小猫side
最近の私は部活も授業もマトモに受けられていない。
姉様に出会ったからだ。何より人間の男の子と一緒にいたのが気になる。簡単に祐斗先輩や姫島先輩を倒した実力は只者じゃない。
そんな男の子と一緒にいる姉様は何を考えているんだろう。
「はい、ではHRを始めますよ!
と、その前に転校生を紹介するよ〜。
入ってきて自己紹介してね。」
転校生?この時期に?
妙な事もあるなと思った瞬間、私は声をあげずにはいられなかった。
「え⁉︎」
「サソリだ。よろしく頼む。」
何であの時の男の子が⁉︎
一体何故‼︎
「あら、塔城さんはサソリ君と知り合いなの?
なら、少し面倒見てあげてくれないかしら?」
呆然としている私に彼は近づき私にしか聞こえない様に話しかけた。
「お前の姉は俺と一緒にいる。
詳しく知りたきゃ昼休みでも放課後にでもお前の仲間のところへ連れて行け。」
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放課後になり、俺は黒歌の妹に連れられてオカルト研究部部室と呼ばれる場所に来た。
「……失礼します。」
黒歌の妹がそう言いながら部屋に入る。
「久しぶりだな、小娘共。」
「貴方は⁉︎」
「それにその制服⁉︎」
「ああ、そこの赤髪の小娘の兄貴の所為でな。」
「お兄様⁉︎」
「何せ魔王がやけに早く接触してきたんでな。殺すのは止めにして悪魔になる事にした。」
「……もう何が何だかわかりませんわ。」
「イッセーさん、このお方は……?」
全く煩わしい奴らだ。
一々気を動転させていてはいつ死ぬかわからねぇぞ?
「約束は果たしました。
姉様の事を話して下さい。」
「自分で聞け。」
「は?」
俺は一本の巻物を取り出し、床に広げる。真ん中には猫の文字が書かれ、そこに手を当てチャクラを流し込む。
するとボンッと音を立て白い煙と共に1人の女が出てくる。
「この間ぶり〜♪」
「姉様‼︎」
「おい、そこのガキ。鼻の下が伸びてるぞ。」
「い、イッセーさんはやっぱり胸の大きい方の方がいいんですね……。」
「ち、違うんだ!アーシア‼︎」
「あら、私とイイコトする?」
「痴女紛いの事言ってないで今まで何をやっていたか教えてください‼︎」
「うわ〜ん!サソリ、白音に痴女って言われた‼︎私は冗談で言っただけなのに〜!
ふえ〜ん‼︎」
「「「「「(うわっ、メンタル弱っ‼︎)」」」」」
「話さねぇなら駄猫は黙ってろ。」
「呼び出したのにヒドイっ‼︎」
「「「「「(こっちはこっちで容赦ねぇ‼︎)」」」」」
騒がしいのは放っておき、ここへ来た本当の要件を口にする。
「今日俺がここへ来たのは簡単な魔法を習うためだ。
俺は転生悪魔になりたてでな、転移魔法のやり方を知らん。」
「転移魔法って主君がやるのよ?
知らなくてもいいんじゃないかしら?」
「その主君だから聞いている。」
「え?」
「実は私はサソリの女王になったにゃ‼︎」
「姉様が女王……。」
こいつらは何で呆然としている?
そして黒歌は復活が早いな。
「元とはいえ、はぐれ悪魔を最初の眷属にするって……。」
「悪いのか?
より信用の置けるやつを側近に置くのは当たり前の話だと思うが。」
「ま、まぁ確かに。
その話は置いといて魔法の指導の件は受けましょう。
ただし、主として必要な魔法のみだけど。」
「それで十分だ。」
妙な横槍の所為で長引いたが、何とか目的は達成したから良しとするか。
「後、悪魔である以上、私たちのオカルト研究部に入ってもらうわ。
そっちの方が指導する上でも問題ないでしょう。」
「そのくらいなら構わん。」
「では、みんな自己紹介を。」
「グレモリー眷属、騎士の木場 祐斗です。悪魔やってます。
この間の戦いの借りは必ず返すよ。」
「戦車の塔城 小猫です。悪魔です。
痴女じゃない姉様を返してください。」
「兵士の兵藤 一誠だ!」
「僧侶のアーシア・アルジェントです。新米悪魔同士仲良くしてください!」
「女王の姫島 朱乃です。悪魔です。
祐斗君と同じく借りは返しますのでそのつもりで。」
「そして私がグレモリー家のリアス・グレモリー。家の爵位は公爵よ。よろしく。」
「サソリだ。
王の駒で転生した転生悪魔だ。」
「私はサソリの眷属にして、白音の姉の黒歌にゃん!よろしくにゃん♪」
顔合わせは終わったか。
これからは小娘から王として必要な事を学ぶとしよう。
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リアスside
全く驚いたわ。
この間聞いた黒歌のはぐれ認定の解除よりびっくりよ!
朱乃と祐斗を簡単に倒していったあの怪物が悪魔になって学校に来るなんて想定外よ⁉︎しかも黒歌を女王にするって訳がわからない。
「ところでサソリ。他に眷属は?」
「他はいない。だが、今のままでも十分強いのはお前らが身をもって知っているだろう。」
「正直、レーティングゲームも貴方1人で大体の相手には勝てるわね……。」
「今日はこれで帰らせてもらおう。
傀儡を完成させなきゃならねぇからな。」
「一つでも厄介なのにまだ作るの⁉︎」
「俺が求めるのは『決して朽ちる事のない永久の美』。傀儡作りを止めるつもりは無い。
最も既に30はコレクションがあるがな。」
……あんな厄介な物が既に30体あるって悪い夢かしらね。
朱乃も祐斗も顔が引きつってるわ。
「言っておくがあれはまだ序の口だ。
正直あれはコレクションで1番弱い。」
……ハハハ、意味がわからないわね。
これは夢ね夢。
そう思いながら私の意識は沈んでいった。
リアスさんは次の日から胃薬とお友達になりましたとさ。