問題児たちが異世界から来るそうですよ?~面白い異世界~ 作:華鳩羽
雨本とは佐伽羅と羽村同様に耀に空を飛べるように佐伽羅よりやさしく教えていた。
「佐伽羅が最初に教えたのはバランス感覚を確かめるためのものだ。浮くだけでも結構な体力が
いるから最初から準備運動なしとかギフトを使って飛ぶと柱とかにぶつかりやすいんだよ。
佐伽羅はそれをさせてないだろうから最初は苦戦するけどな」
雨本と羽村が口をそろえて言うのは『佐伽羅の指導は厳しい』ということ。
何も言わずに始めるのが佐伽羅の主流であるため、それについていくのは十六夜だけじゃないかと雨本と羽村は思っている。
「それをしなかったら……疲れるの?」
耀は恐る恐るそう聞くと
「疲れるっているレベルじゃないだろうな。翌日は筋肉痛と三日ぐらいは寝込むと思うぞ。実際に
実験台にされた和装ロリがそうだった」
実験台にされる和装ロリ。
「白夜叉なむさん」
小声で呟いく耀。
「前に手を繋がないと飛べない所を今度は春日部が一人でやらなければならないからな。基本
さえ覚えさせれば、そんなに難しくないさ」
雨本は苦笑いを浮かべながら耀の頭をなでる。
「う、うん! わたし頑張る!」
顔を赤く染めてからそういうが、時刻は夕方だったためか雨本がそれに気付くはずがない。
「つっても夕方か……夜は視界が悪いから明日に指導するがそれでいいか?」
「う、うん!」
耀は頷くと雨本は耀の手を握り帰る。
それに驚いた耀は顔を赤くさせたが気付くはずもない雨本なのである。
「佐伽羅さ~ん。この猫モドキどうにかしてください!!」
先に帰っていた佐伽羅は青ウサギに猫モドキと称されるペテン師(仮)を指さしていた。
「無視をすればあきらめてくれるよ」
「そ、そうなんですか?」
「そうだよ。おーよしよし」
「うぅ~」
ペテン師(仮)が青ウサギに何をしたかは謎のままだが、佐伽羅は黙っておいた。
《ひどいじゃないか。ただ僕は》
と言いかけた所で十六夜によって殴られる。
「あれって殴ってよかったのか?」
「殴ってから聞かないでよ……。まぁ何体も現れるみたいだからいっぱい殴っていいよ。黒ウサギ
も何かあったらハリセンで叩いていいから」
飼い主である佐伽羅も容赦ないが、それを聞いた十六夜はガッツポーズしながらペテン師(仮)を持ってどこかへ行ってしまった。
「明日は筋肉痛がすごそうだなぁ」
佐伽羅はにやにやしながらそう呟いた。
羽村と飛鳥が戻った頃に十六夜がかなり息切れをしながらも佐伽羅に訴えていた。
「おい! き、筋肉痛になるって……き、きいてねぇぞ!!」
「あはは、気付くの遅いぞ少年!!」
「うるせぇ!! 見た目が同い年なのに……ば、馬鹿にしやがって!!」
このあと佐伽羅と十六夜が勝負をしかけるがどうなったかはご想像にお任せする。