やる気を無くした第一話集   作:yourphone

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これは『東方project』の二次創作。

『妖怪の賢者』八雲 紫。
彼女は幻想郷を愛し、人を愛した。
だが…いや、()()()、か。
  『やり過ぎた』
「致命傷じゃ無いからセーフ!」
アウトですね。分かります。



東方『賢者がやり過ぎた』物語

「…さて、今日も行くかな」

 

私は箒に跨がり、魔力を放出。

箒に茸由来の魔力が流れフワッと宙に浮く。

 

「私の~♪朝の~♪日課~♪其・の・一 ~♪」

 

口ずさみながら博麗神社へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

霊夢は縁側に座っていた。何時ものように。

 

「お~~~~っす!霊夢!」

「…魔理沙?また来たの?」

「まあな!」

 

着陸。

風が吹き荒れる。

 

ざっざっと歩き、霊夢の前まで行く。

 

「昨日は元気だったか?私は元気だったぜ?」

「そりゃあねぇ。てゆうか昨日も夜遅くまで一緒に居たじゃない」

「あっはっは!そうだったかな?あっはっは!」

「何が可笑しいのよ」

「いや、何も?」

 

霊夢の横にどっかと座り、そっと霊夢の手をさする。

 

「何よくすぐったいわね、毎日毎日。そんなに私の手が欲しいならあげるわよ?」

「あはは、そんなこと言うもんじゃないぜ?」

「でもねぇ」

 

 

 

 

 

「私には必要ないし」

 

 

 

 

 

「…そんなこと、言うもんじゃ、ないぜ」

「だってそうじゃない。別に悲観してる訳じゃ無いけど…使えないんじゃ意味がないもの」

 

霊夢は目が見えない。

 

「だからって…」

「昔は『勘』でどうにかなったけど、その『勘』も最近鈍ってきたし」

 

霊夢は匂いが分からない。

 

「……でも…!」

「魔理沙」

 

何も見えない目で、私を見てくる。

 

「辛いなら、ここに来なくても良いのよ?」

「……。……なんだ、全然『勘』は鈍って無いじゃないか」

「かもね?」

 

霊夢の手を握る。

 

前は…ほんのちょっと前は、霊夢だって普通に暮らせてたのに。空飛んで、弾幕撃って、妖怪退治だってしてたのに。

 

「悲しいなら泣けば?私は見えないし」

「…泣くのは心の中だけで充分だぜ」

「あっそ」

 

 

こうなったのは、全部あいつの…八雲 紫のせいだ!

 

~○~○~○~○~○~

 

「へくちっ」

「…何で今日に限ってそんな可愛らしくくしゃみしてるんですか、紫様。何時ものように豪快に」

「それ以上言ったら潰すわよ、藍?」

「…失礼しました」

 

私は八雲 紫よ。『妖怪の賢者』と呼ばせているわ。

 

「まだ悩んでおられるのですか?」

「悩む?違うわ。ちょっと違う。賢者は悩まないのよ」

「ならば……後悔、ですか?」

「大正解。正解した藍ちゃんにはこの油揚げを差し上げましょう」

「元から私のものですよ、それ」

「大正解。正解した藍ちゃんにはこの油揚げを差し上げましょう」

「天丼は止めてください。死んでしまいます。賢者が」

「私が!?」

 

はぁ、下らないわね。自分のプログラムした式と話し合う程詰まらない事は無いわね。

予定調和。決まりきった運命。見えている未来。

どれもこれも、永く生きる妖怪には暇潰しにもなりゃしない。

 

「魔理沙様に謝ってきたらどうです?」

「なんであの子に?霊夢に謝りこそすれ、魔法使いに謝る義理は無いわよ?」

「そうですか?」

「えぇ。そもそも、謝って許すと思う?あの子が?」

 

無いわー。有り得無いわー。

 

「霊夢には謝ったんですか?」

「勿論。こちらの…いや、私のミスですもの。でもつっぱねられたわ。『あの程度を避けきれなかった私が未熟なのよ』ってね」

「はあ、如何にもと言うかなんと言うか」

「あの子らしいわよね?」

 

あんまりにもグータラしてた霊夢。それを見かねて不意打ちで弾幕ごっこを仕掛けたのだけど……不意打ちの一発が、まさか霊夢の顔面に当たるなんて思って無かったわ。

そして、それのせいで目と、鼻が故障するなんて。

 

「ねえ、藍?」

「何でしょうか」

「…新しい巫女、探した方が良いかしら」

「それは…」

「貴女の考えと、幻想郷を前提とした考え、両方聞かせて?」

「…幻想郷の平和の為ならば、即刻新しい巫女を探すべきです。今代の巫女は残念ながら武力を失いました。今は皆、今代の巫女と顔見知りなので異変を起こす気配は有りませんが、また外の世界から来たものが暴れたら…その時は博麗の巫女の信頼が失われる可能性が有ります」

「そうね。貴女個人の考えは?」

「……。余りにも、霊夢が不憫です。自らの失態で戦闘能力を失うなら同情の余地は無いのですが…」

「貴女の主人のせいだものねー」

「えぇ」

 

…あー、ふざけるタイミングじゃなかったわね。

ゆかりん間違えちゃった、てへ!

 

「どうするのですか?」

「んー。そうねぇ」

 

大体は藍の言った通り。新しい巫女を探すべきなのだけど、目が見えないのと鼻が効かない以外は普通に()()()のよねぇ、霊夢は。

むしろ目が見えない事を免罪符にしてグータラしてそうだけど…そこまでふてぶてしく無いと思いたいわ。

 

あの日から二週間たってないぐらい。そろそろ腹をくくる必要があるわね。

 

「……はぁ。しょうがない。あの魔法使いに怒られるのは嫌なんだけど……藍」

「はい」

「これから少し、『外』に行くわ。留守番よろしく」

「かしこまりました」

 

 

~○~○~○~○~○~

 

「と、言うわけで。ねぇ、貴女この世界から逃げてみない?」

「な、何を…?」

「良いのよ良いのよ。遠慮しないで?『魂』が見えちゃうんでしょう?」

「!?」

「名前も知ってるわよ?冴月(さえづき) (りん)ちゃん。前から目を着けてたもの」

「…もしかして、あの時の!?」

「何を指して『あの時』と言ってるのか分からないけど、貴女の母親の事なら、えぇ。その通り」

「っ!」

「良い表情(か お)ね。来なさい?貴女にはこの世界は相応しくない」

「……」

「髪の毛が白いと言うだけで虐められるのでしょう?濁った魂しか見たこと無いのでしょう?」

「違う!お母さんは濁って無かった!」

「そうかしら。まぁ、良いわ。それで、こっちに来る?それとも一生をこの腐った世界で暮らす?」

「……私は…私は…!」

 

 

 

「行くわ。お母さんを見殺しにした貴女に復讐するために!」

 




寝起きに考え付いたネタ其の二。

続けるとしたら一話目と二話目はシリアス、その後は基本ギャグテイストになるかなぁ?
ギャグ苦手だから『やる気を無くした』。
元から続けるつもりが無いだけだけど。
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