問題児たちが異世界から来るそうですよ?~面白い異世界~ 作:華鳩羽
現在、十六夜は雨本とオセロをしていた。
草むしりがひと段落し、休憩がてらのオセロである。
「負ける覚悟でやるが……どうせ勝つのは十六夜だろ」
「だから、勝つ覚悟でやれと……」
「アナログゲームをしなければ勝つんだけどな………」
雨本はため息をついて、白を黒に変える。
「どんだけアナログゲームが苦手なんだよ……」
十六夜は呟きながらも黒を白に変えた所で手が止まった。
「おい、雨本。わざと相手が勝つように仕向けてないか?」
雨本は動きを止めて十六夜の顔を見た。
「そういや、ジン少年にも言われたな。気のせいだとは返したんだが、やっぱりそう思うのか」
雨本はそういいつつ黒に変えて
「はぁ……やっぱり負けたか」
と呟いた。
結局オセロは十六夜が勝ち、このあとの草むしりをした。
「ねぇ、累。この格好しなければならないのかしら?」
雨本はペストを連れ出したあと服を一式渡した。
「今は雨本だが………。着れば可愛いと思うんだがな」
それを聞いたペストは顔を紅く染めて服を受け取ると
「分ったわ。着替えればいいんでしょ?」
そう言って、部屋に戻っていた。
「で、この格好をさせられたと」
「雨本の頼みならなんでも聞き入れることにしたわ。 怒らせると怖いって聞いたから」
レティシアの質問に開き直ったペストはメイド服を着ていた。
「可愛いですよ~~~♪」
ラッテンはガバッっとペストに抱きついてそう言った。
ちなみにラッテンとヴェーザーは落ちた草の回収係を雨本から指示をされていた。
ペストは調理係として勤しんでいる。
「役割分担はそれぞれ任せてあるから、非常事態でも動けるようにとしてある」
それが雨本の理由らしい。
「そういや、明日の雨本は収穫祭に行くのか?」
草むしりの最中に、十六夜に聞かれた。
「やることがまだありすぎるからここに残ると青ウサギ達には伝えてあるが……
聞いてないのか?」
雨本は手を止めずにそういうと
「聞いてないね」
「そうかよ。青ウサギの話は最後まで聞いとけよ。今みたいに聞き逃すことだってあるからな」
雨本は次は聞き逃しがないように釘をさしておいた。
「もしかしたら黒ウサギの言い忘れてるんじゃないのか?」
「そうだったら説教するけどな」
十六夜は説教という言葉だけで震え上がった。
あの説教はもう懲り懲りと思っているのだろう。
雨本はニンマリと笑ったあと、
「今日の夕食は兎肉にするか」
と呟いた。
「雨本、私はパンがいいわ」
それを聞いていたのかペストはそう言った。
「じゃあ、サンドイッチにするか」
ちなみに雨本は〝ノーネーム〟の料理係をしていた。
雨本さんは収穫祭に参加しないので、しばらくはノーネームの日常だと思います。
あとのことはおまかせってね