問題児たちが異世界から来るそうですよ?~面白い異世界~   作:華鳩羽

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読めないし書けない

飴騒動のお陰ですっかり元気をなくしていた青ウサギは

ここのところ毎日、累を追いかけるのが日課になりつつあったある日。

 

累は、大きなため息をついてた。

 

「今日の予定は確か、耀と飛鳥と一緒に買い物。そのあと十六夜少年と格闘家バトル。

 で、そのあとは青ウサギとかけっこで、その次は掃除で、その次がペスト御一行と

 優雅な散歩で、そのあとは本拠地にある本を読んで、子供達と遊んで一日が終わる」

 

累は予定表と書かれてあるノートを見ながらそう呟いた。

 

「明日も予定びっしりだしな………たまには別のを……!」

 

累はそう呟いたものの、そこで首を横に振った、

 

「いいや……駄目。あのことは繰り返したくないし……今日も頑張ろう」

 

累は昔の事を思い出し、さっそく予定が詰まっていた、

 

 

 

それから十時間後。

 

累はある程度の事は済ませ、大量の本がある図書室へと向かった。

 

 

そこでジン少年と出くわした。

 

「あれ? 累さん。どうしたんですか?」

 

「ここにある本を読破しようと思ってね。時間があいた日に此処に来るようにしている

 んだよ」

 

「そうなんですか! 累さんは本好きなのですね」

 

「本好きって訳でもないけど、目の前にある物は読むってのが主義なんでね」

 

累はニヤニヤしながらジン少年の隣に座った。

 

「所でジン少年は何しているの?」

 

「本の整理です。最近本の利用が増えているみたいで嬉しいです」

 

「……最近まで利用者が少なかったと……」

 

「はい……そうですね」

 

「ふむ……で、今は休憩?」

 

「そうですね。もう少ししたらまた整理します」

 

「真面目だね……ジン少年」

 

「リーダーですから」

 

ジン少年はどこか誇らしげに見えた、

 

「っと。もうこんな時間か……じゃあね。ジン少年。水分補給はちゃんとしなよ?」

 

累は結局本を読まずジン少年と喋るだけに終わった。

 

翌日

 

累は再び図書館によるとジンが本の整理をしていた。

 

「ん? ジン少年。まだ整理終わってなかったの?」

 

累は一冊の本を取りながらそういうと

 

「る、累さん! 今日も来たんですか!?」

 

「まぁね。全冊読破してないから………」

 

「今、それで何冊目ですか?」

 

「まだ一冊目。私さ、読むの苦手だからね」

 

「なるほど………どうして、苦手なんですか?」

 

「…………生まれた時代と育った時代が……違うからかな」

 

その言葉にジンは引っかかた。

 

(時代? どういうことなんだろ……)

 

ジンは思いとどまるだけで言葉には出さなかった。

 

「………で……?? ジン少年ちょっといい?」

 

ジン少年は動かしていた手を止めて累のところにきた。

 

「どうしました?」

 

「ごめんジン少年。ここから先が……」

 

累は指を差す方向には『悪人』という文字。

 

「黒ウサギに頼んで読む練習しませんか?」

 

ジンは累に問いただすと

 

「出来れば自力がいいんだよ。文字も読めない、字もかけない。なんてさ」

 

「………ですが!」

 

「もう時間だ。じゃあね。ジン少年」

 

累はそう言って本を直してその場を去った。




暗い話ですね。

次回はペストさんで行きます
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