゃけ入っちゃえば、こんな可愛い子達と一緒にいられるんだぜ!最高じゃねえか?あ!ボスはダメだからな!ボスにはこのラバック様が常に付いているのだからな!」

 

わっはっはと下心滲み出る顔で笑っている緑髪のヘッドホンをつけたラバックという男がそう言う。

…世の中1人はいる女好きだな…メモメモ…

 

「大星はどの子がタイプなのよ??包容力ありそうなシェーレ?おとなしそうなアカメ?グイグイくるレオーネ?それとも…」

 

それとも…とラバックの振り向く視線の先には…

 

「な…なによ…」

「このツンデレの代表者ともいえるマインちゃんか!!??」

「うっさいわね!どっかいきなさいよ!!」

 

シッシッとラバックを追いやりこちらに近づいてくるマインと言われる女の子。

 

 

なんだろう…何かがひっかかるな…

 

 

「その…まぁ…なんなのよ…こんな形だけどさ、ひ、久しぶり。」

「え?」

 

え?の言葉にこっちこそえ?って顔をされてしまう。

 

「え?って何?私のこと忘れちゃったわけ…?マインよ!マイン!昔一緒に…」

「いや、すまねぇ。全くわからん」

「……‼︎」

 

最低!となぜか俺の頬に張り手をかましてマインという女の子は違う部屋に入ってしまった。

 

「なんだ、マインの知り合いなのか?」

「「「「「ボス!!」」」」」

 

白髪のとてもスレンダーで美人なボスと呼ばれる女の人が入ってきた。…確かにボスって感じの風格がある…右手かっけぇ…

 

「いや、俺、小さい頃の記憶がないんですよ。昔崖から落ちてしまって頭を強打した時にどうやら…」

「そうか…多分あいつはからかわれてると誤解してるな…言っておかねば。」

 

そういってボスと呼ばれる女の人は部屋を出て行ってしまった。

 

そして先ほどの続きと言わんばかりにアカメという女の子が話を切り出す。

 

「で?どうだ?仲間に来てくれないか?」

「…タツミはどうするんだよ。」

「俺は…入ろうと思う。」

「!」

「この腐りきった帝都を俺が正してやるんだ!サヨとイエヤスみたいな被害が出ないように…!」

「そうか…」

 

タツミはほんとないい奴だな。俺とは全然違う。

 

「…俺は…まだ考えさせてくれ。しばらくここを離れてまだ帝都を隅々まで見たい。本当に全てが腐りきっているなら、その時はここに入る。」

「…わかった。何か持っていきたいものでもあればなんでも言ってくれ。貸せる範囲で貸す。」

「わかった。」

 

そう言われて俺は水と食料だけ拝借してナイトレイドのアジトを出た。

 

 

 

 

「…ボス。いいのか?あいつはここを知っている。情報が流されるかもしれない。」

「その心配はないだろう。奴はそんな人間ではない。一目見た時に分かった。あいつの瞳には光が灯っている。いつか必ず私達の力になってくれるはずだ。それまでのんびり待つさ。」

「わかった。」

 

 

 

 

…俺はやっぱり弱い。

 

タツミは正義のためにナイトレイドに入ると決めた。

 

なのに俺は心のどこかで面倒ごとは嫌だと逃げようとしている。

 

わざわざ死のリスクを冒す必要がどこにある?

 

「…俺は俺の自由に生きる。人のことは関係ない。」

 

そう、俺はそう言う人間なんだ。結局は自分のことしか考えていない。クズだ。

 

あのマインって子にも悪いことしたな。

 

「…どうしても思い出せねぇ…」

 

 

お互いの歯車はまだ離れている。

 

 

 

こうして俺は一度帝都に戻った。

 




とりあえずナイトレイドの勧誘は断った?大星でした!

サヨとイエヤスは一応生存させました!

感想アドバイスあればよろしくお願いします!
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