皆、久しぶり。3歳になりました。
えっ何?飛びすぎ?君たちバカ言っちゃいけないよ。俺の授乳プレイやあれこれ見てどうするわけ?
っていうことで3歳です。俺もあの黒歴史は語りたくないのだよ。
それとね、気づいちゃったんだ俺。この世界、魔法科高校の劣等生の世界らしいんですわ。なんで気づいちゃったか。察しのいい人なら誰でも分かるよね?俺でも分かる。それはですね。俺の名前、四葉なんですよ。しかも例のあのお兄様がいて双子の姉の名前が深雪さんなんですわ。もうあれです。お腹いっぱいですよ。
閑話休題
それにしても深雪姉さんが凄い。何が凄いってとにかくかまってくるのだ。妹の存在がそんなに嬉しいのか、凄い頻度で遊び相手をさせられている。遊びの中で一番多いのはままごとである。いつも俺はお父さんやお兄さん役という男役を立候補しているがそんなの知らんと言わんばかりにお母さんや娘役といった女役をやらされるのだ。
今はまだ幼児ということで女であるこの体の変化はほとんど無く意識していないが、こういった遊びをしていくうちに自分の中にある男の部分が死んでいくようでとても不安になる。
だがいいこともある。いいことというよりも興味の湧いたといった方が正しいかもしれない。そう、この世界には魔法があるのである。あの本やテレビの中でしかなかったあのファンタジーの塊が手の届く所にあるのである。しかも俺は日本で魔法を扱う者達の中でも頂点と言っても過言ではない十師族の人間である。魔法を学ぶにはもってこいの環境であると言えるだろう。しかし、不安な点も幾つかある。まず四葉家は、十師族の中でも突出して強い力を持っているがその分他の十師族からは警戒され、力を削ごうといろいろ裏でやりあっているということ。他には、やはり俺が女であるということだろう。十師族のしかも四葉家にいる女に結婚などの申し込みなどが来ないわけがない。しかもそれに拍車をかけるように今の魔法社会では、力のある魔法師は結婚し子を作らねばならないという風潮がありそれに従わなければ白い目でみられるのだ。俺は断じて結婚などしたくない。しかしそれを社会は認めてくれないだろう。ならどうするか?無能を演じるか他の魔法師から隠れて暮らせば良いだろうという結論に至った。が、それでも魔法を使いたい。それに魔法が使えなければお母様から感情を消されて未来の達也兄さんみたいになってしまうかもしれない。それは嫌だ。
そんなことを考えていると深雪姉さんが俺の前まできているではないか、ここまで近付かれて気づかなかったとは、俺って凄い集中力だな!などと思考に区切りを付け、深雪姉さんに視線を向ける。
「操祈っ!魔法のお勉強しましょう!」
深雪姉さんがいきなりそんなことを言い出し俺は目が点になった。何故なら今まで深雪姉さんが魔法についてあまり話すことはなかったからだ。俺は口をポカンと開けアホみたいな声で答える。
「えっ?魔法ぅ?」
すると深雪姉さんは目を覗き込むようにして
「そう、魔法です。」
と、にこりと微笑み答えるのであった。
何故急に深雪姉さんが魔法の勉強をしよう等と言いだしたのか考えていると視界に穂波さんがいることに気づいた。すると穂波さんが苦微笑みしながら手に持っていた本を見えるように上げた。そこには「現代魔法の運用法」と書かれておりそれが深雪姉さんの好奇心を刺激したのだろう。そこで初めて深雪姉さん急に魔法がどうこう言いだしたのか理解した。
「魔法の勉強をするのはいいけどぉ、誰に教えてもらうのぉ?」
お気づきかも知れないが俺は好きでこのような話し方をしているわけでは無いのである。困ったことに勝手にこのような口調に変換されて言葉が出てくるのである。
「穂波さんに教えてもらおうと考えています。」
という深雪姉さんから言葉が出てきたので穂波さんに視線を向けると苦微笑みを浮かべながら頷いた。
私は深雪と言います。
今は、いもうとの操祈が何やら考え事をしていて邪魔しては悪いと思い穂波さんとお話をしています。
「穂波さん、この魔法とはなんですか?」
と「現代魔法の運用法」と子供でも分かりやすく振仮名のふられている本を差し出した。
すると穂波さんは小さい声で「そろそろ魔法を教えると奥様もおっしゃっていたしいいか」と呟き魔法とは何かという説明を始めました。
「いい?深雪ちゃん。詳しい説明してもまだ分からないと思うから簡単に説明するわよ?魔法とは自分の中にある想子<サイオン>と呼ばれるエネルギーを使って色々な現象を起こすことが出来るの。」
ここで一度話を区切り穂波さんはお茶をコップに入れて持ってきて私に渡した。しかしそのお茶は温かくも冷たくも無くなんとも言えない微妙さだけが残るものであった。穂波さんはそのお茶を指差しながら続けていう。
「そのお茶、冷たくも温かくも無いでしょ?」
そう言いながら微笑みポケットからCAD(術式補助装置)を取り出し魔法を発動させた。
「どう?これが魔法よ。」
という穂波の言葉は耳に入らなかった。手に持っていたお茶は先程のなんとも言えない温度ではなく、とても冷たくなっていたのだからその驚きも当然である。深雪は興奮した様子で
「穂波さんっ!私に魔法を教えて下さいっ!」
と、お願いしてみるも苦微笑みを浮かべて「奥様の許可が貰えたら教えてもいいです」と答えた。
深雪はこうしてはいられないとお母様の所に行こうとするがそこで操祈の顔が浮かぶ。「何かをするには誰かと一緒にする方が楽しいはず」と思い、操祈を呼びに行くのであった。